とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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kinsho_second

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だれでも歓迎! 編集
1週間後



上条と美琴は空港の出発ロビーにいる。最強能力者決定バトル大会で優勝し、ハワイ旅行を勝ち取ったからだ。


「で、行って最初は何する?今のうちに決めといた方がたくさん遊べるだろ」


「そうね。まず泳ぐのは外せないでしょ」


荷物を預けながら話しているとなにやら隣のカウンターが騒がしい。


「やだやだやだっ!!ミサカは窓側がいいってミサカはミサカは駄々をこねてみる」


「最初から席は決まってンだよっ。無茶を言うな!」


隣のカウンターには一方通行と打ち止めがいた。


「なんでいるんだ?そうか、あいつらは草津に飛行機で行くのか」


「それなら車で行ったほうが早いでしょ。そういえば2等の賞品もハワイになったとか聞いたような気がするわ…」


そういって二人は顔を見合わせる。 


何かというと突っかかって来るモヤシ といろいろ暴露するアホ毛。


二人はおなじ結論に至った。


「「不幸だ…」」


その時誰かが上条の背中をたたいた。


「どこが不幸だにゃーカミやん?」


「つっ、土御門!?しかも白雪まで?なんで!?」


「いちおう学校は休みだしにゃー。白雪が行きたいって言うからちょいちょいっと予約したんだぜい。」


「元春に行くにゃーっ!って言われてエイプリルフールかと思ってたけどホントにホントだったんだー。」実に楽しそうな満面の笑みの二人。


間違いなく魔術がらみではないと確信しつつも上条は荷物チェックの後土御門を連れ出す。


「ちょいちょいってのは何だ?」


土御門は自信満々に言う。


「ネセサリウスに頼んだにゃー。」


「ぬぁにぃ!?まさかの厄介事か!?」


「違うぜいカミやん。あそこにも十字教がらみのものがあるからにゃー、その調査ってことにしてごり押ししたんだぜい。『日本語教師の頼みなんだぜい』って言ってにゃー。」


最後の一分に???な上条である。
「十字教がらみのものってなんだ?アビニョンみたいなのは御免だぞ。」


「心配ないぜいカミやん、あそこにあるのはねーちんとかと違う「列聖」された「常人」の聖人関連のものだにゃー。霊装なんかはまずないから安心するにゃー。」


「じゃあなんで調査ってことに?」


土御門は胸を張って言う。
「だからこそのゴリ押しだにゃー!」


「テメエッ!!それ絶対英国国民の血税の無駄遣いだろっ!!」


「あっちじゃみーんなやってる事にゃー。」


宗教ってそんなものなのか。とあきれる上条。まあ人を救うと言いながら戦争の原因となって人を不幸にしているからそんなものなのかもしれない。


「ふたりでこそこそ何してんのかなー?」


「「何でもありましぇん!」」


「ひどいなー元春はー。上条君も彼女ほっとくのはご法度だよー。」


「「スンマセン。」」


「じゃあ戻るよー。そろそろ搭乗手続きだからね。わたし乗るの初めてだから楽しみ。」


「ん?白雪、おまえ去年海外旅行行ったんじゃなかったっけ?」


「え?行ったけど?それが?」


「普通飛行機で行くだろ海外は。」


「そうだけど?」


「にゃー。月夜、カミやんが何でこう言うか分かったにゃー。カミやん、滑走路の方をよーく見るんだぜい。」


見るとそこには「アレ」がある。
上条当麻が攻撃された意外で感じた最大の恐怖。


「ソレ」は上条の目には悪魔のようにも思えた。


「まさかの超音速旅客機!?」


「そのまさかだにゃー。カミやんの不幸も筋金入りだぜい。彼女の前で醜態さらすかにゃー?」


「まったくもって、……不幸だぁーーっ!!」


上条の不幸はそうそう簡単に終わらない。


3バカップルは金属探知機の列に並んでいるのだがなかなか列が進まない。


超音速旅客機は文字通りとんでもないスピードで飛ぶために保安検査が非常に厳しい。


普通の飛行機ならばアクセサリー程度の金属は持ち込めるが超音速旅客機だけは違う。


5分たってもほとんど列が動かないので一方通行が打ち止めを肩車して状況を見させる。


「なんかもめてるよ、ってミサカはミサカは報告してみる」


「迷惑ね。変な奴がいたのかしら?」


その頃白井黒子はというと・・・


青髪ピアスと共に空港にいる。そして金属探知機で引っかかっている。


「ですからお客様。金属はお持ちしてないのでしょうか?」


「何度言ったら分かりますの?金属など持っていませんわ」


「白井はん。アクセサリーとかは着けてへんの?」


「つけてませんわ...あ」


白井は太腿のホルスターから金属矢を抜いて係員に渡す。


もう一度通ると今度は鳴らなかった。
そしてハワイ行きの飛行機に乗るのだった。


機内にて。


機内へと入っていく6人。


そしてそこで残る2人に気がついた。


「「「「「「アンタ達まで!?」」」」」」


「初春に頼んでジャッジメントの当番を代わっていただきましたの。○○(青ピ)さんがどうしても行きたいとおっしゃるので……。」


「あれ?白井はんがゆうたんと痛っ!!痛い痛い!!」


「口は災いのもとですのよ。」


「まあとりあえず座ろうぜ。」


座席。
         機首↑


美琴・当麻|通|      |通|打ち止め 一方
      | |黒子 青ピ | |
      |路|      |路|



さてついに離陸という時。


上条さんは青くなっている。だがポーカーフェイス。(本人的には)


しかし美琴にあっさりと見抜かれて…


「当麻…」


「何だ…?」


「もしかして怖いの?」


「!!!」ギクッ!!


「怖いんだ…」


「これはどうしてもな慣れることができなくてな…」


「大丈夫だよ…」ギュッ と抱きつく。


「私がいるから…ね?」


「美琴…」


「当麻…」


二人はお決まりの大人のキスをする…。


上琴が桃色空間を作り出している反対側の席では打ち止めが必死に訴えていた。


「気持ち悪ーい、ってミサカはミサカは今の状態をあなたに伝えてみる」


しかし一方通行は意外と言うべきか、流石と言うべきか、何事もないように寝ている。


「そろそろ限界かも、ってミサカはミサカは深刻な現状を伝えてみr」


失神してしまった。


その時上琴空間では。


「ふぅ、落ち着いた。ってか慣れると普通だな。」


「ふふーん。美琴さんに言うことは?」


「ありがと♪」


「口先じゃあねーん。」そう言って(以下略)


チュッ。


「おおーっ積極的だねえ。」


「ホントだにゃー。後ろで見てるこっちが恥ずかしいぜい。」


「こっちも負けてらんないぞ元春。」


「にゃ?」月夜のほうを向いた瞬間、


チュッ。  こっちもやられた。


「ムムム、こっちも負けらんないわよ当麻♪」


チュッ、レロレロレロ×5


「ならばこっちも。」月夜が言う。


チュッ、レロレロレロ×10


「当麻、こっちも本気出して行くわよっ」


チュッレロレロレロ×20


エスカレートしていくバカカップル×2.


それを後ろのほうから眺めている見た目大学生な女性に気付かずに。


一方親たちは。


詩菜と美鈴は夫たちの出張先がハワイということで便乗して遊びに行っていた。


その飛行機の中で前方に座っているとてもいちゃいちゃしているカップルを見つけたのだ。


「あらあら。とってもアツアツなカップルですこと」


「美琴ちゃんもあれくらい積極的ならいいのに。ねえ詩菜さん」


二人の席からは土御門月夜カップルは見えるのだが上琴カップルは見えていない。


「ちょっとお手洗に行ってきますね」美鈴は立ち上がり通路を歩き始める。


上琴の席とは反対側の通路を美鈴は歩いている。


「おおおおおおお、お姉様っ!!公衆の面前でなにをなさっているのですか!!」


美鈴は反射的に声の方向を見る。


「なにって...キスだけ、ど!!!!!!!!!」


答えている途中に美琴は美鈴と目が合った。


「え?なにやってんの」


「美琴ちゃん。そんなところまで進展してたのね。ちゃんとお母さんに教えなさいよ~」


「だからなんでこんな所にいんのよ!」


美鈴は質問に答えずに急速旋回して詩菜の所に戻り、見たことを説明した。


「あらあら。それは刀夜さんに報告ね」


二人で笑っている母親達だった。



一方父親たちは対照的であった。
いや、母親たちと対照的、という意味ではない。


「んぐぐぐ……」歯を食いしばって超音速旅客機ではなくいつもの普通の旅客機で来ればよかったと悔やむ上条刀夜。
息子は克服したというのに……。


「あらあら。刀夜さん的には飛行機は苦手かしら?」


「%$#&=~\\?>!#W””GH(**‘&)89&%$#」(この飛行機だけが特別なんだっ!)


「あらあら。これじゃあ当分話はできませんね。」


「?%$&(」(??????)


もう一人。


御坂旅掛は寝ていた。


おや?15秒前は起きてたはずだが?


では♪時計の針を15秒まき戻してみよう☆


「ねえねえ父さん、美琴と彼氏のことどう思う?」


「ふん、どう言う仲か知らんが、挨拶くらいしてしかるべきだろう。」


「出来ないわけがあるのよねー♪ゴニョゴニョゴニョ」耳元に囁く美鈴。


直後。


想像力豊かな旅掛は寝息も立てずに深い眠りに就いたのだった。


すくなくとも、美鈴は寝てると思っている。


そして、あっという間にハワイは近づく。………
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