失ってしまった幸せ
行間
天草式十字凄教元教皇代理、建宮斉字は上条のお見舞いに来ていた。
五和は上条が意識不明ということにショックを受けていて、お見舞いも落ち着いてからにさせるつもりだ。
上条の病室へ向かう途中、ある病室から1人の少女が出てきた。
その少女はとても悲しそうだ。
その病室はたしか上条当麻の彼女の病室ではなかったか。
「どうしたのよな?」
建宮は少女に話しかけてみる。
「あなたは?」
「上条当麻の知り合いだ。そこは上条当麻の彼女の病室のはずだが何があった?」
「私では、お姉さまを救えません。このままではお姉さまは後悔の念で潰されてしまいますの」
少女は今にも泣きそうな顔をしている。
このままでは彼女も救われない。
「俺に任せろのよな」
「え?」
ならば救ってみせよう。
我らが女教皇の教えに従って。