星のカービィRPG @ ウィキ

悪夢病と夢の管理人

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なんとなく嫌な夢を見たような気がして、カービィは目を覚ました。
ぴょこんとベッドから飛び降りて、家を出て、そのまま城下町へと向かう。
城下町はいつもと同じ様相だが……どことなくざわついていた。
「大王が起きないらしい」
「アドレーヌも何度起こしても起きないんだって」
「え、それって何かの病気?」
「友達の友達のワドルディが言っていたんだけど、メタナイトも起きないらしいよ」
町のあちこちから、そんな話が聞こえた。
カービィは慌ててデデデ城に向かう。
城の中はさらに騒がしかった。
「夢の泉に何かがあったのかもしれません」
ポピーブロスシニアがこんなことを言う。
カービィは夢の泉へと向かう事にした。
夢の泉に到着すると、羊のような男の子が泣きじゃくっていた。
その隣には緑色の女の子。
近寄るカービィに気付いた男の子は驚いたように顔をあげ、カービィを見た。
一方の女の子は
「いつぞやに悪夢を倒してくれた人ね」
と、カービィに言う。
驚くカービィに対して、女の子は
「私はそこに生えている夢の樹よ。だからここで起こった事は何でも知ってる。ちょっと困った事が起こったから、今はこうして人の姿をしているの」
と答えた。
「ほら、あなた、いつまでもめそめそしてないで、この子に『あのこと』を話してみなさいよ」
夢の樹に言われて、男の子は泣き顔のまま話し始めた。


僕の名前はレム。お仕事は夢の管理人。
大好きなメアお姉ちゃんと一緒に、広い宇宙を巡りながら、色んな星にある夢の泉を見守ってきた。
お父さんとお母さんはもういないけれど、代わりにミッドナイトがいるから寂しくはなかった。
ミッドナイトは夜の化身。
夢の管理人に仕えるのがお仕事なんだって。
僕らは長い間、ずっと宇宙を旅していたんだけれど、この星に近づいたある日、メアお姉ちゃんとミッドナイトがどこかに行っちゃったんだ。
たぶん、この星に来たんだろう、って僕は思って、それで一人でこの星に来たんだけれど、お姉ちゃんたちはどこにもいなくて……


「うぇええええん」
それだけ言うと、またレムは泣き出した。
「もう、男の子がめそめそしないの!」
夢の樹が一喝したが、レムは泣き止まない。
「まったく……。とにかく、この子はお姉さんと、それからお付きの人とはぐれちゃって困ってるの。でも、私の困ってるのはまったく別の話なの」
夢の樹はそう言って改めてカービィを見た。
「あのね、よく聞いて。誰かが夢の泉に手を加えたの。おかげで水の流れが変わってしまって、悪夢を封じ込めた私の『実』が幾つか町に流れて行ってしまったの」
カービィは首を傾げた。
「その『実』はね、時間とともにはじけるの。それで『実』の近くにいた誰かに、永遠に覚めない強力な悪夢を見せてしまうの」
カービィは城下町での出来事を思い出していた。
「え? すでに誰かが眠ったままになってるの?」
うなずくカービィ。
「大変! そうなるともう自力では起きられなくなるわ! 誰かが夢の中に入って無理矢理起こしてあげないと……でも、夢の中に入るだなんて……」
「僕、できるよ」
レムが言った。
「え?」
「僕、できるよ! 誰かを、違う人の夢に送ること」
レムは顔をあげた。
「だから、行こう! 眠ったままの人を助けに!」
「あなた、お姉さんたちは探さなくていいの?」
夢の樹の言葉にレムは
「ここは小さな星だもん。探さなくたって、きっといつか会える。それに……困ってる人を見かけたら迷わず助けてあげなさいって、いつもお姉ちゃんが言ってたもん!」
と答えた。
夢の樹は一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに笑顔になって
「そうね。それにあなたがいい事をすれば、その話は噂になって、この小さな星中に、あっと言う間に広がるわ。そうすればきっとお姉さんたちがあなたを見つけてくれる」
と答えて
「さぁ、行きましょう!」
と強く言った。



ダンジョンはワドルディ→アドレーヌ→デデデ→メタナイトの順かな?
4ダンジョンクリア後に、今度はカービィの悪夢が出現。
最奥部にミッドナイトがいて……っていう感じ。
ミッドナイト編もそのうち書きます。

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