とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part04

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匿名ユーザー

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4.初デート!?


福引で映画のペア鑑賞券を当ててしまった。どうしよっかなぁ。こ…これって、恋愛映画よね。黒子とみにいったら、あの子勘違いして

「わたくしの愛を受け入れてくれる気になられたのですね!」

とか言い出しそうだし。そうだ、アイツだ!アイツと見に行こう!交流を深めたいしね!もしかして…恋愛映画だから、アイツもその気になっちゃったりして、エヘヘ…

問題はどうやって誘うかだ。携帯番号も知らない。アイツの都合もわからない。それにアイツ、もてそうだし、もう彼女とかいるのかな…そう思った途端に、胸が苦しくなるのを感じる。いやいや!こんなふうに悩むなんて美琴センセーらしくない!別にいいじゃん、彼女がいたって。友達にさえなれればいいんだ…

このチケット…普通に手渡したら、わかっちゃうよね、わたしの気持ち。バリバリの恋愛ものだし、二人きりでこんなの見に行こう?って…アンタに気があります、ってバレバレじゃない…ううん、アイツ鈍感だから気づかないわよ。そ、そうよ、気づかない…

でも…本当は気づいてほしい…わたしの気持ち…

よし、そうと決まったら、アイツを探しにいこうっと!アイツの通学路、例の自販機の前で待ち伏せる。どうせ今日も補習でしょう。待っている間に、携帯のネット機能でとあるページを参照する。

気になる男の子を落とすマル秘テクニックはぁぁ、こんなページみちゃうなんて、わたしどうかしてる。こういうこと以外なら、わたしはいろいろと詳しいけど、(電子ロックのはずし方とか、ハッキングの方法とか…)恋愛のことになると、ほんとオコチャマだ。うちの学校の子にこういうの聞くわけにいかないしな。

「御坂様くらいかっこいいと、言い寄ってくる方の数がきっとすごいのでしょうね。ぜひ、武勇談をおきかせください!」

「御坂様は実は恋愛未経験でしたの?意外です!」

とか、いろいろうるさいことになりそうだし、自分のキャラクターを守る為にもそんなことを聞くわけにはいかない。

どれどれ…女性らしさを相手に意識させるファッションねぇ…わたし、私服の時もスカートの下はスパッツだし、そういうのがいけないのかしら?よ…よし、映画の日は、短パンもスパッツもなしでいくぞー!胸パッドも使っちゃおうかな…ドキドキ…

次…明るい笑顔かぁ…アイツといる時、わたしの心の表情はいつも笑顔…それとは裏腹に気恥ずかしさから、うまくその気持ちが表には出せない。作り笑顔はどうにも苦手。でも、このチャンスを生かす為にも笑顔ね!

相手をドキっとさせる仕草…じーっと相手を見つめたり、時には上目づかいで相手の心をくすぐりましょう…なんですってーーーーーーーーーー!!!恥ずかしいな、そういうのできるキャラじゃないんだけど…これはできるかわからないな…でも、いろいろ参考になった。

あ、アイツだ!

美琴「あら?また会ったわね…わ…わたしもここ通学路なんだ。決してアンタに会いたいから、ここを通ってるとかそういうわけじゃなくて…」

当麻「オッス、ビリビリ。今日も元気だな。ん…?通学路?常盤台って向こうの道じゃねぇの?」

美琴「な…なにいってんのよ!この自販機のヤシの実サイダーがね…」

当麻「あー、ハイハイ。上条さんは補習で身も心もクタクタなんだ。これから特売にもいかないといけないし、今日はお前の相手してらんないの。」

美琴「ちょ…ちょっと待ちなさいよ…今日は話があるの。貧乏なアンタにもおいしい話がね!」

当麻「なになに?おいしい話?」立ち去ろうとしていた当麻の足がとまる。

美琴「ジャーン。どうよ?これ。映画のペア鑑賞券。無学なアンタも映画でもみて教養でもつけたらどうかしら?」

当麻「なんだよ…腹がふくれるって話じゃないのか。言ったろ。俺はいろいろ忙しいの。映画とか見てる暇はないかな…」

美琴「えっ…やっぱそうか…。アンタ友達とかたくさんいそうだし、遊びにもたくさん誘われてるんでしょうね。」美琴の顔に影が落ちる。

当麻「どうしたよ?お前もらしくもないな。お前だって、その強気で勝気な性格なら友達たくさんいるだろうに。俺以外のヤツ誘っていけばいいじゃん。」

美琴「わ…わたしは!(わたしがこんな風に自分の殻を割って話せるのはアンタだけなのに…わかってよ)なんでもない…ごめん、もう行くね…」

当麻「お…おい!どうした?いつもは追っかけてくるのに…急に元気なくなって。変なもんでも食ったのか?ひょっとして、映画いっしょにみにいくっていったら、元気なお前に戻ってくれるの?」

美琴「(やっぱ、アンタは鈍感なくせして、他人が困った顔をするとほっとけないのね…)な…なに勘違いしてんのよ!それじゃ、わたしがアンタといっしょに映画みにいきたがってて駄々こねてるみたいじゃない!」

当麻「よかった…いつものお前に戻ったな。わーかったよ。なんか事情があるみたいだし、明日みにいこうぜ。」そういって、土御門に携帯で連絡をとる当麻。

当麻「悪いな。急用ができちゃって。明日のアレ、キャンセルな。青ピたちにもいっといてくれ。ほんとごめん。じゃあな。」

美琴「嬉しい…」

当麻「ん?なんかいった?あっ…(今のこいつの笑顔、とんでもなくかわいい…まったく…いつもこういう顔してろよな。でも、ヤバイ…マジでかわいい。ダメだ、ダメだ。常盤台のお嬢様なんてモテモテだろ~。俺がこいつに変な気おこしてどうするーーーー!!!???)えーっと…じゃ、明日13時にここでな!」そういって、美琴に自分の感情を悟られまいと猛ダッシュで去っていく当麻。

美琴「あ、ちょ、ちょっと携帯番号教えてよ!まったくいつもの倍くらいのスピードね。そんなに特売が大事なの?あれじゃ絶対追いつけない。まぁいいわ。明日は初デートだし!ウフフ」


…翌日…

常盤台は休日でも制服が原則だけど、今日は例外!私服でいくの。いつもと違う髪飾り。香水なんて使ったことないけど、今日はつけてきた。アイツがどんなのが好みなのかわからない…大人っぽいのが好きなのか、子供っぽいのが好きなのか?わからないから、自分の感性を信じる!黒子にはよくつっこまれるけど…自分好みのフリフリのついたピンクのかわいいキャミソール。今日は短パンもスパッツもはいてないから…スカートは長めの白のスカート。なんか上と合ってないけど、パンツがみえたら恥ずかしいし…長いスカートはこれしかもってなかった。いつもの制服は、ミニスカにスパッツという動きやすい格好だからだ。ちょっとヒールのあるサンダルをはいてみて…アイツ170cmくらいよね?わたしが160くらいだから、これだと同じくらいになるのかな?いつもわたしのこと、子供あつかいするんだから、今日はヒール!

あれこれ考えていたら、アイツがきた。30分も遅刻!バカ…こないかとおもって心配したじゃない…

当麻「オッス…ビリビリ!遅れて悪かったなあ。」

美琴「まったく!ふざけてるんじゃないわよ!ま…まぁ、わたしが無理に誘ったからしょうがないけどさ…」

当麻「あれ?電撃がこない?おっ…なんかいつもと雰囲気違うな。常盤台って休みも制服ってこの前いってなかったっけ?どういう風のふきまわしなわけ?(やべえ…かわいい…)」

美琴「あ、ちょっと…昨日、お茶こぼしちゃって。洗濯中なの!しょうがないから、私服。わたしの私服みられるなんて、こんな幸運なこと滅多にないんだからね!感謝しなさい!(アンタにいつもと違うわたしを見せるの!)」

当麻「(不幸だ…じゃなくて!幸福だ…)ふ…ふーん。そうなんだ。じゃぁ、なんで髪飾りまで違うの?」

美琴「(あ!アンタの為にオシャレしてるって気づいてくれた?嬉しい!)えーっと…わからないの?」

当麻「いつものヘアピン無くしちゃったとか?」

美琴「アンタは…結局、アンタね!」

当麻「うわわーっ!(電撃を消す)なんで俺がここで怒られるわけ?まったく意味もなく怒りだして。お前もいつもと同じ凶暴なビリビリだな…ハハハ。」

美琴「ビリビリ言うな!フンだ…そうだ、アンタ前にセブンスミストでスカートの下に短パンはいてるようなオシャレじゃない女ってわたしのことバカにしたでしょ!?きょ…今日はスカートの下に短パンとかスパッツとかはいてないんだから…(赤面)これってどういうことかわかってるのかしらん?」

当麻「へえ~。お前も少しはオシャレになってきたじゃん。女の子らしくなってきた?ハハハ…お前って男らしいもんな。(でも、なんで今日コイツはこんなに頑張ってるんだ?)」

美琴「(なによ!もう少しくらい動揺とかリアクションしてよ!このバカ!)はぁぁ、アンタに期待したわたしがバカだった…それじゃ、いくわよ!」そういって、当麻の腕を自分の腕に絡ませて、ズルズルとひきずっていく美琴だった。

当麻「ところで…これって腕組んでるってことになっちゃってませんか?」

美琴は当麻が自分の努力に気づいてくれないことに対する怒りで頭に血が上っていて気づかなかった。

美琴「あっ…何やってんのよ!このバカぁ!ちょ…調子にのってんじゃないわよ(小声)」美琴の顔がみるみると赤面していく。

当麻「いてて…いきなり突き飛ばすなよ。お前が俺を引きずりまわしてたのに、なんで俺が怒られにゃならんの…トホホ。」

美琴「まったく…恋人同士じゃないんだから、勘違いしないでよね…」美琴、あわてて正常な思考ができない。

当麻「不幸だ…なんか俺が悪いってことになっちゃってる。まぁいいか。で、映画ってどんなのみるんだ?オバカな俺に教養をつけさせるっていったから、歴史もの?感動巨編?ノンフィクション?」

美琴「これ。」うつむいたまま、チケットを差し出す。

当麻「えっ?これってダイダニック?話題の恋愛映画じゃん。こういうのだったら彼氏と見に行けばいいんじゃないの?」

美琴「バ…バカ。そんなのいないわよ!」

当麻「へえ…いないんだ。意外だな。(こいつの外見と性格なら絶対モテるはずだけどな)」

美琴「そ…そういうアンタはどうなのよ?(どうせモテるんでしょうけど。)」

当麻「俺、全然モテないなぁ…出会いがほしい。」土御門と青髪ピアスが聞いたら鉄拳が飛んでくるセリフである。それとは対照的に美琴の顔が輝く。

美琴「じゃ…じゃぁ、彼女とかいないんだ。そうね、アンタみたいなダメ男じゃ誰も相手にしないわよ。かわいそうだから、今日はわたしが彼女のフリしてあげよっか?」

当麻「え?ええええええ?それじゃ迷惑だろ。お前の知り合いに見つかったらまずいんじゃない?常盤台のエースが、俺みたいのとデートしてたらお前の名前に傷がつくんじゃ?」

美琴「いいの!わたしがやるっていったら、やるの!アンタに拒否権はなし!」

当麻「あーあ、まったく一度言い出したら聞かないんだから…どうせ、俺のことからかって面白がってるんだろ。へーへー、ありがとうございます、上条さんは大変な幸せ者です(棒読み)」

美琴「からかってなんかないわよ(小声)…」

当麻「なんかいったか?」

美琴「ううん…なんでもない。じゃ!いきましょ!」そういって、先ほどと同じように腕と腕を絡ませる。

当麻「あのー、この体制だと、俺どうにかなっちゃいそうなんだけど…ハハハ」

美琴「いいの!かわいそうなアンタの為に、恋人役やってあげてるんだから。腕組むくらいいいでしょ…(コイツと腕組んでる…夢みたい…)」

当麻「いや、そういうことじゃなくて、俺の肘の位置よく見て。当たってる…」

美琴「…(あ…あ…あ…そういうことってもっと仲良くなってからでしょ!!!アンタになら別に触られてもいいけど、初日からそんなこと…キャーッ)ボンッ!」頭から湯気がでて、正常な判断ができなくなる美琴。街の不良に触られたと勘違いする。乙女のように恥らう顔から、一転してクラスメートや後輩達に接してる時のイケメン顔に変わる。

美琴「!!!!何すんだ!このドスケベ野郎がぁーーー!!!!」当麻の右手と美琴の左がくっついていて、電撃がだせない為、パンチングマシンで325kgを誇る剛腕パンチが当麻に炸裂する。

当麻「ぎゃーーー!!!」

美琴「ハッ!どうしたの?そんなところで転がって。大丈夫?」

当麻「お前のこと、少しでもかわいいと思った俺がバカだった。やっぱお前はビリビリだよ。」

美琴「え?今かわいいっていった?」

当麻「いや、かわいくない!いきなり殴りやがって、おー、いてて…」

美琴「そっか…わたしかわいくないんだ…そうよね。」さっきまで輝いていた表情がかげり、どんよりとした黒いオーラが立ち込める。

当麻「ごめん…いいすぎた。肘が触れてニヤニヤしてた俺も悪いし。なぁ?どうしたら元気なビリビリに戻るの?」

美琴「…ビリビリ…」

当麻「え?ビリビリ?」

美琴「その呼び方やめて!今日だけは…アンタの恋人役やってあげてんだから。その…恋人っぽい呼び方にしなさい!」

当麻「わかった、わかった。そんなんでよければ、お安いごようさ。じゃ、御坂って呼ぶよ。」

美琴「ダメ…なんか他人行儀…」

当麻「じゃ…じゃぁ美琴?でいいの?なんか恥ずかしいな。」

美琴「うん!よくできました!それでいい。」

当麻「また急に元気になりやがって。変なヤツ。」

仲良く手をつないで、歩き出す二人。そんなやり取りをしている間に映画館についた。

当麻「おー!この主演の女優さん綺麗だな!」

美琴「なんですって!?アンタってやつは、女とみたら見境いなしに…!!」

当麻「ちょーっとストップ。ここで電撃は危ないだろ…まったく彼女役なのに、本当の彼女みたいに焼き餅やくなよ…ハハハ。」

美琴「(アンタにはわたしだけを見てもらいたいのに…あーあ、こんな綺麗な女優さんが出てる映画にしなきゃよかった。)そうね…別にほんとの彼女じゃないんだし…おちつけ、美琴センセー。」

当麻「ふー。じゃあ入るか。」

美琴「うん!」

やっぱり、自分の気になる異性とこういうところにくると、緊張してしまう。これが本当の彼氏ならば…と思うが、そこまで望むのは贅沢だろうと思うことにした。映画が始まってしばらくして、有名な船首で主役の二人が抱き合うシーンがきた。乙女でロマンチックなものが大好きな美琴は目を輝かせて見入っていたが、当麻は日頃の疲れに負けて寝いっていた。はぁぁ、どうして男ってこうなのかしら…ねぇ…当麻、アンタもわたしに映画みたいなロマンチックなことしてくれないのかな?ううん…恋人じゃないもんね。あくまで恋人役…それにさっき、かわいくないって言われちゃったし…わたしたちは、ただの友達…その時、当麻の寝言が聞こえてきた。

「ミコト、かわいいよ。今日のミコト、すごくかわいい…輝いてみえる…」一瞬、聞き間違えかと思ったが、確かにそういっていた。

コイツ、どんな夢みてるのよ…ミコトってわたしのことかな?そんなわけないか。どうせ、アニメの女の子か、芸能人か、クラスメートの同名の子でしょ…そう思ったら嫉妬の感情がわいてきて、当麻のことを叩き起こしたくなってきた。

美琴「こら!起きなさい!今いいシーンよ!まったく人がせっかく無料で映画みさせてやってるってのに…」

当麻「んああ?ふああ、ごめん、寝てた。あーこのシーンね!クラスのヤツらがいってたよ。感動したって。」

美琴「ふん…!アンタも主役のデカプリンみたいに、ロマンティックな言葉の一言でも言えればねぇ…どうせアンタみたいなロクデナシじゃ無理だろうけど。」

当麻「…」気持ちよく眠っていたところを叩き起こされ、ロクデナシ呼ばわりされた当麻に火がつく。

当麻「よろしい!やってやんよ!映画がおわったら、港の方に行こうぜ!」

美琴「へっ?どうしたの?めずらしくやる気になって?」

映画がおわり、二人は港まで移動した。夕方になり、空は水色と橙色がせめぎ合っているようだ。

美琴「綺麗ね…空…」そういって、瞳を輝かせ、呟く美琴の横顔がとてつもなく美しかったので、当麻は恋人役じゃなくて、これが恋人だったらどんなに良かったことか…と思った。今日一日いて思ったけど、コイツって前に見た時と全然違うんだよな…常盤台の子たちや、他の学校の子達と下校しているのを偶然見かけたけど、コイツは明らかに今と違う顔をしていた。なんていうか…お姉さん?俺といるときは、勝気で、元気で、怒ったり、駄々こねたり、電撃飛ばしたり、ドスの聞いた声で暴言はいたりするオコチャマだったりするけど…あの時は、冷静で理知的で、笑顔もみせて(でも、俺といるときにふと見せるかわいい自然な笑顔じゃなかった。)年齢を言わなければ、俺より先輩?高校3年生っていっても通ったくらいのお姉さまだった。

どっちが本当のコイツなんだ?そして、なんで俺といる時だけ、キャラが変わる?さすがに、鈍感な俺でも、これって好意もたれるんじゃないか?って思えてきたぞ?いつもと違う雰囲気のファッション。恋愛映画を二人きりで見に行こうというお誘い。「彼女いないの?」という質問。アンタの恋人役をやってあげる。「かわいくない」っていったら、暗い表情になる。どう考えても、つじつまが合う。しかし、今までの不幸体験が俺の心を懐疑的にする。俺がこんなかわいい子に愛されるはずがない。うん!そうそう、どうせ最後にドッキリだ。「ドッキリ大成功」ってデカデカと書かれた立て札もったアイツがでてきて、「なに勘違いしてんのよ!」とお決まりのセリフを言うだけ。ふー、あぶない!あぶない!ひっかからねーぞぉ。

当麻「美琴…じゃ、ダイダニックの真似してやるよ。こっちこい。」

美琴「えっ、ほんとにやるの?(赤面)いいわよ、恥ずかしい。」

当麻「バカにされて黙ってられるかっつーの。俺だってたまには反撃の一つくらい…」

美琴「しょうがないわね。バカなんだから…」

強引に美琴の手を引き、埠頭の最先端まで移動する。腕を左右に突き出し、十字架のような体制になった美琴を当麻は後ろからそっと抱き寄せる。美琴の顔がこれまで見たことないくらい紅潮している。

美琴「こうしていると空飛んでるみたいね?いつかあの綺麗な空に向かって飛んでみたいな…ほんの少しなら電磁力を使って飛べるんだけど、今の力じゃあの高さまでは無理…」

当麻「できるさ…だって、お前レベル1から5にまでなったんだろ?」

美琴「ありがとう…その言葉を励みにレベル6を目指すね。」

当麻「ところで、あのシーンでデカプリンってなんてセリフいったんだ?寝起きで覚えてない…」

美琴「…今、すごくいいムードなの…今だけは静かにして…お願い?」

沈黙の空気が二人を包んだ。二人は言葉を切り出すタイミングを失っていたが、美琴が切り出す。

美琴「…アンタの言いたいセリフを言ってよ…」

当麻「…」当麻は心の中に浮かんだ、正直なセリフを口に出す。

当麻「綺麗だよ、美琴。この空よりもずっと…」

美琴「!!!」美琴の目から涙があふれるが、それを悟られまいと上を向く。数分していつもの強気な自分に戻った美琴が問いかける。

美琴「ありがと…でも、それって映画のシーンを想像したとか、今日は恋人役だったから言ってくれただけだよね?こ…このあと、二人はキスをするはずなんだけど…」

当麻は本心から綺麗だと言ったのだが、そのことを伝えたら、今までのケンカ友達という楽しい関係が壊れてしまうと思った。幸運な出来事に対して、警戒心や猜疑心が強くなりすぎてしまっている。
普通に考えて、こんなにかわいくて、レベル5なお嬢様が自分と釣り合っていいはずがないと思った。…ここは無難に済まそう。

当麻「当たり前だろ…なに勘違いしてんだよ。っていつものお前のお得意のセリフの真似をしてみる。へへ。」

美琴「そうよね。なに勘違いしてんのよ!って…ことね。」今の自分の期待を裏切られた顔をみられたくない美琴はそっぽを向く。

美琴「じゃあね!今日は楽しかった。門限近いから帰るね…」

当麻「俺も楽しかった!ありがとうな!」顔をみられないように、美琴は走り出して去っていった。

アイツは、優しいからわたしに一瞬の夢を見させてくれただけ。それだけで十分…明日からは、またただのケンカ友達か…あーあ、気づいてくれないかな?気になるアイツ…


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