とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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青髪ピアス「土御門の方に注意が向いてる今の内やー! このどさくさにベストポジションの確保やでー!」
男子生徒一同「おー!!!」
上条「……あ、インデックス?今から風呂入るところ?わりいけど、うちのクラスの馬鹿どもが女子風呂のぞきをやるかもって御坂に伝えてくれ」


珍しく繋がっていた0円ケータイに彼はそう伝えた。
すると。
インデックス『……ふーん、とうまはわたしより短髪のことが心配なんだね』
上条「はい?」
返ってきたインデックスの声は何やら不機嫌そうだ。
上条「あのー、インデックス?」
インデックス『とうまのばかー!!! もう知らない!!!』
大声で怒られて電話を切られた。
上条「はて? インデックスは何を怒っているのだろう?」
理由のわかっていない、超鈍感な上条さんだった。
その頃。
風紀委員「そこのグラサン男待ちなさい!!」
土御門「ま、待てないにゃー!!」
約10人ほどの風紀委員に追われて廊下を疾走している土御門
背後からは風紀委員達が放つ赤や緑の閃光が迫る。


土御門「こんな不幸はカミやんの領分だにゃー!!」
上条「もしもし、御坂か? もう風呂についてる? え、まだか。だったらちょっと待ってくれ。今うちの男子が覗こうとして暗躍してるから、気を付けてくれ」
インデックスの様子がおかしかったので、自分で美琴に連絡中。
何故だろうか、クラスの女子の視線が怖いです。
ステイル「全く、男連中が何か騒いでる様だけど、僕の人払いは完璧だから連中は"様々な妨害や急用等"で男は風呂場に近付けないはず。だが"あの右手"は例外。さてどうしたものか。」
と、考えているステイルの前方に、学園都市の生徒の集団が現れる。
ステイル「(はて? この辺りも人払いの陣を張っているはずなんだが…)」
そんなステイルの思考をぶっ飛ばすような発言が集団の一人から発せられた。
風紀委員「あの人です! さっき旅館の壁に変な紙を張って回ってたのは!」
ステイル「(はいぃぃぃぃっ!?)」
どうやら騒ぎを起こしているメンバーの一人と勘違いされてるようだ。
まあ実際火災報知器が作動したのは彼のせいではあるのだが…。


土御門「ふっふっふ、俺たちの邪魔をしたその大罪、身を持って償わせてやるにゃー」
ステイルの陣を無効化したのも、風紀委員に情報を流したのも、土御門の手腕だった。
自分も追われてるにもかかわらず、よくやる。
土御門「さて、あとはあのもやしにゃー…」
同時刻、松葉杖片手に部屋へと戻る白髪。しかし。


「・・・・やけに騒がしいな。何処のお祭り野郎が騒いでやがる?」


もしかして。いや、もしかしなくても。
舌うち一つ。あの馬鹿共を本格的に黙らせる必要があるようだった。


「スクラップの時間だぜェ、クソ野郎共」


また部屋を出て、事態の解決に乗り出す割と世話焼きな自称一流の悪党。
【現状】
上条さん…クラスの男子に強制連行され、覗きグループに巻き込まれる。一方さんに撃たれて多少手負い。


土御門…風紀委員の追跡をかわしながら、ステイル&一方通行に仕返しするため暗躍中。当然、覗きを諦めてません。


青髪ピアス…クラスの男子を率いて、覗き実行のため暗躍中。


一方通行…騒がしさに重い腰を上げ、事態の解決に乗り出すが、土御門に報復のため狙われている。


ステイル…土御門にハメられ、覗きグループの一味として風紀委員に追われることに。


美琴&打ち止め…上条さんに覗きに注意するよう連絡を受ける。打ち止めは温泉に早く入りたそう。


インデックス…上条さんに心配されず、とっても不機嫌。


覗きのグループが暗躍しているということで、入浴に待ったのかかった常盤台中学。
まあ、彼女たちにとって覗き魔なんぞ返り打ちにできそうだが、教師たちとしては万が一の事態があっては困るのである。


「ねぇねぇ、まだー? ってミサカはミサカはもう何度目になるかわからない同じ質問をママにしてみたり」


「とりあえずここでママはやめような妹」


というわけで、美琴&打ち止めは休憩所でジュース片手に待ちぼうけを喰らっていた。美琴としては覗き魔たちを捜索に参加したいところだが、打ち止めを一人置いていくわけにもいかないので、この場に留まっていた。
あちこちで騒ぎが起きている気配がある。
走り回っているのは風紀委員だった。
松葉杖片手に建物の中を徘徊していると、休憩所で電撃姉妹を発見。


「なンだオマエら、風呂に入ってなかったンかヨ」


放置しても、多分打ち止めがじゃれついてくるだろうからこっちから話しかけて機先を制しておく。
「(ちょうどいいところに現れたわ、こいつ)妹、私ちょっと用があるから、アイツに相手してもらいなさい」
「了解(ラジャー)! ってミサカはミサカは素直にママの言いつけに答えてみたり」
「アァ? ちょっと待て、コラ!?」
一方通行が反論するより先に、美琴は打ち止めを押しつけると、さっさとこの場を後にした。
そしてその場には一方通行と打ち止めが取り残された。
男子G「くそー! 常盤台も我が校も女子の入浴にストップをかけやがった!」
男子H「畜生ー!」
しかし、そんな彼らのもとに吉報(?)が届く。
青髪ピアス「吉報やー! 情報屋からの報告で、何でもシスターさんの団体さんが温泉に向かってるそうやー!」
男子一同「おぉぉぉぉぉっ!!!」
歓声を上げて喜ぶ男子たちとは裏腹に、上条当麻は嫌な予感がした。
上条「(シスターの団体って…まさか…)」
そう、この旅館を訪れている、第三勢力『必要悪の教会』。
相手は、プロの魔術師集団だ。
上条「(……ヤバくないか? ヘタしたら死人が出るんじゃあ…)」
連行されている上条当麻の心配とは裏腹に、何も知らない男子たちのテンションは上がりっぱなしだった。
神裂「むっ?」
オルソラ「どうかなさいましたか、神裂さん?」
神裂「少々辺りが騒がしいようですが、何かあったのでしょうか?」
オルソラ「私、日本の温泉に入るのは初めてですの。楽しみですわ」
相変わらず右から左にスルーするオルソラだった。



初春「目標はシスターの団体が向かった女子風呂に向かっているようです」
黒子「その団体様が餌になってくれましたわね。まあ、余所様に迷惑をかけるわけにもいきませんし、早急にことを納めませんと…」
風紀委員たちは迫る決戦に向け、気を引き締めた。


青髪ピアス「さー、もうすぐやー、もうすぐやでー! 桃源郷はもう目の前やー!」
男子生徒一同「おー!!!」
上条「(あー、このまま巻き込まれる運命なのか…不幸だ)」
上条の心配を余所に、男子たちは意気揚々と女子風呂へと向かっていた。
青髪ピアス「覗きのベストポイントは、ココと、ココと、ココの三つやー」
どこで手に入れたのか、旅館の見取り図を広げ説明する青髪ピアス。


上条「(いつの間に調べたんだこいつは?)」


呆れながらも、この状況を打破する方法を考えるが、捕獲された宇宙人状態の上条さんにはどうすることもできない状況だ。
初春「いま館内の見取り図や監視カメラの画像にハッキング完了しました。女子風呂が覗けるポイントは3ヶ所、男子達は一番近いAポイントへ向かっているようです。」
「各ポイントに向かうメンバーを分けるでー」
青ピ「どうか上条と同じグループになりませんように…」
男子A「上条と同じになりませんように…」
男子B「上条と…」
上条「お前ら、そんなに俺と一緒になりたくなかったら、俺を巻き込むなー!」
青ピ「大丈夫。カミやんには囮という重要な役目がありまっせー。」
上条「全くうれしくなーーっい!!」
と、そこへ。
白雪「ん? かみじょーくんがなんかやったの?」
茜川「月夜ちゃん、こいつらはきっと……」
白雪「ああ、覗き?かみじょーくんわざわざそんな事しなくてもいいんじゃないの?」



突然現れた風呂上がりの浴衣姿の女子に、男子数名が無遠慮な視線を送っている。
だが女子連中も覗きだと気付いてながら何もする気なし。
むしろ野次馬根性の方が強そうだ。……ずいぶんと見上げた根性だが。
男子A「あれ? うちの学校って今入浴中止になってなかったけ?」
茜川「まあ、そうなんだけど…待ちきれなくて、こっそり先に入っちゃった、テヘ♪」
青ピ「なんやてー!? それは不覚やった…」
白雪「んぁー……うだうだうるさいなぁ。つまんないなぁ、雪ふらしちゃおっかぁ」


白雪の花が咲いたような笑顔に目を奪われる男子が数十名。
しかし、言ってる事に気がついた数名は顔を青くする。


一方「まて、それだけはやめろってんだよォ……」
白雪「あっ……、いたんだ。うん、キミって可愛いなぁ、あの子がうらやましぃや」


……顔が赤くなる一方通行。ちなみに白雪は雪女と呼ばれる理由はいくつかあり、その一つに雪女のように人をたらしこむすべがあるという。ちなみに無自覚と自覚的両方。
青ピ「っ!!??アクやんが再び!? カミやん、あとは任せるでー」再び現れた一方通行を上条に押しつけ、男子軍団逃走。(逃走というより、女湯にダッシュ!)
上条「えっ!? ちょ、ちょっと、上条さんはこちらの白い人から受けた前の傷がまだ癒えてないのですけど…」
茜川「(月夜ちゃん、チャンスでしょ? 今女子いないよ)」


ちょっぴり乙女らしい会話をしている間に最強と最弱の話し合いがスタートする。


上条「あーもういいから。男子共を止めなきゃなんないよなぁ」
一方「この学校は何なンだ? 覗き趣味の変態野郎の集まりかァ?」


スイッチを入れている一方通行。
白雪「今はいいよ、赤音ちゃん。それよりね、そこの二人もいいこと教えたげる♪女湯の近くには雪が積もってるの♪男子の執念て面白いから見に行こうよ?しかもね、絶対に登れない量の雪なんだー♪」


一上「「あー…なるほどー……。」」
『んぎゃー!?』
女湯へ向かった覗き男子たちの絶叫が響いてくる。
「……本格的な馬鹿どもだなァ、オイ。やッてらンねェッつの」


そういって寝に行く一方通行。打ち止めと手をつないでいるのは断じて迷子除けである。下心は無い、と彼のために言っておこう。
上条「今の悲鳴からすると、別に俺がどうこうする必要なさそうだな……」
美琴「あんたほんと厄介事に首を突っ込むわね……って、あんた怪我してるじゃない!?」


そのころ作戦が失敗し風紀委員に散々追い回された敗残兵たちは………。


土御門「にゃー、酷い目にあったぜい」
青ピ「こんなんは普通ならカミやんがこんな目に遭うはずなんやけどなー」
土御門「なんだか今回、カミやんだけが不幸な目に遭ってない気がするにゃー。一方通行は打ち止めアクシデントがあったし他はこうやって不幸な目に遭っているのに、真っ先に不幸に遭うはずのカミやんがさして不幸じゃないのはどうしてなんだぜい」
青ピ「それなんやけどな、エエ方法思いついたわ」



温泉を終えた上条達、常盤台中学、必要悪の教会は食事の時間になったので大部屋に集まった。
土御門「にゃー、やっと飯だぜい」
青ピ「あぁー、女の子のご飯食べてる姿、早く見たいわー」
上条「黙れ、変態巨人」
青ピ「カミやん、ぼくはそれくらいじゃへこたれへんよ~」


しかし、自分たちの料理を見た瞬間3人は言葉を失った!
なぜなら自分たちの前には空の器しかなかったからだ
青ピ「な、なんでご飯ないんやー!」
土御門「大丈夫だにゃ~、お代わりぐらいなら残っているにゃ~」
しかし、上条と一方通行はそうは思わなかった。


なぜなら彼らの目にはあの“インデックス”が映っていたからだ。
上条「二人とも、諦めた方がいいぜ・・・」
青ピ「なんでやねんな、カミやん。」
土御門「はっ!まさか!」
何かを察知した土御門は、高速でお代わりの方を振り向いた!
土御門「にゃーーーーーーーーー!」
上条「そうだ土御門、お代わりの方には暴食魔人がいるんだぜ・・・」
土御門「いや、まだだ。まだ少しは残っているかもしれない。行くぞ青ピ!」
青ピ「ほいさ!」
二人の戦士(馬鹿)はお代わりへ突進していった。


そこには魔物がいた。
それは何人たりとも我が手の内の物には触れさせないという堅固な意思であり、
目的のためならどんな手段も厭わない強固な力だった。



さながら地獄の門番のようなそれは、たったいま我が物を奪いに来た二人の賊を
その両目で睨み付け、呻りを上げていた。
獅子の咆哮に動けなくなった2匹の馬と鹿を見て、
魔物は悠然と食事を再開した。
そのころあの2人は、
上条「御坂様、どうかそのあまりものを私たちに恵んではくれませんか?」
御坂「はぁ。気の毒だから上げたいのはやまやまなんだけど
1人分しかあまってないのよね、そこんところはどうするの?」
全てを食らいつくそうとする魔物。
その魔物の暴走に巻き込まれないよう、体を縮こませて震えていることしかできなかった。
そんな彼らの前に”女中”が舞い降りる。
「お客様少しよろしいでしょうか?」と額に青筋をたてた女中の前に
魔物が「我の邪魔をするな」と言いたげに無言で女中を睨みつける。
だが、女中は余程腹に据えかねているのか、その視線にすら臆する事なく
「他のお客様の料理まで食されるのは、当旅館としてもひじょーーーーに困るのですが」
とただ静かに淡々と告げる。
聞いていた他の人間が、言葉の端々に殺意が滲み出ている辺り、客商売としてはどうよと思いつつもいいぞもっと言ってやれと心の中で喝采を送る
そんな二組を横目に一方通行はと言うと
打ち止め「はい、あ~ん。とミサカはミサカはむず痒いシチュエーションを作ってみたり」
一方「おい、やめろクソガキ。食べさせてくれるのは結構だが周りの目が痛すぎる」
そう、彼らには周り(主に男子)から怨恨の目が降り注いでいた。
なぜだか青ピと土御門の目も赤く光っていたが、そちらはスルーした
天国と地獄。
そう言うべき空間が広間の中に広がっていた。
片や、まだ幼い子供に食事の世話をされる色白の少年がいる桃色空間が広がる場所。
片や、広間の片隅で正座をさせられ女中さんから説教をくらっている白いシスター。
何で一緒に神裂さんじゅうはっさいが正座させられているのかは謎だが
時々こちらを「助けて」と言う顔で見てくる似非シスターは、カレーに他人の振りでスルー
というか自業自得だ、地獄に堕ちろと暗い思考が頭の隅に浮かぶのは
決して目の前の桃色空間に充てられたからでも、目の前に真っ赤な顔をして
アーンを要求してくるお嬢様のせいではあるまい。
というか、上条さんてきにこの事態をどう打破すべきなのかが問題なわけで
別に上条さんが自分でこういう状況を作ったのではない
だから俺を睨むな青髪ピアスと土御門。
黒子(あ、あの類人猿はあぁぁぁ!!!
   お姉様に‘アーン’をしてもらってそのうんざりした態度は何事だあぁぁ!!
   よこせぇぇ!よこせぇぇぇぇぇ!!!!!)
初春「く、黒子さん、今にもさっきのシスターさんのように襲い掛かりそうなんですが!?」
広間の一部、何故かその周辺だけ暗い澱んだ雰囲気がある。
その中心において発生源たる二人が、急きょ女中さんが作ってくれたオニギリを
ゆっくりと咀嚼しつつ、時折広間の別の方向を睨みつけながら食事をしていた。
「なあツッチー思うんやけどさ」青い髪にピアスをした少年が相方たる少年に話しかける。
話しかけられた金髪にグラサンの少年は億劫そうに食事をしながらも
「なんぜよ青ピー」と律儀に答えるが雰囲気は暗いままだ。
「僕らがこんな目にあっているのは、上やんのフラグのせいちゃうかなって思うてさ」
唐突に何を言い出してんだこいつはと思いつつも、金髪の少年土御門が件の少年の方向に目を向けると
茶髪のお嬢様にアーンで食事を世話してもらっている少年が見える。
見るたびに、お前らは敗残者なんだよと告げられているような気がするので
いいかげん視界に納めないようにしていた風景だ。
だが、その時相方の少年が何を言いたいのかを理解できてしまった。
つまりは、あの旗男がアーンしてもらうイベントのためだけに
彼や自分達の食事まであの暴食シスターに喰われてしまったのだと。
つまり自分達は、あの上条当麻のフラグの巻き添え、ただそれだけのために
このような侘しい食事をしなければならなかったのだと。
相方の少年に目を向ける、ただそれだけで彼がこれから何をしようとしているのか
眼だけで理解できた。
何故なら自分もまったく同じ答えに行き着いたからだ。
だからこれから喋るのはただの儀式にすぎない。
「「殺るか」」
そんな、殺意の視線を背中に感じながら、
上条さんは桃色空間の中にいた。
上条(はあ、いつになったらこのむず痒い空間から抜け出せるんでせうか?)
美琴「ちょっと、何ボーッとしてんのよ。ほら、あ、あーん。」
土御門「にゃーー!!いつになったら上やんは帰ってくるんだにゃー!!」
青ピ「くそ!上やんへの憎しみが時がたつにつれて膨らんでゆくーーー!!」
二人の殺意はどんどん膨らんでいくのであった。
御坂「あまりの問題は解決したみたいね」
  (せ、せっかくだからアーンなんてしちゃおうかしら・・・いや、しよう!)
御坂「はい、あ~ん」
上条「ちょっ、ちょっと待て御坂!何でお前までアーンをしているんだ!?」
御坂「いいから」
と電撃を出しながら言っているので仕方なく従っている上条さんでした。
食事終了後 


青髪ピアス「おい、土御門。」
土御門「なんだにゃー?」
青ピ 「この後は例のあれやな。」
土御門「にゃー?・・・・・ああ、肝試しかにゃー?」
青ピ 「せやせや。・・ってこっち来る前言ってたやないか!」
土御門「そういえばそうだにゃー。いろいろ(上条にあるはずの不幸な事が)
    あったせいで危うく忘れるところだったにゃー。」
青ピ 「それなんやけどな。今度ばっかはカミやんに不幸になってもらわなあかん。
    そこでや・・・・・」


青ピと土御門が廊下の隅でなにやら密談開始。
そして・・・・・
青ピ 「どや。このアイディア。」
土御門「・・にゃー。それがいいにゃー。」


二人がにやりと笑うとき、上条当麻の悲劇は始まる
上条当麻は部屋に戻ろうとしていた。
今日は不思議にもそれほど不幸なことはない。
後は寝るだけだと(この前に風呂は終わっていた)ドアに手をかけた瞬間!


「カミやん!!ちょっとちょっと!」
みると青ピが手招きしている。その横には土御門。
上条「? 二人して何しに来たんだよ?」
土御門「にゃー。これから肝試しをするぜい。で、これから
    くじで順番を決めるにゃー。」


見ると土御門の手には紙コップ、中には紙切れが複数枚入っている。
これで順番を決めるらしい。


上条「いいけど。」 適当に紙切れを引き抜く。
そこには・・「1」



土御門「カミやん、トップバッターか。せいぜい頑張るにゃー。」
青ピ「引き返すことは許されへんで。 覚悟しや。」


二人とも満面の笑顔。


上条「んー・・1番かー。ところで二人は何番なんだ?」


土御門「・・5番。」
青ピ「8番。」


すこし返答が遅れた土御門。
しかし上条は全く気が付いてなかった。
上条当麻は今、海岸への道を歩いている。
肝試しはそこで行われるらしい。 詳しい内容はまだ知らされていない。


土御門曰く
「とりあえず海に来たらわかるにゃー。遅刻はダメだぜい。」


いま、上条当麻の不幸が始まる。
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