【初出】
第108話: 奏でよ、狂騒曲
第108話: 奏でよ、狂騒曲
【概要】
運営のサーバに用意された、会場内で観測した『覚醒』について纏めた資料。
オシュトルが、大いなる遺跡のコンピュータルームより、運営のサーバにハッキングしたことで、その存在が判明する。
不定期に更新されており、134話時点で、以下内容が記載されている。
運営のサーバに用意された、会場内で観測した『覚醒』について纏めた資料。
オシュトルが、大いなる遺跡のコンピュータルームより、運営のサーバにハッキングしたことで、その存在が判明する。
不定期に更新されており、134話時点で、以下内容が記載されている。
―――箱庭で観測された『覚醒』事象について―――
この度の箱庭での実験は、16の異なる世界線から総勢75名の参加者を選出し、厳粛なる監視の下、執り行われている。
各参加者の行動については逐次観察されているが、実験の最中、非常に興味深い変遷を遂げた参加者を複数人確認している。
当該レポートは、これらの参加者を「覚醒者」として定義の上、個体識別番号を割り当て、その覚醒の経緯について、簡易的にまとめている。
各参加者の行動については逐次観察されているが、実験の最中、非常に興味深い変遷を遂げた参加者を複数人確認している。
当該レポートは、これらの参加者を「覚醒者」として定義の上、個体識別番号を割り当て、その覚醒の経緯について、簡易的にまとめている。
■ 最初に観測された覚醒について
最初の覚醒は、当実験が始まって間もなく発生した。
覚醒者『001』は、眼前で親しき友人を別の参加者の手により殺害される。更に『001』自身も、友人を殺害した同じ参加者に銃撃される。
しかし、この時に使用された銃は、世界線Aで『特殊能力付加装置』として、用いられていた遺物。撃ち抜いた対象の霊力を操作し、"増幅"する装置。
『001』が選出された世界線Kは、霊力、魔力はおろか戦争とは無縁の世界。基本的に上述の霊力増幅の向上は見込めない。
しかしながら、ここで思いがけない偶発的な事態が発生した。
装置から放たれた弾丸は、『001』の胸元ポケットに忍ばせていた支給品である『魔石』を撃ち抜いた。
撃ち抜かれた『魔石』から溢れた魔力は、『001』の中に染み込み、更に装置から放たれた弾丸によって、その力を増幅させた。
『001』はその瞬間、世界線Kでは本来持ち得ない筈の『氷を自在に操る』異能を身につけ、襲撃者に反撃。襲撃者は負傷し、撤退を余儀なくされる。
尚、この襲撃者についても後述の痣による覚醒が観測され、覚醒者『005』となる。
覚醒者『001』は、眼前で親しき友人を別の参加者の手により殺害される。更に『001』自身も、友人を殺害した同じ参加者に銃撃される。
しかし、この時に使用された銃は、世界線Aで『特殊能力付加装置』として、用いられていた遺物。撃ち抜いた対象の霊力を操作し、"増幅"する装置。
『001』が選出された世界線Kは、霊力、魔力はおろか戦争とは無縁の世界。基本的に上述の霊力増幅の向上は見込めない。
しかしながら、ここで思いがけない偶発的な事態が発生した。
装置から放たれた弾丸は、『001』の胸元ポケットに忍ばせていた支給品である『魔石』を撃ち抜いた。
撃ち抜かれた『魔石』から溢れた魔力は、『001』の中に染み込み、更に装置から放たれた弾丸によって、その力を増幅させた。
『001』はその瞬間、世界線Kでは本来持ち得ない筈の『氷を自在に操る』異能を身につけ、襲撃者に反撃。襲撃者は負傷し、撤退を余儀なくされる。
尚、この襲撃者についても後述の痣による覚醒が観測され、覚醒者『005』となる。
■ 二度目の覚醒について
本実験における二度目の覚醒は、複数の参加者間で観測された。
第一回放送前、世界線Eの鬼狩りの剣士『002』は、世界線Bの仮面の者(アクルトゥルカ)との死闘の末に、『痣』を発現。
世界線Eの鬼狩りの剣士達は、この『痣』を発現させると、戦闘力を大幅に上昇させることが可能となる。
本実験における二度目の覚醒は、複数の参加者間で観測された。
第一回放送前、世界線Eの鬼狩りの剣士『002』は、世界線Bの仮面の者(アクルトゥルカ)との死闘の末に、『痣』を発現。
世界線Eの鬼狩りの剣士達は、この『痣』を発現させると、戦闘力を大幅に上昇させることが可能となる。
事前に得た情報によれば、『痣』を発現させる条件は次の三つ。
① 体温が三十九度以上になること。
② 心拍数が二百を超えること。
③ 揺らがぬ強い感情を抱くこと。
② 心拍数が二百を超えること。
③ 揺らがぬ強い感情を抱くこと。
また、この『痣』については、1人が発現すると、それに共鳴するように、周囲の人間にも伝搬すると云う。
『002』は、仮面の者(アクルトゥルカ)相手に奮戦するも死亡。
『002』に勝利した仮面の者(アクルトゥルカ)も、第一回放送後に、世界線Lの陰陽師との戦闘において、『痣』を発現―――覚醒者『003』となる。
『003』は『痣』による身体能力の向上、そして仮面(アクルカ)の力で、陰陽師を追い詰めるも、今度は陰陽師が『痣』を発現し、覚醒者『004』となる。
『003』と『004』の戦闘は、『004』が勝利し『003』は死亡。
しかしその後、同じく『痣』を発現した覚醒者『005』が、『004』を殺害する。
『005』は世界線Hから選出された参加者であり、『痣』の発現により、『005』の繰り出すカタルシスエフェクトも強化されている。
尚、『痣』の発現は身体能力が著しく向上させる代償として、寿命が著しく縮むとされている。『005』においては、既に『痣』発現者の寿命を超過しているため、この実験下において、どれだけ長生きできるか、という項目にも焦点が当てられるかもしれない。
『002』に勝利した仮面の者(アクルトゥルカ)も、第一回放送後に、世界線Lの陰陽師との戦闘において、『痣』を発現―――覚醒者『003』となる。
『003』は『痣』による身体能力の向上、そして仮面(アクルカ)の力で、陰陽師を追い詰めるも、今度は陰陽師が『痣』を発現し、覚醒者『004』となる。
『003』と『004』の戦闘は、『004』が勝利し『003』は死亡。
しかしその後、同じく『痣』を発現した覚醒者『005』が、『004』を殺害する。
『005』は世界線Hから選出された参加者であり、『痣』の発現により、『005』の繰り出すカタルシスエフェクトも強化されている。
尚、『痣』の発現は身体能力が著しく向上させる代償として、寿命が著しく縮むとされている。『005』においては、既に『痣』発現者の寿命を超過しているため、この実験下において、どれだけ長生きできるか、という項目にも焦点が当てられるかもしれない。
■ 三度目の覚醒について
本実験における三度目の覚醒は、世界線Kの参加者と世界線Eの参加者の二人組に発生した。
第一回放送によって、二人の知り合いが死亡したことを知った『006』は、『死別』というトラウマをきっかけに、無意識的にμの歌声に感化されデジヘッド化。
そして鬱屈した感情を晴らすため、トランペットを演奏する。
デジヘッドの力は、周囲の者の精神に多少なりとも影響を与えると見立てられており、『006』の演奏をきっかけとして、『007』もデジヘッド化する。
『007』は鬼の首魁であり、太陽光が弱点であったが、デジヘッド化を契機として、太陽光を浴びても消滅するようなことは無くなった。
これは、『006』がデジヘッド化に伴い発現した能力で、無自覚に自身から一定範囲(距離は定かではない)内にいるデジヘッド及び、それに近しい能力を持つ者に対して回復を行うように見受けられる。
したがって『007』においては、本来備わっている鬼としての回復能力が飛躍的に向上しており、太陽光を受けても再生能力がそれを上回っている。
『006』と『007』はデジヘッドとして相互に干渉し合っているため、この状態が維持されている。仮に両者がある程度離れることがあれば、この『覚醒』は解除されると推測される。
第一回放送によって、二人の知り合いが死亡したことを知った『006』は、『死別』というトラウマをきっかけに、無意識的にμの歌声に感化されデジヘッド化。
そして鬱屈した感情を晴らすため、トランペットを演奏する。
デジヘッドの力は、周囲の者の精神に多少なりとも影響を与えると見立てられており、『006』の演奏をきっかけとして、『007』もデジヘッド化する。
『007』は鬼の首魁であり、太陽光が弱点であったが、デジヘッド化を契機として、太陽光を浴びても消滅するようなことは無くなった。
これは、『006』がデジヘッド化に伴い発現した能力で、無自覚に自身から一定範囲(距離は定かではない)内にいるデジヘッド及び、それに近しい能力を持つ者に対して回復を行うように見受けられる。
したがって『007』においては、本来備わっている鬼としての回復能力が飛躍的に向上しており、太陽光を受けても再生能力がそれを上回っている。
『006』と『007』はデジヘッドとして相互に干渉し合っているため、この状態が維持されている。仮に両者がある程度離れることがあれば、この『覚醒』は解除されると推測される。
その後、『006』と『007』は、『001』を含む三人組の参加者と遭遇。
『007』は、『001』以外の二人の参加者を無力化(内一名は殺害)し、『001』は戦場を離脱する。
さらに、一連の戦闘の中で、『007』は『006』に鬼の血を付与し、鬼化させている。
鬼化した『006』は食人衝動に駆られ、瀕死の『001』の仲間を捕食している。
尚、『006』については、鬼化した後もデジヘッドとしての回復能力も継続して発動しており、『006』自身についてもその効果により、太陽光を受けても死滅しないと推測される。
また、この『006』の回復能力については、現在のところ『006』と『007』以外には効力を発揮していない。
『007』は、『001』以外の二人の参加者を無力化(内一名は殺害)し、『001』は戦場を離脱する。
さらに、一連の戦闘の中で、『007』は『006』に鬼の血を付与し、鬼化させている。
鬼化した『006』は食人衝動に駆られ、瀕死の『001』の仲間を捕食している。
尚、『006』については、鬼化した後もデジヘッドとしての回復能力も継続して発動しており、『006』自身についてもその効果により、太陽光を受けても死滅しないと推測される。
また、この『006』の回復能力については、現在のところ『006』と『007』以外には効力を発揮していない。
■ 四度目の覚醒について
四度目の覚醒は、世界線Aの喰魔『008』の身に起こった。
世界線Aの別の時系列から選出された参加者及び、世界線Bの仮面の者(アクルトゥルカ)との戦闘の折、同行する世界線Jのレベル5能力者の砲撃を、業魔手で吸収した『008』は、世界線Jの能力者達が用いる演算方式を取り込む。
その後、激しい戦闘の末、窮地に陥った『008』は、取り込んだ演算方式と巡りめぐる思考の末に、自分だけの現実(パーソナルリアリティ)を見出し、世界線Jでいうところのレベル6能力者として覚醒を果たす。
覚醒した『008』の能力の出力は絶大なもので、仮面の者(アクルトゥルカ)が展開した障壁をも粉砕した。
強力無比な覚醒者の誕生を目の当たりにしたが、強制的な異界法則の行使は、『008』の本来の存在のそのものにも影響を及ぼすと考えられ、『008』そのものが別の「ナニカ」に置き換わる危険性を孕んでいるとも言える。
何れにせよ、『008』周りの動向については、より一層の観察と注視が推奨される。
世界線Aの別の時系列から選出された参加者及び、世界線Bの仮面の者(アクルトゥルカ)との戦闘の折、同行する世界線Jのレベル5能力者の砲撃を、業魔手で吸収した『008』は、世界線Jの能力者達が用いる演算方式を取り込む。
その後、激しい戦闘の末、窮地に陥った『008』は、取り込んだ演算方式と巡りめぐる思考の末に、自分だけの現実(パーソナルリアリティ)を見出し、世界線Jでいうところのレベル6能力者として覚醒を果たす。
覚醒した『008』の能力の出力は絶大なもので、仮面の者(アクルトゥルカ)が展開した障壁をも粉砕した。
強力無比な覚醒者の誕生を目の当たりにしたが、強制的な異界法則の行使は、『008』の本来の存在のそのものにも影響を及ぼすと考えられ、『008』そのものが別の「ナニカ」に置き換わる危険性を孕んでいるとも言える。
何れにせよ、『008』周りの動向については、より一層の観察と注視が推奨される。
■ 五度目の覚醒について
本実験における五度目の覚醒は、第二回定時放送の後、世界線 Hの参加者『009』にて観測されている。
当レポートの内容を知った鬼の首魁『007』は、『006』と共に『009』を集団から分離させたうえで、実験体と称して『009』に自らの血を混入させて、鬼化させる。
そして、鬼化した『009』の身体を、太陽光の元に晒して、その行く末を観察した。
当レポートの内容を知った鬼の首魁『007』は、『006』と共に『009』を集団から分離させたうえで、実験体と称して『009』に自らの血を混入させて、鬼化させる。
そして、鬼化した『009』の身体を、太陽光の元に晒して、その行く末を観察した。
しかし、元々世界線Hにおいて楽士であった『009』もまた、図らずとも『006』による精神干渉の影響を受けており、その結果、『007』と同様に、太陽光によるダメージを凌駕する回復が齎されたため、死滅することはなかった。
鬼と化した『009』は、『007』に反撃を敢行するも、別の参加者の介入もあり、『007』とは戦闘中断となる。
鬼と化した『009』は、『007』に反撃を敢行するも、別の参加者の介入もあり、『007』とは戦闘中断となる。
その後も、『006』を始めとする他の参加者と、戦闘を行なっており、一連の戦闘を鑑みるに、『009』は、鬼化によって身体能力と再生能力は大幅に向上しているように見受けられる。
しかしながら、現在のところ、『006』の精神干渉による鬼の弱点補完以外においては、元々持ち合わせていた楽士の能力との複合効果は確認できていない。
しかしながら、現在のところ、『006』の精神干渉による鬼の弱点補完以外においては、元々持ち合わせていた楽士の能力との複合効果は確認できていない。
■ 六度目の覚醒について
本実験において、六度目の覚醒を果たしたのは、世界線Lのゲッターパイロット『010』であった。
神と神が衝突する戦場において、『010』は己が精神を具現化させ、カタルシスエフェクトを発現することに成功する。
『010』が発現したカタルシスエフェクトは、『010』が搭乗するゲッター2を模したものとなっており、ここから更に、『010』と同行していたバーチャドールの力によって、過剰強化《オーバードーズ》されている。
しかし、いくら異能を手に入れたとしても、神々の前では、他の参加者同様、その戦力は微弱なものであった。
神と神が衝突する戦場において、『010』は己が精神を具現化させ、カタルシスエフェクトを発現することに成功する。
『010』が発現したカタルシスエフェクトは、『010』が搭乗するゲッター2を模したものとなっており、ここから更に、『010』と同行していたバーチャドールの力によって、過剰強化《オーバードーズ》されている。
しかし、いくら異能を手に入れたとしても、神々の前では、他の参加者同様、その戦力は微弱なものであった。
しかし、これもある種の異能の複合とも言えるだろうか。『010』は、興味深いことに、カタルシスエフェクト発現時に、同行する世界線Oのビルダーに、自らのカタルシスエフェクトを素材化させた上で、それを基にモノづくりをさせている。
その後、この複合異能による産物を起点として、『010』をはじめとする参加者達は結束し、共闘。
尚、同戦場には最初の覚醒者でもある『001』もおり、『010』達と共に神に抗っている。
そして、各々の能力と知略、そして死力を尽くした共同作戦の末、取るに足らないとされていた参加者達により、神々の戦いは終止符を打つこととなった。
その後、この複合異能による産物を起点として、『010』をはじめとする参加者達は結束し、共闘。
尚、同戦場には最初の覚醒者でもある『001』もおり、『010』達と共に神に抗っている。
そして、各々の能力と知略、そして死力を尽くした共同作戦の末、取るに足らないとされていた参加者達により、神々の戦いは終止符を打つこととなった。
しかしながら、その後、この参加者集団は瓦解。
世界線Oのビルダーと、覚醒者『001』を含む複数の参加者が死亡する結果となってしまった。
世界線Oのビルダーと、覚醒者『001』を含む複数の参加者が死亡する結果となってしまった。
■ 七度目の覚醒について
本実験における七度目の覚醒は、複数の参加者間で観測された。
先に覚醒を果たしている世界線Aの喰魔『008』は、単身で、複数人の参加者で構成される集団を襲撃する。
先に覚醒を果たしている世界線Aの喰魔『008』は、単身で、複数人の参加者で構成される集団を襲撃する。
その際に、集団の中にいた世界線Gの参加者『011』は、応戦のため、自分に支給されていた原初の仮面(アクルカ)を装着する
元来、仮面は大いなる父(オンヴィタイカヤン)、つまりは人類のために作成されたものであり、亜人(デコイ)では、その出力を十二分に発揮することは出来ないが、今回装着した『011』は正真正銘の人類である。
元来、仮面は大いなる父(オンヴィタイカヤン)、つまりは人類のために作成されたものであり、亜人(デコイ)では、その出力を十二分に発揮することは出来ないが、今回装着した『011』は正真正銘の人類である。
原初の仮面は、その強力すぎる性能が故、装着者を支配した上で、暴走する危険性を孕んでいたが、『011』は、己が精神によりそれを御した上で、根源に通ずる力を、取り込むことに成功する。
元より、『011』は、水を操る魔力を有していたが、仮面を取り込むことにより、その出力を絶大なものへと向上させた上で、他参加者と共に『008』に応戦する。
元より、『011』は、水を操る魔力を有していたが、仮面を取り込むことにより、その出力を絶大なものへと向上させた上で、他参加者と共に『008』に応戦する。
だが、対峙する『008』は、一連の戦闘の中で、魔王としての深化を果たし、その規格外の力を以って、『011』を含む参加者達を蹂躙する。
『008』と同じ世界線Aの特等対魔士を殺害した頃には、既に元の人格は喪失したも同然となり、殺戮と破壊の権化と化していたが、ここで世界戦Fの武偵『012』が覚醒。
『008』と同じ世界線Aの特等対魔士を殺害した頃には、既に元の人格は喪失したも同然となり、殺戮と破壊の権化と化していたが、ここで世界戦Fの武偵『012』が覚醒。
『012』は、『008』との戦闘の最中、死亡したと思われていた。
事実、『012』に装着された首輪は、一度『012』の死亡を検知している。
しかしその後、『012』の魂の復帰を検知している。
後に『012』が同行者に語った内容によると、『012』の魂は、幾多の偶発的な事象が重なり、我々の観測が及ばない世界線の狭間に行き着き、そこで、その他の放浪する魂と接触―――この接触をきっかけに、覚醒を果たしたとのことだ。
この『012』が述べた内容については、些か議論の余地はあるが、信憑性は不明且つ、我々の観測の外での出来事ということもあり、当レポートでは、これ以上の言及は差し控える。
事実、『012』に装着された首輪は、一度『012』の死亡を検知している。
しかしその後、『012』の魂の復帰を検知している。
後に『012』が同行者に語った内容によると、『012』の魂は、幾多の偶発的な事象が重なり、我々の観測が及ばない世界線の狭間に行き着き、そこで、その他の放浪する魂と接触―――この接触をきっかけに、覚醒を果たしたとのことだ。
この『012』が述べた内容については、些か議論の余地はあるが、信憑性は不明且つ、我々の観測の外での出来事ということもあり、当レポートでは、これ以上の言及は差し控える。
『008』と『012』の覚醒者同士の衝突は、同時期に繰り広げられた神々の争いに引けを取らないほどの大規模で苛烈なものとなった。そして、戦闘の最中『012』はさまざまな異能を展開した。世界線Aにおける炎の聖隷力、世界線Cにおける鴉天狗が用いる『風を操る程度の能力』、この地で出会った世界線Gの少女が操っていた土属性の魔法等、複数の世界線の理をその一身に取り込んだ『012』は、無限の可能性を披露し、『008』を追い詰めた。
しかし、ここで『005』が戦闘に介入することで、趨勢はまた一転する。
『005』は、一連の騒乱の中で、ゲッターに選ばれ、その大いなる力を取り込み、覚醒(めざ)めていた。
そして、それまで行動を共にしていた『012』とは袂を分かち、『008』に助勢したのである。
『005』は、一連の騒乱の中で、ゲッターに選ばれ、その大いなる力を取り込み、覚醒(めざ)めていた。
そして、それまで行動を共にしていた『012』とは袂を分かち、『008』に助勢したのである。
その後、更なる乱入者が現れるも、『005』と『008』は戦場を離脱し、一連の争乱は、一区切りをつける形となった。
複数人の脱落者が発生するも、覚醒者である『005』、『008』、『011』、『012』は何れも健在である。
また、一連の争乱の中で、『005』によって殺害された参加者は、『011』が慕っていた参加者であったこともあり、その殺害は、両者に遺恨を残す形となっている。
近々、両者の再度の接触及び衝突が予想される。
複数人の脱落者が発生するも、覚醒者である『005』、『008』、『011』、『012』は何れも健在である。
また、一連の争乱の中で、『005』によって殺害された参加者は、『011』が慕っていた参加者であったこともあり、その殺害は、両者に遺恨を残す形となっている。
近々、両者の再度の接触及び衝突が予想される。
※補足
、現在のところ、覚醒者として定義された参加者と、彼らに割り当てられている番号は、以下の通り。
『001』→鎧塚みぞれ
『002』→煉獄杏寿郎
『003』→ミカヅチ
『004』→安倍晴明
『005』→琵琶坂永至
『006』→高坂麗奈
『007』→鬼舞辻無惨
『008』→ベルベット・クラウ
『009』→ウィキッド
『010』→神隼人
『011』→メアリ・ハント
『012』→間宮あかり
『002』→煉獄杏寿郎
『003』→ミカヅチ
『004』→安倍晴明
『005』→琵琶坂永至
『006』→高坂麗奈
『007』→鬼舞辻無惨
『008』→ベルベット・クラウ
『009』→ウィキッド
『010』→神隼人
『011』→メアリ・ハント
『012』→間宮あかり
尚、レポート上では参加者が元いた世界線について、以下のようにアルファベットが割り当てられている。
世界線A→『テイルズオブベルセリア』の世界
世界線B→『うたわれるもの 二人の白皇』の世界
世界線C→『東方Project』の世界
世界線D→『ダーウィンズゲーム』の世界
世界線E→『鬼滅の刃』の世界
世界線F→『緋弾のアリアAA』の世界
世界線G→『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』の世界
世界線H→『Caligula Overdose -カリギュラ オーバードーズ-』の世界
世界線I→『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』の世界
世界線J→『とある魔術の禁書目録』の世界
世界線K→『響け!ユーフォニアム』の世界
世界線L→『新ゲッターロボ』の世界
世界線M→『デュラララ!!』の世界
世界線N→『虚構推理』の世界
世界線O→『ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島』の世界
世界線P→『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の世界
世界線B→『うたわれるもの 二人の白皇』の世界
世界線C→『東方Project』の世界
世界線D→『ダーウィンズゲーム』の世界
世界線E→『鬼滅の刃』の世界
世界線F→『緋弾のアリアAA』の世界
世界線G→『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』の世界
世界線H→『Caligula Overdose -カリギュラ オーバードーズ-』の世界
世界線I→『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』の世界
世界線J→『とある魔術の禁書目録』の世界
世界線K→『響け!ユーフォニアム』の世界
世界線L→『新ゲッターロボ』の世界
世界線M→『デュラララ!!』の世界
世界線N→『虚構推理』の世界
世界線O→『ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島』の世界
世界線P→『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の世界