とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part19

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5日目 その他大勢編


  食蜂編

上条について興味を持った食蜂は、彼について調べるため書庫を覗こうとしていた。
とはいえ彼女には、御坂や初春のようにハッキングするスキルは無い。
しかし、自分でできないなら他人にしてもらえばいい。パンが無ければお菓子を食べればいいのだ。
彼女の能力なら簡単だ。適当な警備員を捕まえて、あとは「書庫見せて」と命令すればそれで済む。
そんな訳で、運良く【わるく】捕まった鉄装綴里【アンチスキル】のノートパソコンを見せてもらっている。

「出ましたドン。これが上条当麻のデータザウルス。」

語尾がおかしくなっているのは食蜂の遊び心なのか、それとも単純に鉄装がラリッているからなのか。
ディスプレイを見つめて、食蜂は眉をひそめる。

(おかしいわねぇ……LEVEL0なら私の超能力が効くはずなんだけどぉ……
 それともあの防御力には、何か能力以外の秘密があるのかしらぁ?)

当たらずと雖も遠からずだが、書庫にその秘密は記載されていない。
書庫を見ても何も分からない事を知り、とりあえずダメ元ではあるが、普通に「上条当麻」でググってみた。
すると気になる記事を発見する。

「…この『そげ部』って何なのかしらぁ?」
「どうやら個人運営のファンクラブのようでザウルス。」
「ふぅ~ん…ファンクラブねぇ……」

食蜂は何気なくそのサイトをクリックしてみる。
その十数分後、「そげ部」に新しい会員が一人増える事になるのであった。



  ステイル&姫神編

『姫神の様子はどうだ?』

そう上条に聞かれて、ステイルは隣に立っている姫神をチラリと見る。
彼女はあまり表情を変えないが、頭にでっかく怒りマーク付いている(ように見える)ので、まぁ怒っているのだろう。

「それは、明日になれば分かるんじゃないかな。」

そう言って電話を切った。

「……これでいいかい?」
「それでいい。ありがとう。」

あの後ステイルは、姫神から魔力の痕跡が無いか調べたのだが、結局は何も無かった。
ならば今回の事件は能力者の仕業か、とも思ったのだが、話を聞く限り操られている様子も無さそうだ。
幻想殺しが発動したという、絹旗については確かに疑問は残るが、少なくとも姫神は自分の意志で告白したのだ。

「それにしても、ひどいヤツだね。上条当麻は。」
「本当そう。私がどれだけ勇気を出したか……それなのに。それを魔術のせいとか。どういう神経してるんだろう。」
「で? 君は明日どうするつもりだい?」
「いい質問ですねえ。それはこの。魔法のステッキを使って……」
「使って?」
「血の雨を降らす。」
「そうかい。良かったら僕も手伝ってあげようか?」
「そうしてもらえると。すごく助かる。」

こうして、三沢塾で共に戦った二人が、同じく共に戦った上条をぶっ倒すためにタッグを組んだのであった。



  妹達編

『どうなっているのですか。ミサカ10032号と通信ができません、とミサカ11000号は困惑します。』
『あの野郎、上条【ターゲット】と接触した瞬間ネットワーク切りやがった、とミサカ12000号は憤慨します。』
『上位個体は何をしているのですか、とミサカ13000号はこんな時だけあのアホ毛を頼ります。』
『びええぇぇぇ~~~ん!!! 二人がケンカをやめてくれないよぉ~、ってミサカはミサカは~~~!!!』
『びええぇぇぇ~~~ん!!! ミサカ本当は悲しくも何ともないのにぃ~~~!!!』
『…何やってんだコイツ等、とミサカ14000号は上司と末っ子の役立たずっぷりに嫌気が差します。』
『というか他の逆ラブラビッツのメンバーはどうしたのですか、とミサカ15000号は確認を取ります。』
『こちら10039号。現在常盤台中学周辺にて、お姉様のファンと思われる人たちに、
 お姉様と間違われ追いかけられています、とミサカは息を切らしながら実況します。』
『こちら13577号。あの人だと思って声を掛けたら、猫地蔵の呪いに罹った人でした、
 とミサカはミサカのうっかり具合に舌を出して反省します。』
『どいつもこいつも……とミサカ16000号は呆れます。』
『………こちら10032号。まずは通信が遅れた事を謝罪します、とミサカは深く頭を下げます。』
『!!! そんな事はいいから彼とどうなったのか教えてください、とミサカ17000号は催促します。』
『結論から言えばフラれました。やはり二人はすでに恋人同士だったようです、とミサカは報告します。』
『そう…ですか、とミサカ18000号は妹達を代表して落胆します。』
『あ、あの~…その情報は誤りかもしれません、とミサカ19090号は意見します。』
『どういうことですか、とミサカ19000号は聞き返します。』
『先程、クワガタのような髪型の人がどこかに電話しているのを聞いてしまったのですが、あの人とお姉様は、
 ある理由で恋人のフリをしているらしいのです、とミサカは耳にした情報をそのまま伝えます。』
『……その話、くわしく聞かせてください、とミサカ20000号はきな臭いものを感じ取ります。』



  建宮編

上条から五和達へのフォローを頼まれた建宮は、携帯電話で今日一日の事を五和に説明していた。
誰かが人々を操って上条に何かをしようとしている事。犯人は能力者の可能性が高い事。
学園都市には精神操作を得意としたLEVEL5がいる事。動くのは明日である事。変なくの一もどきがいた事。
そして、上条と御坂が本当は恋人同士で無いことだ。

「それじゃあ五和、このことを女教皇様にも伝えておいてほしいのよ。」
『ぅぇっ!? いや、あの…うえっ!!?』
「あっ、それと、このことは他の皆には黙っておいてほしいのよ。」
『えっ、あの、でも……』
「じゃ! そういう訳でヨロシクなのよな!」

通話を切り、ふうっ、と一息入れる建宮。
何故今回の事を五和と神裂にしか伝えないか、理由は簡単。余計なライバルを増やさないためだ。

(皆には悪いが、女教皇様と五和の恋を応援している俺としては、
 「上条当麻とあのお嬢ちゃんが付き合っている」という誤報は、そのままにしておいた方が都合がいいのよ。)

内心ほくそ笑む建宮だが、彼は知らなかった。
まさか五和とのこの会話を、丸々ミサカ19090号に聞かれていただなんて。



  イギリス清教女性組編

建宮からの報告を聞いた五和は、言われた通り神裂だけに話していた。

「あ…ありのまま今聞いた事を話しますよ!
 私は、御坂さんが上条さんの彼女だと思ってたら実はそうじゃなかった。
 な…何を言っているのかわからないと思いますが、私も何を聞かされているのかわかりませんでした…」
「お、落ち着きなさい五和! なにナレフですか貴方は!」
「と、とにかく、上条さんは私達まで操られていると思っているみたいです……」
「それは…何と言うか複雑な心境ではありますが……
 しかし学園都市で何かが起きているというのは事実のようですね。この事をオルソラ達にも―――」
「ダ、ダメです! 建宮さんが、この件は私達だけに留めておけと……」
「何を言っているのですか!非常事態なのかもしれないのですよ!?」
「そ、そうですけど……」
「皆をここに呼びます。いいですね?」
「は…はい……」

流石の五和も、女教皇様には逆らえない。女教皇様>>>越えられない壁>>>教皇代理なのだ。
さて、この話を聞いた他の女性達の反応はいかに…?



  忍び編

服部はうんざりしていた。浜面と別れた後、事も有ろうに郭【めんどうなの】に捕まってしまったのだ。

「半蔵様聞いてください! 私さっき変なクワガタ男にナンパされたんですよ!
 やっぱり忍者ブームが来てるんですって! 海外ではワンピよりナルトの方が人気があるらしいですし……
 だから今のうちに服部家の復興を! し、子孫繁栄には協力いたしますから!!」

服部はとてもうんざりしていた。



  吹寄編

吹寄はトボトボ歩きながら悩んでいた。

(……どうして私はあんなことを言ったのかしら……)

まさか嫉妬しているなどとは夢にも思っていない彼女は、考え事をしていたので、ろくに前を見ていなかった。そのため、

「うわっ!!」
「キャッ!?」

人とぶつかったのである。

「す、すみません!ちょっとボーっとしていたもので……」
「いや、こっちこそ悪い。大丈夫か? …ってアレ? アンタ、大将にくっついてた人だよな。」
「……大将?」
「ああ、上条のことだよ。 アンタもやっぱアレか?酒池肉林パーティーの参加者なのか?」

出会い頭に何聞いてるんだこの男は。当然、吹寄の頭にはクエスチョンマークが浮かび上がる。

「あの…ごめんなさい、言っている意味がよく……」
「だからさ、アンタも上条ハーレムの―――うおっ!!?」

吹寄は目の前の男の襟首を強引に掴んだ。

「上条ハーレム…? その話、詳しくお聞かせ願えますか?」



  削板編

削板はラーメンをかっ食らっていた手と口を止めた。
彼の耳はその気になれば、500㎞先のコインの落ちる音さえ聞くことができる。デビルイヤーは地獄耳なのだ。
おそらく彼も、上条たちの事を気に掛けていたのだろう。今回の事件を聞きつ―――

「なに!?各地でロボットが暴走しているだと!?
 おのれDr.ワイリーめ…まだ世界征服を諦めていなかったのか。こうしちゃいられないな!!」

―――けた訳ではなさそうだ。
彼は彼で、またとんでもないことに巻き込まれそうではあるが、面倒なので別にいいや。



  アイテム編

いつものようにファミレスに集まっているアイテムの面々。
いつもと違うのは、浜面の代わりにフレメア=セイヴェルンがいる事だ。

「何か今日の絹旗、いつもと様子が違くない?」

そう切り出したのは、アイテムのリーダー、麦野沈利だ。
ちなみに絹旗は、あの後映画館に行ったのだが、混んでいたのでやめたらしい。
で、仲間たちと合流し、現在はドリンクバーで超ミックスジュースを超作っている。

「映画見れなかったのに、何であんなにご機嫌な訳? いい事でもあったのかしら?」
「多分、きぬはたは誰かに恋したんだと思う。」

そう言ったのは滝壺理后。正真正銘浜面の彼女だ。

「こ、恋ぃ!? あの絹旗が!?冗談でしょ!」
「本当。同じ恋する乙女として、私には何となく分かる。」

そこでオレンジジュースを飲んでいたフレメアが割り込んできた。

「にゃあ。麦野も滝壺も、大体浜面が好き。でも私も好きだから四角関係。」

フレメアのとんでもない一言に、滝壺はカッと目を見開き、麦野は飲んでいたコーヒーを噴き出した。

「……むぎの? 道理で最近、妙に艶っぽくなったと思ったら……」
「違う違う違う違う!! わ、私があんなの好きになる訳ないでしょ!!?」
「あれ?皆さん何だか超盛り上がってますね。何の話してたんですか?」

ドリンクバーから戻ってきた絹旗も交え、ガールズトークはさらに花を咲かせる。
グータンヌーボでやれ。



  キャーリサ編

ステイル達から遅れること数時間。
ここ第23学区に着いたのは、イギリスの第2王女である軍事のキャーリサと、護衛に付いてきた騎士団長。そして、

「学園都市に来るのは三度目である。」

聖人と神の右席の力を失った、元後方のアックア、ウィリアム=オルウェルだ。

「……随分と遅くなっちゃったし、今日はもー宿を取って明日にするぞ。」
「遅れてしまったのは、キャーリサ様がお着替えに手間取っておられたからですよ。
 全く、あの少年に会うためとはいえ、少々気合いが入りすぎているのでは?」
「は、はぁー!? 別に気合いなんか入ってないし! 学園都市に来たのもただの観光だし!」
「やれやれ、キャーリサ様は、いざご自分の色恋の話となるといつもそうやって素直になられない……
 え~と、こういうのをこの国では何と言ったかな……」
「ツンドラ…であるか?」
「それは永久凍土の広がる地域の事だろう。たしか…カンダタだったような……」
「違うな。それは蜘蛛の糸の主人公か、もしくはドラクエ3に出てくる盗賊の名前だし。
 そーじゃなくて、お前達が言いたいのはチンさむの事だろ?」
「…それは股間がふわっとする現象の名前である。」
「チンチロ」「ぎんたま…」「とらドラ!」「みんゴル?」「…ガンダム」「つるとんたん!」

どうでもいい事を言いながら、ホテルへと向かう王女とその護衛達。
それだけ日本のサブカルチャーに詳しくて、何故「ツンデレ」が出てこないのか。



  アステカ編

佐天が帰った後、海原はショチトルに呼び出されていた、

「それで、トチトリにも言えない事とは何なのですか?」
「だ、だから……その…だな…」

ショチトルはさっきからこの調子だ。顔を真っ赤にしたまま口ごもっている。

「…まぁいいでしょう。では言えるようになったらまた呼んでください。」
「いや待て! 言う!言うから!!」

ショチトルは佐天の一言を思い出していた。

『だからショチトルも頑張ってね!?』

「(ルイコだって勇気を出すって決めたんだ……私だって!!)
 あ、あのな……? エツァリ…お兄ちゃん……わ、わた、私は…だな。お、お兄ちゃんの…ことが―――――



  浜面編

浜面は今日、非常についていなかった。
服部と遊ぶために第15学区に来たのだが、ここまでは良かった。
だがその後、上条に会ってしまい、そのおかげで不幸が伝染ったのかもしれない。
服部と別れた後は、変な女(ただし巨乳)に絡まれ、延々と上条ハーレム(ただし浜面の想像)について聞き出され、
それが開放されたかと思えば、麦野から「好きじゃねぇから!」という謎のメール。
訳が分からないため、折り返し電話をしてみると、何故かブチギレられた。
なので、彼は麦野のご機嫌を取るために、シャケ弁を買って帰るはめになったのである。

そんな訳で、彼は今、閉店間際のスーパーに来ている。
狙うは半額シールの貼られたシャケ弁当。
最近では、しょっちゅうこんな事をしているため、知らないうちに「シャケ弁ハンター」などと呼ばれ、
3種類の都市伝説の一つとなっているほどだ。
だが、半額弁当を狙うのは彼だけではない。
目の前に転がるのは、絶賛気絶中の貧乏学生やスキルアウト。
彼等もまた半額弁当を狙い、そして手に入れられなかった者達だ。
今、ここに立っているのは浜面と、

「よう、シャケ弁ハンター。 やっぱり最後はお前か。」

彼だけだ。黒妻綿流。スキルアウトグループ、「ビッグスパイダー」の元リーダー。
噂では、風紀委員の固法美偉と付き合っているとかいないとか。あくまでも噂だが。

「うっせぇよムサシノ魔人! いいからそのシャケ弁を渡せ!じゃねぇと俺はブ・チ・コ・ロされるんだよ!!」
「駄目だな。俺だって腹が減って死にそうなんだ。
 売れ残りの弁当はこのシャケ弁一つ。だったら…分かってるだろ?」
「くそっ! こっちは本気で殺されるかもしれないってのに……仕方ねぇ、やるしかねぇか!!」

腹が減ったら拳で語れ。
半額弁当をめぐり戦い続ける者達。人は彼等を「狼」と呼んだ。
果たして、この最後のベン・トーを手に入れるのは、浜面か、それとも黒妻か。
非常にどうでもいい戦いが、今幕を開ける。



  土御門&雲川編

土御門は今、自分の寮で雲川と電話中である。

『かなり面白い事になってるみたいだけど。お前もなかなか腹が黒いというか何というか……』
「何言ってるにゃー雲川先輩。 オレの能力は『肉体再生』、つまりは強化系だぜい?
 強化系の性格は単純一途なんだにゃー。」
『…気まぐれで嘘つきは変化系のはずだけど。』
「だったら先輩も変化系だぜい。そっちだって気まぐれに楽しんでるんだろ?」
『まぁな』
「けどいいのか? 先輩だってカミやんの事―――」
『土御門、昔の偉い人の言葉にこんなのがある。「愛は 勝たなくてもいい」』
「……不知火半袖は昔の人じゃないにゃー。」
『ま、とにかく明日は傍観者でいるつもりだけど。私なりに仕掛けもしたしな。それに……』
「それに…何だにゃー?」

一呼吸ついた後、雲川はとんでもない事を言ってのけた。

『略奪愛の方が燃えるだろう?』



  小萌編

第5学区の居酒屋にて、小萌と、その同僚の黄泉川愛穂は飲んでいた。

「だから例えば、例えばですよ?
 もしその…生徒さんを好きになってしまったら、どうするのかって聞いてるんです。」
「んー…そういう経験が無いから分からないじゃん。
 でも最近じゃあ、年の差カップルとか流行ってるし、別にいいじゃん?
 そもそも、好きになっちゃったもんは仕方無いじゃんよー。」
「はぁ…そう単純な話では無いのですよ……」
「で、お相手はやっぱりあの悪ガキじゃん?」
「た、例え話なのです! それに、か、上条ちゃんは関係無いのですよ!!」
「あっれ~? 私はただ悪ガキとしか言って無いじゃん。」
「うぐっ……それは…そのですね……」
「まぁまぁ、ここは一つ、告白する練習でもしてみるじゃんよ。
 『月詠小萌は世界中の誰よりも、上条当麻を愛しています』 ほれほれ、言ってみるじゃん!」
「先生は甲子園なんか目指してないのですよ!!」
「なら、『僕は死にましぇ~ん!』…とか?」
「さっきからチョイスが古すぎです! てかだから!先生は別に上条ちゃんのことはですね!!」

数時間後、迎えに来た結標が見たものは、へべれけに成り果てた二人の教師の姿だった。



  御坂編

常盤台中学女子寮内。
御坂は上条からの告白を受け、だらしないほどニヤケきっていた。
センチュリースープでも飲んでいるのではあるまいな。
明日は食蜂を連れ出してくるという、大事な任務があるはずなのだが、今の彼女は上の空だ。
まぁ、やっと想いが通じたのだから、今日くらいは浮かれてもいいのかもしれない。
たとえ真実が、偽の恋人【ざんこく】であったとしてもだ。

一方、ルームメイトの白井は、目が血走っている。
ドーピングコンソメスープでも飲んでいるのではあるまいな。
彼女はいまだに上条を呪い殺す事を諦めていないらしく、魔法陣の描かれた紙の上で黒魔術の呪文を唱えている。

「タッカラプト ポッポルンガ プピリット―――」

節子…またそれも黒魔術の呪文やない。ナメック星の神龍を……いや、もういいか。このくだりも3回目だし。
それにしても、もうすでにこんな調子の白井が、
上条と御坂の恋人(役)の事を知ってしまったら、一体どんな行動を起こすのだろうか。ある意味見てみたい。

さて、いつまでもこんな様子の二人に、巡回中の寮監様から何か一言、言ってもらおう。

「貴様等!! もう寝ろ!!!」



  上条編

「悪いなインデックス。メシこんな時間になっちまって……」
「本当なんだよ! もしお腹と背中がくっついたら、とうまのせいかも!!
 お土産があったから良かったものの……」

急いで調理している間、とりあえずインデックスには、あの時出てきたいちごおでんで飢えを凌いでもらっている。
まさかハズレのいちごおでんが、こんな形で役に立つとは、上条自身も全く思っていなかっただろう。

「あーい、ご飯できたぞー。」
「うわーい!!待ちくたびれたんだよ!! いっただっきまーす!!!」

また随分とゆるい空気が流れているが、今のうちに、この平和なひと時をよぉく味わっておけ上条当麻。
明日は色んな意味で、とても大変な一日になるのだから―――






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