小ネタ 卒業
上条当麻は待っていた。
何を待っていたかと言うと1つは自分の想い人―――御坂美琴である。
彼は今常盤台中学の正門にいる。今日は学園都市の全ての中学が卒業式
ということで学園都市には保護者がごったがえしていた。
「なにも一日ですることねぇんじゃねえか?」
そんなことをつぶやいていると門から茶色い髪の御坂美琴が美鈴にあや
されながらやってきた。
「美琴ちゃ~ん。いい加減なきやんだら?そんな顔じゃあの子に会えな
いわよ?」
そういいながらこっちを指差した。ちなみに美鈴は上条がここにいることを
知らないはずだ。
――――なんでわかったんだ?
そう思いつつも美鈴が手招きしてきたので近寄る。
「あいつがこんな所にいるわけないじゃな・・い・・・」
「よ、よう。卒業おめで・・・・」
言い終わる前にいきなり雷撃が飛んできた。
「あっぶね!いきなりなにを・・・」
「うっさい!なんでこんなとこにいんのよ!」
バチバチいいながらそう問いかけられたので正直に言う。
「なにって・・・・お前に告白しに来たんだよ。」
さらっとそう言う。
「「こっ、告白!?」」
美琴と美鈴がおもわずハモる。
「なっ、何を言って・・・あっ、そ、そうだまた何か
に巻き込まれてんでしょ?その事を告白しに・・・・」
「いや、違う。一回しかいわねぇからよく聞けよ?」
そう言って深呼吸をして言った。
「俺は」
囁くように
「御坂美琴のことが」
しかし力強く
「好きだ」
そして真っ直ぐに伝えた。
「これが俺の答えだ」
そして美琴に手を差し出した。
美琴は驚いていたがすぐに落ち着いて手を握り返してきた。
「やっと言ってくれたわね。その言葉をずっと待ってたわ。あの日から
ずっと・・・・」
美琴は上条に2年の秋に告白していた。しかし上条はそれを断った。
理由は簡単御坂が中学生だったからだ。
その事を言うと御坂は泣きながらいった。
「じゃ、じゃあ私のことはきらい・・・・?」
今にも壊れてしまいそうな御坂を抱き寄せて囁いた。
「そんなえわけねえだろ?」
そしてこう言った
「時期が来たら俺なりの答えを出すからそれまではこのままの関係で
いてくれないか?」
御坂はわかったといって上条の腰に手を回してきた。
「そのかわり、もう少しこのままでいさせて?」
上条は無言で御坂を抱きしめた。
そして今日答えを伝えにきた。
「待たしてすまなかったな。お前の答えは?」
「私はあの時も今も変わらない・・・あんたのことが好きよ?」
そういって抱きついた。
上条も美琴を抱きしめた。
「今まで待たせちまった分これから楽しもうな美琴」
「当たり前よ」
そう言って口付けをした
しかしお忘れではないでしょうか?すぐ近くに美鈴がいることを・・・・・
「いや~上条君大胆だねぇ~」
そう声を掛けられて上琴は我に返った
「さっすが上条君!私が見込んだだけあるわ!」
「いっ、いや・・・これは、その・・・・」
しかし美鈴はとんでもないことを言った。
「いまのキスシーンは詩菜さんと旅掛・・・ああ美琴ちゃんの
お父さんね。その二人に送ったから。事後承諾で悪いけど」
この親子は・・・なんで事後承諾なんでしょうか?
そのとき美鈴にメールが来た。
あっなんか嫌な予感がする・・・・・・
「上条君・・・・明日家の旦那が来るから、がんばってね☆」
「「がんばってね☆」じゃねぇぇぇぇぇぇぇ!」
横を見るとうれしそうな美琴がいた。
それを見て上条はため息をついた。
「美琴・・・何があっても一緒だぞ?」
聞こえないようにそう言った。
「しかしいきなりかよ・・・・・認められなかったらどうしよう」
しかし上条の不安とは裏腹に旅掛にかなり気に入られるのはまた別の話