アットウィキロゴ
とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫
掲示板 掲示板 ページ検索 ページ検索 メニュー メニュー

とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

8-6

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
「これが私の最高傑作! ゴーレム=スーパーエリス×モトハル、略してエリハルさ!」
「「「「趣味悪っ!!!」」」」
「こいつはエリスのパワー、モトハルのスピードを併せ持ったゴーレムさ。覚悟するんだね!」

 シェリーの奥の手、エリハルと当麻達の大晦日最後のバトルが幕を開ける!


「やっちまいな!!エリハル!!」

ゴーレムエリハルが拳銃を持ってる浜面の右肩を襲う。

「グハッ!!」
「おい、浜面!!大丈夫か!!」
「…なんとかな」
「ほう、さすがは幻想殺しの友人、タフなモンだ…。だがゴム弾のお返しはまだ終わってないよ!!」

浜面の右手は使い物にならない。肝心の拳銃も浜面から離れている。
そんな事お構い無しにエリハルは容赦ない速さで右腕を振り上げて浜面を襲う。



が、

「エリハル!?どうした!?」

そのエリハルの右腕が止まっていた。

「あのねえ、私だって戦うヒロインよ?」

まさに勝ち誇った顔で笑う美琴、

「お前!!いったい何をした!?」
「教えると思う?」

その瞬間エリハルが崩れ始めた。

「な!?」

エリハルの右腕があった場所に上条当麻がいた。

「残念だったなシェリー、本物の土御門の拳はこんなちっぽけなモンじゃねぇぞ。ちゃんと芯が通ってんだよ!!」
「チィッ!!」
「俺の事忘れてないか?」

落ちていくシェリーの前に浜面仕上がいた。

「なっ!?」
「歯を食いしばっとけゴスロリ女!!」

バコォン!!浜面の左拳が炸裂した。


シェリーが意識を失っていくと同時に土のドームが崩れていった。
この時、年末の世界大戦が本当に終わった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
ここで二つ種明かし、まず一つ目、なぜエリハルが動かなくなかったかというと美琴の能力の一つ、磁力を操る能力である。
エリハルは周りの土で出来ていたがその中に砂鉄が混ざっていたのである。その状態であれば美琴はエリハルを自由に操ることができる。

次に浜面が突如落ちていくシェリーの目の前に現れたのは特別な理由は何もなく、ただ単に絹旗が投げただけである。

「ったく、浜面は超目立ちたがり屋です。」
「だって俺殴られるだけじゃ滝壺に会わせる顔がねえよ。」

「元から滝壺さんに合わせる顔なんて無いでしょう。」
「もう一回言ってみろ!!」

「元から滝壺さんに合わせる顔なんて無いでしょう。浜面のくせに超生意気です。」
「…すいませんでした。」

「まあまあ、彼女の前でカッコつけたいのは万国共通だぞ?」
「確かに当麻かっこよかった♪」

「ありがとな美琴♪」
「どういたしまして当麻♪」

チュッ、レロレロレロ…

「ったくカミやん、こんな状況でよくそんなこと出来るにゃー。心配して損したぜい。」
「…ん、って土御門いつの間に!?」

「ドームが崩れた時からだぜい。いちゃいちゃしていて気がつかなかったのかにゃー?」
「全くだァ、もうちょっとボロボロになってろっつーの」


「またまたそんな事言っちゃってー、ってミサカはミサカは『急いで充電しやがれェ!!』って言ってたあなたのことを指差してみたり!!」
「余計なコト言ってンじゃねェ!!」
「だからチョップはやめてー!!ってミサカはミサカは訴えてみる~!!」


「そういえば海原は?」
「エツァリは何故か病院に行ってしまったよ。」

「ひょっとして俺達のせいかァ?」
「チョットやりすぎたかにゃー。」

海原は、グループ+ショチトルからの制裁で学園都市のいつもの病院に搬送された。
また、いつのまにか上琴の周りにグループ(海原以外)+打ち止め+ショチトルが集まっていた。
そして、話は土御門がいる前でシェリーが作ったモトハルのことを話しはじめた。




「それにしてもあのモトハルってゴーレム、意外と似てたよなー」
「ああ、しかも土御門並みに強くって焦ったぜ。ま、俺達の敵じゃなかったけどな」

 シェリーが自ら制御していたモトハルと戦っていた当麻と浜面はモトハルの性能を素直に認めていた。
 一方、トラップとして現れたモトハル(シェリー曰く劣化モトハル)を相手にしていた一方通行、結標、ショチトルの反応は酷かった。

「似てるのは顔だけだったなァ。しかもあの土御門の顔だから思いっきりブチ壊せていいストレス解消になったぜ」
「でも良く見ると土御門と色々と違ってる、というかギリギリ似てる程度のそっくりさんって感じね。首だけ『座標移動』ですっ飛ばすのって癖になりそう♪」
「エツァリはいつもより張り切ってたな。私は特に気にしていなかったが。楽しかったことは否定しない」

 グループのメンバーとショチトルの感想に打ちひしがれた土御門は月夜に泣きつく。

「うわ~~ん、月夜~、みんながオレのこといじめるにゃ~」
「はいはい泣かないの。それに日頃からみんなに悪いことしてるからあんな風に言われるんだよ? 元春も反省しなさい」
「にゃ~、月夜がそうゆうなら。にしても、何でオレをモチーフにしてたんだ?」
「簡単な話さ。私のゴーレムの戦闘スタイルに一番適してるのが土御門、あんただからだよ」




 和やかムードの当麻一行の雰囲気を壊したのは、意識を取り戻したシェリーだった。
 立ち上がるシェリーに当麻達は警戒を強めるが、土御門がそれを制する。

「みんな安心していい。シェリーには戦う力も残ってないしそもそも他の奴らと違って俺達、というか美琴ちゃんを抹殺する気無かっただろ?」
「はあああああああああっ!」×当麻一行-土御門
「気付いてたのか、さすがは必要悪の教会きってのトリックスター土御門といった所だね。いつから気付いてた?」
「お前さんが敵として現れた時から引っかかってはいた。オレの知ってるシェリーなら俺達を廃病院に誘い込んだ時点で廃病院ごと俺達を潰してる筈だからな」

 土御門のシリアスな部分を知らない者達は彼の頭の冴えにただ驚くばかりである。
 そして土御門は「それに」と呟くと、さらなる仮説を立て始める。

「シェリーが本気で戦争、戦いを起こすならもっと派手に、それこそこの付近一帯で地獄絵図に変えるくらいのことはやるからな。一度は学園都市でテロ起こしてるんだぜい、シェリーは」
「あーーーっ! 思い出しましたわ! この方、わたくしを白昼堂々と襲い、お姉さまの超電磁砲にやられたテロリストではありませんの!」
「そういえば……。あの時と出してるものが違うから気付かなかったわ……」
「気付くのが遅いんだよ、ったく。それにしてもエリハルには改良の余地有りか。新しい人型ゴーレムってのは意外と難しいもんだ。レポート書くの面倒だな」

 自分は最初から気付いていたのに、美琴と黒子が気付いていなかったことにシェリーは呆れながら首をコキコキと鳴らす。
 その後でシェリーが言ったレポートのフレーズに引っかかりを覚えた土御門が尋ねる。

「ちょっと待つぜよ! レポートって何のことだにゃー? ……まさかシェリー、お前さん」
「ああ、私は最初からオルソラ率いる部隊には入っていないのさ。目的は新しいゴーレムの試験運用で今回はイギリス清教から正式に許可を貰ってる」
「じゃ、じゃあどうしてオルソラ達と一緒に行動……いや、その方が都合がいいってわけか。まったく大したタマだよお前さんは」

 シェリーの告白に驚いたのは土御門だけではなく、残る当麻一行も驚きを隠せない。
 そこへ更なる驚きをもたらす言葉を今度はオルソラが発する。

「シェリーさんは私のお願いを聞いてくださった、それはそれは友達思いの優しい方なのでございます。それにしても聞いていた話と随分違いましたわね」
「へ? オルソラ、違うって何のことだ?」
「あなた様の恋人のみさかさんでございます。とても素晴らしいお方でございましたわよ。ええ、友情に厚いお嬢さんでした」
「……いや、そこはいいから。それで何が違うっていうんだ?」
「あんたの恋人の評判だよ、幻想殺し。私達が聞いていたのとは全く違って驚いたよ。ま、おかげでやる気が多少は湧いたからいいんだけど」

 オルソラ、それにシェリーが言った美琴についての評判について尋ねた当麻。
 二人は多少迷いながらも当麻、それに美琴には怒らないことを約束させて話し出した。

「私が聞いたのは幻想殺しの女が科学の力を使って洗脳とか、無理やり脅して恋人にしたとか、そんな感じだな」
「私の方はとうまさんを寝取ったとか(ピー!)してとうまさんを(ピー!)したとかでした。だからこそ私はとうまさんと結婚しようと事を起こしたのでございますわ。あら?」

 シェリーの方はともかく、オルソラの(ピー!)の部分、いわゆるHで卑猥で過激な言葉を聞いた上琴は顔を真っ赤にさせて呆然としていた。
 他のメンバーも耐性が無い者は上琴と同じ反応を、そうでない者は呆れたといった感じの反応だ(打ち止めは一方通行に耳を塞がれて聞いていない)。
 ショックから立ち直った当麻が怒ることも忘れて尋ねたこと、それは、

「……と、ところでさ、その噂の出所って誰だか分かるか?(大本は多分……)」
「私も直接聞いたわけじゃないからね。なんかどんどん噂に尾ひれが付いたって感じはしてたな」
「同じくでございます。それを受けてシスターや魔術師の皆さんがとうまさんと私の結婚を望んでいたのでございましょう」
「(オルソラの話は流そう)それで? 結局誰なんだ?」
「「禁書目録(でございます)」」

 予想が当たった当麻だが、こんなに嬉しくない的中があるだろうかと思い始めてきた。





「やっぱりか…」

予想が当たった当麻はげんなりしていた。

「にゃ~。カミやん…同情するぜぃ…
 で、オルソラ?禁書目録はどこに居るんだ?」

「私は知らないのでございますわ。」

「ロンドンじゃないのか?必要悪の教会で見かけたぞ。」

オルソラの代わりにシェリーが答える。

「にゃ~。ね~ちんにも確認してみるにゃ~。」

土御門が携帯を取り出す。



「ねーちん、禁書目録の居場所は分かるかにゃー?」
『インデックスですか、それが…日本に居るらしいんです』

「なぜ日本に居ると言えるんだにゃー?」
『5000人の魔術師とシスターの中にステイルが紛れていたんです』

「ってか何でステイルまで居るんだ?」
『ステイルの話によると『インデックスに巻き込まれた』とのことで』

「そういうことか。でもそうなるとステイルと一緒に捕まったんじゃないのかにゃー?」
『捕まった者達の中にインデックスは居ませんでした』
「何ですと!」
『しかもステイルの話だと『神奈川に行って来ると言って空港から去ったよ』と言ってました』

「まじかにゃー」
『私達も1箇所以外探したのですが見つからなくて』
「一応聞くけどその1箇所とは………」












『上琴の家です』
「えらいこっちゃー」


「インデックスは何処にいるんだ?」
「カミやん、これ聞いて八つ当たりしないと約束してくれるかにゃー?」

「?ああ、約束する。」
「実はだにゃー……」

ただいま説明中…

ただいま説明中…

「「「「「「「「「「「「何ですとーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」」」」」」」」」」」」

「土御門、どういう事だ!?」
「俺に当たられても困るぜい!!」

「どうしてあのシスターに私達の新居が分かったのかしら?」
「野生のカンだと思うよ?」

「それで納得しちまった自分に失望した……。」
「私も……。」


ちなみにインデックスが上琴の新居が分かったと言うと……
クリスマスの後イギリスに戻ったのだが、ステイルと一緒にローラのところに用事があってそこでローラの部屋に落ちていたパーティの招待状を見てしまったからだ。
もちろんその中には一応パーティーの場所が変わっても良いように上琴の新居の場所が書いてあったのだ。

「これからどうすればいいんだぁぁぁぁぁぁぁ」
「とりあえず落ち着けカミやんとりあえずカギを掛けてあるから中には入れないにゃー」

「でもどうせ外で待っているんだろ」
「多分な。それでも新居に戻らないといけないにゃー」

「不幸だー」
「そんなこと言ってないでさっさと行くにゃー」

ということで5カップルは上琴の新居に向うのだった。


 そして日付が大晦日から正月、つまり新年を迎えてしまったことにようやく気付く。
 戦いも終わって無事に正月を迎えられると思っていた5バカップルは、帰ったらインデックスが居ると思うと憂鬱な気分になった。

「ま、とりあえず家に帰って年越し……しちまったけど蕎麦を食べるぜい」
「あー、そういやこのドタバタですっかり忘れてた。俺と美琴の愛が詰まった蕎麦、みんなで食べるんだったな。というわけでここで解散といこうぜ」

 当麻は気持ちを切り替えて皆それぞれに帰る場所に戻るように促す。
 オルソラと精鋭の魔術師&シスター30名は大人しく帰国、シェリーも付き添う形で空港に向かう。

「みさかさん。あなたみたいな方がとうまさんの恋人で安心したのでございます。これから生まれる新しい命、大切に育んで下さいませ」
「産まれませんから! そもそも作ってもいませんから! 作るとしてもちゃんと二人で責任取れるようになってからですから!」

 オルソラのペースに最初から最後まで、しかも最後は乱されまくってとんでもないことを言っている美琴を当麻が宥めてオルソラに別れの挨拶をした。
 シェリーもオルソラの後に付いて行こうとしたが、立ち止まって浜面の方へと歩み寄った。

「あんたの拳、なかなか効いたよ。まあ幻想殺しほどじゃないけどね。約束だ、名前覚えてやるから教えろよ」
「勝ったのに何でこんなに上から目線? まあ、いいけど。俺の名前は浜面仕上だ、忘れんなよ!」
「約束だからな。ちゃんと覚えててやるよ浜面仕上。じゃあまたな。そこの可愛い彼女、大事にしろよ」

 浜面の後ろからこっちをジーッと見てる滝壺と目が合ったシェリーは、優しく微笑んだ後でオルソラ達と共に帰って行った。
 結標とショチトルは、当麻と土御門から海原をこっちに来させないように何度も念押ししてくるのでうんざりしつつも了承し、学園都市へと戻って行った。
 残ったのは5バカップルと絹旗と対馬で、対馬は神裂と合流する為にここを離れようとするが絹旗は、

「絹旗、あなたも私達と来る? それともみんなと一緒にお正月を過ごす?」
「何だ絹旗、俺達に気でも遣ってるのか? 大丈夫だ、お前も俺と美琴の義妹なんだから歓迎するゴフッ!」
「……超幻想殺しお兄ちゃん、私達妹のことは名前で呼ぶって約束したのに超酷いです。だから超幻想殺しお兄ちゃん達とじゃなくてママさん達とお正月を超過ごします!」
「ご、ごめん絹は……最愛。って、結局帰る方向は同じかよ! じゃあさ、機嫌直ったらこっちに来いよ。待ってるから」
「しょ、しょうがない超お兄ちゃんですね。名前で呼んでくれましたし、初詣までには超機嫌直ってるでしょうからそれまで超待ってるんですよ!」

 対馬の一押し、それと当麻効果(?)で素直に上琴の両親の家に向かうことを決意する。
 5バカップルが上琴新居に帰る為に歩き始めた頃、空港では一つの珍事が起きていた。

『神裂さんから報告がありまして、当麻お兄ちゃん達を襲った本隊の皆さんも無事投降、そちらに向かっているとのことです』
「分かった。……それにしても君がこちら側の事情を知って、それでもこうやって私達のフォローをしてるのは不思議な気分だね、初春さん」
『私もです。あのパーティーで知り合った騎士団長さんとこうして、こんなことを話してるなんて』

 空港にいた騎士団長は初春からの報告を聞きながら、彼女とは奇妙な縁があると思っていた。
 建宮が見ていたら嫉妬で怒り狂いかねない二人の電話のやり取りに割って入ったのは、今回の功労者の一人でもあるウィリアムだった。

「それより我々はいつまでこうしてこの粗忽者達の監視を続けるのであるか?」
「そう言うなウィリアム。間もなくロンドンからの回収班が到着するはずだ。そうだね? 初春さん」
『はい。超音速旅客機が数機、そちらに向かっています。それとアックア、もうウィリアムさんでいいですね。驚かないで聞いて下さい」

 名前で呼ばれたウィリアムは少し途惑いつつも、初春の申し訳無さそうな声に疑問を感じていた。
 初春からもたらされた情報はウィリアムをこの上なく驚愕させるものだった。

『その超音速旅客機に第三王女、ヴィリアンさんが乗っているそうです』
「なっ! どうしてヴィリアンが日本に向かってるのであるか! そもそも公務はいいのであるか!」
『女王陛下自ら迎えに行って来いって仰ったらしく、公務も一人王女が居なくたって何とかなるって楽しげに送り出したようです』
(言いかねないな、あの女王なら。ウィリアムには同情すべきかどうか迷う所だな)

 ウィリアムと初春が話していると、一機の超音速旅客機が到着した。
 嫌な予感がしつつもウィリアムは超音速旅客機から降りてきた女性を見て逃げようとするが、

「ウィリアムのバカーーーーッ! 人の顔見るなり逃げるなんてーーーッ!」
「うがっ! い、痛いのである! ヴィリアン、旅行鞄は投げる物でないのである!」
「細かいことは気にしないの! じゃあ早速向かいましょう♪」
「向かうとは? 我らはロンドンに戻るのではないのであるか?」

 ウィリアムの疑問を解消したのはヴィリアンではなく、とても楽しげな初春の声だった。

『あー、言い忘れてましたけどヴィリアンさんに頼まれて混浴温泉のある超高級老舗旅館の予約、しかも離れで5泊6日で取っておきました♪』
「ありがとう初春♪ というわけでウィリアム、クリスマスの時は上手く煙に巻かれましたが今回は逃がしません! 私達の愛、きっちりと育みましょう♪」
「ちょ、落ち着くであるヴィリアン。騎士団長、あの少女と話をさせるのである!」
「初春さんなら電話を切ったぞ。彼女もこちら側のために一生懸命動いてくれてるんだ。責めてやるなウィリアム」
「行きましょウィリアム、私達の婚前旅行にっ!」

 ヴィリアンに引かれて去っていくウィリアムの姿を騎士団長は笑いを堪えながらも姿が見えなくなるまで見送った。
 二人が去った後で騎士団長は真面目な顔に戻ると、自分の仕事へと戻って行った。
 一方、上琴新居に徒歩で向かっていたインデックスだが、彼女にとって予想外の出来事が待っていた。


「え?何なんだよこの家は?」

インデックスが驚くのも無理はない。何せ上琴の新居はそこら辺の家の三倍もあるのだから(しかも周りの家も相当大きい)。

「にしてもとうまと短髪遅いんだよ……帰って来たら噛み殺し確定なんだよ……」

その頃の上琴達は……

「食料はどれだけ買っておいた方がいいと思う?」
「そうだな……、俺達は明後日辺りに帰るし……春休みまでは母さん達が来るから……これぐらいでいいんじゃないか?」

「カミやん、これっぽっちの食料なんて家に帰ったら暴食シスターに1人で全部食われちまうぜい?」
「同感だなァ…」

「帰った時にあの真っ白シスターがいたら半殺しでいいんじゃない?」
「発想が犯罪的ですの……」


買い物が買い終わって歩いている途中……

「何か大晦日は休んだ気がしないし、帰ったらインデックスが待っているし不幸だー」
「当麻、なんか最近『不幸だー』を使う回数増えてきてない?」

「なんか少しだけ3ヶ月前のカミやんに戻ってきたにゃー」
「ホンマやー。なんか懐かしい気がするわー」
「うるせー」

「そういえばさっきから気になってたんだけどインデックスって誰?」

浜面が質問してきた。

「インデックスとはな、暴食が取り柄の2ヶ月前までカミやんと同居していたシスターだにゃー」
「でどういう関係だったの?」
「それわなーぶごっ!」

上条は土御門が変なことを言いそうだったので、殴った。

「まだ何も言ってないにゃー」
「お前のことだから変なことを言いそうだったから」

「オレってそんなに信用無い?」
「「「「「「「「「うん」」」」」」」」」

「ひどいにゃー」

一方、家の前で待っていたインデックスは……

「zzzzzzzzzおなかいっぱいzzzzz」

眠ってしまった。



土御門が誤解を招く発言を言わせない為に、
嫌々ながらも上条はインデックスの説明を浜面にしながら歩いていた。

「~っというわけなのですよ。」

「おお。そんな事が…
 え?でも話を聞いた限りだととりあえず食べ物をあげれば落ち着くのか?」

「無理(だ)(だね)(だにゃ~)(かな)(なァ)(かもってミサカは略)(ですわね)(やろ)」

暴食シスターの恐怖を知らない浜面と滝壺はキョトンとしてる。
(ちなみに白井や白雪、打ち止めも修学旅行での体験でどのくらい危険かは分かっている)

「っと、そろそろ着くにゃ~。」

新年早々5カップルが上琴新居宅前で見たものとは…




「にゃー、カミやんはどうやら幸運の女神に愛されてるみたいだぜい?」
「…本当に心の奥底からそう思うのですが」

「zzzzzzzzzおなかいっぱいzzzzz」
「気持ちよさそうに寝てンなァ…」

「でもどないするん?このシスターはんこのままここで寝かせとくわけにはいかんやろ?」
「俺的にはこの小さな体に大量の食料がはいるとは思えないのだが…」

「「「「「「「「恐ろしいことに入るんだよ…!!」」」」」」」」
「「よく分かりました…。」」

「まあ禁書目録はこっちに来ている騎士団長にでも回収させるにゃー。ピピピのピッと、」

もしもーし?と電話をかけてる間に…

「…なんだかとってもいちゃいちゃを見せ付けられてる気がするんだよ…」
「「「「「「「「「起きたーーーー!!!!」」」」」」」」」


 当麻達が帰って来たことによって眠りから醒めたインデックスだが、どうにも力が入っていない様子。
 しかし目の前の暴食シスター覚醒に冷静さを欠いている当麻達はそのことに気付かない。

「落ち着け、落ち着くんだインデックス! 新年早々俺を噛んだって美味しくないぞ!」
「うん、とうまが美味しくないのは当たり前なんだよ。私には人肉を食べたいなんて衝動は無いんだから」
「その割には私の頭をガッツリと噛んでたような気がするんだけど……」
「短髪……そうなんだよ! 私はとうまと短髪を懲らしめる為にここに来たんだよ! 明けましておめでとうそしていただきます!」

 インデックスによる上琴咀嚼ショーが始まるかと思われたが二人に飛びつこうとした途端、インデックスが倒れた。
 倒れたインデックスからは『ギュルルルルルル! ゴゴゴゴゴゴッ! ゴギュルルルルルルッ!』というとても腹が鳴く音とは思えない音が聞こえてくる。

「イ、インデックス、さん?」
「お、お腹空きすぎてか、体に力がは、入らないんだよ……」
「そういえばねーちんが空港からこっちに向かったって言ってたけど禁書目録、お前さんどうやってここまで来たんだ?」
「あ、当たり前のことを聞かないでほ、欲しいかも。と、徒歩なんだよ……。おまけに何も食べてないからお腹がペ、ペッコペコで……」

 土御門はインデックスの答えが予想通りだと分かるとすぐさまどこかへ連絡を取ろうと携帯を取り出す。
 しかし連絡を取ろうとしている人物が視界に入ると、その人物を大声で呼ぶ。

「おっ、ステイルお迎えご苦労さんにゃー♪ お目当てのお姫様ならここでお腹空かせてダウンしてるぜい」
「すまない土御門。その子を取り逃がしたのは僕の落ち度だ。……ってどうしてみんな僕を怖い目で見る?」
「テメェそいつの仲間なんだよなァ? だったら俺達を襲った奴らの仲間ってことだ、違うか?」
「襲った……? ち、違う! 僕はその子に無理やり付き合わされただけだ! それに僕たち二人はオルソラの部隊には数えられていない!」

 ステイルの言うことが信じられない当麻一行はそれぞれに戦闘態勢を取り、ステイルに対して身構える。
 それを阻止したのはこういった方面ではめっぽう頭が切れる土御門だった。

「みんな待ってくれ。ステイルの言ってることは本当だ。オルソラ達は禁書目録の居場所を知らなかった、つまりオルソラ達の部隊には入っていない」
「ですがその殿方がそこのチビガキと共謀してあの部隊に潜り込んで、抜け駆けしていた可能性も否定できませんわ」
「それも心配いらない。ねーちんがステイル本人から巻き込まれたって証言を聞いている。潜り込んだのは事実だとしても、ステイルは最初から禁書目録を止める為に付いて来たと考えていい」
「……それでも僕が止められなかったことには変わりは無い。アックアに吹っ飛ばされなければこんなことには……くそっ」

 土御門の推測が正しいと分かると残りの面々は少しだけ彼の評価を戻すことにした。
 ウィリアムの強さをよく知っている当麻と土御門はウィリアムの攻撃に巻き込まれたステイルに心底同情した。

「それでこの二人どうする? 何だったら母さん達に引き取ってもらおうか?」
「それなんだけどさ、当麻。この二人も私達の家に迎えてあげない? お客さんとして」
「「「「「「「「「「「はあああああああああああああっ!!!!」」」」」」」」」」」

 美琴の提案に当麻達バカップルサイドだけでなくインデックスとステイルも驚きを隠せない。
 本当なら有無を言わせず却下するのだが、美琴の決意を秘めた表情に当麻が敵うはずも無く、

「分かった、美琴がそう言うなら。いざとなったら俺が護ってやるからな」

 美琴のお願いを受け入れ、インデックスとステイルは上琴新居に客人として迎え入れられることに。

「(何だか情けをかけられた感じなんだよ…)」
「(インデックス、そんな事言うもんじゃない!!実際今夜は泊めて貰う場所が見つかってないんだ!!)」
「(そうは言ってもとうまを科学の力で洗脳した短髪には何か裏があるに違いないんだよ!!)」
「(科学の力でもそこまで出来ないんじゃないかな…)」

ボソボソ話している二人に気づいたのか美琴がこんな事をいった。

「そんなにお腹空いてるの?こんな事もあろうかと思ってアンタのために結構食料買ってきたんだけどなー?」

その言葉を聞いた瞬間インデックスの態度が豹変する。

「短髪サマ!!私は短髪サマを誤解していたんだよ!!だからご飯を!!」
「短髪短髪って、それがアンタの礼儀なわけ?名前で呼びなさい。」
「ハハー!!みことサマ!!」
「それでよろしい!!」

美琴は珍獣暴食シスターをうまく手なずけていた。

「化学の力は本当に洗脳出来るのかもしれないね…」

ステイルは知らない、学園都市には似たような装置があることを。

「それじゃあ中に入りましょうか」
「分かりましたなんだよ!!みことサマー!!」


「土御門のやつ、いきなり電話を切るとは失礼だな」
「騎士団長、どうかされましたか?」

 土御門から電話をもらった騎士団長だが、いきなり電話を切ったことに少し怒っていた。
 実はインデックスが目覚めたことで慌てて土御門が電話を不本意にも切ってしまったのだが、そんなことは知る良しも無い。
 騎士団長と合流した神裂、建宮は連行されていくオルソラの部隊を呆れ顔で眺めていた(途中で合流した対馬は浦上と共に五和の監視の為学園都市に)

「それにしてもよくこれだけの人数が集まったものなのよ。みんな暇人なのか、それとも上条当麻のフラグ体質の業なのか、判断に難しい所なのよな」
「ですがこれでしばらくは彼女達も大人しくなるでしょう。初春がシェリー、インデックス、ステイル以外は全員一ヶ月は日本への入国は禁止の方向に動いてくれていますし」

 初春の名前が神裂の口から出た後で、騎士団長がそのことについて楽しげに話し出す。

「それにしてもまさかあの初春さんが魔術側に協力してくれるとはな。本当に世界というのは面白いものだ。そうは思わないか?」
「面白いのかはさて置き、科学側の初春が私達魔術側の人間の為に動いてくれるのはいいことだと思います。両者の関係も変わるかもしれませんし」
「うむ、その為にまず飾利姫のパートナーとしてこの建宮斎字が魔術側の代表としてあだだだだっ!」

 科学と魔術の関係の好転を願う神裂の発言を台無しにした建宮を彼女のワイヤーが容赦なく縛り上げる。
 そして建宮をそのまましばらく放置することを決定すると、神裂と騎士団長は自分達の仕事を再開させるのだった。
 その頃、上琴新居に客人として迎え入れられたインデックスとステイルは新居の内部にただただ驚いていた。
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー