小ネタ とある少女の初夢
10月ごろアイツから記憶喪失について聞いた。
その時、今までの自分にはなかった感情が芽生えた。
そう、私はアイツのことが好きだ。
またアイツに無視された。いつもどおりに話しかけただけなのに…
なんでここまで空回りするんだろう?少し憂鬱になる。
「はぁ…疲れたし、もう寝る…」
たった数分で深い眠りにつく。
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「あっアンタ!」
とある少年…上条当麻がいたので声をかけた。
「ん?御坂かどうした?」
てっきり無視されると思っていて、うまく対応できない。
「ええっと…」
「???」
「あの、一緒に帰らない?」
「なんだそんなことか、いいぞ別に」
「ふぇ?本当にいいの?」
「はぁ?女の子と帰るんだからむしろこっちが歓喜歓迎だぞ」
(え?歓迎?私と帰るの嫌じゃないのね)
そのことがわかったからすごくうれしいし、安堵する。
「じゃぁ…ちょっと寄り道で公園に寄ってもいい?
「ん?別にいいぞ」
━━━━━公園
とりあえず上条をベンチに座らせる。
「付き合ってくれたお礼にジュースおごってあげる」
「あぁ、助かる。ちょうどのどが渇いた所だ」
「そうそう御坂、絶対ハイキックとかするなよ?あれいくら短パンはいてるからって
太ももの付け根まで見えて…なんというかエロいぞ…」
今までアイツの目の前で何回もやっている。
よくよく考えるとすごく恥ずかしいことだと…、気づいたら顔がタコ並みに真っ赤になっていた。
「おーい御坂サーン?」
「…」
「お前…なんというか顔が赤いぞ。すごく真っ赤だけど熱でもあるのか?」
「え?ないない!」
「一応心配だからな…ったく」
と言い、ベンチから起き上がる。
そして、美琴に接近している。
「え?」
「んー?外見から見て特に異常ないし…」
なんというか、あと5cm
で唇が当たるくらい接近している。
「ふぇ…」
つい目をつぶってしまう。しまいには体のバランスがうまくとれない。
目の前の上条に倒れこむ。
チュッ
唇と唇が触れる。単純にキスをしてしまった。
もう頭の中が真っ白になり頬の赤みが増す。
「……ッ……か…」
上条が何か言ってるいるようだが意識が薄れてきてうまく聞き取れない。
そこで美琴の意識が絶った。
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気が付いたらベッドの上に寝ていた。
寝てから数時間しか経過していなかった。
「夢…だったのかな。それにしても変な夢だし、あまりにもリアルじゃない…」
夢の中でキスをしたのを思い出す。また頬が赤く染まっていく。
「キス…かぁ。って、今日は1月2日ってえぇッー!?まさか…初夢だったの!?」
「ってことは…今年はなにかあるのよね!うん。きっとそうに違いない!」
割とポジティブに考えてしまうあたりまさに恋する乙女である。
「今年こそアイツに…キスできたらなぁ…って何考えてるの私!?」
その後変な風に考えが働いてしまい、結局寝不足な美琴である。
完