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2009年10月26日 締 切 新聞論評 学籍番号1814072 氏名 平岡裕樹
1.新聞情報
2.要約
ASEANと日本、中国、韓国を含めた計16カ国は、議長国であるタイで25日に東アジア首脳会議を開催した。東アジア自由貿易地域と包括的経済パートナーシップの二つの広域FTA構想を並行して政府間で協議することで合意した。(100文字)
3.論評
東南アジア諸国連合(ASEAN)と日本、中国、韓国、インド、オーストラリアなど、計16カ国は25日、タイのフアヒンで東アジア首脳会議を開催した。今回の首脳会議でASEANと日本、中国、韓国(ASEAN+3)を想定した東アジア自由貿易地域(EATA)と全16カ国による包括的経済パートナーシップ(OEPEA)の二つの広域FTA構想を政府間で協議することで同意した。スリンASEAN事務局長は「広域FTAの形成は世界にとってもメリットが大きい」と構想推進に意欲を示した。「東アジア共同体」構想は何十年も前から提唱されている構想だ。そんな古くからある構想が現在に至るまで実現し得なかった理由に、政治的、軍事的問題が解決しなかったことがあげられる。ミャンマーでは今も軍部が政権を握っており、北朝鮮の核問題も解決していない。「東アジア共同体」の構成を論ずるにはまだまだ時間を要するはずだ。
しかし、こう着状態だった「東アジア共同体」構想に変化が訪れた。それは「中国の経済成長」である。共同体の構成のためには先進国の経済負担が必要になってしまう。かつての東アジアの国々の中で、その負担を担える経済大国は日本だけだった。しかし、中国が経済大国へと変わりつつある現在、共同体論争は日本と中国の『どちらが「東アジア共同体」の舵をとるか』という覇権争いに発展しつつある。この争いがよくも悪くも共同体構成を一層加速している。学者間ではFTA形成にはまだまだ時間が必要だという見方が多くある。しかし、鳩山首相の「東アジア共同体」発言もそんなことは承知したうえでの構想のはずだ。今声を上げねば、日本は世界から取り残されていくばかりではないだろうか。(678文字)
4.コメント
2009年10月26日 締 切 新聞論評 学籍番号1814072 氏名 平岡裕樹
1.新聞情報
- 見出し:東アジアサミット議長声明、広域FTA政府間で協議
- 発行日:2009年10月26日
- 新聞社:日本経済新聞、朝刊
- 面 数:1面
2.要約
ASEANと日本、中国、韓国を含めた計16カ国は、議長国であるタイで25日に東アジア首脳会議を開催した。東アジア自由貿易地域と包括的経済パートナーシップの二つの広域FTA構想を並行して政府間で協議することで合意した。(100文字)
3.論評
東南アジア諸国連合(ASEAN)と日本、中国、韓国、インド、オーストラリアなど、計16カ国は25日、タイのフアヒンで東アジア首脳会議を開催した。今回の首脳会議でASEANと日本、中国、韓国(ASEAN+3)を想定した東アジア自由貿易地域(EATA)と全16カ国による包括的経済パートナーシップ(OEPEA)の二つの広域FTA構想を政府間で協議することで同意した。スリンASEAN事務局長は「広域FTAの形成は世界にとってもメリットが大きい」と構想推進に意欲を示した。「東アジア共同体」構想は何十年も前から提唱されている構想だ。そんな古くからある構想が現在に至るまで実現し得なかった理由に、政治的、軍事的問題が解決しなかったことがあげられる。ミャンマーでは今も軍部が政権を握っており、北朝鮮の核問題も解決していない。「東アジア共同体」の構成を論ずるにはまだまだ時間を要するはずだ。
しかし、こう着状態だった「東アジア共同体」構想に変化が訪れた。それは「中国の経済成長」である。共同体の構成のためには先進国の経済負担が必要になってしまう。かつての東アジアの国々の中で、その負担を担える経済大国は日本だけだった。しかし、中国が経済大国へと変わりつつある現在、共同体論争は日本と中国の『どちらが「東アジア共同体」の舵をとるか』という覇権争いに発展しつつある。この争いがよくも悪くも共同体構成を一層加速している。学者間ではFTA形成にはまだまだ時間が必要だという見方が多くある。しかし、鳩山首相の「東アジア共同体」発言もそんなことは承知したうえでの構想のはずだ。今声を上げねば、日本は世界から取り残されていくばかりではないだろうか。(678文字)
4.コメント