とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part11

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はじめての…!?


これは、みこにゃんがまだ、上条さんのおうちに来て間もないころのお話――…

「みこにゃん、そろそろ風呂の時間だぞー」

「にゃッ…!?」

マシュマロを頬張りながらテレビでニャル子さんを見ていたみこにゃんは、「お風呂」という単語を耳にした途端に耳がピンと立ちました。
頭の中に方程式が浮かびます。お風呂=上条さんと入る。

「(わ、私と当麻が…お、お風呂って…ッ!!)」

脳内に変な妄想がぼわっと溢れ出します。

「(お、お風呂ってことは…服、脱ぐのよね…ッ!!あ、あうう…にゃーッ!!)」

1人で顔を赤くしながらあたふたするみこにゃんを気にも留めず、上条さんは首根っこを掴んでぽすっと抱き上げました。
と、同時に腕の中でみこにゃんが暴れだしました。

「う、うにゃぁーッ!!にゃっにゃぁーッ!!!」

「おいおい、どうしたんだよ?1人で入る訳にはいかないだろ?溺れちまうんだし」

「ふにゃぁーッ!!にゃにゃにゃーーッ!!」

「ほら、暴れるなって。そんなに身体洗いたくないのかー?」

恥ずかしがるみこにゃん。しかし上条さんにはお風呂を嫌がっているようにしか見えないようです。
そのまま洗面所に着いてしまいました。

「とりあえず脱いだ服はこのカゴの中な。俺、パジャマ取ってくるからその間にそこのタオル巻いて準備するんだぞ」

みこにゃんを脱衣かごの隣にそっと降ろすと、上条さんは洗面所を出ていきました。
どうやら上条さんの前で着替えるという危機は免れたようです。

「ふ、ふぅ…助かった…」

安心したみこにゃんはほっと一息。手早く服を脱ぐと、ささっとタオルを体に巻きつけました。
すずにゃんが買ってくれたふわふわ素材のタオル。ゲコ太の刺繍つきです。

「終わったかー?」

「にゃ、にゃ…終わった」

みこにゃんが小さな声で言うと、上条さんが入ってきました。

―――――――――上半身裸で。

「ふにゃぁああああ―――ッッ!!!!!!!」

みこにゃんは秒速で手で顔を隠しました。ちなみに上条さん、下はちゃんとタオルを巻いています。

「うわ!?なんだよいきなり!」

「にゃッ、にゃぁ…あ、アンタがいきなりは、裸で入ってくるから…ッ!!」

「そりゃ服着て風呂に入る習慣ないからな!」

「う、うにゃ…バカ」

「はぁ…とりあえずさっさと入ろうぜ。風邪ひくぞ」

上条さんはいまだに顔を隠すみこにゃんを抱き上げると、浴室へ入りました。



湯気がほわほわと漂い、目の前にはあたたかそうなお風呂。
そして、上条さんの生肌。(みこにゃん、このせいですでに茹でダコ状態)

「うーん、一応美鈴さんから教えてもらった温度に設定したつもりだけど…熱いか?」

上条さんがお湯に手を突っ込んで、かき混ぜます。
桶でお湯をすくい、みこにゃんに手を突っ込ませて確認をとります。

「熱くないか?」

「…にゃ」

「じゃあ、かけるぞー」

そのまま背中にザーッとお湯をかけました。
2、3回お湯をかけると、ネコ用のスポンジに弱酸性のボディーソープをつけてたっぷり泡立てます。
それをみこにゃんに当てると、優しく洗い始めました。

「ふ、ふにゃぁ…」

ほわほわの真っ白な泡に、すかさず包まれてしまいました。
ちなみに超気持ちよさげな顔です。

「気持ちいいかー?」

「うにゃー…」

「ならいいけど…って、コレやっぱ邪魔だな」

上条さんは、何の気なしにみこにゃんのタオルに手を掛けると、

―――――バサッ、と。タオルを取っ払ってしまいました。

「うにゃぁあああ!?ふにゃぁ○×△☆※♨!!!!!!」

泡まみれのみこにゃんが再び暴れだしました。さっきの倍です。倍返しです!

「うわぁぁ!?そんなに洗ってほしくないのか!?」

「にゃぁぁ!!ば、バカッ!タオルかえしにゃさいよぉ…!!」

「いや、タオルの上から洗ったって意味ないだろ!」

この場合、上条さんが正論です。幸い、みこにゃんは全身泡まみれなので一応隠れてはいます。
その後、体を洗い終えた上条さんにお湯を掛けられた瞬間に気絶し、再び意識を取り戻した時には湯船につかっていました。

「ふー…いい湯だなー」

「ふにゃぁ…」

2人で仲良く混浴。ほほえましい絵図ですが、みこにゃんは茹でダコ状態です。
上条さんの生肌に抱かれ、自身もタオル一枚。

「あとで頭も洗わないとなー」

上条さんがみこにゃんの頭をそっと撫でました。
耳に水滴が当たり、くすぐったいです。

「にゃ!」

上条さんと初めてのお風呂。
やっぱり恥ずかしくて、思うようにくつろげませんが、どうせこれから毎日入るので、よしとしましょう。


―風呂上り―

「にゃー」

パジャマに着替えたみこにゃんは、歯を磨き終えると、眠たげに眼をこすりました。
ソファの上にあるゲコ太クッションでゴロゴロしていると、上条さんがやってきました。

「お、待っててくれたのか?」

「にゃ」

「よしよし。じゃ、もう寝るか」

みこにゃんを抱き上げ、うさ耳付きフードをかぶせてあげます。
寝室には、2つのベッド。上条さんのベッドの隣にみこにゃんのベッドがあるのです。

「おやすみ、みこにゃん」

「にゃー、おやすみ、当麻」

ぬいぐるみを隣に寝かせると、上条さんが丁寧に布団をかけてくれました。
今日もいい夢が見られそうです。

―ふぃん―









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