美琴と妹達は夕食を食べ終りホテルで風呂に入った後部屋で休んでいた。
打ち止めと番外固体は部屋にあるテレビを点けロシアのバラエティ番組を観ている。
そして美琴と露ミサカは明日の計画について話し合っていた。
打ち止めと番外固体は部屋にあるテレビを点けロシアのバラエティ番組を観ている。
そして美琴と露ミサカは明日の計画について話し合っていた。
「さて。学園都市に帰るって言っても飛行機の予約もしてないし、どうしようかしら?」
「その事ですがお姉様、とミサカは」
「その事ですがお姉様、とミサカは」
ゲロゲロッ ゲロゲロッ
露ミサカが話そうとすると美琴の携帯から着信音が流れた。
「ん?」
美琴は手元にあった携帯を開き確認する。着信したのは白井黒子からのメールだった。
実は終戦後、学園都市のネットワーク規制が甘くなってからというもの、美琴の携帯は3日に一度は必ず黒子からのメールを受信していた。
メールの内容はどれも美琴の所在地と安否を気遣うもので、美琴が居なくなって常盤台で大騒ぎになっていた事も黒子のメールを通して知っていた。
美琴は黒子からの電話やメールに返信したかったが、今何処で何をしているか教えれば黒子は絶対に美琴の制止を無視してロシアに来てしまうと思い一切返事をしなかった。
実は終戦後、学園都市のネットワーク規制が甘くなってからというもの、美琴の携帯は3日に一度は必ず黒子からのメールを受信していた。
メールの内容はどれも美琴の所在地と安否を気遣うもので、美琴が居なくなって常盤台で大騒ぎになっていた事も黒子のメールを通して知っていた。
美琴は黒子からの電話やメールに返信したかったが、今何処で何をしているか教えれば黒子は絶対に美琴の制止を無視してロシアに来てしまうと思い一切返事をしなかった。
「そういえばもう帰るんだし、安心させてあげてもいいわよね」
そう呟くと美琴はポチポチと携帯を操作し始めたが、露ミサカにその手を捕まれ止められる。
「どうしたの?」
「先ほどの続きを聞いてください、とミサカはお姉様を制止します」
「え?メール打ってからでも遅くはないわよね?」
「いえ。その事についても話さなくてはなりません」
「そう。わかったわ」
「先ほどの続きを聞いてください、とミサカはお姉様を制止します」
「え?メール打ってからでも遅くはないわよね?」
「いえ。その事についても話さなくてはなりません」
「そう。わかったわ」
美琴は打っていたメールをそのままに携帯を閉じて脇に置くと露ミサカの方に向き直った。
露ミサカは決心したように美琴を見つめると説明し始めた。
露ミサカは決心したように美琴を見つめると説明し始めた。
「まず最初に飛行機の件ですが。チケットは取れましたので心配要りません、とミサカは説明します」
「は?どうやって?」
「ある協力者に頼んで空港会社にゴリ押しで予約してもらいました」
「協力者?そんなのがいたの?てか誰?」
「彼はお姉様も良く知っている人です、とミサカは回答します」
「?????誰よそれ?」
「御坂旅掛、お父様です」
「え・・・・」
「は?どうやって?」
「ある協力者に頼んで空港会社にゴリ押しで予約してもらいました」
「協力者?そんなのがいたの?てか誰?」
「彼はお姉様も良く知っている人です、とミサカは回答します」
「?????誰よそれ?」
「御坂旅掛、お父様です」
「え・・・・」
美琴は驚いて息を詰まらせる。
もともとこの件で美琴に協力していたのは妹達だけだと思っていたし、まさか自分の親が係わっているとは思っても居なかった。
しかし考えてみると納得できる。
美琴が旅費として使っていたおこずかいは元々学園都市からの奨学金と毎月振り込まれる旅掛からの仕送りだ。
美琴は口座のとキャッシュカード兼デビットカードは持っていたが、通帳は旅掛に預けていた。
勿論通帳記入すれば何処でいくらカードを使って支払いしていたのか解るが、何も言ってくる気配が無かったので振り込むだけで通帳記入はしていないと思っていた。
しかし美琴の事情を知っていて何も言ってこないという事なら理解できる。
ん?事情を知っている?・・・・と言う事は。
美琴は恐る恐る妹に聞いてみる。
もともとこの件で美琴に協力していたのは妹達だけだと思っていたし、まさか自分の親が係わっているとは思っても居なかった。
しかし考えてみると納得できる。
美琴が旅費として使っていたおこずかいは元々学園都市からの奨学金と毎月振り込まれる旅掛からの仕送りだ。
美琴は口座のとキャッシュカード兼デビットカードは持っていたが、通帳は旅掛に預けていた。
勿論通帳記入すれば何処でいくらカードを使って支払いしていたのか解るが、何も言ってくる気配が無かったので振り込むだけで通帳記入はしていないと思っていた。
しかし美琴の事情を知っていて何も言ってこないという事なら理解できる。
ん?事情を知っている?・・・・と言う事は。
美琴は恐る恐る妹に聞いてみる。
「まさか」
「はい。お父様はすでに私達の存在を知っています。今まで黙っていましたが私達は随分前からお父様とコンタクトを取っています、とミサカは打ち明けます」
「そんな」
「はい。お父様はすでに私達の存在を知っています。今まで黙っていましたが私達は随分前からお父様とコンタクトを取っています、とミサカは打ち明けます」
「そんな」
美琴は驚愕の事実に言葉を失って俯く。あの実験の事は一生周りに秘密にしておくと美琴は決めていた。
それは一人の少年を除いて、友達やパートナー、そして親でさえも例外ではなかった。
美琴は耐えろ、とショックに負けないように心の中で自分に言い聞かせ顔を上げて妹に向き直った。
気が付けは打ち止めと番外固体もテレビを消して美琴の方を向いていた。
露ミサカは心配そうに美琴を見ると口を開いた。
それは一人の少年を除いて、友達やパートナー、そして親でさえも例外ではなかった。
美琴は耐えろ、とショックに負けないように心の中で自分に言い聞かせ顔を上げて妹に向き直った。
気が付けは打ち止めと番外固体もテレビを消して美琴の方を向いていた。
露ミサカは心配そうに美琴を見ると口を開いた。
「大丈夫ですか?とミサカは問いかけます」
「うん。大丈夫。それより話を続けて」
「はい。お父様には影で協力していただく代わりにお姉様の安否と学園都市の裏情報を伝えていました。」
「裏情報?」
「はい。絶対能力進化実験の事や捜索過程で見付けた学園都市の機密事項などです」
「そう。あの人、アンタ達について何ていってた?」
「その事に付きまして、お姉様にお父様の事を話す時に伝えて欲しい、とお父様から伝言を預かっています」
「・・・・・なんて?」
「パパはいつでも美琴ちゃんの味方だよ。美琴ちゃんが受け入れるなら、パパも受け入れるよ。とミサカは一字一句正確に伝えます」
「そっか・・・・・・・・・・・・・・・・・・ありがとうってあの人に伝えておいてくれる?」
「わかりました、伝えておきます。お父様の件、これが次にお姉様に話したかった事です」
「うん。大丈夫。それより話を続けて」
「はい。お父様には影で協力していただく代わりにお姉様の安否と学園都市の裏情報を伝えていました。」
「裏情報?」
「はい。絶対能力進化実験の事や捜索過程で見付けた学園都市の機密事項などです」
「そう。あの人、アンタ達について何ていってた?」
「その事に付きまして、お姉様にお父様の事を話す時に伝えて欲しい、とお父様から伝言を預かっています」
「・・・・・なんて?」
「パパはいつでも美琴ちゃんの味方だよ。美琴ちゃんが受け入れるなら、パパも受け入れるよ。とミサカは一字一句正確に伝えます」
「そっか・・・・・・・・・・・・・・・・・・ありがとうってあの人に伝えておいてくれる?」
「わかりました、伝えておきます。お父様の件、これが次にお姉様に話したかった事です」
露ミサカは一息入れる。
「そして最後の件ですが。これはお姉様と私達が今後学園都市に戻ってどう行動すべきかという事です、とミサカは続けます」
「そりゃアイツを探すわよ」
「いえ。間違ってはいないのですが、お姉様には常盤台中学に戻ってもらいます」
「え!? どうして!?」
「そりゃアイツを探すわよ」
「いえ。間違ってはいないのですが、お姉様には常盤台中学に戻ってもらいます」
「え!? どうして!?」
美琴は学園都市に帰ったらすぐにでも彼の捜索を始めるつもりだったので妹の発言に驚く。
「お姉様は今世界でも4人しか生存していない超能力者です。当然学園都市に戻れば厳しく監視される事は間違いありません。そんな時、不自然な行動を取れば、お姉様が外部で何か情報を得た事がすぐにばれるでしょう。そうなれば監視の目
はさらに厳しくなり、最悪の場合拘束される可能性もあります。なので私達が彼の正確な所在地を見つけ出し救出する時まで自然に振舞っていてほしいのです。」
「そうか。ちょっと納得いかないけど、それならしょうがないわ」
「それと。お姉様にはこの件に関して係わりの無い、特に学園都市にいる人との必要以上の接触は極力避けて欲しいのです。」
「どうして?」
「それはこの件に学園都市の暗部が絡んでいるかもしれないからです、とミサカは説明します。今回得た殆どの情報は公にされていない物ですので学園都市の暗部が係わっていると見て間違いないでしょう。お姉様もあの実験を経て理解していると
「そうか。ちょっと納得いかないけど、それならしょうがないわ」
「それと。お姉様にはこの件に関して係わりの無い、特に学園都市にいる人との必要以上の接触は極力避けて欲しいのです。」
「どうして?」
「それはこの件に学園都市の暗部が絡んでいるかもしれないからです、とミサカは説明します。今回得た殆どの情報は公にされていない物ですので学園都市の暗部が係わっていると見て間違いないでしょう。お姉様もあの実験を経て理解していると
は思いますが学園都市は時に非情で残酷です。どのような方法を使ってお姉様に圧力を掛けてくるかわかりません。無論、むこうはお姉様だけではなく周りの人に危害を加える事に躊躇いは無いでしょう」
「そんな」
「そんな」
美琴は今年の夏の終わりごろ、暗闇に踏み込み大怪我をした後輩の事を思い出す。
あの時、もし彼女が暗闇に踏み込んで行かなければあんな事にはならなかっただろう。
しかし今回は事情が違う。
もし暗闇の方から彼女に襲い掛かったとしたら?
あの時、もし彼女が暗闇に踏み込んで行かなければあんな事にはならなかっただろう。
しかし今回は事情が違う。
もし暗闇の方から彼女に襲い掛かったとしたら?
それに美琴は彼女のことを良く知っている。
彼女はたとえ暗闇の方が襲い掛かったとしても恐れずに相手の懐に飛び込むだろう。
そんなことになればもっと酷い結果になるのではないか? 美琴の手にジワリを嫌な汗が出た。
彼女はたとえ暗闇の方が襲い掛かったとしても恐れずに相手の懐に飛び込むだろう。
そんなことになればもっと酷い結果になるのではないか? 美琴の手にジワリを嫌な汗が出た。
「・・・・・・それはそうだけど・・・・・でも・・・・・・・・・」
「お姉様。辛いとは思いますが解ってください、とミサカはお願いします。ミサカはもう私達のせいで関係のない人が傷つくのは見たくないのです」
「・・・・・・・・・・・・・・わかったわ・・・・・・・・・・・・・」
「お姉様。辛いとは思いますが解ってください、とミサカはお願いします。ミサカはもう私達のせいで関係のない人が傷つくのは見たくないのです」
「・・・・・・・・・・・・・・わかったわ・・・・・・・・・・・・・」
美琴が覇気の無い声でそう答えると露ミサカはもう話す事が無いらしく「ではもう寝ましょう」と言ってベッドに潜り込んでしまった。
話を聞いていた打ち止めや番外固体も隣のベッドに入ってしまう。
美琴は脇にあった携帯を開き途中まで打ったメールを破棄するとバッグに仕舞い露ミサカの隣へ寝そべり目を閉じた。
あの子に会ったら何て言おう?美琴は考える。
……要らないとか……近づくなとか……かしら?
そう考えると黒子がどんな反応をするか想像できてしまい、どうしようもなく苦しくなる。
美琴は耐えられなくなると考えるの止め眠りに付いた。
話を聞いていた打ち止めや番外固体も隣のベッドに入ってしまう。
美琴は脇にあった携帯を開き途中まで打ったメールを破棄するとバッグに仕舞い露ミサカの隣へ寝そべり目を閉じた。
あの子に会ったら何て言おう?美琴は考える。
……要らないとか……近づくなとか……かしら?
そう考えると黒子がどんな反応をするか想像できてしまい、どうしようもなく苦しくなる。
美琴は耐えられなくなると考えるの止め眠りに付いた。