とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part05

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5.妹との出会い


気になるアイツと追いかけっこして…わたしのことを慕ってくれる後輩たちと遊んで…マンガにでてくるかわいいキャラクターグッズに囲まれて…

幼い日々に頑張りすぎて失っていった何かを少しずつ取り戻せてきたような気がする。満たされていく。

元気がでてきたぞ!

ちょっと停滞していた未来への夢。レベル5から上を目指せないのは残念だけど、わたしにはもう一つの夢がある。幼い日にみた未来を閉ざされた不治の子供だち…神様なんていない。いたらあんな子供たちが生まれてくるわけない。そう、わたしは科学を極めて、誰かが決めた運命の輪から不幸な子どもたちを救い出すという高潔な目標がある。さいきん、少し脱線していたけど、また目標に向かって走り出せるようになった。大好きな仲間たちから絆という名のエネルギーをもらったから。
AIMバースト、テレスティーナといった強敵との死闘…いつもなら困難は自分の力だけで乗り越えてきたが、今回は皆が力を合わせて不可能を可能にした。

涙子にいわれた言葉「今、御坂さんの目には何が見えていますか?」あの言葉は今でも胸に深く刻まれている。いつも一人で抱え込むわたしに絆の力を教えてくれた言葉…

勉強が今まで以上にはかどる。レベルだって…今の高揚した気分なら努力すればレベル6に到達できるかもしれない。と、さえ思えてしまう。うん!能力開発もがんばろう!何百年かかるなんて誰が決めたのよ!こえられない壁はないはず!こえてみせる!でも…最近もう一つ夢ができたかな…?
素敵な誰かさんのお嫁さんになること(赤面)

そんな幸せな日々がついに終る時がきた…

8月15日…出会ってしまった。自分と瓜二つの少女に…

運命の日の朝、朝食を終えたあと、お気に入りの週間マンガの発売日だったので立ち読みにいった。アイツに出会った。

美琴「ここであったが100年目!!!観念なさい!ビリビリ!」

当麻「(打ち消す)人殺しー!!!で、誰だお前?」

美琴「御坂美琴っていいかげん、覚えろやゴルァーーー!!!まったく、すっとぼけたふりしてんじゃないわよ!こんな美少女の顔忘れるとは失礼ね、フンだ!」

当麻「(ずいぶんと強気なアバズレ女だなあ。御坂…知らない。記憶を失う前の知り合いか?適当に話あわせとこ)いやぁ、わりぃわりぃアハハ…とぼけたフリばれた?ハハハ…つーか、自分で美少女って普通いうか?」

美琴「…あ、美少女で思い出したけど、アンタ盛夏祭のとき、わ…わたしのことすげー綺麗っていったわよね?(カァーッと赤面)あのときは、バイオリン演奏前でテンパってたから流したけど、綺麗って言うからには、わたしに思うところがあるのかしらん?まままま…まさか、わたしにほれちゃったとか?」 

当麻「ん???あー、あれってお前だったのか!言われて初めて気づいた!いまの格好と雰囲気が全然違うもんな、はっはっは。」

美琴「ガクッ。なんでけっこうな頻度で遭遇するのにわからないのよ!このバカ!」

当麻「(記憶喪失がばれてなきゃいいが…んー、でも実際綺麗だったな。しかし、こんな生意気なヤツに綺麗なんて言うのもシャクだな。からかってやれ!)あー、ハハハ、あの綺麗ってのはドレスのこと言ったんだよ。自意識過剰ですね、御坂さん!ププーッ!」

美琴「アンタってやつは…そんなに死にたいのかしらぁーっ!!!」

当麻「ぎゃあーっ!!!不幸だー!!!」

はぁはぁ、今日も逃げられたか。足の速いヤツね、ほんと。でも…今日のアイツなんかよそよそしかったな。デートまでしたっていうのに…どうしちゃったのかな…それと…盛夏祭の時に綺麗っていってくれたのに、わたしのことが綺麗だって思ってたわけじゃないのね。やっぱり凛々しいイケメン顔ってアイツのタイプじゃないのかしら?かわいらしい妹キャラとかそういうのが好きなのかなあ…あ!また携帯番号きけなかった…と、軽く落ち込んでいると、自分のレーダーにひっかかるものに気づいた。ビキーン!!!…自分のよく知ってる周波数…というか自分そのもの?振り返るとそこには自分と瓜二つの少女が猫と戯れていた。

数日前、自分そっくりの人間をみたというクラスメートの話をきいた。さらに、レベル5のクローンが軍用に利用されているという都市伝説の記事をネットでみたことがある。気になって、ネットでいろいろ調べてみたら、樋口製薬という会社がレベル5クローン実験に一枚かんでいたことが判明した。これは重大な事件が起きている…と自分の直感が告げてきた。レベル5は7人存在している…そして、過去に自分はDNAマップを提供したことがある。…間違いであってくれと懇願しながらハッキングを試み、樋口製薬の機密データにアクセス。!!!結果をみた自分の顔がひきつったのがわかる。悪い予感は的中した。クローンの素体はこのわたし、御坂美琴。世の為を思って提供したDNAマップが軍用に使われていたなんて…自分とまったく同じ外見、同じ能力をもった人間が存在して生活している。それを戦争のために…!許せない!しかし、レベル5を人工的に複製することはかなわず、レベルでいうと2~3程度の力しか持たすことができない。そのため、軍用クローン量産計画は頓挫した。という実験結果も明らかになり安堵した。

…しかし、目の前の現実はそれを無残にも否定する。自分と同じ目の色、声をもった少女は実際に眼前に存在する。しぐさ、体格は環境で変わるとしても変わらないものはある。自分はレベル5エレクトロマスターだからわかる。彼女から発せられる電気信号によって、彼女は自分のクローンであると確信した。無意識に発している時の周波数がわたしと同じ。しかし、わたしの小学生低学年頃の、レベル2~3程度の弱い電磁波。本当にわたしの1/100程度の力しかないようね。でも、彼女は軍用クローン。一応、危険にそなえて身構えたが、彼女は敵意というものをまったく感じさせない穏やかな様相だった。服装も戦闘服ではなく、わたしと同じ制服。頭のゴーグルさえ除けば、周囲の風景に溶け込んでいて違和感がなかった。

美琴「アンタ、わたしのクローンね…」

 妹「あなたはお姉さま。はい、ミサカはあなたのクローンです…とミサカは即答します。」

美琴「お姉さまって…まぁ、一応、姉ってことになるかしらね。それにしても、クローンなんてマンガの中だけの話だと思っていたけど、さすが学園都市。なんでもありね。でも、わたしの遺伝子を軍用に転用するなんて許せない!アンタをつくったのは誰?いいなさい!ボコボコにしてやんだから!」

 妹「お姉さまの質問にはお答えできかねます…と、ミサカはお姉さまの好戦性に驚きを隠せない様子で返答します。」

美琴「なんですって!?ま、まぁ、アイツにももう少しお淑やかにしては?とよくいわれるけどゴニョゴニョ。そ、それより!製造元を話す気はないようね。わたしはレベル5なのよ。アンタをボコって吐かせることもできる。」

 妹「無駄です。ミサカは拷問を受けた場合、自分の意思で痛覚を遮断できるよう調整されています。」

美琴「う…。ま、まぁいいわ。いたぶって相手を強制させたことなんてないし。たぶん、わたしにそんなことはできない…どうしよ。ま、今日は時間はタップリあるし、じっくり考えることにするわ。…暇だし、いっしょに遊ぼっか?」

 妹「遊ぶ…?それは走り回ったり、追いかけっこしたり、高い高いしたりする「遊び」のことでしょうか?仮にそうだとするのなら、暴力的だったり友好的だったり、お姉さまは情緒不安定なお方ですね…とミサカは辛辣にこきおろしてみせます。」

美琴「誰が情緒不安定じゃ!まぁ、たまに妄想モードに入っちゃうことあるけど(赤面)。あーもう!まったくそのしゃべり方なんとかしなさいよ。おちょくってんの?とにかく行くわよ!」

妹をずるずると引っ張ってずんずん先にすすむ美琴であった。


あの子は、培養液の中で短期間で14歳の肉体へと成長した。知識はスーパーコンピュータ、テスタメントによって植えつけられた人工的なものだという。その知識は、軍用クローンということから、建造物や人体を破壊することを目的とした危険なものであると推測できるが、日常的な行動に対してはどのような知識が植えつけられたのか定かではない。

だが、実際に半日ほどいっしょに行動してみてわかった。例えクローンであったとしても、彼女も立派な一人の人間であるということが。いっしょにスイーツを食べにいった時、研究所ではこんな美味しいものを食べたことがないと、言わんばかりにガッツク妹の姿をみて、わたしは本当の妹ができたような温かい気持ちになったのだった。そして、決して口には出さないが、メニューを見つめ、「もっと食べたいよ」といった様子でたまにチラチラとこっちをみる妹がかわいくてしょうがなかった。いつも後輩たちと遊んでる時もお姉さま役をやっているが、あの子たちは曲がりなりにも中学生だ。10数年生きてきてある程度の自覚、教養、経験がある。でも、この子は違う。口を開けば大人びたものだが、本当はまだ幼児みたいなものだ。守ってあげたくなってしまう。

でも、一番驚いたのは、パンツが見えても気にしないこと。羞恥心というものがないんだろうか?常盤台のスカートは、お嬢様学校なのになぜだか丈が短い。それは、もう一人存在すると言われているレベル5の心理掌握が関わっているというが、噂は定かではない。人の心を読んだり、操ったりできるらしいが、そんなインチキまかりとおったら世の中おかしくなる。どうせただのハッタリ!でも、日々の生活で、自分が何か想像もつかない高次元から監視されているようなそんなことを感じることがよくある。レベル5になったあたりから特に強く感じる。…とりあえず、今はそれについては考えないことにする。スカートの丈…黒子や、ママに電話した時なんかはセクシーでいいじゃない!と、喜んでいたが、わたしは短パンをはかないと恥ずかしくて
出歩けたもんじゃない…(赤面)動きやすいからその点は気に入ってるが。往来で、猫と戯れる時にチラチラと妹のパンツが見えるのがどうにも気になってしょうがない。…これ幸いと妹のパンツを覗き見するエロ野郎ども…ぶん殴ってやろうか!なんかこう…自分と同じ外見なものだから自分がパンツみられてるみたいで恥ずかしい。そうだ、パンツが見えないような服を買いに行こう!

美琴「やっぱ、女の子はオシャレしなくっちゃね!まぁ…アンタはパンツ見えても気にしないくらいだから自分の格好はどうでもいいって思ってるかもしれないけど…」
 妹「いえ、そんなことはありません。あそこに展示されている、ピンク色のヒラヒラの服…」

めったに顔色をかえない妹だが、その時ばかりは目を輝かせてピンク色のかわいらしい服をみつめて固まっている。自分もその服はかわいいと思う。やっぱり、遺伝子レベルで同じなのね。

美琴「しょうがないわね。そんなにほしいのなら…ええい、買ってやるわよ!でも、一回わたしにも着させてよね!?それが条件。」

 妹「よろしいのですか?と、ミサカは念入りに確認をとります。ただ…ミサカの感性がこれは心に感動を与えてくれるものだと訴えかけてきますが、お姉さまの年齢を考慮した場合いささか少女趣味すぎるのではないか?と懸念を持たざるをえません。」

美琴「う…うるさいわね!わかってるわよ、そんなこと(もじもじ)わたし…小学生の頃、あんまり楽しい思い出がなくって…その影響からか、こういうかわいいものって目がないんだよね…あっ、わたし何いってるんだろう?アンタが自分と同じ見た目してるからつい自分に語るつもりでいっちゃった。今のは聞かなかったことにしてね…」

 妹「…なぜだかわかりませんが、ミサカは今フシギな気持ちになりました。そこでこのような行動にでるのが適当であると判断しました」

その言葉を切ったあと、妹はそっとわたしを抱きしめてくれた。小さい頃にママとパパに抱きしめられた時の温もりが思い出される。こんな気持ちは久しぶり…ずっとこうしていてもらいたかったが、ふと我に帰る。

美琴「…ハッ…な、なにやってんのよ、アンタ!わ…わたしがお姉さんなんだから、立場逆でしょ、逆!」思わず、強がってしまってしまったが、この子は人の痛みがわかるいい子だとわかって、心が温かくなった。

 妹「今のは、寒冷地で体温の下がった友軍兵士の体温を温めるための行動です。なぜだかわかりませんが、あのときミサカはあの行動が適切だと感じました」

美琴「へ、へえ~。なるほどね、わかってるわよ、そんなこと…アリガト…(小声)じゃあお会計いってくるねー。」

 妹「いえ、その必要はありません。」

美琴「なんでよ!?あんなにものほしそうな顔してたのに。」

 妹「…(このあとの任務の遂行に支障をきたす可能性がありますので。)答えることはできかねます。」

美琴「わたしが買うっていってるんだから、買うの!まったく…妹のくせに遠慮なんてするもんじゃないわよ!バカ…」

 妹「お姉さまの一度いいだしたら聞かない強情な性格にミサカは困り果てます。それならば、あそこのカエルのアクセサリーを所望します。これでお姉さまの気が済むことをミサカは切に希望します。(この小さなアクセサリー程度ならば、夜の実験に支障がないはずです。)」

美琴「あっ!ゲコ太!うん、これね。アンタ見る目があるわね!買ってくる!」

そんなこんなで、もう門限の時刻が迫っていた。半日、この子といて、とても人間らしくて優しい子だということがわかった。わたしのクローンが存在したって別にいいじゃない!まぁ、パンツみられちゃうのだけは恥ずかしいけど(赤面)最強の寮管にやられない為にも、勉強するためにもさっさと帰ろう。

しかし、別れ際のあの子の闇に消え入りそうな寂しげな「さようなら、お姉さま」という言葉は、またどこかで。といった意味のさようならではなく、本当の意味での「さようなら」にしか感じられなかった。クローンの寿命は短いという。まさか、あんな元気だったのに死んでしまうの?悲しくなる。それか、軍用ということでこれから戦地にでも赴くのか?戦地?そんなことさせない!あの子はそんなことで命を落としていい子ではない。あとを追ったが、姿はもう見せなくなっていた。電磁場も0~1レベルまで意図的に落としているようで、感知できない。

PDAを取り出し、樋口製薬関連の機密情報をなりふり構ってられないとハッキングしあさりまくった。そこで、おぞましい内容の文献を発見した。…絶対能力進化実験…

その内容をみて、わたしは今までに受けたことのない絶望感、虚脱感に襲われた。数分間動けなかった…


朝、何の気なしにマンガを立ち読みに行こうとすぐ帰るつもりで寮を出たのが、もう門限を過ぎてしまって当たりはすっかり暗くなっている。

この世のものともおもえない、恐ろしい計画を知ってしまったわたしは数分間、我を忘れていたが、ねっとりとした生暖かい夏の夜風と、バケモノを目にした時に流れ出るようなヒヤ汗に首を締め付けられ我に返った。

最強のレベル5が存在する。コードネームはアクセラレータ。ソイツがわたしの妹達を20000人殺害すれば前人未到のレベル6へ進化できる。学園都市最高のスーパーコンピューター、ツリーダイアグラムの予言だ。その計画は既に進行中であり、妹達は10000人近く殺害されてしまっている。という現実。そして、わたしが今日遊んだあの子…

あんなに欲しがっていた服をいらないと言っていた。その意味がわかった。これから起こる戦地での激闘にあのヒラヒラの服では支障をきたすからだ。

なんてこと…あの時、気づくべきだった。あの子はレベル2~3程度の力しかない。どう転んでもレベル5には勝てやしない。いや!やらせない!今からでも探し出す!あれから時間は少ししか経っていない。きっとまだ戦っていないハズ。走り回って周辺を捜索する。

30分くらい走り回ったあたりで、おぼえのある感覚におそわれる。これはあの子の電磁波だ!探知されまいと、意図的に弱めていたらしい電磁波だが、どうやら弱めることができない危機的状況に陥ったらしい。お願い!死なないで!!!

戦場に到着したとき、あの子は既に冷たい骸になって地面に横たわっていた。頭が混乱し何が起こっているのかわからなかった。沈黙だけがその場を支配していたが、
その時死んだとおもわれたあの子がピクっと動き、声をふりしぼった。

「お姉さま…来てしまわれたのですね…ミサカはもうすぐ生命活動を停止します。ネットワークを通じて10000回近く死を体感してきたので、通常の人間が感じる恐怖はありません。18万円の造形物がただひとつ破壊されただけのことです。ただ…一つだけお伝えしたい言葉が…こんな造り物のミサカに優しくしてたお姉さま…感謝していま…」

事切れた妹の握り締めていた拳からわたしの買ってあげたゲコ太アクセサリーが落ちた。その瞬間、わたしの怒りは限界に達し、横でニヤニヤしながらその成り行きをみていた男アクセラレータに襲い掛かかった。

が、マンガのように怒りを爆発させた主人公が謎の力を発動させて圧倒的に力の差がある相手を打ち負かし、逆転勝利なんて都合のいいことは起こらなかった。ここは科学の街。わたしが神様の奇跡を発動させて、あの子の霊と力を合わせ悪党をぶっ飛ばす!なんてことができるわけがなかった。最強のレベル5第1位相手にわたしは手も足もでなかった。

アクセラレータは、さすがにクローンオリジナルを殺すと研究者どもがいろいろうるさいといい放ち、わたしに止めを刺さずに立ち去っていった。

当麻以外にわたしより強い人間がいた…いつもは壁にぶち当たると、どう乗り越えてやろうかとワクワクしてくるものなのだが、
それは1%でも可能性があった場合の話であり、いつもはそれがあった。しかし、今回のアクセラレータとの圧倒的な戦闘力の差には
万に一つもの可能性も感じなかった。初めて知る挫折。木山春生、AIMバーストと戦った時、レベル0の子達の心と触れた。
レベル0の子達っていつもこんな感情味わってるのかな。怒りと挫折感で頭の中がないまぜになっていたが、冷静になってきた。そして、妹が死んだという現実が認識されはじめてきた。涙が止まらなかった…


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