夏祭り
明後日から新学期である。
上条当麻は例によって宿題を忘れていた。
もとい、そんなの考える余裕なんてなかったのだった。
上条当麻は例によって宿題を忘れていた。
もとい、そんなの考える余裕なんてなかったのだった。
「はぁ」
朝から美琴に教えてもらいながら悪戦苦闘していたが、
ついに集中力が切れたのだった。
それを見かねた美琴がため息とともに休憩を告げた。
ついに集中力が切れたのだった。
それを見かねた美琴がため息とともに休憩を告げた。
「はぁ」
目を輝かせて感謝の気持ちを美琴に伝えようとしたとき、
『じゃ、休憩ついでに買い物お願い』
と、言われて、上条は灼熱の外にいるのだった。
「……アイツは受験勉強しなくてもどこの高校でも行けるらしいし」
海外の名前しか知らない有名大学にも行こうと思えば行けるという。
格差がひどいのだった。
格差がひどいのだった。
「セミの声までバカにしてるように聞こえますや」
陽炎の浮かぶ路上で上条は絶望していた。
「ん?」
視線の先、
街路樹の影に鬼コーチがいた。
街路樹の影に鬼コーチがいた。
「美琴、どうかしたか?」
「……おっす」
「インデックスは?」
「浜面さん達が見てる。
一緒に帰っていいかな?」
一緒に帰っていいかな?」
「あ、あぁ」
いつものように買い物のマイバック(これを使えば2円引きなのだ)を二人で持つ。
空いた右手で上条は頭を掻いた。
空いた右手で上条は頭を掻いた。
「……あのさ」
「ん?」
「わたしって、魅力ないかな?」
「なんだ急に?」
「だって、同じところに住んでるのに、当麻、なにもしないじゃない」
「なんだよ、なにかして欲しいのか?」
美琴が立ち止まったために、
前に進めなくなる。
隣を見ると、
こちらを見つめる美琴と目があった。
前に進めなくなる。
隣を見ると、
こちらを見つめる美琴と目があった。
(……え?)
風が木葉を揺らす。
美琴が手を離したためにマイバックが落ちた。
卵が無事かどうかに思考が現実逃避しかけたが、
美琴はそれを許さない。
細い腕が上条を包む。
美琴が手を離したためにマイバックが落ちた。
卵が無事かどうかに思考が現実逃避しかけたが、
美琴はそれを許さない。
細い腕が上条を包む。
「わたしは、当麻になら、なにされても、いい、よ」
「べあっ!!!?」
慌てて下を向いた。
しかし、それがまたいけなかった。
目の前には美琴の顔がある。
しかし、それがまたいけなかった。
目の前には美琴の顔がある。
更に目までつぶりやがった。
(ぬ、ぬぉぉぉおおおおおお!!!)
なにかと戦った上条は、
「ま、待て美琴!!」
彼女の両肩を掴み、引き離す。
パキーン
(パキーン?)
手に伝わる違和感に疑問符が出たが、
目の前の光景が回答を用意する。
目の前の光景が回答を用意する。
美琴に亀裂が入り、あの野郎の表情が覗いた。
「美琴ちゃんかと思った!!?
ざんねーんトールクンでしたー!!!」
ざんねーんトールクンでしたー!!!」
この段階でまだトールは目の前にある上条の拳に気づいていない。
キーン
と、エレベーターの到着した音が響く。
中から出てきたのは、苦虫を噛み潰したような顔を朱色に染めた上条と
「久々の再会をグーパンってどうなの上条クン?」
鼻を赤くした雷神。元グレムリンの主力、トールである。
上条は卵をトールに弁償させて帰路に就く。
オティヌスは家にいるらしい。
上条は卵をトールに弁償させて帰路に就く。
オティヌスは家にいるらしい。
「で、どうなったの?」
「あぁ。魔神の力復活!! ……とまではいかなかったけどな」
自分達の部屋はもう少し先だ。
「でもびっくりしたぜ。オレ達がオティヌスの力を取り戻しに行ってる間にミコっちゃんと同棲してるとはね~」
オティヌスはショックを受けてたなー、という言葉は心中にとどめる。
「同棲? そんなんじゃねーよ」
「じゃ、なんだよ?」
……なんだろ?
トールとやり取りしていた上条は前を見ずにドアを開け中に入る。
むにっとした感覚が顔を覆い、視界が暗くなった。
むにっとした感覚が顔を覆い、視界が暗くなった。
「???」
上条は、神裂の御胸様に突っ込んでいたのだった。
ほとばしる殺気。
神裂と美琴、オティヌスの表情が皆同じである。
無表情。
ほとばしる殺気。
神裂と美琴、オティヌスの表情が皆同じである。
無表情。
上条が、例の言葉を叫ぶと同時に、ちゅどーん、というふざけた音が響きわたった。
そんなことは気にもとめず、インデックスはステイルの腕の中できゃっきゃとはしゃぐのだった。
そんなことは気にもとめず、インデックスはステイルの腕の中できゃっきゃとはしゃぐのだった。