夏休み最後の日こぼれ話
美琴「え、ええっと……マジでございますかカミジョーセンパイ?
本当にこのお話をやるのでございましょうか…………?」
上条「お前が俺のことを『アンタ』以外で呼んだの、初めて聞いたな? つーか、何で顔引きつってんの? お前」
??「そうですよ御坂さん! 今は夏休みなんですよ! この季節にピッタリのネタじゃないですか!!」
美琴「って、ええええええっ!? 何で!? どうして!? 何で佐天さんが呼ばれてんの!?
今回のお話だったら、どう考えてもあのモヤシと打ち止めじゃない!!
何で原作でも外伝でも一切触れられなかった佐天さんなのよ!?」
佐天「そりゃもう。御坂さんと上条さんの初デートと聞けば黙ってなどいられません!
鉄橋は恋の合図の流れからすれば、あたしが今回の一番の適任でしょう。
ですから、今度こそ上条さんと付き合いましょう御坂さん」
美琴「またそのネタ!? ん? いやいや大丈夫ね。この流れからすればも一人のゲストはもちろん、」
??「ども。初めまして上条さん。
私、佐天さんと御坂さんのお友達で白井さんと同じく風紀委員をやってます初春飾利と言います♪」
美琴「なんじゃそりゃああああああああああああああああ!?」
上条「おいおい、頭を抱えてのけぞって絶叫するなよ。
これは多分、単純に前回が俺が知ってて御坂が知らないゲスト二人だったから、
今回は御坂が知ってて俺が知らないゲスト二人って意味じゃねえの?」
佐天「そうですよ御坂さん。今回は上条さんをぼっちにするための人選だと思いましょう。
でも大丈夫。御坂さんが上条さんをぼっちにしないですから。
ちなみに劇場版のことはここでは無かったことにしますので」
初春「ふふっ。よろしくお願いしますね御坂さん、上条さん」
美琴「……嘘だ……絶対嘘だ……むしろ、三対一で『一』になるのは私の方だ…………」
佐天「あっそうそう。今回は御坂さん、いくらでもふにゃーしても構いません」
美琴「は?」
上条「ま、待て! アレはイコール漏電だぞ!? それもレベル5の漏電だぞ!!
俺だけならまだしも、キミらも危ない目に合いますのことよ!?」
初春「大丈夫です。今回はキャパシティダウン装置、
しかもレベルを5段階下げるくらい強力なのをちゃんと持ってきてますので問題ありません。
もちろん、改良に改良を重ねてますから頭痛もしませんよ」
美琴「そこまでするか!? どうりで黒子とモヤシが来ないと思ったら、
あいつら、知って逃げやがったなあああああああああああああああああ!!」
本当にこのお話をやるのでございましょうか…………?」
上条「お前が俺のことを『アンタ』以外で呼んだの、初めて聞いたな? つーか、何で顔引きつってんの? お前」
??「そうですよ御坂さん! 今は夏休みなんですよ! この季節にピッタリのネタじゃないですか!!」
美琴「って、ええええええっ!? 何で!? どうして!? 何で佐天さんが呼ばれてんの!?
今回のお話だったら、どう考えてもあのモヤシと打ち止めじゃない!!
何で原作でも外伝でも一切触れられなかった佐天さんなのよ!?」
佐天「そりゃもう。御坂さんと上条さんの初デートと聞けば黙ってなどいられません!
鉄橋は恋の合図の流れからすれば、あたしが今回の一番の適任でしょう。
ですから、今度こそ上条さんと付き合いましょう御坂さん」
美琴「またそのネタ!? ん? いやいや大丈夫ね。この流れからすればも一人のゲストはもちろん、」
??「ども。初めまして上条さん。
私、佐天さんと御坂さんのお友達で白井さんと同じく風紀委員をやってます初春飾利と言います♪」
美琴「なんじゃそりゃああああああああああああああああ!?」
上条「おいおい、頭を抱えてのけぞって絶叫するなよ。
これは多分、単純に前回が俺が知ってて御坂が知らないゲスト二人だったから、
今回は御坂が知ってて俺が知らないゲスト二人って意味じゃねえの?」
佐天「そうですよ御坂さん。今回は上条さんをぼっちにするための人選だと思いましょう。
でも大丈夫。御坂さんが上条さんをぼっちにしないですから。
ちなみに劇場版のことはここでは無かったことにしますので」
初春「ふふっ。よろしくお願いしますね御坂さん、上条さん」
美琴「……嘘だ……絶対嘘だ……むしろ、三対一で『一』になるのは私の方だ…………」
佐天「あっそうそう。今回は御坂さん、いくらでもふにゃーしても構いません」
美琴「は?」
上条「ま、待て! アレはイコール漏電だぞ!? それもレベル5の漏電だぞ!!
俺だけならまだしも、キミらも危ない目に合いますのことよ!?」
初春「大丈夫です。今回はキャパシティダウン装置、
しかもレベルを5段階下げるくらい強力なのをちゃんと持ってきてますので問題ありません。
もちろん、改良に改良を重ねてますから頭痛もしませんよ」
美琴「そこまでするか!? どうりで黒子とモヤシが来ないと思ったら、
あいつら、知って逃げやがったなあああああああああああああああああ!!」
ユニットバスは上条の私室であり寝室でもある。
彼は学生寮に住んでいる訳だが、そこには彼の他にもう一人、インデックスと名乗る少女が寝泊まりしている。
――――完全完璧無防備状態で『寝泊まり』している少女に間違いを犯さないように、
上条は夜が更けるとユニットバスに鍵をかけて閉じこもる生活を送っている。
彼は学生寮に住んでいる訳だが、そこには彼の他にもう一人、インデックスと名乗る少女が寝泊まりしている。
――――完全完璧無防備状態で『寝泊まり』している少女に間違いを犯さないように、
上条は夜が更けるとユニットバスに鍵をかけて閉じこもる生活を送っている。
佐天&初春「「はい?」」
上条「何いきなり面喰ってんの二人とも」
佐天「ええっと、上条さん? あなたは女の子と同棲しているのでございましょうか?」
初春「男子学生寮なのに? 妹さんってわけじゃないんですよね?」
上条「まあな。何かいつの間にか住み着いてたから、いったい何でこんなことになっているのかは俺にも解らん。
んまあ、同棲というより同居の方が近いだろうな」
美琴(そ、そうね……あのちっこいのが一緒に住んでるって知ったら、いくら佐天さんや初春さんでも、
もう追及してくることはできなくなるわよね。ふ、複雑だけど、ここはあのちっこいのに感謝!)
初春「いつの間にか、って?」
上条「ああ、俺は記憶喪失なんだよ。七月二十八日以前の記憶がねえの。
んで、このインデックスは七月二十八日以前に居ついちゃったらしくて俺も理由は知らねえんだわ。
インデックスに聞こうにも、失くした記憶の中に理由があるわけだから
インデックスが辛い顔するの目に見えているし聞こうにも聞けなくて」
佐天「なるほど。これは御坂さんにとっては強敵現る、ですね」
美琴「は?」
佐天「でも大丈夫です御坂さん。上条さんはまだインデックスさんに手を出していないようですから、
ここは早速ニエしちゃいましょう」
美琴「ニエ?」
初春「アトラク=ナクア星の隠語で『NTR』という意味です」
美琴「って、どこにある星よそれ!? というか二人ともどこでそんな言葉知ったのよ!?」
佐天「そりゃもう、初春のハッキング技術を駆使すればチョチョイのチョイと」
美琴「絶対嘘だー!! 今の隠語は『世界よこれが日本のクトゥルーだ』ってラノベのネタでしょうがー!!」
初春「ちっ、バレましたか」
上条「つーか、何で御坂まで知ってんの?」
上条「何いきなり面喰ってんの二人とも」
佐天「ええっと、上条さん? あなたは女の子と同棲しているのでございましょうか?」
初春「男子学生寮なのに? 妹さんってわけじゃないんですよね?」
上条「まあな。何かいつの間にか住み着いてたから、いったい何でこんなことになっているのかは俺にも解らん。
んまあ、同棲というより同居の方が近いだろうな」
美琴(そ、そうね……あのちっこいのが一緒に住んでるって知ったら、いくら佐天さんや初春さんでも、
もう追及してくることはできなくなるわよね。ふ、複雑だけど、ここはあのちっこいのに感謝!)
初春「いつの間にか、って?」
上条「ああ、俺は記憶喪失なんだよ。七月二十八日以前の記憶がねえの。
んで、このインデックスは七月二十八日以前に居ついちゃったらしくて俺も理由は知らねえんだわ。
インデックスに聞こうにも、失くした記憶の中に理由があるわけだから
インデックスが辛い顔するの目に見えているし聞こうにも聞けなくて」
佐天「なるほど。これは御坂さんにとっては強敵現る、ですね」
美琴「は?」
佐天「でも大丈夫です御坂さん。上条さんはまだインデックスさんに手を出していないようですから、
ここは早速ニエしちゃいましょう」
美琴「ニエ?」
初春「アトラク=ナクア星の隠語で『NTR』という意味です」
美琴「って、どこにある星よそれ!? というか二人ともどこでそんな言葉知ったのよ!?」
佐天「そりゃもう、初春のハッキング技術を駆使すればチョチョイのチョイと」
美琴「絶対嘘だー!! 今の隠語は『世界よこれが日本のクトゥルーだ』ってラノベのネタでしょうがー!!」
初春「ちっ、バレましたか」
上条「つーか、何で御坂まで知ってんの?」
睡眠中のインデックス、ワイシャツ一枚、大胆に覗いている太股、
――――覆い被さるような格好の上条当麻、ついでに鼻にはティッシュ、つまりは鼻血の痕跡。
Q1、この状況はベッドから目覚めたばかりの女の子視点ではどう映りますか?
――――覆い被さるような格好の上条当麻、ついでに鼻にはティッシュ、つまりは鼻血の痕跡。
Q1、この状況はベッドから目覚めたばかりの女の子視点ではどう映りますか?
初春「どど、どうって!!? ぬふぇぇぇ~~~///」
佐天「上条さん…今ならまだ間に合います。自首しましょう」
上条「キミ達、こうなった経緯を分かってるよね!? 誤解だって知ってるよね!? 読んでたんだから!!」
美琴「ア~~ン~~タ~~は~~………いっつもあのちっこいのと、こんなやらしい事してんのかぁぁぁぁぁ!!!」
上条「違うって言ってんでしょ!? 聞こうよ俺の話を!!!」
佐天「じゃあ、御坂さんとエッチぃ事すればいいじゃないですか!!!」
上条「だから聞けって!!! 『じゃあ』って何だよ『じゃあ』って!!!」
初春「ぬふぇぇぇ~~~///」
佐天「上条さん…今ならまだ間に合います。自首しましょう」
上条「キミ達、こうなった経緯を分かってるよね!? 誤解だって知ってるよね!? 読んでたんだから!!」
美琴「ア~~ン~~タ~~は~~………いっつもあのちっこいのと、こんなやらしい事してんのかぁぁぁぁぁ!!!」
上条「違うって言ってんでしょ!? 聞こうよ俺の話を!!!」
佐天「じゃあ、御坂さんとエッチぃ事すればいいじゃないですか!!!」
上条「だから聞けって!!! 『じゃあ』って何だよ『じゃあ』って!!!」
初春「ぬふぇぇぇ~~~///」
「はっ、ナニ言ってんだかこのお嬢さんは。 お前の寝顔なんか見たって何にも感じな―――」
佐天「う~ん…これは御坂さんにとってチャンスなのかピンチなのか……
いや勿論、上条さんがインデックスさんの事を『そういう目』で見てないって事は
御坂さんとしては嬉しい情報だと思いますけど、でもそうなると、
同い年くらいの御坂さんも『そういう目』で見られてないって事ですよね。どうしたもんかなぁ……」
初春「いや、待ってください佐天さん!
上条さんは、御坂さん以外の人を『そういう目』で見られないって考え方もありますよ!?」
佐天「なるほど! それだよ初春!」
上条「……さっきから何言ってんのこの子達? 『そういう目』ってどういう目だよ」
美琴「さささぁ!!? わ、わわ、私に聞かれてもワカラナイナー!!///」
いや勿論、上条さんがインデックスさんの事を『そういう目』で見てないって事は
御坂さんとしては嬉しい情報だと思いますけど、でもそうなると、
同い年くらいの御坂さんも『そういう目』で見られてないって事ですよね。どうしたもんかなぁ……」
初春「いや、待ってください佐天さん!
上条さんは、御坂さん以外の人を『そういう目』で見られないって考え方もありますよ!?」
佐天「なるほど! それだよ初春!」
上条「……さっきから何言ってんのこの子達? 『そういう目』ってどういう目だよ」
美琴「さささぁ!!? わ、わわ、私に聞かれてもワカラナイナー!!///」
「何にも!? 何にも感じないってどういう事! 私はこれでも一応女の子なのであって――――」
「ああそっちか、読み間違えた! すいませんインデックスさん、
実を言うとワタクシ上条当麻はあなたの寝顔を見て不覚にもトキメイてしまいました!」
「ああそっちか、読み間違えた! すいませんインデックスさん、
実を言うとワタクシ上条当麻はあなたの寝顔を見て不覚にもトキメイてしまいました!」
佐天&初春「「どっちなんですか!!!」」
上条「何か知らんがJC二人が激おこ状態に!? 美琴、何とかしてくれ!」
美琴「あら何かしら。インデックスさんの寝顔を見て不覚にもトキメイてしまった上条当麻さん?」
上条「何その不自然な笑顔と口調!!! こっわ!!!」
上条「何か知らんがJC二人が激おこ状態に!? 美琴、何とかしてくれ!」
美琴「あら何かしら。インデックスさんの寝顔を見て不覚にもトキメイてしまった上条当麻さん?」
上条「何その不自然な笑顔と口調!!! こっわ!!!」
「――――ちくしょう、超電磁砲の美琴だってこんなに凶暴じゃねえぞ!?」
と、インデックスの眉が片方ピクリと動く。
「……、とうま。レールガンノミコトって誰?」
「あー。イザナギノミコトの親戚とか。和風っぽく」
「嘘! それ絶対に嘘! レールガンってどんなものか知らないけど明らかに横文字だったし!」
「いやこっちは逆にイザナギってどんなものかうる覚えなんだけど。
いーんじゃねーの。レールガンぶっ放す日本神話あったって――――って痛い痛い!」
猛獣少女の馬乗り状態から――――
と、インデックスの眉が片方ピクリと動く。
「……、とうま。レールガンノミコトって誰?」
「あー。イザナギノミコトの親戚とか。和風っぽく」
「嘘! それ絶対に嘘! レールガンってどんなものか知らないけど明らかに横文字だったし!」
「いやこっちは逆にイザナギってどんなものかうる覚えなんだけど。
いーんじゃねーの。レールガンぶっ放す日本神話あったって――――って痛い痛い!」
猛獣少女の馬乗り状態から――――
美琴「あ~ら、随分仲がよろしいではあーりませんかオホホホホホホ」
上条「お前、今日は珍しくあんまり怒ってないだろ。今までのお前だったらこの辺りで一発電撃が来てるところだ」
美琴「えー? だって今日は私の電撃封じられてるしー」
上条「おいコラ。不自然に目を逸らすな。引きつり笑いを浮かべるな。頬に汗が滴ってるし、こっち見ろよテメエ」
初春「ところで上条さん!」
上条「ん?」
初春「どうして、インデックスさんの比較対象に御坂さんの名前を出したんですか?」
美琴「!!!!!!!!!!!!!!!!?!」
佐天「しかも、下の名前で呼んでますし、これはいったいどういう意味なのか、説明を求めます」
美琴(ふ、二人して気付きやがった!?
で、でも大丈夫よ……コイツが言うことに深い意味なんてあるわけないし……
それが分かる自分がちょっと嫌だけど…………)
上条「そりゃまあ、俺の一番身近にいる女の子で一番印象が強いのが御坂だから仕方ねーだろ。
あーでも、この場で下の名前の必要性はなかったかもな。
ただ、(仲の良い友達って意味で)『美琴』の方が親しみあっていいじゃん」
美琴「って、何で今回に限って意味深に答えとんのじゃぁぁぁぁぁあああああああああああああああ!!
いつもなら『ただなんとなく』でしょうが、アンタはぁぁぁぁぁああああああああああああああ!!」
上条「ま、待て。暴れるな落ち着け御坂。仕方ないだろ。お前が一番印象が強いってのは本当なんだし、
そろそろ付き合いも結構長くて深いんだから下の名前でもいいじゃねーか。色んな意味で」
美琴「だから、何で今回に限って意味深に言ってんのよおのれはああああああああああああああああああああ!!」
佐天「(初春、もちろん、今のセリフ、ばっちり録音したよね?)」(悪い顔)
初春「(当然です佐天さん。キャパシティダウン装置を持ってきた本当の理由は
この録音をパーにしないためのものなんですから)」(悪い顔)
上条「お前、今日は珍しくあんまり怒ってないだろ。今までのお前だったらこの辺りで一発電撃が来てるところだ」
美琴「えー? だって今日は私の電撃封じられてるしー」
上条「おいコラ。不自然に目を逸らすな。引きつり笑いを浮かべるな。頬に汗が滴ってるし、こっち見ろよテメエ」
初春「ところで上条さん!」
上条「ん?」
初春「どうして、インデックスさんの比較対象に御坂さんの名前を出したんですか?」
美琴「!!!!!!!!!!!!!!!!?!」
佐天「しかも、下の名前で呼んでますし、これはいったいどういう意味なのか、説明を求めます」
美琴(ふ、二人して気付きやがった!?
で、でも大丈夫よ……コイツが言うことに深い意味なんてあるわけないし……
それが分かる自分がちょっと嫌だけど…………)
上条「そりゃまあ、俺の一番身近にいる女の子で一番印象が強いのが御坂だから仕方ねーだろ。
あーでも、この場で下の名前の必要性はなかったかもな。
ただ、(仲の良い友達って意味で)『美琴』の方が親しみあっていいじゃん」
美琴「って、何で今回に限って意味深に答えとんのじゃぁぁぁぁぁあああああああああああああああ!!
いつもなら『ただなんとなく』でしょうが、アンタはぁぁぁぁぁああああああああああああああ!!」
上条「ま、待て。暴れるな落ち着け御坂。仕方ないだろ。お前が一番印象が強いってのは本当なんだし、
そろそろ付き合いも結構長くて深いんだから下の名前でもいいじゃねーか。色んな意味で」
美琴「だから、何で今回に限って意味深に言ってんのよおのれはああああああああああああああああああああ!!」
佐天「(初春、もちろん、今のセリフ、ばっちり録音したよね?)」(悪い顔)
初春「(当然です佐天さん。キャパシティダウン装置を持ってきた本当の理由は
この録音をパーにしないためのものなんですから)」(悪い顔)
上条の思考が完全に凍結した。
そう、宿題。夏休みの宿題。
そう、宿題。夏休みの宿題。
佐天「あー…あたしも毎年やっちゃうんですよね……31日に焦って宿題を……」
上条「分かってくれますか、同志よ」
初春「こまめにやらないから、そういう事になるんですよ」
佐天「分かっててもできないんだってば! この計画上手!」
美琴「ウチは宿題自体がないしね」
上条「羨ましいなぁ! この常盤台生【てんさいしゅうだん】!」
佐天「でも本当に気をつけないとですよね。都市伝説にもありますし」
上条「都市伝説?」
佐天「はい。宿題を終わらせないと、夏休みの中旬から下旬にかけての2週間を
15498回はループさせられるという噂があるんです」
上条「……そりゃまた…エンドレスでエイトな話だな……」
美琴「……どこのSOS団の話なのよ……」
初春「ちなみに15532回ループさせられる場合もあります。
そうなりますと、七月と八月が完璧に潰れる上にVTRの繰り返しになります。服装以外が」
上条「……そりゃまた…製作会社と放送局に苦情が殺到しそうな話だな……」
佐天「でも、それを引き起こした張本人はどこか御坂さんと似ています。外見じゃなくて性格的に」
美琴「どういう意味!?」
上条「分かってくれますか、同志よ」
初春「こまめにやらないから、そういう事になるんですよ」
佐天「分かっててもできないんだってば! この計画上手!」
美琴「ウチは宿題自体がないしね」
上条「羨ましいなぁ! この常盤台生【てんさいしゅうだん】!」
佐天「でも本当に気をつけないとですよね。都市伝説にもありますし」
上条「都市伝説?」
佐天「はい。宿題を終わらせないと、夏休みの中旬から下旬にかけての2週間を
15498回はループさせられるという噂があるんです」
上条「……そりゃまた…エンドレスでエイトな話だな……」
美琴「……どこのSOS団の話なのよ……」
初春「ちなみに15532回ループさせられる場合もあります。
そうなりますと、七月と八月が完璧に潰れる上にVTRの繰り返しになります。服装以外が」
上条「……そりゃまた…製作会社と放送局に苦情が殺到しそうな話だな……」
佐天「でも、それを引き起こした張本人はどこか御坂さんと似ています。外見じゃなくて性格的に」
美琴「どういう意味!?」
(マンガ、マンガ……。あっ、そうだ今日は月曜日じゃない)
――――毎週月曜日と水曜日はコンビニでマンガ雑誌を立ち読みする日である。ちなみに彼女のせいで、
いつもいつも縁がボロボロになったマンガ雑誌を手にとってしまうとても不幸な高校生がいることを彼女は知らない。
――――毎週月曜日と水曜日はコンビニでマンガ雑誌を立ち読みする日である。ちなみに彼女のせいで、
いつもいつも縁がボロボロになったマンガ雑誌を手にとってしまうとても不幸な高校生がいることを彼女は知らない。
上条「お前が原因だったんかよ!? 買えよ! お嬢様学校に通ってるお金持ちなんだから!?」
美琴「血涙するほどのこと!?
というか、アンタこそ、別の選べばいいのに何でわざわざボロボロになったの選んでんのよ。
ちなみに私の場合は寮の規則でそういった類のものを持ちこめないからなんだからね」
上条「…………なるほど…………ふっ、俺が手に取る頃にはそれしか残ってないからさ―――」
美琴「不幸体質って大変ねー」
佐天「いつもいつも、とな?」
美琴「びくっ!」
初春「上条さん、第七学区っていくつかコンビニありますけど、
いつもいつも『縁がボロボロの雑誌』を買っちゃうんですか?」
上条「まあな」
佐天「はぁ……不思議な縁ですねー『不思議な』」
美琴「さ、佐天さぁ~ん? 何が言いたいのかなぁ?」
佐天「え? あー誤解しないでください。御坂さんが上条さんを待ち伏せしてる、なんて思ってませんから」
美琴「そ、そう?」
佐天「はい。別にそんなことをしなくても二人が『繋がっている』ってことを言いたかっただけですから」
美琴「もっと重くなってるし!?///」
美琴「血涙するほどのこと!?
というか、アンタこそ、別の選べばいいのに何でわざわざボロボロになったの選んでんのよ。
ちなみに私の場合は寮の規則でそういった類のものを持ちこめないからなんだからね」
上条「…………なるほど…………ふっ、俺が手に取る頃にはそれしか残ってないからさ―――」
美琴「不幸体質って大変ねー」
佐天「いつもいつも、とな?」
美琴「びくっ!」
初春「上条さん、第七学区っていくつかコンビニありますけど、
いつもいつも『縁がボロボロの雑誌』を買っちゃうんですか?」
上条「まあな」
佐天「はぁ……不思議な縁ですねー『不思議な』」
美琴「さ、佐天さぁ~ん? 何が言いたいのかなぁ?」
佐天「え? あー誤解しないでください。御坂さんが上条さんを待ち伏せしてる、なんて思ってませんから」
美琴「そ、そう?」
佐天「はい。別にそんなことをしなくても二人が『繋がっている』ってことを言いたかっただけですから」
美琴「もっと重くなってるし!?///」
「みさかみさかー、コンビニ行くならいかがわしいマンガを買ってきてほしー。――――」
「ああ、アンタってばボーイズラブとか好きな人だっけ?――――」
「ああ、アンタってばボーイズラブとか好きな人だっけ?――――」
上条「ああ、確か腐女子とか言うんだっけ? 俺はよく知らないけど」
佐天「その手の話なら、初春が詳しいですよ」
初春「そこまででもないですよ。ただパソコンの中に10万3000冊の薄い本があるだけです。
本当は実物がいいんですけど、18禁本は学園都市では手に入りにくい上に、寮に置いておけませんからね。
ちなみに私は誘い受けのみならず、わんこヘタレ眼鏡いとこ兄弟双子執事俺様リバノンケ両刀子悪魔女王様
上司獣人擬人化男体化親友幼馴染同級生先輩後輩家庭教師先生ドSドM枯れツンデレヤンデレリーマンオヤジ
ショタまであらゆる男性同士の絡みを受け入れる包容力を持ってますよ?」
上条&美琴&佐天「「「……………」」」
佐天「その手の話なら、初春が詳しいですよ」
初春「そこまででもないですよ。ただパソコンの中に10万3000冊の薄い本があるだけです。
本当は実物がいいんですけど、18禁本は学園都市では手に入りにくい上に、寮に置いておけませんからね。
ちなみに私は誘い受けのみならず、わんこヘタレ眼鏡いとこ兄弟双子執事俺様リバノンケ両刀子悪魔女王様
上司獣人擬人化男体化親友幼馴染同級生先輩後輩家庭教師先生ドSドM枯れツンデレヤンデレリーマンオヤジ
ショタまであらゆる男性同士の絡みを受け入れる包容力を持ってますよ?」
上条&美琴&佐天「「「……………」」」
「みさかみさかー、野郎趣味は私じゃなくて料理長の源蔵さんだなー。――――」
上条「……えっと……お、男でもこういうのが好きな人もいるんだな」
初春「確かに最近は腐男子も増えてきましたが……
おそらくですけど、この源蔵さんという方はガチムチの方ではないかと」
美琴「うん…いや、あの……この話題もうやめない…?」
初春「確かに最近は腐男子も増えてきましたが……
おそらくですけど、この源蔵さんという方はガチムチの方ではないかと」
美琴「うん…いや、あの……この話題もうやめない…?」
「――――兄と妹でドロドロになるヤツが好きー」
上条「さすがは、あの土御門の妹だな」
美琴「アンタだって人の事言えないじゃない。妹属性バリバリのくせに」
上条「まだ前回の事引きずってんのかよ……」
佐天「ほほ~う、上条さんは妹萌えですか。じゃあもし御坂さんが上条さんを『お兄ちゃん』って言ったら―――」
美琴「ご、ごめん佐天さん。それももう、前回やったから」
佐天「ほっほ~う、すでに実験済みですか。で、上条さんはどんな反応を?」
上条「うえっ!? い、いや…それは……その……」
美琴「………///」
佐天「なるほどなるほど。お二人の今の様子で、どうなったのか何となく想像ができました。ご馳走様です♪」
初春「そもそも、やおいとガチムチは全くの別物なんですよ。需要先が違いますから」
佐天「うん。初春はちょっと黙ろうか」
美琴「アンタだって人の事言えないじゃない。妹属性バリバリのくせに」
上条「まだ前回の事引きずってんのかよ……」
佐天「ほほ~う、上条さんは妹萌えですか。じゃあもし御坂さんが上条さんを『お兄ちゃん』って言ったら―――」
美琴「ご、ごめん佐天さん。それももう、前回やったから」
佐天「ほっほ~う、すでに実験済みですか。で、上条さんはどんな反応を?」
上条「うえっ!? い、いや…それは……その……」
美琴「………///」
佐天「なるほどなるほど。お二人の今の様子で、どうなったのか何となく想像ができました。ご馳走様です♪」
初春「そもそも、やおいとガチムチは全くの別物なんですよ。需要先が違いますから」
佐天「うん。初春はちょっと黙ろうか」
「あっ、何だ御坂さんじゃないですか。おはようございます。これからどちらへ?
あれ、部活とかって入ってましたっけ。自分もよろしければ途中までご一緒しても構いませんか?」
――――背の高い男が立っていた。線は細いがスポーツマンのような体形で、サラサラした髪に日本人離れした白い肌。
スポーツを理論で攻略するタイプの人間で、つまりテニスのラケットを握っても
ノートパソコンのキーボードを叩いてもサマになるという反則的な容姿の持ち主。
汗が散っただけでキラキラ光を反射させそうなイメージがあり、いつでもどこでもにこにこと温和に笑っている……
そんな人間だ。海原光貴。
あれ、部活とかって入ってましたっけ。自分もよろしければ途中までご一緒しても構いませんか?」
――――背の高い男が立っていた。線は細いがスポーツマンのような体形で、サラサラした髪に日本人離れした白い肌。
スポーツを理論で攻略するタイプの人間で、つまりテニスのラケットを握っても
ノートパソコンのキーボードを叩いてもサマになるという反則的な容姿の持ち主。
汗が散っただけでキラキラ光を反射させそうなイメージがあり、いつでもどこでもにこにこと温和に笑っている……
そんな人間だ。海原光貴。
佐天「……」
初春「……」
上条「どうした? 二人とも 何固まってんの?」
初春「……」
上条「どうした? 二人とも 何固まってんの?」
彼は常盤台中学の理事長の孫だったりする。――――学園都市の中では、
――――大財閥の総帥一家に匹敵する権力を有していると言える。
海原光貴は自分の権力がどれだけ絶大な効果を発揮するか知っていながら、決してそれを振るおうとはしない。
――――大財閥の総帥一家に匹敵する権力を有していると言える。
海原光貴は自分の権力がどれだけ絶大な効果を発揮するか知っていながら、決してそれを振るおうとはしない。
佐天「じー」
初春「じー」
上条「ん?」
初春「じー」
上条「ん?」
(おっかしいわねー、それにしても一週間ぐらい前ならこんなに付きまとわれる事も無かったのに。
近頃は毎日毎日……。むむ、夏が男を変えたのか……やな変わり方よね)
「――――特に急ぎの用事はないんですか?
ああ、それならどうでしょう。近所に魚料理が美味しいお店があるのですが、お暇でしたら是非」
朝食の直後に食事に誘うんかいコイツは、と美琴は思ったが顔には出さない。
「あー、けど、誘ってくれるのは嬉しいんだけど私にも用事があるというか………」
「では、早く行きませんか? ご一緒しますよ」
「うー、あー、確かに用事はあるのだけどなんというか……」
「ん? もしかして自分と一緒では行きづらい場所ですか?」
「そ、そうよそれ! 今からそう、ちょこっとデパートの下着売り場まで出かけようかと思って。
ほら、男の子には辛い場所でしょ?」
「ご一緒しますよ」
寸分の狂いもなく、キラキラ光る笑顔で海原光貴は速答。
素で突破された―っ!? と美琴は心の中で頭を抱えた。
近頃は毎日毎日……。むむ、夏が男を変えたのか……やな変わり方よね)
「――――特に急ぎの用事はないんですか?
ああ、それならどうでしょう。近所に魚料理が美味しいお店があるのですが、お暇でしたら是非」
朝食の直後に食事に誘うんかいコイツは、と美琴は思ったが顔には出さない。
「あー、けど、誘ってくれるのは嬉しいんだけど私にも用事があるというか………」
「では、早く行きませんか? ご一緒しますよ」
「うー、あー、確かに用事はあるのだけどなんというか……」
「ん? もしかして自分と一緒では行きづらい場所ですか?」
「そ、そうよそれ! 今からそう、ちょこっとデパートの下着売り場まで出かけようかと思って。
ほら、男の子には辛い場所でしょ?」
「ご一緒しますよ」
寸分の狂いもなく、キラキラ光る笑顔で海原光貴は速答。
素で突破された―っ!? と美琴は心の中で頭を抱えた。
佐天「ほへー。今までも御坂さんのことは尊敬してましたけど、改めて別の意味で御坂さんを尊敬しました」
美琴「どういうこと?」
初春「だって、こんな良い男で性格も良さげでお金持ちのお坊ちゃんを振ってまで、
上条さんを選ぶんですもん。私たちでしたら正直、こっちの海原さんって人にコロっといっちゃいそうです」
美琴「ぶっ!!///」
上条(まあ、本物の海原光貴じゃないんだけどそれはいいか。あとから解るだろうし。
というか、こいつ自身も本当に悪い奴じゃないし、むしろ『良い奴』なんだから)
美琴「どういうこと?」
初春「だって、こんな良い男で性格も良さげでお金持ちのお坊ちゃんを振ってまで、
上条さんを選ぶんですもん。私たちでしたら正直、こっちの海原さんって人にコロっといっちゃいそうです」
美琴「ぶっ!!///」
上条(まあ、本物の海原光貴じゃないんだけどそれはいいか。あとから解るだろうし。
というか、こいつ自身も本当に悪い奴じゃないし、むしろ『良い奴』なんだから)
「あー。ラブコメしたいぜいラブコメしたいぜい。――――」
「ええやんカミやん。宿題やってないなら後で小萌先生と二人っきりの個人授業が――――」
「というか、カミやんの宿題手伝ったってラブコメには繋がらないぜよ。――――」
「はっ、何を言うてんカミやんは。ボクぁ落下型ヒロインのみならず、――――」
「ええやんカミやん。宿題やってないなら後で小萌先生と二人っきりの個人授業が――――」
「というか、カミやんの宿題手伝ったってラブコメには繋がらないぜよ。――――」
「はっ、何を言うてんカミやんは。ボクぁ落下型ヒロインのみならず、――――」
初春「な、何と言いますか……かなり変な…もとい、個性的なお友達ですね」
佐天「ま、まぁアレですよ! 類は友を呼ぶって言いますもんね!」
上条「……オホメニアズカリコウエイデス」
美琴(色々ツッコミたいけど…めんどいからやめとこ)
佐天「ま、まぁアレですよ! 類は友を呼ぶって言いますもんね!」
上条「……オホメニアズカリコウエイデス」
美琴(色々ツッコミたいけど…めんどいからやめとこ)
(んで三人目。……って、アイツまさか。……。や、やだ! それだけは絶対にやだ!――――)
佐天「な~に言っちゃってるんですか御坂さん! 『第一印象から決めてました』だったくせに♪」
美琴「ちちち違うわよ佐天さん!!? 他の二人があまりにもありえないから、仕方なく!!
そう、し・か・た・な・く!!! コイツにしただけなんだから!!
わ、私だって本当は、もっとカッコいい人が良かったけど、周りには他に人がいなかったし!?
それにコイツだったら、多少は…多少はね! 気心が知れてるから、話とかも合わせてくれそうだし!?
だ…だから……その…ほほほ、他に意味なんてないんだからっ!!! 勘違いしないでよね!!?///」
初春「テ、テンプレ! まさにテンプレ通りの台詞ですよ!」
佐天「さぁて、そのテンプレ通りのツンデレを見た上条さんの反応は…?」
上条「分かってるっての。でもそこまで言う事ないだろ?
上条さんだって、少しは傷ついたりするんですよ? ったく、はぁ…不幸だ……」
初春「……こちらもテンプレ通りでした」
佐天「うん。悪い方のね」
美琴「ちちち違うわよ佐天さん!!? 他の二人があまりにもありえないから、仕方なく!!
そう、し・か・た・な・く!!! コイツにしただけなんだから!!
わ、私だって本当は、もっとカッコいい人が良かったけど、周りには他に人がいなかったし!?
それにコイツだったら、多少は…多少はね! 気心が知れてるから、話とかも合わせてくれそうだし!?
だ…だから……その…ほほほ、他に意味なんてないんだからっ!!! 勘違いしないでよね!!?///」
初春「テ、テンプレ! まさにテンプレ通りの台詞ですよ!」
佐天「さぁて、そのテンプレ通りのツンデレを見た上条さんの反応は…?」
上条「分かってるっての。でもそこまで言う事ないだろ?
上条さんだって、少しは傷ついたりするんですよ? ったく、はぁ…不幸だ……」
初春「……こちらもテンプレ通りでした」
佐天「うん。悪い方のね」
「ごめ~ん、待った~~~?」
背後から聞こえてきた女の子の声に――――『?』と上条が振り向いた途端、
「待った―? って言ってんでしょうがっ! 無視すんなやゴルァァァァァアアアアアア!!」
アーシェス・ネイもビックリのエグゾーダスを思わせる何かが上条の鳩尾にクリティカルヒットして、
彼はしばらくアドレナリンが大量に放出されたかのように全ての時間が緩やかなになってしまっていた。
しかし、時間が戻ってきた、と感じた直後、自分が誰かにタックルされたことを理解して背中から地面に落ちる。
「いててて。く、くそ、誰だこんなことしやがったのは……って、えーっ!? よりによって御坂かよ!」
「(お願い。話を合わせて)」
顔を真っ赤にして、上目づかいに頼み込んでくる美琴は結構可愛いはずなのだが、
正直、痛い目に合わされた上条はそう思うことはできなかった。
背後から聞こえてきた女の子の声に――――『?』と上条が振り向いた途端、
「待った―? って言ってんでしょうがっ! 無視すんなやゴルァァァァァアアアアアア!!」
アーシェス・ネイもビックリのエグゾーダスを思わせる何かが上条の鳩尾にクリティカルヒットして、
彼はしばらくアドレナリンが大量に放出されたかのように全ての時間が緩やかなになってしまっていた。
しかし、時間が戻ってきた、と感じた直後、自分が誰かにタックルされたことを理解して背中から地面に落ちる。
「いててて。く、くそ、誰だこんなことしやがったのは……って、えーっ!? よりによって御坂かよ!」
「(お願い。話を合わせて)」
顔を真っ赤にして、上目づかいに頼み込んでくる美琴は結構可愛いはずなのだが、
正直、痛い目に合わされた上条はそう思うことはできなかった。
上条「ああ、ここは原作とアニメの描写を混ぜ合わせたのか。
そういや、あん時は何も思わなかったけど、確かにこう見ると御坂が結構可愛いな」
美琴「か、かわ!? 可愛いって、アンタ何言って!?///」
佐天「いいじゃないですかいいじゃないですか。でも、実際、ホント可愛いですよ御坂さん」
美琴「あう、あう、あう…………///)
初春「あ、また赤くなってますよ。かっわい~~~お持ち帰り~~~」
佐天「初春、それはだめよ! 御坂さんを持って帰っていいのは上条さんだけだから!!」
初春「はっ! そうでした! すみません上条さん! どうぞ御坂さんを持って帰ってください!!」
美琴(お、お持ちかえ、帰り……!?///)
上条「ちょっと待て。何で俺に謝ってんの?」
そういや、あん時は何も思わなかったけど、確かにこう見ると御坂が結構可愛いな」
美琴「か、かわ!? 可愛いって、アンタ何言って!?///」
佐天「いいじゃないですかいいじゃないですか。でも、実際、ホント可愛いですよ御坂さん」
美琴「あう、あう、あう…………///)
初春「あ、また赤くなってますよ。かっわい~~~お持ち帰り~~~」
佐天「初春、それはだめよ! 御坂さんを持って帰っていいのは上条さんだけだから!!」
初春「はっ! そうでした! すみません上条さん! どうぞ御坂さんを持って帰ってください!!」
美琴(お、お持ちかえ、帰り……!?///)
上条「ちょっと待て。何で俺に謝ってんの?」
早くどけ、と上条が見た目イライラ、内心ややドキドキしていると――――
佐天「ほほぅ。上条さんもなかなかのツンデレさんですな」
上条「いや、普通の反応だろ。佐天さんや初春さんだって異性に抱きつかれたら、
どんな状況であれ、こうなるんじゃね?」
初春「いえいえ。それでも『憎からず思っている異性』でなきゃ、こんな反応はしませんよ。
ちなみにドキドキってもちろん怖い方のドキドキじゃないですよね?」
上条「言われてみればそうだな。おう。もちろん、怖い方じゃなくてトキメク方のドキドキだ」
佐天&初春「「きゃー!! 上条さん、だいったぁ~~~ん!!」」
美琴(ああ……今、初めて、黒子が居れば、と思ってしまった…………)
上条「いや、普通の反応だろ。佐天さんや初春さんだって異性に抱きつかれたら、
どんな状況であれ、こうなるんじゃね?」
初春「いえいえ。それでも『憎からず思っている異性』でなきゃ、こんな反応はしませんよ。
ちなみにドキドキってもちろん怖い方のドキドキじゃないですよね?」
上条「言われてみればそうだな。おう。もちろん、怖い方じゃなくてトキメク方のドキドキだ」
佐天&初春「「きゃー!! 上条さん、だいったぁ~~~ん!!」」
美琴(ああ……今、初めて、黒子が居れば、と思ってしまった…………)
「あっはっは! ごめーん送れちゃって―っ! 待った待った―っ?
お詫びになんか奢ってあげるからそれで許してね?」
――――響く大声――――途端に、バン! と常盤台中学女子寮にあるたくさんの窓が一斉に開け放たれる。
――――ややあって窓の一つに、最高責任者らしき大人の女性が出現した。
――――上条と美琴の脳内には確かに壮絶な言葉は叩き込まれた。
『面白い。寮の眼前で逢引とは良い度胸だ御坂』
お詫びになんか奢ってあげるからそれで許してね?」
――――響く大声――――途端に、バン! と常盤台中学女子寮にあるたくさんの窓が一斉に開け放たれる。
――――ややあって窓の一つに、最高責任者らしき大人の女性が出現した。
――――上条と美琴の脳内には確かに壮絶な言葉は叩き込まれた。
『面白い。寮の眼前で逢引とは良い度胸だ御坂』
美琴「前言撤回。やっぱ黒子がいなくて良かった」
佐天「へ? 白井さんの話してました?」
美琴「え? ああ、えっと、こっちの話。でもアンタも良く分かったわね。あの時の寮監のセリフ」
上条「…………まあ、な……初めて俺に効いた能力かと思ったくらいだ…………で、この後日、どうなったの?」
美琴「聞くな聞かないで聞かないでくださいお願いだから! もう思い出したくないのっ!」
初春「でも二人して同じことを思うなんて、やっぱり御坂さんと上条さんって心が繋がっているんですねー」
美琴「そこを突いてくるっ!?///」
佐天「へ? 白井さんの話してました?」
美琴「え? ああ、えっと、こっちの話。でもアンタも良く分かったわね。あの時の寮監のセリフ」
上条「…………まあ、な……初めて俺に効いた能力かと思ったくらいだ…………で、この後日、どうなったの?」
美琴「聞くな聞かないで聞かないでくださいお願いだから! もう思い出したくないのっ!」
初春「でも二人して同じことを思うなんて、やっぱり御坂さんと上条さんって心が繋がっているんですねー」
美琴「そこを突いてくるっ!?///」
美琴はヤケクソ気味に笑いながら上条の手を掴むと、そのまますごい速度で走り出した。
上条は訳も分からずに引きずられて行った。
かくして上条と美琴は一時間も街を走り回った。
上条は訳も分からずに引きずられて行った。
かくして上条と美琴は一時間も街を走り回った。
佐天「おお! 御坂さんやりますな」
初春「一時間ですかー。さぞかし、たくさんの人目にも付いたでしょうねー」
美琴(うわうわ。そういやあん時は夢中で気付かなかったけど、
よく考えたらずっと手を繋いで走っていたんだよね!!///)
上条「うんにゃ。この日は八月三十一日だったから普段の休日と比べるなら格段に人なんていかったよ。
だから猛スピードで一時間走り回っても誰ともぶつからなかったんじゃね?
だって、みんな、夏休みの宿題で忙しいだろ」
佐天「あー分かります分かります」
初春「ですねー。佐天さんもこの日は私と春上さんの宿題を写しまくっていましたから」
美琴「うぉい!? そっちに話が行くんかい!?」
初春「へ?」
佐天「は?」
上条「ん?」
佐天「……」
初春「……」
佐天「あっ! ありがとうございます御坂さん! 危うく話が脱線するところでした!」
初春「そうそう、そうでした! 御坂さんと上条さんが仲よく『手を繋いで』走っていた話でしたね!」
美琴「って、しまったぁぁぁあああああああ!! 自爆したぁぁぁぁあああああああああ!!」
上条「ツッコミは時に諸刃の剣となる、ってやつだな」
初春「一時間ですかー。さぞかし、たくさんの人目にも付いたでしょうねー」
美琴(うわうわ。そういやあん時は夢中で気付かなかったけど、
よく考えたらずっと手を繋いで走っていたんだよね!!///)
上条「うんにゃ。この日は八月三十一日だったから普段の休日と比べるなら格段に人なんていかったよ。
だから猛スピードで一時間走り回っても誰ともぶつからなかったんじゃね?
だって、みんな、夏休みの宿題で忙しいだろ」
佐天「あー分かります分かります」
初春「ですねー。佐天さんもこの日は私と春上さんの宿題を写しまくっていましたから」
美琴「うぉい!? そっちに話が行くんかい!?」
初春「へ?」
佐天「は?」
上条「ん?」
佐天「……」
初春「……」
佐天「あっ! ありがとうございます御坂さん! 危うく話が脱線するところでした!」
初春「そうそう、そうでした! 御坂さんと上条さんが仲よく『手を繋いで』走っていた話でしたね!」
美琴「って、しまったぁぁぁあああああああ!! 自爆したぁぁぁぁあああああああああ!!」
上条「ツッコミは時に諸刃の剣となる、ってやつだな」
「うるさい! 黙って! ちょっと黙って! お願いだから少し気持ちの整理をさせて!」
佐天「何を今更! 最初っからそのつもりだったじゃないですか!」
初春「そうですよ! いい加減、素直になってください!」
美琴「あなた達、こうなった経緯を分かってるでしょ!? 誤解だって知ってるでしょ!? 読んでたんだから!!」
上条「あれっ!? 冒頭の俺と同じ事言ってる!」
佐天「じゃあちょっと読み返してみますけど…………………
読み返した結果、やっぱり最初からそのつもりとしか思えませんでした」
美琴「何で!?///」
初春「そうですよ! いい加減、素直になってください!」
美琴「あなた達、こうなった経緯を分かってるでしょ!? 誤解だって知ってるでしょ!? 読んでたんだから!!」
上条「あれっ!? 冒頭の俺と同じ事言ってる!」
佐天「じゃあちょっと読み返してみますけど…………………
読み返した結果、やっぱり最初からそのつもりとしか思えませんでした」
美琴「何で!?///」
「え、説明? オイこら、まだ何かややこしくなんのか?」
上条「上条さん、いつもの如く不幸に巻き込まれるでござる の巻」
美琴「何でハットリくんのサブタイ風なのよ」
上条「いやもう、絶対この後、ろくな目にあわないだろうなって雰囲気が充満してんだもん」
初春「でも実際は、御坂さんとぷちデートを楽しんだ訳ですよね?」
佐天「そうですよ。不幸どころか、めちゃくちゃラッキーじゃないですか」
上条「それがめちゃくちゃラッキーかどうかは置いといて」
初春&佐天((置いとくんかい!))
上条「何で先の展開知ってんの? キミ達、読心能力者?」
初春「それはまぁ、想像がつきますから」
佐天「御坂さんの事ですから、一日恋人のフリでもしてくれって頼んだって所じゃないですか?」
美琴(ぐっ……図星なだけに、何も言えない……)
美琴「何でハットリくんのサブタイ風なのよ」
上条「いやもう、絶対この後、ろくな目にあわないだろうなって雰囲気が充満してんだもん」
初春「でも実際は、御坂さんとぷちデートを楽しんだ訳ですよね?」
佐天「そうですよ。不幸どころか、めちゃくちゃラッキーじゃないですか」
上条「それがめちゃくちゃラッキーかどうかは置いといて」
初春&佐天((置いとくんかい!))
上条「何で先の展開知ってんの? キミ達、読心能力者?」
初春「それはまぁ、想像がつきますから」
佐天「御坂さんの事ですから、一日恋人のフリでもしてくれって頼んだって所じゃないですか?」
美琴(ぐっ……図星なだけに、何も言えない……)
「いい機会だし この際スッキリさせちゃった方が今後のためよね」
「? 話が全然見えねーんだけど」
「なるのよ アンタと 私が ここ こっ 恋人に」
は い?
「? 話が全然見えねーんだけど」
「なるのよ アンタと 私が ここ こっ 恋人に」
は い?
上条「っと、これは漫画版のシーンだな」
佐天(・∀・)ニヤニヤ
上条「最初は、『突然何言い出すんだ』って思ったよ」
初春(*´ν`*)ホッコリ
上条「だってイキナリ恋人だぜ? そりゃビックリしますよ」
美琴(〃⊃д⊂〃)ミナイデー
上条「だからさすがの上条さんでも…って、誰も聞いてないな……」
佐天(・∀・)ニヤニヤ
上条「最初は、『突然何言い出すんだ』って思ったよ」
初春(*´ν`*)ホッコリ
上条「だってイキナリ恋人だぜ? そりゃビックリしますよ」
美琴(〃⊃д⊂〃)ミナイデー
上条「だからさすがの上条さんでも…って、誰も聞いてないな……」
一個二〇〇〇円。
上条は値段表を見て絶句した。
上条は値段表を見て絶句した。
初春「さ…さすがは常盤台【セレブ】ですね……」
佐天「に、二千円っていうと……うまい棒200本分(税抜き)ですか!」
上条「ほら見なさい! これが世間一般のごく当たり前の反応ですよ!」
美琴「美味しいのに……」
佐天「に、二千円っていうと……うまい棒200本分(税抜き)ですか!」
上条「ほら見なさい! これが世間一般のごく当たり前の反応ですよ!」
美琴「美味しいのに……」
「とりあえず海原ってのから離れる事はできたんだろ。だったらもう演技する必要もねーんじゃねーの?」
佐天「演技ですかそうですか」
美琴「そ、そそ、そうよ! これはあくまでも演技!」
初春「ちょっと待ってください? 演技する必要がないと言う事は、ここからは本番という意味ですか?」
佐天「初春! あんた天才だよ!」
美琴(あっ…駄目だ……こっから先は、何を言ってもこういう展開になる【いじられまくる】……///)
上条「?」
美琴「そ、そそ、そうよ! これはあくまでも演技!」
初春「ちょっと待ってください? 演技する必要がないと言う事は、ここからは本番という意味ですか?」
佐天「初春! あんた天才だよ!」
美琴(あっ…駄目だ……こっから先は、何を言ってもこういう展開になる【いじられまくる】……///)
上条「?」
『中学生に手を出したスゴイ人』という既成事実が出来上がってしまう。
初春「……上条さんって、お幾つなんですか?」
上条「え? 15だけど」
初春「じゃあ御坂さんと一つしか違わないじゃないですか!」
佐天「そうですよ! 何ブレーキかけてんですか!」
上条「いやいや、歳云々じゃなしに、中学生と高校生の間には、世間の壁という物がありましてですね?」
佐天「そんなもん、ぶっ壊しちゃえばいいんですよ!」
初春「あたかも、ベルリンの壁のように!」
上条「いや、だから―――」
佐天「だーっ!! グダグダ言わずに襲っちゃえばいいんですよ!」
初春「据え膳食わねば何とやらです!」
上条「ムチャクチャ言い出したよこの子達!!! てか、美琴も何か言ってくれ!」
美琴「き、きき…きしぇいじじちゅ……とか……にゃにゃ、にゃにばかにゃこと…い、いってんにょよ……///」
上条「ええい、戦力にならん!!!」
上条「え? 15だけど」
初春「じゃあ御坂さんと一つしか違わないじゃないですか!」
佐天「そうですよ! 何ブレーキかけてんですか!」
上条「いやいや、歳云々じゃなしに、中学生と高校生の間には、世間の壁という物がありましてですね?」
佐天「そんなもん、ぶっ壊しちゃえばいいんですよ!」
初春「あたかも、ベルリンの壁のように!」
上条「いや、だから―――」
佐天「だーっ!! グダグダ言わずに襲っちゃえばいいんですよ!」
初春「据え膳食わねば何とやらです!」
上条「ムチャクチャ言い出したよこの子達!!! てか、美琴も何か言ってくれ!」
美琴「き、きき…きしぇいじじちゅ……とか……にゃにゃ、にゃにばかにゃこと…い、いってんにょよ……///」
上条「ええい、戦力にならん!!!」
「とりあえず鼻についてるマスタードは拭いとけよ」
んなっ!? と美琴の顔が真っ赤になった。――――慌てて鼻の先についた汚れを拭き取ろうとする。だが、
「ひっ! ~~~~ッ!?」
今度は鼻を押さえて、美琴は足をバタバタと振り回した。――――誤って鼻の粘膜にマスタードがくっついたらしい。
んなっ!? と美琴の顔が真っ赤になった。――――慌てて鼻の先についた汚れを拭き取ろうとする。だが、
「ひっ! ~~~~ッ!?」
今度は鼻を押さえて、美琴は足をバタバタと振り回した。――――誤って鼻の粘膜にマスタードがくっついたらしい。
佐天「おうおう! 今度は天然ドジっ娘アピールですか!? 御坂さん、意外とやる事やってるじゃないですか!」
美琴「ちちち違うの!! コ、コレは本当に慌ててたからで……」
初春「それはそれでツッコミ甲斐がありますけどね。
普段は冷静沈着な御坂さんが、ここまで慌てるなんてよっぽどの事ですよ?」
美琴「うぐっ! だ、だから…その、それは……」
佐天「言わなくても分かってますって。上条さんにみっともない所を見せたくなかったんですよね?」
美琴「あうぅ………」
上条「ちょっと待ってくれ。どうも美琴が普段は冷静だって所に引っ掛かったんだけどさ、
美琴って、わりといつもテンパってね? 俺が声をかける度に慌ててる気がするんだけど」
美琴「ちょ、ちょっと!! なな、何余計な事言ってんのよ!!!」
佐天「ほっほ~う?」
初春「それはそれは……」
美琴(ああ、もう……///)
美琴「ちちち違うの!! コ、コレは本当に慌ててたからで……」
初春「それはそれでツッコミ甲斐がありますけどね。
普段は冷静沈着な御坂さんが、ここまで慌てるなんてよっぽどの事ですよ?」
美琴「うぐっ! だ、だから…その、それは……」
佐天「言わなくても分かってますって。上条さんにみっともない所を見せたくなかったんですよね?」
美琴「あうぅ………」
上条「ちょっと待ってくれ。どうも美琴が普段は冷静だって所に引っ掛かったんだけどさ、
美琴って、わりといつもテンパってね? 俺が声をかける度に慌ててる気がするんだけど」
美琴「ちょ、ちょっと!! なな、何余計な事言ってんのよ!!!」
佐天「ほっほ~う?」
初春「それはそれは……」
美琴(ああ、もう……///)
「えっと……。アンタ、どっち食べてたか覚えてる?」
「さあ? でも多分、左の方だと思うぞ」
「さあ? でも多分、左の方だと思うぞ」
美琴「こ、このシーンは飛ばさない?」
上条「何で?」
美琴「いや…何でって……///」
佐天「こいつはくせえッー! 面白イベントのにおいがプンプンするぜッ―――――ッ!!」
美琴「ほらぁ~! おせっかい焼きの佐てードワゴンさんが出てきちゃったじゃない!」
上条「誰だよその新キャラ!」
初春「クールに去りますね」
上条「何で?」
美琴「いや…何でって……///」
佐天「こいつはくせえッー! 面白イベントのにおいがプンプンするぜッ―――――ッ!!」
美琴「ほらぁ~! おせっかい焼きの佐てードワゴンさんが出てきちゃったじゃない!」
上条「誰だよその新キャラ!」
初春「クールに去りますね」
紙ナプキンで包まれたホットドッグが二つ、上条と美琴の視線の先にある。
言うまでもなく上条と美琴のホットドッグだが、どちらが上条の食べていたものか、見分けがつかない。
――――大して深く考えずに、上条は美琴から見て左のホットドッグへと手を伸ばす。
言うまでもなく上条と美琴のホットドッグだが、どちらが上条の食べていたものか、見分けがつかない。
――――大して深く考えずに、上条は美琴から見て左のホットドッグへと手を伸ばす。
佐天「はい、ストーップ! ここはアニメ版が分かりやすいです。
さて、今、上条さんが手に取ったホットドッグを見ましたね? 見ましたね?
大事なことだから二回言いました」
上条「ああ。で、何?」
佐天「初春。VTRオン」
初春「いえっさー」
美琴「って、VTR!?」
さて、今、上条さんが手に取ったホットドッグを見ましたね? 見ましたね?
大事なことだから二回言いました」
上条「ああ。で、何?」
佐天「初春。VTRオン」
初春「いえっさー」
美琴「って、VTR!?」
――――上条も美琴に倣って紙ナプキンで自分のホットドッグを包んで丸テーブルの上に、
先に置いてあった美琴のホットドッグの、美琴から見て右側に置くと、
空いた手でポケットを探ってティッシュやハンカチを探した。
先に置いてあった美琴のホットドッグの、美琴から見て右側に置くと、
空いた手でポケットを探ってティッシュやハンカチを探した。
佐天「さあ上条さん? ご説明願いましょうか。どう見ても御坂さんのホットドッグに手を伸ばしてます」
上条「ちょ、ちょっと待った! 何でこんな映像残ってんの!?」
佐天「そりゃもう、初春のハッキング技術をもってすれば学園都市の人工衛星だろうとチョチョイのチョイと」
美琴「うっだああああああああ! 初春さん! あなたの腕凄過ぎだから!!」
初春「そんな些細なことはどうでもいいんです。
で、御坂さんは後ろを向いていましたからどちらのホットドッグがどちらのか分からないのは当然ですけど、
少なくとも上条さんは無意識だったとしても、
『御坂さんのホットドッグの置き場所』は分かっていたはずです。
にも拘らずどうして御坂さんの方を取ろうとしたのですか?」
上条「偶然だよ偶然。先にも言ってるけど『大して深く考えずに』って表現されてるし」
佐天「うわ……天然記念物並みどころかガラパゴス現象並みの鈍感野郎だよこの人…………」
上条「何かとっても失礼なことを言ってませんか、お嬢さん?」
初春「佐天さん、ダメですよ、上条さんには回りくどく言っても通じません」
佐天「じゃあ、どうすんの?」
初春「直球で言えばいいんです。
上条さん、女の子の、良い香りがしてきそうな柔らかい唇を押しつけて優しく甘噛みしながら
艶めかしい舌を這わせて味わった食べかけのモノを手に取るかもしれない選択でしたのに
何も思わなかったんですか?」
美琴「初春さんの言い方、明らかにおかしいから!! 直球だけど違う意味の直球だから!!」
上条「う゛……そう言われると、いくら相手がチューガクセーだからって
上条さんとしても今さらながら大胆な真似を仕出かしているような………」
美琴「嘘!? 効いてる!?」
上条「ちょ、ちょっと待った! 何でこんな映像残ってんの!?」
佐天「そりゃもう、初春のハッキング技術をもってすれば学園都市の人工衛星だろうとチョチョイのチョイと」
美琴「うっだああああああああ! 初春さん! あなたの腕凄過ぎだから!!」
初春「そんな些細なことはどうでもいいんです。
で、御坂さんは後ろを向いていましたからどちらのホットドッグがどちらのか分からないのは当然ですけど、
少なくとも上条さんは無意識だったとしても、
『御坂さんのホットドッグの置き場所』は分かっていたはずです。
にも拘らずどうして御坂さんの方を取ろうとしたのですか?」
上条「偶然だよ偶然。先にも言ってるけど『大して深く考えずに』って表現されてるし」
佐天「うわ……天然記念物並みどころかガラパゴス現象並みの鈍感野郎だよこの人…………」
上条「何かとっても失礼なことを言ってませんか、お嬢さん?」
初春「佐天さん、ダメですよ、上条さんには回りくどく言っても通じません」
佐天「じゃあ、どうすんの?」
初春「直球で言えばいいんです。
上条さん、女の子の、良い香りがしてきそうな柔らかい唇を押しつけて優しく甘噛みしながら
艶めかしい舌を這わせて味わった食べかけのモノを手に取るかもしれない選択でしたのに
何も思わなかったんですか?」
美琴「初春さんの言い方、明らかにおかしいから!! 直球だけど違う意味の直球だから!!」
上条「う゛……そう言われると、いくら相手がチューガクセーだからって
上条さんとしても今さらながら大胆な真似を仕出かしているような………」
美琴「嘘!? 効いてる!?」
それから彼女は両手でホットドッグを掴むと、しばらくそれを眺めてから、
やがて小動物のように口へ含んだ。何かその顔が赤くなっている。
やがて小動物のように口へ含んだ。何かその顔が赤くなっている。
佐天「はい! ここも巻き戻しといきましょう! 英語で言うとオートリバース!!」
美琴「いや違うから! 英語だとRewindだから!!」
初春(佐天さん……今の、素で間違えたんでしょうか…………?)
美琴「いや違うから! 英語だとRewindだから!!」
初春(佐天さん……今の、素で間違えたんでしょうか…………?)
「分かったのか?」
「ああもう! 分かんないわよ! じゃあ、アンタがこっち!!」
言って、美琴は左手に持っているホットドッグを上条へと突き出した。
「ああもう! 分かんないわよ! じゃあ、アンタがこっち!!」
言って、美琴は左手に持っているホットドッグを上条へと突き出した。
上条「こっちもアニメ版かよ」
美琴「あうあうあう……………///」
佐天「おお、御坂さんも大胆ですなー。ちゃっかり自分の食べかけのホットドッグを渡してますよ」
美琴「ち、違うのよ!? 私だってどっちがどっちのか分かんなかったんだし…………///)
初春「まあ、そうですね。このVTRを見て初めて知ったわけですから」
美琴「そ、そうよ! そうなのよ!! だからね! あの時は……!!」
初春「分かりました。じゃあ、改めて聞きますけど、今はどうですか?」(ニッコリ)
美琴「あー、うー…………///」
美琴「あうあうあう……………///」
佐天「おお、御坂さんも大胆ですなー。ちゃっかり自分の食べかけのホットドッグを渡してますよ」
美琴「ち、違うのよ!? 私だってどっちがどっちのか分かんなかったんだし…………///)
初春「まあ、そうですね。このVTRを見て初めて知ったわけですから」
美琴「そ、そうよ! そうなのよ!! だからね! あの時は……!!」
初春「分かりました。じゃあ、改めて聞きますけど、今はどうですか?」(ニッコリ)
美琴「あー、うー…………///」
それから彼女は両手でホットドッグを掴むと、しばらくそれを眺めてから、
やがて小動物のように口へ含んだ。何かその顔が赤くなっている。
やがて小動物のように口へ含んだ。何かその顔が赤くなっている。
上条「改めて再生ってわけなんだが……何かさっきから、君等二人ともすっげぇニヤケてないか?」
佐天「そんな事はないですよニヤニヤ」
初春「そうです。気のせいですニヤニヤ」
上条「もう、語尾が『ニヤニヤ』になってるんだが……」
美琴「………///」
佐天「それで、この時上条さんはどう思ったんですか?ニヤニヤ」
上条「どうって……別に特には何も。
ただ、美琴がホットドッグ食うのを躊躇ってたから、何でかな~とは疑問に思ったけど」
初春「では何故、御坂さんは躊躇っていらしたんですか?ニヤニヤ」
美琴「ふぇえっ!!? そそそそれはその………///
そ、そう! コイツの食べかけかも知れない物なんて、食べたくなかったからよ!!!」
上条「うわヒッデー……」
美琴「あはははははは……ははは…………はぁ…」
佐天「まぁ、ここはそういう事にしておこっかニヤニヤ」
初春「追求しすぎると逆効果ですからねニヤニヤ」
佐天「そんな事はないですよニヤニヤ」
初春「そうです。気のせいですニヤニヤ」
上条「もう、語尾が『ニヤニヤ』になってるんだが……」
美琴「………///」
佐天「それで、この時上条さんはどう思ったんですか?ニヤニヤ」
上条「どうって……別に特には何も。
ただ、美琴がホットドッグ食うのを躊躇ってたから、何でかな~とは疑問に思ったけど」
初春「では何故、御坂さんは躊躇っていらしたんですか?ニヤニヤ」
美琴「ふぇえっ!!? そそそそれはその………///
そ、そう! コイツの食べかけかも知れない物なんて、食べたくなかったからよ!!!」
上条「うわヒッデー……」
美琴「あはははははは……ははは…………はぁ…」
佐天「まぁ、ここはそういう事にしておこっかニヤニヤ」
初春「追求しすぎると逆効果ですからねニヤニヤ」
美琴は顔を真っ赤にすると身を乗り出して叫んだ。顔と顔がぶつかりそうになって、上条は慌てて身を引いた。
「うわぁ!? えーっと。えーっと……」
「うわぁ!? えーっと。えーっと……」
佐天「……ねえ、御坂さん」
美琴「何?」
佐天「ひょっとして御坂さんも、結構鈍感だったりします?」
美琴「? 何で?」
初春「いや、普通分かると思いますが…………上条さんだって気付いていますのに…………」
上条「まあな……(そりゃ、さすがに女の子の顔が近いってのは意識するよなぁ…………)」
美琴「何?」
佐天「ひょっとして御坂さんも、結構鈍感だったりします?」
美琴「? 何で?」
初春「いや、普通分かると思いますが…………上条さんだって気付いていますのに…………」
上条「まあな……(そりゃ、さすがに女の子の顔が近いってのは意識するよなぁ…………)」
「え? 何すりゃって……」
「だからさ、一体何すりゃ恋人っぽく見える訳?」
「だからさ、一体何すりゃ恋人っぽく見える訳?」
佐天「人目もはばからず抱き合ったり、所構わず路チュウとかすればいいと思います」
上条「何サラッととんでもねー事言ってんの!!? できる訳ないでしょ!!?」
初春「で、では上条さんはもっと大胆な事をお考えに!!? ぬふぇぇぇ~~~///」
上条「何で話をややこしくする方向に考えるのかな!!?」
美琴「いや…わ、私……だって…その、は、はは、初…めてだし………
ででで、でも、ア、ア、アン…タなら……私は…別…に………ごにょごにょ……///」
上条「何か美琴もブツブツ言い出したし!!」
佐天(御坂さん…今のバッチリ録音させてもらいましたから!)
上条「何サラッととんでもねー事言ってんの!!? できる訳ないでしょ!!?」
初春「で、では上条さんはもっと大胆な事をお考えに!!? ぬふぇぇぇ~~~///」
上条「何で話をややこしくする方向に考えるのかな!!?」
美琴「いや…わ、私……だって…その、は、はは、初…めてだし………
ででで、でも、ア、ア、アン…タなら……私は…別…に………ごにょごにょ……///」
上条「何か美琴もブツブツ言い出したし!!」
佐天(御坂さん…今のバッチリ録音させてもらいましたから!)
「……、」
「……、」
どうしよう? と上条と美琴の動きが止まる。
特に何かをしたから恋人というのではなく、恋人なら何をやっても恋人なんだという事に気づいていない、
まだまだお若い二人だった。
「……、」
どうしよう? と上条と美琴の動きが止まる。
特に何かをしたから恋人というのではなく、恋人なら何をやっても恋人なんだという事に気づいていない、
まだまだお若い二人だった。
美琴「んで、結局、何をすれば恋人っぽく見えたのかしら?」
上条「俺に聞くな。大体、二人して分からなかったんだからどうにもならん」
佐天「そりゃあ、お二人なら別に何をするわけでもなく普段どおりしてればいいだけなんじゃないかと思いますが?」
上条&美琴「「何で?」」
初春「…………ええっと、それを上条さんはともかく、御坂さんまでが素で聞いてきますか?」(^^;)
佐天(何でこう……こういうところは御坂さんも抜けてるかなー……)
上条「俺に聞くな。大体、二人して分からなかったんだからどうにもならん」
佐天「そりゃあ、お二人なら別に何をするわけでもなく普段どおりしてればいいだけなんじゃないかと思いますが?」
上条&美琴「「何で?」」
初春「…………ええっと、それを上条さんはともかく、御坂さんまでが素で聞いてきますか?」(^^;)
佐天(何でこう……こういうところは御坂さんも抜けてるかなー……)
――――上条はシャーペンを取り出すと問題に取りかかる。
「……ってか、アンタ。趣旨理解してる? それのどこが恋人同士に見えるってのよ!」
「……ってか、アンタ。趣旨理解してる? それのどこが恋人同士に見えるってのよ!」
初春「真面目にやってくださいよ!」
上条「いや、さっきも言ったじゃんか。夏休みの宿題終わらせないと」
佐天「もう! 御坂さんとのデートと宿題、どっちが大事なんですか!!」
上条「どう考えても宿題でしょうよ! そもそも美琴とのデートったって、フリだからね!?」
佐天「違いますよ! 『フリ』じゃなくて、『シミュレーション』です!
いずれはこれが、現実になるんですから!! ですから、練習と言えども本番のつもりで―――」
美琴「ちょ、佐天さん!!? 何言ってんの!!?///」
上条「いや、さっきも言ったじゃんか。夏休みの宿題終わらせないと」
佐天「もう! 御坂さんとのデートと宿題、どっちが大事なんですか!!」
上条「どう考えても宿題でしょうよ! そもそも美琴とのデートったって、フリだからね!?」
佐天「違いますよ! 『フリ』じゃなくて、『シミュレーション』です!
いずれはこれが、現実になるんですから!! ですから、練習と言えども本番のつもりで―――」
美琴「ちょ、佐天さん!!? 何言ってんの!!?///」
「あーはいはい、擬人化美琴たん萌えー」
佐天「ここの台詞、ちょっと今、言ってもらってもいいですか?」
上条「えっ、何で? まぁ、別にいいけど………『擬人化美琴たん萌えー』」
佐天「じゃあ次は、『擬人化』とっちゃいましょうか」
上条「『美琴たん萌えー』…これでいいか?」
佐天「今度は少し、台詞を変えてみましょう。『美琴たん可愛いー』って」
上条「『美琴たん可愛いー』」
佐天「『美琴たん好き好きー』って」
上条「『美琴たん好き好きー』」
佐天「『美琴たんは俺の嫁ー』って、『美琴たん愛してるー』って」
上条「『美琴たんは俺のよm』…いや、何のリハビリだよこれ!!!」
初春(佐天さん、ナイスです)
美琴(もう…帰りたい……///)
上条「えっ、何で? まぁ、別にいいけど………『擬人化美琴たん萌えー』」
佐天「じゃあ次は、『擬人化』とっちゃいましょうか」
上条「『美琴たん萌えー』…これでいいか?」
佐天「今度は少し、台詞を変えてみましょう。『美琴たん可愛いー』って」
上条「『美琴たん可愛いー』」
佐天「『美琴たん好き好きー』って」
上条「『美琴たん好き好きー』」
佐天「『美琴たんは俺の嫁ー』って、『美琴たん愛してるー』って」
上条「『美琴たんは俺のよm』…いや、何のリハビリだよこれ!!!」
初春(佐天さん、ナイスです)
美琴(もう…帰りたい……///)
――――髪からトリートメントの淡く甘い匂いがした。
(うわ……ッ! ま、まずい。なんか知らないけどこれは非常にまずい!)
体のどこを動かしても美琴の肌に接触しそうな状態である。上条はしばしガッチガチ固まっていたのだが―――
(うわ……ッ! ま、まずい。なんか知らないけどこれは非常にまずい!)
体のどこを動かしても美琴の肌に接触しそうな状態である。上条はしばしガッチガチ固まっていたのだが―――
佐天「はーい、ここストーップ! これはお話を聞かないといけませんねー!」
上条「ぐっ…!」
美琴「アア、アンタ!! こ、ここ、この時、こんな事思ってた訳!!?」
上条「な、何の事ですかな…?」
佐天「しらばっくれても無駄無駄ァッ!ですよ。ハッキリと上条さんのデレ描写が書かれてるんですからね」
初春「おかしいですね。確か、中学生には手を出せないみたいな事を仰ってませんでした?」
上条「で…ですからその………上条さんも男の子ですので…
頭ではそう思っていても、体が反応してしまうと言いますか、何と言いますか……」
佐天「それはつまり! 御坂さんを一人の女の子として認識していると受け取っても宜しい訳ですね!?」
美琴「!!!///」
上条「あっ! あそこ、虹が出てるよ? わー、キレイダナー」
初春「…唐突かつ不自然に話を逸らしましたね」
佐天「ふっふっふ……怪しくなってきたねコリャ」
美琴(ままままさか本当に!!? いやいや、今までも何度も騙されてきたんだから……
でで、でもちょっとくらい希望を持ってもいいのかな……///)
上条「ぐっ…!」
美琴「アア、アンタ!! こ、ここ、この時、こんな事思ってた訳!!?」
上条「な、何の事ですかな…?」
佐天「しらばっくれても無駄無駄ァッ!ですよ。ハッキリと上条さんのデレ描写が書かれてるんですからね」
初春「おかしいですね。確か、中学生には手を出せないみたいな事を仰ってませんでした?」
上条「で…ですからその………上条さんも男の子ですので…
頭ではそう思っていても、体が反応してしまうと言いますか、何と言いますか……」
佐天「それはつまり! 御坂さんを一人の女の子として認識していると受け取っても宜しい訳ですね!?」
美琴「!!!///」
上条「あっ! あそこ、虹が出てるよ? わー、キレイダナー」
初春「…唐突かつ不自然に話を逸らしましたね」
佐天「ふっふっふ……怪しくなってきたねコリャ」
美琴(ままままさか本当に!!? いやいや、今までも何度も騙されてきたんだから……
でで、でもちょっとくらい希望を持ってもいいのかな……///)
(ていうか、飲んだり食ったりばっかりだ)
??「私がお留守番している間に、とうまは文字通り美味しい思いをしてた訳だね。しかも短髪と一緒に!!!」
上条(…何か知らないけど、頭がズキズキしてきた……)
上条(…何か知らないけど、頭がズキズキしてきた……)
「気になんの?」
「……、ええ。自分の好きな人の側にいる男性となれば、当然」
「……、ええ。自分の好きな人の側にいる男性となれば、当然」
佐天「うおっ! サラッと言えちゃうんですね、海原さんって。
本当に顔だけじゃなくて、中身もイケメンなんだー…」
上条「だよなー。正直、これ以上ない物件だろ?」
初春「ですが御坂さんは、高級マンションよりも四畳半のボロアパートを選んだんですよね」
佐天(上条さんはボロアパートなんだ……)
美琴「いや、私本当にこういうタイプって駄目なのよ。『嫌い』じゃなくて『苦手』なの。
どっちかって言うと、風早くんより龍の方が好きだし」
佐天「そもそも、『彼』以外の男性には興味ありませんもんね」
上条「ん? 『彼』?」
美琴「さ、佐天さん……ちょろ~っとお口を閉じときましょうか……///」
本当に顔だけじゃなくて、中身もイケメンなんだー…」
上条「だよなー。正直、これ以上ない物件だろ?」
初春「ですが御坂さんは、高級マンションよりも四畳半のボロアパートを選んだんですよね」
佐天(上条さんはボロアパートなんだ……)
美琴「いや、私本当にこういうタイプって駄目なのよ。『嫌い』じゃなくて『苦手』なの。
どっちかって言うと、風早くんより龍の方が好きだし」
佐天「そもそも、『彼』以外の男性には興味ありませんもんね」
上条「ん? 『彼』?」
美琴「さ、佐天さん……ちょろ~っとお口を閉じときましょうか……///」
「――――あの女、あれでかなり自分の感情に素直なヤツだぞ。名前を覚えなかっただけでビリビリ飛ばしてくるし」
「その『素直』にした所で、照れや演技が入っていると自分は思いますけどね。――――」
「その『素直』にした所で、照れや演技が入っていると自分は思いますけどね。――――」
佐天(分かってるなー、この人……)
初春(上条さんに、海原さんのこの鋭さが半分でもあれば……)
上条「えっ? なになに、どしたん? 二人とも俺の顔見て」
佐天&初春「「はああぁぁぁ……」」
上条「えっ? なになに、どしたん? 二人とも深い溜息なんかついて」
初春(上条さんに、海原さんのこの鋭さが半分でもあれば……)
上条「えっ? なになに、どしたん? 二人とも俺の顔見て」
佐天&初春「「はああぁぁぁ……」」
上条「えっ? なになに、どしたん? 二人とも深い溜息なんかついて」
「――――彼女が幸せにならなければ、きっと何の意味もないんですから」
佐天「という訳で、御坂さんを幸せにしてあげてください。海原さんの為にも」
上条「…何故そこで俺に話を振るのでせうか?」
佐天「何故って…ねぇ、御坂さん?」
美琴「ななな何でそこで私に話を振るのよ!!!///」
上条「…何故そこで俺に話を振るのでせうか?」
佐天「何故って…ねぇ、御坂さん?」
美琴「ななな何でそこで私に話を振るのよ!!!///」
「いい? アンタは今、私の……こ、『恋人役』なの。――――」
佐天(・∀・)ニヤニヤ
初春(*´ν`*)ホッコリ
美琴(〃⊃д⊂〃)ミナイデー
上条「またそれかよ!」
佐天「こ・い・び・と!…ヤク…ですか~!」
美琴「何で、『役』だけ小声で言ったのよ!!!///」
初春「正直どうですか? 中学生云々は置いといて、もしも本当に御坂さんが恋人だったら」
美琴「う、ううう、初春さん!!?///」
上条「いや…そりゃまぁ………嬉しいけど……」
佐天&初春「「!!!」」
美琴「なっ!!!?///」
上条(あれっ? 空気が固まっちゃったけど、俺何かマズイ事言った?)
初春(*´ν`*)ホッコリ
美琴(〃⊃д⊂〃)ミナイデー
上条「またそれかよ!」
佐天「こ・い・び・と!…ヤク…ですか~!」
美琴「何で、『役』だけ小声で言ったのよ!!!///」
初春「正直どうですか? 中学生云々は置いといて、もしも本当に御坂さんが恋人だったら」
美琴「う、ううう、初春さん!!?///」
上条「いや…そりゃまぁ………嬉しいけど……」
佐天&初春「「!!!」」
美琴「なっ!!!?///」
上条(あれっ? 空気が固まっちゃったけど、俺何かマズイ事言った?)
何故だかこの少年の元からは、背を向けて立ち去りたくない。
それは、きっと痛い。
今のこの痛みよりも、絶対に。
(……あーあ、我ながら馬鹿だなぁ私)
それは、きっと痛い。
今のこの痛みよりも、絶対に。
(……あーあ、我ながら馬鹿だなぁ私)
佐天「…ちょっとそこに正座してください。今からお説教しますから」
上条「何故に!?」
佐天「上条さんは乙女心が分からなすぎます!!! 鈍いにも程がありますよ!!!」
上条「なぜだろう、よく言われる」
佐天「ほら、見てくださいよ! 御坂さんの辛そうな表情を!!」
美琴「えへへ………えへへへへへへ~……///」
佐天「あれっ!? 意外と笑顔!?」
初春「御坂さんは先程の上条さんの『嬉しいけど』発言の影響で、現在乙女ゲージMAX状態です」
佐天「ああん、もう! 可愛いなぁ!!」
上条「何故に!?」
佐天「上条さんは乙女心が分からなすぎます!!! 鈍いにも程がありますよ!!!」
上条「なぜだろう、よく言われる」
佐天「ほら、見てくださいよ! 御坂さんの辛そうな表情を!!」
美琴「えへへ………えへへへへへへ~……///」
佐天「あれっ!? 意外と笑顔!?」
初春「御坂さんは先程の上条さんの『嬉しいけど』発言の影響で、現在乙女ゲージMAX状態です」
佐天「ああん、もう! 可愛いなぁ!!」
「んじゃ、これで恋人ごっこは終わりにしますか。――――」
上条「じゃあ、区切りがいいから、こぼれ話もここらで終わりにしとくか?」
佐天「えっ、ちょ、どこが区切りいいんですか! これがこの話のオチって訳じゃないですよね!?」
初春「その後、海原さんはどうなったんですか?」
上条「う…う~ん……どうすっかな………ちょっと美琴と二人っきりで会議してきていいか?」
初春「(二人っきり!?)え、ええ。勿論ですよ」
佐天「…むしろ、小一時間程どうぞ」
上条「いや、そんなにかかんないから」
佐天「えっ、ちょ、どこが区切りいいんですか! これがこの話のオチって訳じゃないですよね!?」
初春「その後、海原さんはどうなったんですか?」
上条「う…う~ん……どうすっかな………ちょっと美琴と二人っきりで会議してきていいか?」
初春「(二人っきり!?)え、ええ。勿論ですよ」
佐天「…むしろ、小一時間程どうぞ」
上条「いや、そんなにかかんないから」
―――――
上条(美琴! おい、美琴!)←小声
美琴「えへへへへ……/// …へっ? はえっ!?」
上条(声のボリューム落とせ。あっちの世界から帰ってきたばっかで悪いけど、ちょっと相談)
美琴(…えっ? な、何…?)テカ、カオガチカインデスケド…///
上条(ここから海原との戦いに入るだろ? でもそこで魔術の話とか出るからさ……分かるだろ?
あの子達に聞かせる訳にはいかないんだよ。けどこのままじゃ二人とも納得してくれないみたいだし……
だから俺が何とか誤魔化すから、美琴もそれに合わせてくれ)
美琴(わ、分かったわ。やってみる)
美琴「えへへへへ……/// …へっ? はえっ!?」
上条(声のボリューム落とせ。あっちの世界から帰ってきたばっかで悪いけど、ちょっと相談)
美琴(…えっ? な、何…?)テカ、カオガチカインデスケド…///
上条(ここから海原との戦いに入るだろ? でもそこで魔術の話とか出るからさ……分かるだろ?
あの子達に聞かせる訳にはいかないんだよ。けどこのままじゃ二人とも納得してくれないみたいだし……
だから俺が何とか誤魔化すから、美琴もそれに合わせてくれ)
美琴(わ、分かったわ。やってみる)
―――――
上条「やー、遅くなってスマン」
佐天「いえいえ、むしろもっとゆっくりでも良かったですけど♪」
初春「それで、会議というのは終わったんですか?」
上条「あ、ああ。美琴と話し合ったんだけどさ、これって俺と美琴の絡みを見てしゃべるって企画だろ?」
初春「まぁ、そうですね。大雑把に言えば」
上条「でもこっから先、絡み【それ】が無いんだよ。だから、最後のオチの部分だけちょこっと見せるって感じでいいかな?」
佐天「まぁ…あたしは構いませんけど」
初春「私も問題ありません」
上条「(ホッ)じゃあ一気に飛ぶぞ」
美琴(こういう、咄嗟の機転は利くのよね。…その頭の回転を、どうして『こっち』に向けられないのかしら……)
佐天「いえいえ、むしろもっとゆっくりでも良かったですけど♪」
初春「それで、会議というのは終わったんですか?」
上条「あ、ああ。美琴と話し合ったんだけどさ、これって俺と美琴の絡みを見てしゃべるって企画だろ?」
初春「まぁ、そうですね。大雑把に言えば」
上条「でもこっから先、絡み【それ】が無いんだよ。だから、最後のオチの部分だけちょこっと見せるって感じでいいかな?」
佐天「まぁ…あたしは構いませんけど」
初春「私も問題ありません」
上条「(ホッ)じゃあ一気に飛ぶぞ」
美琴(こういう、咄嗟の機転は利くのよね。…その頭の回転を、どうして『こっち』に向けられないのかしら……)
「自分は、負けたんですか」
佐天「ん? んんん?? えっと…何で上条さんも海原さんもボロボロなんですか?
『負けた』って…何があったんですか?」
上条「え~っと…その……そう! アレだ! よくあるだろ?
一人の女性をめぐって、男二人が決闘するヤツ。それと同じ」
佐天&初春「「!!!?」」
美琴「ちょちょちょ待っ、そ、そそ、それって!!!///」
初春「そそ、それってつまり、『お前に俺の女は渡さねぇ!』っていう!?」
佐天「そんで、『やめて! 私の為に争わないで!』とかいう!?」
上条「ああ、うん。それそれ」
佐天(じゃあ、御坂さんを賭けて戦って……)
初春(上条さんが勝ったって事は……)
美琴(と、とんでもない嘘ぶっ込んできたわね……///)
『負けた』って…何があったんですか?」
上条「え~っと…その……そう! アレだ! よくあるだろ?
一人の女性をめぐって、男二人が決闘するヤツ。それと同じ」
佐天&初春「「!!!?」」
美琴「ちょちょちょ待っ、そ、そそ、それって!!!///」
初春「そそ、それってつまり、『お前に俺の女は渡さねぇ!』っていう!?」
佐天「そんで、『やめて! 私の為に争わないで!』とかいう!?」
上条「ああ、うん。それそれ」
佐天(じゃあ、御坂さんを賭けて戦って……)
初春(上条さんが勝ったって事は……)
美琴(と、とんでもない嘘ぶっ込んできたわね……///)
「あなたや御坂さんはこれからも狙われ続ける」
上条は黙って彼の言葉を聞いていた。
「守ってもらえますか、御坂さんを」
彼は問う。
「いつでも、どこでも駆けつけて―――彼女を守ってくれると約束してくれますか?」
「 」
上条ははっきり告げると、少しだけ笑った。
「まったく……最低の返事だ」
海原は倒れたまま苦笑して、呟いた。
上条は黙って彼の言葉を聞いていた。
「守ってもらえますか、御坂さんを」
彼は問う。
「いつでも、どこでも駆けつけて―――彼女を守ってくれると約束してくれますか?」
「 」
上条ははっきり告げると、少しだけ笑った。
「まったく……最低の返事だ」
海原は倒れたまま苦笑して、呟いた。
上条「ここはアニメの展開にしたんだな。まあ、原作でも良いんだろうけど、ちとあいつのセリフは長いし、
分かり辛い部分もあったかもしれないしな
(よく考えたら、あいつの正体を明かすわけにはいかない、か…………)」
佐天「で、この時、上条さんはなんて言ったんですか?」
美琴「わー! わー! わー! さ、佐天さん!
コイツは『ぶー。愛を誓い合った恋人ならともかくよー。この俺がそんなブスのために戦えるかバーカ』
って言ったのよ!! ほら、海原さんも『最低の返事だ』とか言ってるし!!」
初春「御坂さん? 嘘発見器のメーターが振り切れてますけど」
美琴「ちょ、ちょっと初春さん! いつの間にそんなものを用意してたのよ!?
てか、今回大掛かりな『小道具』が多くない!?」
佐天「ついでに本当に上条さんがそう言ったなら御坂さん立ち直れなくなりますし、
そんな冗談も言えないと思います。で、上条さん? 何て言ったんですか?」
上条「ん? ああそれは、」
美琴「ちぇいさー!!」
上条「うごばぁっ!!」
初春「み、御坂さん!?」
美琴「ふう危ないところだったわよアンタ。首筋に毒蠍が止まっていたわ」
佐天「いや……物凄い見事な回し蹴りでしたけど、どうして日本の学園都市に蠍がいるんですか……?」
初春「きゃー! 上条さーん! 上条さーん! 大丈夫ですかー!!」
上条「な、何で…………?」
美琴(言ったら殺す的視線)
上条「!!!!!!!!!!!!!!!!!!?!」
分かり辛い部分もあったかもしれないしな
(よく考えたら、あいつの正体を明かすわけにはいかない、か…………)」
佐天「で、この時、上条さんはなんて言ったんですか?」
美琴「わー! わー! わー! さ、佐天さん!
コイツは『ぶー。愛を誓い合った恋人ならともかくよー。この俺がそんなブスのために戦えるかバーカ』
って言ったのよ!! ほら、海原さんも『最低の返事だ』とか言ってるし!!」
初春「御坂さん? 嘘発見器のメーターが振り切れてますけど」
美琴「ちょ、ちょっと初春さん! いつの間にそんなものを用意してたのよ!?
てか、今回大掛かりな『小道具』が多くない!?」
佐天「ついでに本当に上条さんがそう言ったなら御坂さん立ち直れなくなりますし、
そんな冗談も言えないと思います。で、上条さん? 何て言ったんですか?」
上条「ん? ああそれは、」
美琴「ちぇいさー!!」
上条「うごばぁっ!!」
初春「み、御坂さん!?」
美琴「ふう危ないところだったわよアンタ。首筋に毒蠍が止まっていたわ」
佐天「いや……物凄い見事な回し蹴りでしたけど、どうして日本の学園都市に蠍がいるんですか……?」
初春「きゃー! 上条さーん! 上条さーん! 大丈夫ですかー!!」
上条「な、何で…………?」
美琴(言ったら殺す的視線)
上条「!!!!!!!!!!!!!!!!!!?!」
御坂美琴はハンバーガーの入った紙袋を胸に抱えながら、路地の曲がり角に背を預けて彼らの会話を聞いていた。
上条「えっ!!? 美琴、アレ聞いてたの!!? 近くにいた事は知ってたけど……」
美琴「た、たまたまよ!!! 聞く気は全く無かったんだけど、偶然聞こえちゃったから仕方がないみたいな!?」
初春「絶対偶然じゃないですね」
佐天「うん、絶対偶然じゃないね」
美琴「そそそ、そんな事ないってば!!!///」
美琴「た、たまたまよ!!! 聞く気は全く無かったんだけど、偶然聞こえちゃったから仕方がないみたいな!?」
初春「絶対偶然じゃないですね」
佐天「うん、絶対偶然じゃないね」
美琴「そそそ、そんな事ないってば!!!///」
(……まったく、勘違いだって分かってんだけど。紛らわしいのよ、あの馬鹿)
初春「勘違いだと分かりつつも、それでも胸のドキドキは止まらない…という訳ですね?」
佐天「いっや~! 何かもう、甘い物でお腹いっぱいですよ♪」
美琴「…あの…勘弁してください……///」
佐天「いっや~! 何かもう、甘い物でお腹いっぱいですよ♪」
美琴「…あの…勘弁してください……///」
上条「これで本当に終わりだな。長かったー!」
美琴「本当に…長かった……」
佐天「で、上条さんのご感想は?」
上条「感想って……何がだよ」
佐天「まったまた~! とぼけちゃって~! さすがにもう気付いてるんでしょ? 御坂さんの気・持・ち!」
美琴「だーもう! まだ終わってないの~!?」
初春「こぼれ話は、レスし終わるまでがこぼれ話です」
美琴「そんな、帰るまでが遠足みたいに!!」
佐天「で?で? どうなんですか?」
上条「だから、何が?」
佐天「とぼけなくってもいいですってば!」
上条「?」
佐天「…えっ……まさか…?」
上条「感想…感想ねぇ……『結局この日、宿題終わらなかったんだよなー。あー、不幸だー』って感じかな」
佐天&初春「「……………」」
美琴「ふふふっ……分かったでしょ? コイツはこういう奴なのよ……」
初春「御坂さん……道はまだまだ遠そうですけど…諦めずに頑張ってくださいね…?」
佐天「だ、大丈夫ですよ! これだけ鈍いって事は、逆に言えば他の女性からのアプローチにも気付かないって事にもなりますから!」
美琴「ありがとう。初春さん、佐天さん。あ、何だか泣けてきた。色んな意味で」
上条「えっと……もう締めてもよろしいのでせうか?」
美琴&初春&佐天「「「……………」」」
上条「な、なんかすご~く睨まれてるけどこの辺で。じゃ、また次回会いましょう~、さようなら~……」
美琴「本当に…長かった……」
佐天「で、上条さんのご感想は?」
上条「感想って……何がだよ」
佐天「まったまた~! とぼけちゃって~! さすがにもう気付いてるんでしょ? 御坂さんの気・持・ち!」
美琴「だーもう! まだ終わってないの~!?」
初春「こぼれ話は、レスし終わるまでがこぼれ話です」
美琴「そんな、帰るまでが遠足みたいに!!」
佐天「で?で? どうなんですか?」
上条「だから、何が?」
佐天「とぼけなくってもいいですってば!」
上条「?」
佐天「…えっ……まさか…?」
上条「感想…感想ねぇ……『結局この日、宿題終わらなかったんだよなー。あー、不幸だー』って感じかな」
佐天&初春「「……………」」
美琴「ふふふっ……分かったでしょ? コイツはこういう奴なのよ……」
初春「御坂さん……道はまだまだ遠そうですけど…諦めずに頑張ってくださいね…?」
佐天「だ、大丈夫ですよ! これだけ鈍いって事は、逆に言えば他の女性からのアプローチにも気付かないって事にもなりますから!」
美琴「ありがとう。初春さん、佐天さん。あ、何だか泣けてきた。色んな意味で」
上条「えっと……もう締めてもよろしいのでせうか?」
美琴&初春&佐天「「「……………」」」
上条「な、なんかすご~く睨まれてるけどこの辺で。じゃ、また次回会いましょう~、さようなら~……」