カードゲーム用語の1つ。
特定の
カードや戦術の存在を匂わせることで、相手のプレイングを抑制、または誘導するテクニックのこと。
「はったり」や「こけおどし」等の意味を持つ英単語の「bluff」が由来。
遊戯王的には、現状使い道のない魔法・罠カードをセットして相手に警戒させることが典型的なブラフとなっているが、それで攻撃を封じさせるのは身も蓋もない言い方をすれば
勝たせたい相手へのご都合主義になってしまうためか、後のシリーズではそこまで露骨なブラフは少なくなっていく。
これまでの遊戯王シリーズでも様々なブラフが登場しているのだが、例によって
ゼアルではこの基本戦術にもツッコミどころが生じている。
【凌牙vs璃緒】戦での
凌牙は、
璃緒に対して
「相手の伏せカードを恐れるのは自分に自信がない証で、伏せカードを恐れずに攻撃するのが成長の証」という旨の発言をしている。
一応、このデュエルで凌牙がセットしていた計3枚の
カードは璃緒に直接影響しないものばかりであり、その内の1枚はブラフ同然の《エクシーズの宝冠》であったため、璃緒が《沈黙の翼》の効果による耐性付与で行っていた伏せ
カード対策は、結果として意味のないものではあった。
ただ、それが意味のないものであると璃緒が認識・断言できる筈もなく、伏せ
カードがあれば対策をたてるのは当然である。
しかも、璃緒の伏せ
カードも破壊されない内はブラフにしかならない《氷炎の卵》であったのだが、当の凌牙はそれを伏せ
カード対策の《ブレイク・ストリーム》で破壊していたりする。
あんた自分に自信がないの?
結果として凌牙は放置しておけば無害な《氷炎の卵》の効果を発動させてしまっているのだが、自分の戦術が裏目に出たにもかかわらず、何故か彼は終始上から目線だった。
そしてもう1つ、
ゼアルにおけるブラフと言えば
遊馬先生を語らないわけにはいくまい。
といっても遊馬はブラフを1回しか行っていないのだが、なんとこの基本戦術が3年間、計146話にも及ぶゼアルでの遊馬先生の成長の集大成として扱われていたのである。
しかもそのブラフは、
《ガガガガンマン》で《No.39 希望皇ホープ》に攻撃してホープのエクシーズ素材を使わせるというもの。
対戦相手の
アストラルがこれを警戒せずに(もしくはブラフだと読み切って)戦闘を成立させていた場合はその際の戦闘ダメージで普通に遊馬が敗北していたため、非常に危なっかしいブラフでもある。
血迷ったか!
しかもこの
アストラル自体がブラフに弱く、ラストデュエルではわざと負けた疑惑まであるのだから始末に負えない。
実際、
アストラルは【
アストラルvsカイト】戦で
カイトが行った「使い道のない魔法・罠
カードを伏せる」という典型的なブラフに引っかかってしまっており、ホープによる攻撃が通る場面で攻撃できなかった。
ラストデュエルでは
《運命の扉》を発動できるタイミングで何故か発動せずに直接攻撃を受けており、実際に発動したのは遊馬の手札に対策となる
《ダブル・アップ・チャンス》があると認識してからだったりする。
そのため、遊馬の危なっかしいブラフに引っかかったのも、「このままでは遊馬が負けてしまう!」と思っただけだったという疑惑が生まれている。
実際、このデュエルでの
アストラルは「遊馬が失ったデュエルを楽しむ心を取り戻させるため」にデュエルを行っていたため、少なくとも勝利が第一ではなかった。
いやまぁ、
それも矛盾だらけなのだが。
そしてこの謎成長に続くラストシーンは皆様御存じの通り、
ヌメロン・コードで全てを無かったことにした上で加害者達と舞空術しながらの打ち切りエンドである。
最終更新:2023年08月08日 14:20