とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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kinsho_second

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だれでも歓迎! 編集
翌朝。
上条は今日も浴室で目を覚ます。


「~~あー身体イテェ~~~」身体の節々が痛い。
無理もない。昨日は散々だった。


小萌先生が泣くは、泣いたのを自分のせいにされるは、ゴリラが乱入してパワーボムかけられるは、黄泉川先生に顔を黒板と床に叩きつけられるは、昼飯を買いに外出たのバレるは、追ってきた数学教師に三角定規とコンパスでボコられて保健室行きになるはでまったくもって散々な一日だった。



よく病院いきにならなかったもんだと自分を誉めてやりたい位だ。
(あ~~~。休みてえなあ~・・・・)しかしそんな事は許されない。
なぜならば、出席状況がかなりやばい。
このままじゃ留年にもなりかねない。上条は諦めておとなしく学校に行くことにした。
「は~・・・・・・・」深いため息を漏らして浴室を跡にする。


今日もおもしろおかしい(←他人事)不幸な日常が始まる。


いつも通り学校が始まる。が、ちょっとした(?)事件が起こった。
「はーいっ、みんなにビックニュースですー。今日、このクラスに新しい子が転入してくるのですー!!」
「「「「「おおーーーーーーー!!!!!」」」」」
色めきたつクラスの男子と女子。


しかし、そんな周りとは裏腹に上条は言い知れぬ不幸の予感を感じていた。
(な、なんなんだ…上条さんてきに可愛い女の子が来るのはあり得ないっ!姫神の次はどんなやつなんだ?)


「転入生は男の子ですーーー!!残念でしたー野郎どもー。おめでとう。子猫ちゃんたちーーー!」
「つまらないんだにゃー。どうせなら妹キャラが来てほしかったぜい」
「せやせや、小萌センセー。男が来てもしゃーないわ。」


「ええい、何を言ってる男子! まだ半分寝ぼけてるのかっ!?そうね、それなら糖分が大事!!!!! シュガースティックでも飲んどきなさい!」と言ってどこからともなくスティックを取り出して投げつける。


「あ、じゃ、入ってきて下さいなのですよ~!ええと、名前…な…まえはぁ…」
そうこうしているうちに転校生が入ってくる。



が!



「げほっ! シュガースティックは喉に張り付いてのみにくっ!がはっ!」前方に向けて残り噴出 !!
転校生に盛大に吹きかかる。吹きかけられて口元がひきつっているのは……
「ええぇ!あ、アクセラレーターー!?なっ、なんでレベル5がっ!? てか、反射はどうしたんだよ!?」



「うーん、結構怖そうな人だねー。……月夜ちゃんどう思う? 」
「え?ええと…。白髪赤目ってかっこいいかもー…。足悪いのかな…って、上条くんどうしたんだろ?大丈夫?」


上条は凍りついていた。周りからみてもわかるくらいに。


そしてもう一人。


(にゃーーー!?なんでアイツが転入してくるんだにゃーーーーーーーーーー!!!!!!???)


ポーカーフェイスを装っているものの、内心では戦々恐々と誰にも聞こえぬ悲鳴を上げるシスコンエージェント。



ちなみに土御門と一方通行はグループのリーダーと構成員という関係もお忘れなく。



そして一方通行はかつての仇敵を凝視しながら身体をわなわなと震わせている。すでに左手をチョーカーに添え、臨戦体制に入っている。


ずばり戦争開始5秒前。 


「戦闘配置につけ!!」


そんな号令がかかってもおかしくない教室に、



最後の希望”ラストオーダー”が舞い降りる。



「みなさんこの人をよろしくお願いしますってミサカはミサカは頭を下げてみる。…?あ、乱暴はダメってミサカはミサカは注意する」


「なァ打ち止め?乱暴がダメでもスマートな殺しなら別に良いよなァ?」


上条を殺意に満ちた笑っているような表情で言う。


「んー?シュガースティックで顔ベタベタな彼は上条君にフラグゲットされちゃった感じの子なのかい??上条ー、あれ確かに女の子みたいだけど男だぞ?………まっ、まさか、そういう趣味でもあるのか!?
……って言うか先生、あの先生に勝るとも劣らないロリっ娘は誰ですか?二人目の転校生なら青髪が喜びます」



「伊井、わかっとるやないか。二人目なら大歓迎や!あー、あとシュガースティックについては、すまへんなぁ。でも、起こるならカミやんやでーっ!!」


「……っ!二次元星人(青髪ピアス)の馬鹿野郎ー!何にも知らない癖にーっ!!てか、なんでレベル五がうちの学校なんかに来てんだよっ!?伊井も変な勘違いしてんじゃねえ!ってかこないで一方通行サマッ!!!!!こないだはすみませんでした、謝るからベクトル操作とかやめてーっ!」



理解してない大人(に見えない)がもう一人。



「いいですねー。もう仲良くなったのですか上条ちゃん。女の子ばかりでなく男の子とも仲良くなるのはいいことですよー 。……それでー、…えーっとこの子は一方通行ちゃん……でいいですかー?黄泉川先生がこの学校に転入させたらしいのですよー。席はそうですねー………。あっ、上条ちゃんの後ろでいいですかー? 」


最悪の選択だよ小萌センセ


「とりあえず、暴力や殺しとかそういうの絶対だめだからねってミサカはミサカは釘を刺してみる。とくにあの人にはってミサカはミサカは真剣に言ってみる」



その日の休み時間。



(ったく、なんだッてンだよ……黄泉川の野郎、こんなとこ押し込めやがって)
「……しかもオマエまでいやがッて」彼は土御門をにらむ。


(バっバカ!こっち見んにゃー!!)



「……はっ!カミヤン!転校生がずっとこっち見てるぜい?まさか本当にフラグ立てたんじゃないだろうにゃー?
まったくカミヤンには恐れ入るぜい。熟女お姉さん同い年/年下/先輩/後輩/大学生/高校生/中学生/小学生/教員/研究員/巫女さん/シスターと語り尽くせない程のフラグを立てた上に遂に男まで手を出したかっ!!!だが安心しろカミヤン!お前がこれからどんな道を歩もうとも俺たちは友人として全力で応援して全力で笑ってさしあげるぜーい!!キラーン☆」


これだけの長文を噛まずに言った土御門は青ピにも匹敵するだろう。


(よしっ!風向き変更成功だにゃー!カミヤンには悪いが人柱になってもらうぜい)



「えっ!?おれ?だっておれお前と十歩以上離れてるし明らかお前の方見てた……って一方通行さんこないだマジごめんなさい、お願いですから睨まないでーっ!ああもう畜生不幸だー!」


「あいたた……上条君叫ばないでよ……。み、耳がっ……。ところで赤音ちゃん、次の授業なんだっけ??」
「月夜ちゃん、次は体育だよ、早く着替えていかなきゃね」


「ありがとー。黄泉川先生今日何やるって言ってたかな…?そこの転校生の人、また後で質問に答えてねっ♪」


女子が去った教室で。


「カミヤン早く着替えて(覗きに)行くで!」


だが、最後までアイツが残っていた。
「覗きに来るようなやつは……こうじゃっ!!!」青ピが宙を舞う。いつものように。


30秒で復活するのもいつも通り。


そのとき授業が始まる五分前の予鈴がなった。


「予鈴鳴っちゃったし、覗くのは授業後にしないか?体育に遅れるのは致命的だ。ゴリラ的な意味で。」ヒソヒソ
一方通行「チッ……体育かよ。何やってンだよ?」


「確かサッカーか何かだったと…俺には聞いてないですね、ハイッ、血液逆流はヤメテクダサイビリビリより洒落になりませんことよ一方通行センセー!」


「仲ええんやなー、どういう知り合いやー?」
「ァン?コイツと俺の何処が仲いいってンだ?チャラ男よぅ! 」


「ちゃ、チャラ男ちゃいますよ!そんな事言うたらあんたの白い髪はどうなるんや!」
「地毛だ、地毛ェ。能力の副作用だ、文句あンのかァ?」


「へー、能力はベクトル操作って噂だけどほんとなの?それとLv0にやられたって聞いたけど誰に? 」
こいつは紫木 友。通称情報屋。


人には秘密にしている能力を使って他人も個人情報を聞き出すのにたけている。
こんな感じに。


「あァ、その通りだ。その変な右手のクソやろォにはベクトル操作が効かねェ………ッ!?」(何くっちゃべってンだ俺ァ!? うっかりっつーレベルじゃねェぞ……)



また情報屋は他にもさまざまな諜報手段を持っているらしい。


「(さすが情報屋……人の口を開かせることではぴか一だな)あのさ、もう授業始まるぞ。おれもう行くから!じゃっ!」



その上条が教室のドアをあけると水がそこらじゅうにぶちまけられてあり。
当然のごとくすっ転んだ。



「さァって質問、この不幸な少年を憎しみに任せて踏みつけてもいィでしょうかァ!?」早くもクラスに(打倒旗男という意味で)馴染んできてしまっている一方通行。



「やっちまえなんだにゃー!旗男を死なない程度に痛めつけるのは大賛成なんだにゃー!」
「いやマジでシャレになんねえからっ!!ってか死ぬ! 死ぬ! ああもう何も悪いことなんてしてないのに、不幸だぁああぁぁぁあぁっ!」


「あァ?一割引だよ、心配すンじゃねェ」首のチョーカーに手を当てつつ、そんな事をいう。


その時チャイムがなってゴリラが出てきた。


「ゴ、ゴリ……まずいんだぜぃ! みんな急いで、って4人(土御門+上条+青ピ+一方通行)しかいないにゃー!? おのれ情報屋、裏切りやがったにゃー!」
窓の外に、さっきまで話していたはずの紫木を発見して叫ぶ土御門。



「よし、ここは洗礼の儀として新入りにゴリラの相手をしてもらうことにするんや!」逃げる体勢を整える青ピ 。


「あァ? めンどくせェな。あの洋ゲーポリゴン野郎かァ?」
一方通行はチョーカー型電極のスイッチを弾き、真正面からゴリラに突っ込んでいく。当然のように反射はON。


ゴリラに成す術はない。


結果、ゴリラの身体はあたかも海軍用船上槍で薙払われたかのように吹っ飛んでいったのだった。





「(青ピ……なんてことを……。さすがに哀れじゃないかゴリラが……まあいいか。) おーい、今日は女子と合同で黄泉川先生に見てもらえだとよ」


心の中で災誤に合掌しつつ、窓の外の連中によびかける。
歓声が上がったような気がするが………気のせいだろう。


「「「「いやっほぉぉぉぉぉぅぅぅ!!」」」 気のせいではなかった!!
すると吹寄が彼らに近寄り、手始めに一番近くの男子を殴り倒して言った。


「他にいま歓声あげたバカは出てきなさい!」


「あァ?このチャラ男が歓声あげてンだけどよォ。 つーか、面倒だからこッから降りる」
がっしと青髪と土御門を掴んで窓から放り出す。一応ベクトル操作で平和におろしてくれてる。続いて当麻を……ベクトル操作がきかず、落ちる。


故意か事故かは神のみぞ知る。


「あ、あぶねえだろ!恨みでも……ああ、そうですね、恨みあったのでございました。 あの時の事は他意はないのでございますからちょっとベクトル操作はやめてぇえええええーっ!」


恐るべき転校生がやって来た時、上条当麻の不幸は始まる。
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