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{2010年7月25日 締 切 新聞論評 学籍番号 200814080 氏名 柏成昭}
1.新聞情報
2.要約:
竹中工務店や鹿島など大手ゼネコン(総合建設会社)が、東日本大震災の復興に向けて身動きが取れないでいる。本格的な復興予算となる3次補正は菅直人首相の去蹴をめぐる永田町の迷走で、いつ編成できるか不透明。(99文字)
3.論評
東日本大震災の復興は現在、身動きが取れないでいる。ゼネコンは震災で失った街の再整備に意欲はあるが出番は当分来そうにない。内閣が6月にまとめた震災による建物などの直接的被害が推定16兆9000億円であるとわかった。大手ゼネコンは復興のための受注機会が増えると思われる。しかし、早期復興に必要なインフラ整備は遅れている。また、今回の震災は地震の揺れよりも津波の被害が大きかった。そのため、マリコン(海洋土木)の出番がどう見えても多い。しかし、これも政治の混迷のために具体的な発注時期が遅れているといわれている。その影響で自治体の復興計画が後ずれし、4~6月の被災3県の公共工事請負金額は前年同じ月より5%減ってしまった。また、復興需要を先取りして値上がりしていた建設鋼材価格も下落してしまった。2001年以降、日本の公共事業は縮小が顕著となっている。公共工事に依存する大手ゼネコンは経営体質から脱却し、収益は民間建築部門である。震災を受けた顧客企業の工場で迅速対応した鹿島、清水建設などは製造業の復旧を裏方として支えたのだ。(文字)
{2010年7月25日 締 切 新聞論評 学籍番号 200814080 氏名 柏成昭}
1.新聞情報
- 見出し:3・11後の建設業
- 新聞名:日本経済新聞 朝刊
- 発行日:2011年7 月22日
- 面;11面
2.要約:
竹中工務店や鹿島など大手ゼネコン(総合建設会社)が、東日本大震災の復興に向けて身動きが取れないでいる。本格的な復興予算となる3次補正は菅直人首相の去蹴をめぐる永田町の迷走で、いつ編成できるか不透明。(99文字)
3.論評
東日本大震災の復興は現在、身動きが取れないでいる。ゼネコンは震災で失った街の再整備に意欲はあるが出番は当分来そうにない。内閣が6月にまとめた震災による建物などの直接的被害が推定16兆9000億円であるとわかった。大手ゼネコンは復興のための受注機会が増えると思われる。しかし、早期復興に必要なインフラ整備は遅れている。また、今回の震災は地震の揺れよりも津波の被害が大きかった。そのため、マリコン(海洋土木)の出番がどう見えても多い。しかし、これも政治の混迷のために具体的な発注時期が遅れているといわれている。その影響で自治体の復興計画が後ずれし、4~6月の被災3県の公共工事請負金額は前年同じ月より5%減ってしまった。また、復興需要を先取りして値上がりしていた建設鋼材価格も下落してしまった。2001年以降、日本の公共事業は縮小が顕著となっている。公共工事に依存する大手ゼネコンは経営体質から脱却し、収益は民間建築部門である。震災を受けた顧客企業の工場で迅速対応した鹿島、清水建設などは製造業の復旧を裏方として支えたのだ。(文字)