第四話 前途多難
―翌日 放課後の自販機前―
吹寄から(通販仕様の便利な)裁縫道具セットを受け取った上条は、いつも通り自販機前に来ていた。
そしていつも通り美琴と語らう……のだが、今日は美琴のほうが日常と違っていた。
そしていつも通り美琴と語らう……のだが、今日は美琴のほうが日常と違っていた。
美琴「ねぇ……当麻」
当麻「…? どうしたんでせう?」
当麻「…? どうしたんでせう?」
美琴「その鞄、何が入っているの?」
今朝の白井黒子の襲撃を目撃し、その際やけに大事そうに鞄を死守していた様子から、その中身が何なのか非常に気になっていたようだ。
当麻「あ…いやぁ…それは、その…」
美琴「だから、何が入ってるのよ。 まさか私に見せられないような物じゃ…」
美琴「だから、何が入ってるのよ。 まさか私に見せられないような物じゃ…」
『抱きつきゲコ太』の型紙は既に姫神に渡したにもかかわらず、なぜか焦る上条。
しかし、帯電されてはいくらなんでも鞄の中身を出さざるを得ないようで、封筒(茶封筒ではなくレターセットに入ってる感じの)を1つ取り出して美琴に手渡した。
しかし、帯電されてはいくらなんでも鞄の中身を出さざるを得ないようで、封筒(茶封筒ではなくレターセットに入ってる感じの)を1つ取り出して美琴に手渡した。
美琴「写真…? まさかアンt(中身を取り出す)……って、何よコレ!////」
当麻「何って、どこをどう見ても『美琴(0~13歳)の可愛らしい写真』です////」
2年前に帰省した時に家族で海水浴に行った時の写真、七五三で着物を着た時の写真、幼いころの寝顔、その他諸々。
美琴「い、いったい何所からどう入手したっていうのよコレ!////」
当麻「封筒の裏を見て頂ければ判ります////」
当麻「封筒の裏を見て頂ければ判ります////」
と言われ、裏返してみると差出人の欄には
――――――
御坂 美鈴
――――――
御坂 美鈴
――――――
美琴「!?……と、当麻、どういう事よコレ!?////」
当麻「どうも何も、こういう事です////」
当麻「どうも何も、こういう事です////」
封筒から、別の紙を取り出し美琴に渡す。その紙には
――――――
美琴ちゃんの彼氏くんへ♪
美琴ちゃんの彼氏くんへ♪
衣替えの準備をしていたら、良い写真を見つけたので送ります。
目と心の保養に、ぜひ美琴ちゃんの可愛らしい写真を活用してね♪
目と心の保養に、ぜひ美琴ちゃんの可愛らしい写真を活用してね♪
PS:残念ながら、入浴シーンの写真はありません(笑)
御坂美鈴
――――――
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美琴「……………////」
当麻「んで、手紙の通りしっかりと活用させて頂いております。学校で嫌な事あった時とか、眠れない時とか////」
当麻「んで、手紙の通りしっかりと活用させて頂いております。学校で嫌な事あった時とか、眠れない時とか////」
鞄の件はこれで(美琴的には)一件落着し、それが表情からうかがえて安堵した上条。
たが、すぐさま別の問題が発生したので、さっきより真っ赤な顔+大きな声で
たが、すぐさま別の問題が発生したので、さっきより真っ赤な顔+大きな声で
美琴「…ま、まさかこの写真を他人に見せたりはしてないわよね!?」
当麻「うゎわ!? いきなり顔近い! 声でかい! 鼓膜破れる! 通行人に聞こえる!」
美琴「他人にこの写真を見せたりしてないわよね!?」(←声量を少しダウン)
当麻「そんな事しません! 美琴のこんな可愛い姿は他の誰にも見せる気ありません!」
当麻「うゎわ!? いきなり顔近い! 声でかい! 鼓膜破れる! 通行人に聞こえる!」
美琴「他人にこの写真を見せたりしてないわよね!?」(←声量を少しダウン)
当麻「そんな事しません! 美琴のこんな可愛い姿は他の誰にも見せる気ありません!」
他人のあまり来ない場所とはいえ、よくもまぁこんな恥ずかしい台詞言えるなぁ上条は(by作者)
美琴「…な……なら、良いわ////」
と言いつつも、まだ顔が赤く、心拍数もすごい事になっているらしく胸を押さえる美琴。
そんな美琴を見て何かを刺激されたのか、上条は…
そんな美琴を見て何かを刺激されたのか、上条は…
当麻「………美琴」(ぎゅっ♪)
美琴「ふにゃ!? にゃに?」(日本語訳:な、何?)
美琴「ふにゃ!? にゃに?」(日本語訳:な、何?)
抱きついた。ちゃんと学習したらしく、今回は最初から横(少し前寄り)からである。
当麻「これからも、俺はずっと美琴のだから、美琴もずっと俺のでいてくれよな?」(耳元で囁く)
美琴「うんっ♪////」(ぎゅーっ♪)
美琴「うんっ♪////」(ぎゅーっ♪)
…その直後
(ビュンッ)
黒子「おねーさm(バキッ)…ぁ゛……」(泣)
黒子「おねーさm(バキッ)…ぁ゛……」(泣)
美琴の裏拳命中! こうかはばつぐんだ! きゅうしょにあたった!
黒子「(顔を押さえつつ)お姉様、現在門限2分前なのですが…」
美琴「え!?…(時計を見る)…ほ、本当だ! どうしよう!」
当麻「うーん…俺の足じゃどのルートから行っても間に合わないしな…」
美琴「…仕方ない。超不本意だけど今日は黒子にお願いするわ」
当麻「そうだな。んじゃ、仕方ないから頼んだぞ、白井」
黒子「(仕方ないですとか不本意ですとか…しくしく)…では、参りますわよお姉様」(ビュンッ)
美琴「え!?…(時計を見る)…ほ、本当だ! どうしよう!」
当麻「うーん…俺の足じゃどのルートから行っても間に合わないしな…」
美琴「…仕方ない。超不本意だけど今日は黒子にお願いするわ」
当麻「そうだな。んじゃ、仕方ないから頼んだぞ、白井」
黒子「(仕方ないですとか不本意ですとか…しくしく)…では、参りますわよお姉様」(ビュンッ)
その後、寮に帰った上条は
当麻「うーん、(裁縫の)練習といってもまずは何を縫えば良いんでせうか…」
制服もシャツもズボンも、修繕が必要なものはあまりなく、
修繕が必要なものはすべて『自力で修繕できないレベルのもの』ばかりである。
修繕が必要なものはすべて『自力で修繕できないレベルのもの』ばかりである。
当麻「…悩んでいても仕方ねぇ。風呂入りながら考えるか」
と、着替えとバスタオルを取りに行った上条。そこで手が止まった。
当麻「……よし」
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………翌日朝、
美琴「ど、どうしたのよその指!」
当麻「いやぁ、使い古しのバスタオルを雑巾にしようと縫っていたらこうなりまして」
前途多難すぎる上条である。果たしてプレゼントは完成するのか。