夏祭り
「「インデックス!!!!」」
と、叫ぶステイルと神裂の声が届いた。
そちらに目をむけると、全体的に白い男が緑色の服を着たインデックスを抱いて人混みをかき分けていた。その少し後方にステイルと神裂の姿が見える。人の壁に阻まれ、思うように進めないようだ。
「すてーる!! かおり!!」
大声で彼らを呼ぶインデックスは、
「ばーばい!!!」
元気に手を振った。いい笑顔だ。
いや、バイバイじゃ困る。
この状況に動く影が2つ。
いや、バイバイじゃ困る。
この状況に動く影が2つ。
「ちょ、おい!! わ、悪いオティヌス!!」
「え!? なに? 誰? ま、待ちなさい!!!」
後方から声がかけられたが、彼らには届かない。
別々の道で二人はインデックスを追った。
比較的人混みから離れていた2人は少しずつ人拐いとの距離を詰める。
が、人拐いは会場から出てしまった。
人の壁がなくなる。
白い男は速度をあげた
少しして彼らも会場を出る。
で、ばったり合流した。
別々の道で二人はインデックスを追った。
比較的人混みから離れていた2人は少しずつ人拐いとの距離を詰める。
が、人拐いは会場から出てしまった。
人の壁がなくなる。
白い男は速度をあげた
少しして彼らも会場を出る。
で、ばったり合流した。
「あれ? 美琴?」
「へ? え? 当麻?」
話したいことは互いに多々あったが、
それ以上言葉を交わさず、顔を正面に向け追走を続ける。
追いかけっこが終わった場所はとある公園。
街灯が点滅した。
美琴が電磁波で移動する手段に使ったからである。
誘拐犯を飛び越えた。
後方から上条も追い付く。
3人は動きを止めた。
それ以上言葉を交わさず、顔を正面に向け追走を続ける。
追いかけっこが終わった場所はとある公園。
街灯が点滅した。
美琴が電磁波で移動する手段に使ったからである。
誘拐犯を飛び越えた。
後方から上条も追い付く。
3人は動きを止めた。
「追い付いたぞ!!」
「その子を渡しなさい!!」
一瞬、2人を交互に見たその男は、みことに向かって走り出す。
そして、インデックスを渡した。
そして、インデックスを渡した。
「へ?」
「まーま!! まぁま!!」
言葉を出さず、静かに頷いた男はそのまま走り去った。
「大丈夫か!!」
「え? うん、大丈夫」
「ぱーぱ!!」
しかし、大丈夫かどうかはわからない。
いつの間にか魔術をかけられている可能性がある。
まずインデックスを右手で撫でる。
いつの間にか魔術をかけられている可能性がある。
まずインデックスを右手で撫でる。
「うぅ、ぱ~ぱぅ」
ほっぺたを右手でふにふにする。
「ぶぅ?」
その後、首、肩、背中、腕、手、足、お腹、そして胸を右手でさわる。
「大丈夫だな」
「よかった」
まて? そういえば美琴とも接触していたな。
まず右手で撫でる。
まず右手で撫でる。
「へ? え?」
ほっぺたをふにふにする。
「ひょ、ひょっほ、なにひゅん」
その後、首、肩、「ちょ、な、に」背中、腕「ペタペタ、さ、わっ、」足、お腹「ふぇ!!? ふ、ふにゃっ!!?/////」そしてむ「やめんかーーー!!」
顔面グーパンのあと回転蹴りがこめかみに炸裂する。
「どんだけその手の奴とやりあったと思ってんの!! 体の異常くらい電磁波で把握できるわい!!」
肝心の上条に聞こえているのか?
そこでようやくステイル達も追い付いた。
そこでようやくステイル達も追い付いた。
「これは…………ひどいね」
「顔面がへこんでいるうえに、こめかみから煙が…………許せません」
ソーダネヒドイネアノシロイヤツ
「い、インデックスは無事だ、さっきこの右手で確認したから」
へこんだ顔を元に戻した上条の言葉に、魔術師は安堵した。
「わかった。僕たちは奴を追う」
「その子を任せます」
去っていく2人にインデックスは手を振る。
再び上条家だけになった。
一息ついて、ようやく美琴は気づく。
再び上条家だけになった。
一息ついて、ようやく美琴は気づく。
「大変!! 当麻!!!」
「どうした!!」
「この子、ゲコ太になってる!!!」
「…………」
ほんとだー。
ゲコ太のキーホルダーや風船に囲まれた美琴に抱かれるゲコ太インデックス。
シュールだ。
その光景に上条はそっと微笑むと、ぽんっと美琴の頭に手を乗せる。
ゲコ太のキーホルダーや風船に囲まれた美琴に抱かれるゲコ太インデックス。
シュールだ。
その光景に上条はそっと微笑むと、ぽんっと美琴の頭に手を乗せる。
(え? ふぇ?)
魔術対策ではない。
なぜ頭に彼の右手があるかわからない。
顔が赤くなる。
体温が上昇する。
上条は優しい表情を浮かべて、
一時して ピキッ と青筋を浮かべてからのアイアンクロー
なぜ頭に彼の右手があるかわからない。
顔が赤くなる。
体温が上昇する。
上条は優しい表情を浮かべて、
一時して ピキッ と青筋を浮かべてからのアイアンクロー
「ん? いだっ!! いたたたたた!!」
「美琴さん、なにまた無駄遣いしてるんですか?」
「し、しまったあだだだだ!!」
「あれ? 無駄遣いするなって何度目だっけ? おかしいなぁ、つい最近もいったはずなのになぁ。もしかして美琴さん記憶力ないのでせうか?」
上条の顔が1万円札の福沢諭吉もびっくりの陰影を帯びる。
「だ、だって見たことのないグッズで、この夏祭り限定品みたいだたたたた」
「じゃあ、この先もクリスマスや正月の度に何回も何十回も同じ過ちを繰り返すおつもり
でいやがりますのか?」
でいやがりますのか?」
「ご、ごめんなさ~~いたた、き、気を付けますぃたたたた!!」
「気を付けるだけ?」
「こ、今後は相談した上で購入いたしまぁあだだだだだ」
「よろしい」
まだ痛みが尾を引いているのか、
あぅ~~あ~
と唸る美琴。
あぅ~~あ~
と唸る美琴。
「まーま? だーぶ?」
インデックスも心配してママのほっぺをなでなで。
お仕置きを終えた上条のポケットからピロリン♪と音がなる。
携帯を見ると、「トール」の名が見えた。
やはり、少し、
腹が立つ。
…………なんで?
内容を確認すると
『オティヌスと合流したからアジトに戻る』
とのことだった。
CCに御坂美琴の文字が見える。
美琴が今見ているメールも、同じトールからの内容だろう。
イライラする
……………………だから、なんで?
そんなとき、声をかけられた。
お仕置きを終えた上条のポケットからピロリン♪と音がなる。
携帯を見ると、「トール」の名が見えた。
やはり、少し、
腹が立つ。
…………なんで?
内容を確認すると
『オティヌスと合流したからアジトに戻る』
とのことだった。
CCに御坂美琴の文字が見える。
美琴が今見ているメールも、同じトールからの内容だろう。
イライラする
……………………だから、なんで?
そんなとき、声をかけられた。
「ねぇ、オティヌスと一緒にいなくていいの?」
「へ? なんで?? あ、そういえば挨拶もなく置いてきちゃったなぁ、悪いことした」
「…………戻らなくて、いいの?」
なんでこんなこと聞くのだろう?
自分がいるのがなにか不都合なのか?
そう、例えば、
自分がいるのがなにか不都合なのか?
そう、例えば、
「あー、お前こそ、インデックスはオレに任せて、トールのとこ行っていいぞ?」
「??? あ、そういえば、何も言わずに飛んできちゃった」
「…………ん、だったら、さっさと追いかけてやれよ」
「……なんでそんなに私をどっかにやりたがるの? 私のことは気にすんなって言ってんだから、オティヌスを追いかければいいじゃない!!」
「はぁ? どっかにやろうとしてんのは美琴の方だろ?? オレとインデックスのことはいいから、さっさと行きたいとこ行けよ!!」
「だぁ!! だぁ!!」
ケンカ腰になっていた上条と美琴は、インデックスの怒気で怯んだ。
「だ! ぶ!! けーか!! めっ!!」
赤ん坊に叱られるとは思わなかった。
情けない表情になる。
そんな2人の顔が突然光に照らされた。
この音は、夏の風物詩。
情けない表情になる。
そんな2人の顔が突然光に照らされた。
この音は、夏の風物詩。
「「…………花火だ」」