とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part54

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匿名ユーザー

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1!2!1!2!


ファミレスを出て、次の競技場までの道のりの途中、
いろいろあって上条と美琴は急遽二人三脚をすることになった。

「なんでや!! なんでカミやんばっかりいい思いしてんねん!! ワイが出る!! 二人三脚でオンにゃの子といやんあはんするんや!!」

そこまで叫んで彼は残像を残して消えた。
少ししてズドーンという音が響く。

「…………ここには誰もいなかった。そうだな?」

土御門のその言葉に皆神妙な顔で頷くのだった。
そんで上条と美琴は急遽二人三脚をすることになった。

「…………ってさせませんの!! お姉さまとわたくしが参加いたしますわ!! さあ!!お姉様!! 黒子と一緒にランデb「「男女のペアだっていってるでしょ!!」」

腹と後頭部に初春、佐天からそれぞれツッコミが入る。グーで。

「……ガ、ゴブフゥ……な、ならば、わたくしが別の殿方と出れば……」

そのセリフを聞き、
初春はゴソゴソパソコンを取り出した。

「えーっと、白井さんのデータ、『ガウスの法則Part3』の「フッ、例えそれを削除されようとも、ここで類人猿とお姉さまが2人の未来を歩むよりはましでs「御坂さんのお父さん、お母さん、お見せしたいものがあるんですけ「さぁ!! お姉さま、上条さん!! 早く準備なさってくださいな!!」

血の涙を流しながら、
なんて笑顔で笑いやがるんだ……。
そんで上条と美琴は急遽二人三脚をすることになった。

「「い、いや、その!! 美琴(当麻)は出たくないかもしれないし!!」」

なんだこの2人、めんどくさい。
互いになんで拒否しないの?という視線を送っている。
もちろん、その意思を汲み取れるほど鋭い2人ではない。

しかし、今までの上条なら、
『なんでオレと美琴なの? 組み合わせいろいろあるじゃんか?』
と、言っていただろう。
今までの美琴なら
『な、なんでコイツとやんなきゃいけないのよ!! べ、別に嫌だとは言ってないでしょ!!』
もしくは、
『ふにゃ~~~~』
となっているはずだ。

変化は着実に訪れている。

「嫌なんですか?」「嫌なのかにゃー?」

「「い、嫌ではないけど…………」」

その返答の間にも2人の足首は繋がれていた。

「え? あ、あのー、吹寄さん?」

「ごちゃごちゃうるさい」

「で、でも、吹寄先輩、まだ、競技まで時間がかかるっていうか、なんていうかじゃないですか?」

「美琴さん、まさか練習もせずに参加するつもりじゃないわよね?」


さて、会場の近くの公園で練習開始なのだが、
それどころじゃない。

(近い近い近い近い近い近い近い近い近い近い近い近い近い近い近い近い近い)

(近いnear相近procheблизкийcerca가깝다vicinoใกล้, เกือบnahePerto)

「さぁ足を動かすだけですよ!! 1、2、1、2!!」

佐天の掛け声が公園に響く。

シーーーーーーーン

動き、なし。

「なめてんのかあんたらはぁ!!」

「佐天さん、キャラが、キャラが崩壊してるって」

「はい!! まず肩を組んで!!」

ビクン!! と2人の肩が跳ねる。
できるわけねーだろ!!

(こ、こんな時にドロップキックでウヤムヤにする役のアイツはどこだ!!)

キョロキョロ見回して、ヤツを見つけた。
しかし、

「当麻くんが探してるのは、この子かしら?」

ヤツはベンチに座る美鈴に抱きかかえられていた。

「…………」

鼻血を出しながら、
なんという満たされた顔で気絶してやがる……

((や、役立たずめぇぇええええええ!!))

ふと気付く。
佐天がいない。

「こうやるんですよ」

佐天が2人の手を既に動かしていた。
上条の手に美琴の肩の柔らかい感触が、
美琴の手に上条の肩の固い感触が伝わる。

「「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」

またフリーズした。
買い換え時なのかもしれない。

「はい、1、2、1、2!!」

頭が動かず、
言われるままに2人は動き出した。
少し離れたところで少女は?を浮かべ、
頭を傾ける。

「う、いーにー?」

「はい、1、2、1、2ですよー」

ベンチに座る初春は、抱っこしていたインデックスの足を掛け声と共に左右で動かす。

「あう? いーにー?」

「そうですよー。歩くのに1、2、という掛け声は不可欠です」

1、2という佐天の掛け声に従って、
上条と美琴はギチギチとロボットのように歩を進める。
それではつまらない人物がいた!!

「ふん!!」

土御門だ。

彼は足払いを繰り出した。
当然上条と美琴は倒れる。

「男女二人三脚の醍醐味はこれぜよ。現実世界【リアル】ではありえないなんて無粋なことは言わせないぜい」

美琴を庇った上条は、自然と抱きかかえる形になる。
つまり美琴on上条である。

「ちょっ、ちょっと!! 土御門さん!! なにやってるんですか!!」

佐天は土御門に駆け寄った。

「GJです!!」

「お褒めいただき光栄だにゃー。あの超電磁砲の周りにわかってくれる子がいてうれしいぜい」

固い握手が交わされた。
上琴包囲網は着々と狭まりつつある。
で、当の本人達は?

((ふ、ふわぁぁぁぁぁあああああああああああああああああ!!!!!!!!))

いっぱいいっぱいだった。
美琴はすっぽり上条の腕の中に収まっていた。

なんで同じシャンプー使ってるのに美琴はいい匂いがするんだ、だとか、美琴って細いけど抱き心地はやわらかいな、だとか、じ、実は柔らかい控えめなお山が当たっちゃってたりなんたりして、だとか考えるまもなく、

「…………」

上条は気絶していた。

一方、美琴は頑張っていた。
あ、やっぱりこの匂いに包まれると安心するなー、だとか、結構引き締まった体よね、だとか、ふ、太ももにあ、アレの感触が、だとかを考えて、

「…………」

やっぱり気絶していた。
気絶しても美琴を離さなかった上条のおかげで漏電は免れた。

そんな2人だが、
今、スタート地点に立っている。
練習なんかできていないのだった。










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