小ネタ おおきなぬくもり
小ネタ ちいさなぬくもり(続)
「も、もう一回……、しよ」
「くぅっ! 美琴ぉー、上目遣いは反則だろ!」
「ゃ…ぁ、いきなりそこは……」
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「何なんですの!? お姉様の夢が昨日よりもエロくなってますわ!
上条さんと一体何があったんですの!?」
「とうまぁ……、激し、すぎ……よぉ」
(このままでは黒子はいらない娘!?
いけませんわお姉様! わたくしのほうへ振り向いてくださいませ!!)
黒子は眠る美琴の耳元に口を近づけ、そっと囁く。
「黒子はお姉様の嫁、黒子のお姉様の奴隷、黒子はお姉様のペット、黒子はふべっ!」
「ぅ、ん……。うる、しゃい」
*
「よ、よう美琴。げ、元気か??」
「ッ―――!?」
「あ、えっとだな、昨日はなんていうか、つい勢い余ってというか好きだったからというか……」
昨日の夕刻、上条と美琴とは大人の階段をそれこそ猛ダッシュで駆け上がってしまった。
抱きしめてからキスして最後に果てるまでたった2時間ほどの速さであった。
「ね、ねぇ……、やっぱりアンタと、その、え、えっちしちゃったのよね」
「え? あ、ああ……」
「ぅ……」
「あの、美琴?」
「せ、責任取ってよ」
責任を取る――。
それは少女に対し過ちを犯した少年が取るべき行動のひとつ。
「責任!?」
「あ、当たり前でしょ! 私の初めて奪ったんだから、責任取りなさいよ」
「それは絶対に嫌だ」
美琴の言葉に対して、上条はそれを即行で拒んだ。
「な、なんでよ」
「責任なんて絶対に取らねえ。取ってたまるか」
「何で? カラダだけって意味!?」
「違う」
「じゃあなによ!」
「責任なんかじゃねえ」
上条は、美琴の目を強く見据え、
「責任取らなきゃなんねえような“悪いことはしてねえ”。
今から俺はお前の彼氏だ。だから責任なんて取る必要ねえ。何か文句あるか?」
「彼氏……?」
「俺はお前が好き、お前は俺が好き。ならそれで当然じゃねえか」
「じゃあ私は、と、当麻の彼女なの?」
「当たり前だろ」
そう言って、上条は美琴にキスをした。
そして、この後二人は昨日よりも激しくお互いを求め合った。