『見つけました!第16学区の〇〇ホテルです! 今から2分ほど前に御坂さんらしい人が入っていくのをカメラが捕らえています』
「了解ですの!ではわたくしの連絡があるまで初春はその周辺を監視していてください。動きがあったらすぐに連絡して下さいな」
『わかりました!』
「了解ですの!ではわたくしの連絡があるまで初春はその周辺を監視していてください。動きがあったらすぐに連絡して下さいな」
『わかりました!』
黒子は電話を切ると近くにあったデパートへ走り込み、数十分後ジーンズとパーカー、キャップという姿で出てきた。
紙袋に入った常盤台の制服を近くのコインロッカーに入れると、そのまま連続テレポートで例のホテルのエントランスから反対側の歩道に出る。
空は既に暗くなっており、春と言っても夜はまだ少し肌寒い。
黒子は丁度そこにあった喫茶店に入ると紅茶を注文しホテルのエントランスが良く見える窓際のカウンターに座った。
注文した紅茶が来るとそれを一口飲み一息ついてから携帯を取り出すと電話をかけた。
紙袋に入った常盤台の制服を近くのコインロッカーに入れると、そのまま連続テレポートで例のホテルのエントランスから反対側の歩道に出る。
空は既に暗くなっており、春と言っても夜はまだ少し肌寒い。
黒子は丁度そこにあった喫茶店に入ると紅茶を注文しホテルのエントランスが良く見える窓際のカウンターに座った。
注文した紅茶が来るとそれを一口飲み一息ついてから携帯を取り出すと電話をかけた。
「もしもし、わたくしですの」
『あ、白井さん。何してたんですか?というより何処ですか?』
「ちょっと野暮用ですの。そんなことより、お姉さまはまだホテルですの?」
『はい。ずっと見てましたけど。御坂さんらしい人が出てくることはありませんでした』
「そうですか。個人的な用事に付き合ってもらってありがとうですの。もう遅いですし初春は帰ってください」
『何言っているんですか白井さん。私は最後まで付き合うつもりですよ。それにこれは個人的なんかじゃありません。白井さんが私にとって大切な友達であるように、御坂さんだって私の大切な友達なんです。今日中に仲直りして、また一緒に買い物とか行きましょう』
「初春・・・ありがとうですの。今度は4人そっろってお揃いの下着でも買いに行きましょう」
『ふふ、楽しみにしています。でもあんまり過激すぎるのはダメですからね』
「ええ、わかっておりますわ。では何かあったら連絡しますので、初春はそのまま待機していてぐださいですの」
『あ、白井さん。何してたんですか?というより何処ですか?』
「ちょっと野暮用ですの。そんなことより、お姉さまはまだホテルですの?」
『はい。ずっと見てましたけど。御坂さんらしい人が出てくることはありませんでした』
「そうですか。個人的な用事に付き合ってもらってありがとうですの。もう遅いですし初春は帰ってください」
『何言っているんですか白井さん。私は最後まで付き合うつもりですよ。それにこれは個人的なんかじゃありません。白井さんが私にとって大切な友達であるように、御坂さんだって私の大切な友達なんです。今日中に仲直りして、また一緒に買い物とか行きましょう』
「初春・・・ありがとうですの。今度は4人そっろってお揃いの下着でも買いに行きましょう」
『ふふ、楽しみにしています。でもあんまり過激すぎるのはダメですからね』
「ええ、わかっておりますわ。では何かあったら連絡しますので、初春はそのまま待機していてぐださいですの」
黒子は電話をポケットにしまうと紅茶を飲みながらホテルのエントランスの方を眺め張り込みを続けた。
しばらくして、丁度2杯目の紅茶を飲み始めた頃に黒いジャージの上下にニット帽を深く被った人物がホテルから出てくるのを発見した。
背格好は美琴に似ているものの、黒子は美琴が常盤台の制服を着ているものと思っていたので、ランニングにでも行くのだろうと思ってその人物を目で追った。
しかしおかしい事にその人はエントランス前に居たタクシーに乗るとそのまま何処かへ行ってしまった。
しばらくして、丁度2杯目の紅茶を飲み始めた頃に黒いジャージの上下にニット帽を深く被った人物がホテルから出てくるのを発見した。
背格好は美琴に似ているものの、黒子は美琴が常盤台の制服を着ているものと思っていたので、ランニングにでも行くのだろうと思ってその人物を目で追った。
しかしおかしい事にその人はエントランス前に居たタクシーに乗るとそのまま何処かへ行ってしまった。
「あれはお姉さま?でもお姉さまのジャージといえば白とかピンクとかですし、しかしあれは。あ、紅茶のお変わりお願いですの」
黒子は少し考えたが自分のカップが空になった事に気づき近くの店員に声をかけた。
少しすると、店員がポットを持って黒子の所へ来て紅茶を注ぎ戻っていった。
少しすると、店員がポットを持って黒子の所へ来て紅茶を注ぎ戻っていった。
「ふう、退屈だからってちょっとガブガブ飲みすぎましたわ。なんだか水っ腹になってきま・・・あれ?」
黒子がホテルの方を見るとさっきとまったく同じ黒いジャージの上下にニット帽という格好の人物がホテルから出てきた所だった。
しかしさっきとは違い、肩から中くらいのパッセンジャーバッグをかけている。
さっきタクシーでどこかに行ったのにいつの間に戻って来たのだろう?と黒子が思いながら見ていると、今回はタクシーには乗らず小走りで同じ方向に去って行った。
荷物を持ってランニング?怪しいですわね。
黒子は携帯を取り出し初春に電話をかけた。
しかしさっきとは違い、肩から中くらいのパッセンジャーバッグをかけている。
さっきタクシーでどこかに行ったのにいつの間に戻って来たのだろう?と黒子が思いながら見ていると、今回はタクシーには乗らず小走りで同じ方向に去って行った。
荷物を持ってランニング?怪しいですわね。
黒子は携帯を取り出し初春に電話をかけた。
『はひ。ほうひまひた?』
「まずは口の中のものを処理してくださいまし」
モグモグモグ・・・ゴキュン
『はい。どうしました?』
「初春。1分ほど前にホテルから出てきた黒いジャージの人物を確認しましたか?」
『ちょっと待ってください。今確認します・・・あ、確認しました。御坂さんに見えなくもないですね』
「まあお姉さまとの関係性は置いといて、ちょっと怪しいので調べていただけます?ジャッジメントとして不審者は放っておけませんので」
『わかりました。今調べてみるのでちょっと待っててください』
「お願いしますの」
「まずは口の中のものを処理してくださいまし」
モグモグモグ・・・ゴキュン
『はい。どうしました?』
「初春。1分ほど前にホテルから出てきた黒いジャージの人物を確認しましたか?」
『ちょっと待ってください。今確認します・・・あ、確認しました。御坂さんに見えなくもないですね』
「まあお姉さまとの関係性は置いといて、ちょっと怪しいので調べていただけます?ジャッジメントとして不審者は放っておけませんので」
『わかりました。今調べてみるのでちょっと待っててください』
「お願いしますの」
黒子は電話を切ると紅茶を飲みながら初春からの報告を待つ。
すると電話がかかってきた。
すると電話がかかってきた。
「もしもし、なにか分かりまして?」
『はい。白井さんの言うとおり、ちょっと怪しいですね。まず最初にわかったのは、今から5時間以内にあの人と同じ格好をした人が少なくとも30人近くその周辺のカメラで捉えられています。
それともう一つ分かったのが、時間はバラバラなんですけど全員同じ場所に移動しています』
「どこですの?」
『第11学区の港です。何かありそうですね』
「ええ、初春はそこのGPSコードを転送してください。わたくしはちょっと偵察してきます」
『わかりました、今送ります。気を付けてください。組織的な反停戦テロの可能性もありますので』
「わかっておりますわ。では」
『はい。白井さんの言うとおり、ちょっと怪しいですね。まず最初にわかったのは、今から5時間以内にあの人と同じ格好をした人が少なくとも30人近くその周辺のカメラで捉えられています。
それともう一つ分かったのが、時間はバラバラなんですけど全員同じ場所に移動しています』
「どこですの?」
『第11学区の港です。何かありそうですね』
「ええ、初春はそこのGPSコードを転送してください。わたくしはちょっと偵察してきます」
『わかりました、今送ります。気を付けてください。組織的な反停戦テロの可能性もありますので』
「わかっておりますわ。では」
黒子は通話を切って会計を済まし喫茶店から出ると第11学区にむけて瞬間移動した。
☆
美琴は港から通り3つ程離れた場所でタクシーを降りて歩いていると後ろから鋭い目つきをした御坂妹が走って追いついてきた。
「何をしているんですか?とミサカは少し怒りながら問いかけます」
「何って、一緒だと目立つから別々に移動しようって言ったのはアンタじゃない」
「確かにそう言いましたが、お姉さまが単独で目立つ行為をしては意味がありません、とミサカは呆れながらため息をつきます」
「目立つって、タクシー乗っただけじゃない。ちゃんと手前で降りて歩いて目的地に行くわけだし」
「はぁ、常識的に考えてあの格好でタクシーに乗って何処かへ行くのは不自然すぎるのでは?」
「何って、一緒だと目立つから別々に移動しようって言ったのはアンタじゃない」
「確かにそう言いましたが、お姉さまが単独で目立つ行為をしては意味がありません、とミサカは呆れながらため息をつきます」
「目立つって、タクシー乗っただけじゃない。ちゃんと手前で降りて歩いて目的地に行くわけだし」
「はぁ、常識的に考えてあの格好でタクシーに乗って何処かへ行くのは不自然すぎるのでは?」
御坂妹は溜息をつくとキョロキョロとあたりを見回し今度はジト目で美琴を見た。
「まさか愚痴の次には常識を語られるとは・・・・ごめん。確かにちょっと軽率だったわ」
「まあ、尾行の様子はありませんし、次からは気を付けて下さい」
「まあ、尾行の様子はありませんし、次からは気を付けて下さい」
そうこうしている内に美琴と御坂妹は目的地に到着した。
港といっても周囲はフェンスで囲まれ敷地内には大量のコンテナが積まれている。
美琴はかつて彼が自分と妹達のために戦った操車場を思い出した。
港といっても周囲はフェンスで囲まれ敷地内には大量のコンテナが積まれている。
美琴はかつて彼が自分と妹達のために戦った操車場を思い出した。
「あれ?誰も居ないじゃない」
「バックアップ班は既に施設内で待機しています。突撃班は今来ます」
「バックアップ班は既に施設内で待機しています。突撃班は今来ます」
そう言うやいなや、美琴と御坂妹の後ろから8人の妹達がやってきた。
御坂妹は全員が合流するとフェンスのゲートに付いた端末に手をかざし能力でロックを外す。
御坂妹は全員が合流するとフェンスのゲートに付いた端末に手をかざし能力でロックを外す。
「あの時はアイツに助けられて、それから始まって、やっと自分の気持ちに気づいたと思ったら、急にどっか行っちゃって・・・今度は私たちが助ける番よ」
「はい。彼にはまだ何も恩を返せていません、とミサカは意気込みます」
「はい。彼にはまだ何も恩を返せていません、とミサカは意気込みます」
ガシャコン!
妹達の方から物騒な音がしたのでそっちを見る。
すると妹達がバッグからサランラップ程のランチャーやサブマシンガン等を取り出した所だった。
妹達の方から物騒な音がしたのでそっちを見る。
すると妹達がバッグからサランラップ程のランチャーやサブマシンガン等を取り出した所だった。
「まさか戦争でもする気!?」
「いえ。使用するのは暴徒鎮圧用のゴム弾です。まあ、アザや骨折はありますけど殺傷能力はありません。お姉様も使いますか?超電磁砲よりは人道的ですよ」
「遠慮するわ・・・」
「そうですか、一応予備も持ってきたのですが。では作戦開始まで10分を切りました。行きましょう」
「いえ。使用するのは暴徒鎮圧用のゴム弾です。まあ、アザや骨折はありますけど殺傷能力はありません。お姉様も使いますか?超電磁砲よりは人道的ですよ」
「遠慮するわ・・・」
「そうですか、一応予備も持ってきたのですが。では作戦開始まで10分を切りました。行きましょう」
どうやら妹達の情報通り、この時間には既に作業員達は居ないようで、港には人の気配が全く無かった。
美琴達はB地点となる巨大冷凍倉庫にたどり着くと、能力で扉のロックを外し中に入る。
倉庫の外側の壁にはデカデカと「冷凍倉庫」と書いてあったのにもかかわらず、中には何もなく真ん中にトラック2台分ぐらいの大型昇降機があるだけだった。
全員が昇降機に乗ると妹達の1人が昇降機に付いている電子端末に触れ確認を取る。
美琴達はB地点となる巨大冷凍倉庫にたどり着くと、能力で扉のロックを外し中に入る。
倉庫の外側の壁にはデカデカと「冷凍倉庫」と書いてあったのにもかかわらず、中には何もなく真ん中にトラック2台分ぐらいの大型昇降機があるだけだった。
全員が昇降機に乗ると妹達の1人が昇降機に付いている電子端末に触れ確認を取る。
「では時間になりましたので作戦を開始します。少し揺れますので気を付けてください」
ガコンッと音を立てて昇降機が降下する。
少しするとドンッとくぐもった衝撃音がした。
少しするとドンッとくぐもった衝撃音がした。
「地下水道を爆破したようですね」
「え。したようって、ネットワークでわかるんじゃないの?」
「残念ながら地上まで距離がありますので施設外のメンバーとは通信ができないのです」
「じゃあ外と連絡は一切できないのね」
「はい、ここからは何が起きても私たちで何とかするしかありません」
「え。したようって、ネットワークでわかるんじゃないの?」
「残念ながら地上まで距離がありますので施設外のメンバーとは通信ができないのです」
「じゃあ外と連絡は一切できないのね」
「はい、ここからは何が起きても私たちで何とかするしかありません」
そう話してる内に昇降機は止まった。
御坂妹は目の前に現れた扉のロックを外し開くと後ろを振り向く。
御坂妹は目の前に現れた扉のロックを外し開くと後ろを振り向く。
「では始めます。全員予定通りのルートで、C地点でまた会いましょう」
そして全員が施設の中に入って行った。
地下施設の中は意外と明るかった。壁や天井、設備などは全て白くまるで昼間のオフィスビルの中にいるようだった。
美琴と3人の妹達が通る緑のルートは研究員が作業するエリアを通って行くらしく、突撃から5分もしないうちに5人程の研究員たちがデスクで作業している部屋に入った。
美琴と3人の妹達が通る緑のルートは研究員が作業するエリアを通って行くらしく、突撃から5分もしないうちに5人程の研究員たちがデスクで作業している部屋に入った。
「なんだお前ら!」
研究員の一人がそう叫ぶと懐から拳銃を取り出した。他の研究員達も続いて銃を抜く。
シュボン! パパパン! シュボン!
美琴は電撃を放とうと身構えたが後ろから発砲音が聞こえたと思うと、研究員達は後ろにすっ飛んで行った。
シュボン! パパパン! シュボン!
美琴は電撃を放とうと身構えたが後ろから発砲音が聞こえたと思うと、研究員達は後ろにすっ飛んで行った。
「お姉様、気絶させてください」
妹達の一人がそう言ったので美琴は悶絶している研究員達に歩み寄り電流を流して気絶させる。
「今ほかの班と連絡してみた所、どうやらセキュリティはほとんど機械任せで警備員は居ないようです、とミサカは報告します」
御坂妹はそう言うと6連ランチャーのシリンダーから薬きょうとゴム弾を全て抜き取り、バッグからリローダーを取り出して違う色の弾を装填する。
「アーマーを装備した警備員を想定してソリッド弾を装填していましたが、武器を持っていても所詮は研究員ですので散弾の方が効率がいいですね」
「ねぇ、将来ケンカとかしても絶対にそんな残酷なもん出してこないでね」
「心配いりませんよ。ケンカしても数で押さえこんで、せいぜい24時間くすぐりの刑ぐらいにしておきますので」
「ねぇ、将来ケンカとかしても絶対にそんな残酷なもん出してこないでね」
「心配いりませんよ。ケンカしても数で押さえこんで、せいぜい24時間くすぐりの刑ぐらいにしておきますので」
それも十分残酷よ!と美琴は思ったが何も言わなかった。
美琴達は進み続け、途中10人程の研究員と行き会ったが妹達のチームワークになすすべもなく倒れていった。
20分ほど進みC地点までたどり着くと他の妹達と合流し一番奥にある高さ3m幅4m程の扉の前で立ち止まる。
白く分厚いドアには大きな赤い文字で「ImagineBreaker」と書かれていた。
美琴達は進み続け、途中10人程の研究員と行き会ったが妹達のチームワークになすすべもなく倒れていった。
20分ほど進みC地点までたどり着くと他の妹達と合流し一番奥にある高さ3m幅4m程の扉の前で立ち止まる。
白く分厚いドアには大きな赤い文字で「ImagineBreaker」と書かれていた。
「なんか、あまりにも呆気無くて拍子抜けしちゃったけど、やっと着いたわね」
「はい、無駄な戦闘が少なくて何よりです。扉を開けますので下がっていてください」
「はい、無駄な戦闘が少なくて何よりです。扉を開けますので下がっていてください」
御坂妹は扉の隣にある端末に手をかざし能力で操作した。
ピピッと言う電子音が鳴ると扉がガラガラと音を立てながら上に持ち上がっていき中の部屋が露わになる。
5人の妹達が先に部屋に入って安全を確認すると美琴も後に続いて部屋に入った。
扉の中は外と同じく真っ白な長方形の部屋で奥の壁の真ん中に白い円筒形のカプセルが棺桶の様に置いてあり、その周りに沢山の計測器やモニターなどが設置されていた。
円筒形のカプセルには扉と同じく赤い文字で「ImagineBreaker」と書かれており、美琴はそれを見つけると駆け寄って御坂妹の方を向いた。
ピピッと言う電子音が鳴ると扉がガラガラと音を立てながら上に持ち上がっていき中の部屋が露わになる。
5人の妹達が先に部屋に入って安全を確認すると美琴も後に続いて部屋に入った。
扉の中は外と同じく真っ白な長方形の部屋で奥の壁の真ん中に白い円筒形のカプセルが棺桶の様に置いてあり、その周りに沢山の計測器やモニターなどが設置されていた。
円筒形のカプセルには扉と同じく赤い文字で「ImagineBreaker」と書かれており、美琴はそれを見つけると駆け寄って御坂妹の方を向いた。
「ねえ、これじゃない」
「はい、今開けます」
「はい、今開けます」
美琴がそう尋ねると御坂妹はそう答えカプセルに繋がった端末を能力で操作した。
すると、プシュッと音を立てながらカプセルの上半分が開いた。
すると、プシュッと音を立てながらカプセルの上半分が開いた。
「・・・・やっと。やっと見つけた」
そこには緑の手術服を着た少年がいた。
美琴が遥かロシアまで追いかけ、消息を絶ち、探し続け、その間も、そしてその前も、ずっと美琴の心の支えだった少年。
美琴が遥かロシアまで追いかけ、消息を絶ち、探し続け、その間も、そしてその前も、ずっと美琴の心の支えだった少年。
上条当麻がそこにいた。
「まったく、まだやることがあるって言ってどっか行っちゃったと思ったらこんな所で寝てるなんて。ほら!起きろ!・・・・・あれ、機械で操作しないと起きないのかしら。ねえ、そっちで操作出来る?」
美琴は上条の隣にしゃがみ込むと彼を揺すって起こそうとするが、起きる様子が無いので御坂妹に問いかける。
御坂妹は暗い顔で端末に触れたまま無言でモニターを見つめていたが、決心したように美琴の方を見ると口を開いた。
御坂妹は暗い顔で端末に触れたまま無言でモニターを見つめていたが、決心したように美琴の方を見ると口を開いた。
「お姉様・・・・残念ですが・・・・設備の記録を見た所、覚醒措置は既に取られているようです・・・それも3ヶ月ほど前から・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
美琴は言葉を失った。
美琴は言葉を失った。