とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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匿名ユーザー

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 真昼に電話をかけて来たのは母親でもある朝陽、子供達(茜川含む)への釘刺しが主な用件だった。
 朝陽に言われるまでも無く真っ直ぐ家に帰るつもりだった真昼は少しうんざりしながらも母親の忠言を最後まで聞いた。
 真夜と茜川はともかく真昼は羽目を外しまくると予想していた朝陽は娘の態度に安堵した後で、

『それはそうと真昼。さっきから私や真羅のことを母さんとか父さんって言ってるけどどうかしたのか? いつも通り』
「ちょ、ちょっとは女らしくしようって思ってだな……。いつまでも母ちゃんや父ちゃんじゃ女らしくねぇだろ?」
『無理する必要は無いと思うぞ。真夜だってありのままのお前に惚れたんだろ? だからそのままでいろ、変わる必要なんてどこにも無いんだからな』
「……ありがとな母ちゃん。今日は父ちゃんと飯食えるといいな」
『どうせ今日も研究に没頭して泊り込みってパターンだろ。ま、そうなったら2人分の飯を私が食えばいいだけだし』

 我が娘の追求する女らしさのズレに呆れながらも真昼に自分らしくあれと諭した。
 ちなみに井ノ原家の父でもある真羅だが、自身の研究に没頭する癖があり約束を忘れることもあるのだが家族全員慣れっこだったりする。

「んじゃそろそろ切るな。母ちゃんは父ちゃんが喜んでくれそうな美味い飯でも作ってやれよ」
『ああ。それとな真昼、女らしいお前を想像してみたんだが正直に言う。親の私から見てもすっげー不気味だぞ。じゃあな♪』

 最後にとんでもない暴言を残して電話を切った朝陽に最初は怒った真昼だが、冷静に考えてみて自分でも不気味だと納得してしまいちょっと悲しくなった。
 気晴らしに真昼は【線形視認】を使って周囲の感情のベクトルを見ていると面白い動きをしている2つのベクトルに気付く。
 その2人が何かコソコソと話しているのに気付いた真昼は会話内容を聞きたいと思ったが当然ながら小声の会話など聞こえるはずもない。
 するとどうゆうわけか1人寂しくブラックコーヒーを壁にもたれてストローで飲んでいる一方通行を発見すると、

「おーいアクセラ。何1人で黄昏てんだよ?」
「ンだよ姉の方か。今、打ち止めが上条と御坂の所に行ってて暇してンだよ。そうゆうテメェは俺に何か用事でもあンのかァ?」
「あそこに吹寄と紫木が皆から離れて話してんだろ。紫木はともかく吹寄がオレンジとピンクの入り混じったいい感じのベクトル出してんだよ」
「確かオレンジは好意でピンクは愛情……それがゴチャゴチャになってるベクトルをデコ女が出してるってかァ。面白ェ会話が聞けそうじゃねェか」

 球技大会を経ていい感じになっている吹寄と情報屋の会話を盗み聞きさせるようにベタながらも誘導、一方通行もあっさり受け入れた。
 一方通行は少し精神を集中し、周囲の声を遮断しながら吹寄と情報屋の声のみをよく聞こえるようにベクトルを操作し始めた。

――――――――――

「というわけで初春は無事にイギリスまで送り届けるから安心なさい。第二王女と第三王女たっての頼みでもあるし。あ、お姉さんのおっきな胸でもあの子を守ってあげるから♪」
『どうやら移動手段には別段問題は無さそうで……待ちなさい! 誰の胸で飾利を守ると?』
「お姉さんの胸でよ♪ 何だったらこの柔らかくて気持ちいい胸であの子を抱きしめちゃおうかしら? 一緒に添い寝もいいわね~♪ そうそうお風呂も一緒に」
『そこで待っていなさい破廉恥魔術師! 私の唯閃では、放しなさい土御門! 建宮にシェリー、あなた達ま』

 イギリスまでの移動手段を神裂に説明した後、気紛れに神裂をからかったオリアナだが予想以上の反応に途中で電話を切った。
 少しやり過ぎたと反省していると初春、対馬、闇咲から窘められてしまう。
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