トリックオアトリート！恋人ver
「当麻、トリックオアトリート！」
「……は？どうした美琴？藪から棒に？」
「んもう、当麻ったら何言ってんのよ。今日は何日なの？」
「んーと……あ、そうか今日は10月31日、ハロウィンか」
「全くもう、そうでしょ？だから、トリックオアトリート。言ってる意味はわかる？」
「そんくらい知ってるっつの、バカにすんなよな。確か、お菓子あげないといたずらするってやつだろ？」
「そうそう。まぁ流石にいくら当麻でもこれは知ってるとは思ってたけどね。……それで、どうなの？お菓子は持ってるの？持ってないの？」
「んー、ちょっと待てよ、カバン中見てみる。いやぁこの通り今の今までハロウィンのことなんてすっかり忘れてたから、全然用意はしてなかったわけなんだが………おっ、ラッキ、美琴ほら、チョ」
「ない？なかった？なかったでしょ？なかったわよね？いやぁ残念ねぇ、お菓子があったならそれもらって終わりのつもりだったんだけど、ないなら仕方ないわよねぇ？」
「…………はぃ？いやだから、お菓子はチョコがあったって…」
「じゃあお菓子をくれないいけずな当麻にはちゃんといたずらしないとね。覚悟はいいかしら？当麻？」
「み、美琴さん？は、話を聞いてますか？なんでこのチョコはなかったことにされてって、おいなんだその好奇心いっぱいでニヤニヤした目は！おい、お前一体何すっ！？」
「ん……」
「○×□△！！？？」
「…………………ん」
「………………ぶはぁっ………お、おまっ！いくら人通りが少ないこの通りでも、こんなことっ！？」
「ちょっと、当麻は黙って私のいたずらを受けてればいいんだから、動かないでくれる？」
「美琴さん…？いやだから、こんなとこでそんな盛大に正面から抱きつかれても上条さんは困るわけでして……それに、あなた様からのささやかな柔らかな感触が…」
「あててんのよ。と言うか、さり気にささやかとか言うな！」
「うぎゃ！そ、そんな背中に回した手で上条さんをしめつけないでください…！」
「元はと当麻が悪いんでしょう？ほぉら、私の目をよく見て？」
「いや、と言うかほら、あそこにも人がいるからあまりベタベタするのは……ってすみませんこれからは何もしませんし動きませんからそんな目で私めを見るのは止めてください！」
「わかればいいのよ、わかれば。さぁて、」
「た、頼むから人の目を少しは気にしてくれな？それなら上条さんは何も……っていきなり目を閉じてそんな色っぽい顔して顔を近づけないでくれ！ほらあそこの人が見てるから！！あぁもう、ふこっ！！？？」
