【不思議少女シルバームーン~第四話 第一章「総集編でございます」~】
「ツインドライブ、トリガーチェック、スタンドトリガーとクリティカルトリガーだぜ。」
「私は手札からガーディアンをコ……」
「ほう」
「私は手札からガーディアンをコ……」
「ほう」
天野昴はにやりと笑う。
「君には」
口が裂けたかのような笑み。
「一体」
眼鏡が光る。
「後何枚手札が有るというのかね?」
「いやあああああああああああああああああ!」
「と言うわけでファイト終了、ありがとうございました。」
「ありがとう……ございました……。」
「いやあああああああああああああああああ!」
「と言うわけでファイト終了、ありがとうございました。」
「ありがとう……ございました……。」
私と昴は現在、十数年前に生まれた大人気カードゲーム『ヴァンカード』で遊んでいた。
昔はそれほど人気でもなかったこのゲームも今では老若男女問わずに大人気でつい最近世界で最も遊ばれるカードゲームというギネス記録を手に入れたそうだ。
昔はそれほど人気でもなかったこのゲームも今では老若男女問わずに大人気でつい最近世界で最も遊ばれるカードゲームというギネス記録を手に入れたそうだ。
「なんでよ……なんで只の『ぬばたま』がそんなに強いのよ!」
「別に……ただ手札奪えば何も出来なくなるかなあって。」
「別に……ただ手札奪えば何も出来なくなるかなあって。」
『ぬばたま』というのは手札破壊を主軸にした一昔前に流行したカード群である。
このゲームのブースター第四弾で一時期流行したのだがその後はそれも下火になっていた筈だった。
ぶっちゃけ一昔前の古くさいカード達である。
このゲームのブースター第四弾で一時期流行したのだがその後はそれも下火になっていた筈だった。
ぶっちゃけ一昔前の古くさいカード達である。
「それはそうとしてPS3やらせなさいよ。」
「この前買うって言ってたじゃん。ていうか今日って……。」
「買えないわよ!発売元の会社が倒産して滅茶苦茶プレミアついてるじゃない!
騙したのね!簡単に買えるっていってたじゃない!」
「○ニーざまあみろだよね、酷い商売してたし。」
「また本音出てるわよ。」
「ごめんごめん、PS3は買えるよ、簡単に。
高いとは言ってなかったけどさ。」
「キイイイイイイイイイ!」
「お嬢様落ち着いて下さいませ!おい人間!
あの後ヨツバ様がわざわざネットオークションをなさって買おうとしたのだぞPS3!
なんだあの云十万って価格!子供のおもちゃにしてもやりすぎだ!
ネット怖い……って三時間くらい部屋に引きこもってたぞ!」
「親父が買ったときは三万くらいだったとさ。
ていうかなにそれ萌える、ヨツバサン萌える。」
「ねえ、それより大事なこと忘れてるわよ。」
「ああー僕も今言おうとしてたわ。」
「今日は総集編じゃない。」
「お嬢様、いったい総集編とは……。」
「メタなことに触れちゃ駄目よバットン!」
「この前買うって言ってたじゃん。ていうか今日って……。」
「買えないわよ!発売元の会社が倒産して滅茶苦茶プレミアついてるじゃない!
騙したのね!簡単に買えるっていってたじゃない!」
「○ニーざまあみろだよね、酷い商売してたし。」
「また本音出てるわよ。」
「ごめんごめん、PS3は買えるよ、簡単に。
高いとは言ってなかったけどさ。」
「キイイイイイイイイイ!」
「お嬢様落ち着いて下さいませ!おい人間!
あの後ヨツバ様がわざわざネットオークションをなさって買おうとしたのだぞPS3!
なんだあの云十万って価格!子供のおもちゃにしてもやりすぎだ!
ネット怖い……って三時間くらい部屋に引きこもってたぞ!」
「親父が買ったときは三万くらいだったとさ。
ていうかなにそれ萌える、ヨツバサン萌える。」
「ねえ、それより大事なこと忘れてるわよ。」
「ああー僕も今言おうとしてたわ。」
「今日は総集編じゃない。」
「お嬢様、いったい総集編とは……。」
「メタなことに触れちゃ駄目よバットン!」
まあとりあえずそんなことはどうでも良いのです。
皆さんこんにちわ。
私の名前は朝月朔夜、小学六年生、どこにでも居る普通の魔法少女です。
日々学校町で悪い契約者を倒しまくっています。
今日は総集編と言うことで此処にいる淫獣(マスコットキャラクターというのを漢字で書くとこうなるそうです、スバルが教えてくれました)の
バットンと一緒に私たちの今までの三話分の戦いをわかりやすく解説しちゃうわ。
ちなみにヨツバというのは私の祖母で、見た目二十代後半なんですが中身は六十代のおばあちゃんです。
我が家は女性しか居ない家なのでおじいちゃんとお父さんは居ません。
曲がりなりにも魔女の家なんです。
皆さんこんにちわ。
私の名前は朝月朔夜、小学六年生、どこにでも居る普通の魔法少女です。
日々学校町で悪い契約者を倒しまくっています。
今日は総集編と言うことで此処にいる淫獣(マスコットキャラクターというのを漢字で書くとこうなるそうです、スバルが教えてくれました)の
バットンと一緒に私たちの今までの三話分の戦いをわかりやすく解説しちゃうわ。
ちなみにヨツバというのは私の祖母で、見た目二十代後半なんですが中身は六十代のおばあちゃんです。
我が家は女性しか居ない家なのでおじいちゃんとお父さんは居ません。
曲がりなりにも魔女の家なんです。
「ヤッホー、皆元気してたかい?」
「あ、お久しぶりですお姉さん。」
「やあスバル君、月見マック買ってきたよ。」
「よく食べますね、太らないんですか?」
「あ、お久しぶりですお姉さん。」
「やあスバル君、月見マック買ってきたよ。」
「よく食べますね、太らないんですか?」
私たちの遊んでいた部屋のドアが突然開く。
突然の闖入者の名前はカイト・クローバー。
私のおばあちゃまの修業時代の友達の息子さんだそうで彼もまた魔女である。
え?男なのに魔女っておかしいんじゃないかって?
突然の闖入者の名前はカイト・クローバー。
私のおばあちゃまの修業時代の友達の息子さんだそうで彼もまた魔女である。
え?男なのに魔女っておかしいんじゃないかって?
「太らないよん、ちゃんと運動してるしね。
まあお腹周りの肉は女の子の敵よね~。」
まあお腹周りの肉は女の子の敵よね~。」
そう、自分でも言っているとおりカイトさんはオカマなのだ。
ちなみに来年辺り手術でちょっと邪魔な物を取り外すと言っていた。
ちなみに来年辺り手術でちょっと邪魔な物を取り外すと言っていた。
「スバル君はもっと食べなさい、逞しい男の子の方が私好みなの。」
「頼むので勘弁してください。」
「あらひどい。」
「ちょっとちょっとカイトねーさん。」
「なぁに?」
「今ちょいと第四話にして総集編やってるんで私たちの戦いについての解説をざっくりお願いします。」
「早いわねー。作者がネタ切れ?」
「いいえ、書く場所変わったらしいのであたらしい読者様向けに。」
「オッケー♪じゃあわたしがさっくり説明しちゃうわね。」
「え、俺の出番は……。
眼鏡=説明キャラじゃないの?」
「黙れ地味眼鏡」
「――――――――!?」
「あのお嬢様先ほどから話しているソーシューヘンとは……。」
「おだまり!カイトねーさんの解説をちゃんと聞きなさい!」
「はぁ……。」
「頼むので勘弁してください。」
「あらひどい。」
「ちょっとちょっとカイトねーさん。」
「なぁに?」
「今ちょいと第四話にして総集編やってるんで私たちの戦いについての解説をざっくりお願いします。」
「早いわねー。作者がネタ切れ?」
「いいえ、書く場所変わったらしいのであたらしい読者様向けに。」
「オッケー♪じゃあわたしがさっくり説明しちゃうわね。」
「え、俺の出番は……。
眼鏡=説明キャラじゃないの?」
「黙れ地味眼鏡」
「――――――――!?」
「あのお嬢様先ほどから話しているソーシューヘンとは……。」
「おだまり!カイトねーさんの解説をちゃんと聞きなさい!」
「はぁ……。」
「それじゃあ行くわよ不思議少女シルバームーンこれまでのあらすじ!」
長い黒髪をファサっとかき上げてカイトさんがあらぬ方向を指さしている。
一体どこを指さしているのだろう。
一体どこを指さしているのだろう。
「読者に向けてよ!」
読者って誰だろう……。
「まだメタレベルが足りないみたいね!」
どうやら私は修行が足りないらしい。
さすがカイト姉さんだ、一流である。
さすがカイト姉さんだ、一流である。
「僕にも喋らせろよ。」
「スバル君、黙らないとファーストキス奪うわよ?」
「…………。」
「よろしい。」
「スバル君、黙らないとファーストキス奪うわよ?」
「…………。」
「よろしい。」
一流である。
「――――何が!?」
「バットンも大概にしなさい。」
「…………。」
「バットンも大概にしなさい。」
「…………。」
「それでは画面の前の皆さん!
これまでの不思議少女シルバームーン三つの出来事!
一つ、何事に対してもやる気の無い少年天野スバルが魔法少女朝月朔夜に出会い!
二人で協力して正義の味方っぽいなにかを始める!
二つ、そんな二人にライバル登場!彼女の名前は炸裂少女レインバレル!
壮絶な戦いの中で二人の少女は友情を深めていく!
三つ、そんな二人に襲いかかる赤い甲冑の男!
レインバレルの背後に存在する謎の組織の正体もついに明らかに!?
これからも不思議少女シルバームーンをよろしくね!」
これまでの不思議少女シルバームーン三つの出来事!
一つ、何事に対してもやる気の無い少年天野スバルが魔法少女朝月朔夜に出会い!
二人で協力して正義の味方っぽいなにかを始める!
二つ、そんな二人にライバル登場!彼女の名前は炸裂少女レインバレル!
壮絶な戦いの中で二人の少女は友情を深めていく!
三つ、そんな二人に襲いかかる赤い甲冑の男!
レインバレルの背後に存在する謎の組織の正体もついに明らかに!?
これからも不思議少女シルバームーンをよろしくね!」
うん、これじゃあ今まで読んでた人じゃないとまったく解らないわ。
「すいません、僕がかいつまんで説明して良いですか。」
「良いわよ。」
「私の努力全否定!?」
「この物語は
イケメンでスポーツ勉強共に万能な小学生である“只の人間”天野スバルが、
ぐーたらでだめだめな魔法少女朝月朔夜をサポートしながら……」
「超魔法カレイドゲイル!」
「良いわよ。」
「私の努力全否定!?」
「この物語は
イケメンでスポーツ勉強共に万能な小学生である“只の人間”天野スバルが、
ぐーたらでだめだめな魔法少女朝月朔夜をサポートしながら……」
「超魔法カレイドゲイル!」
説明しよう、カレイドゲイルとは星屑を模した魔力の塊を風で飛ばす私の必殺魔法である。
もうちょっと出力をあげると悪を刻む星纏う疾風となるのだがまあ突っ込みなので威力は抑えてる。
彼が死ぬと私も危険だしね。
それにしても私がぐーたらな訳ないじゃないか。
これは私が自ら説明してやるしかないな。
もうちょっと出力をあげると悪を刻む星纏う疾風となるのだがまあ突っ込みなので威力は抑えてる。
彼が死ぬと私も危険だしね。
それにしても私がぐーたらな訳ないじゃないか。
これは私が自ら説明してやるしかないな。
「じゃあ私ラスト行くわ、うん。
新番組!『不思議少女シルバームーン』
こんにちわ!私朝月朔夜!
正義と愛と希望を胸に学校町で戦うスーパー魔法少女!
得意な風の魔法とブルームアーツで今日も学校町の悪を一掃しちゃうんだから!
そんな私も普段は普通の小学六年生!
恋に修行に勉強に忙しさマックスで困っちゃう!
目指した夢は大魔法使い!
私の冒険をよろしくね!
こんにちわ!私朝月朔夜!
正義と愛と希望を胸に学校町で戦うスーパー魔法少女!
得意な風の魔法とブルームアーツで今日も学校町の悪を一掃しちゃうんだから!
そんな私も普段は普通の小学六年生!
恋に修行に勉強に忙しさマックスで困っちゃう!
目指した夢は大魔法使い!
私の冒険をよろしくね!
とかどうかしら。」
「録音完了!やりましたカイト姉さん!」
「よくやったスバルくん!」
「再生!」
『新番組!ふしg…………」
「やめてえええええええええええええええええええええ!?」
「恥ずかしげもなくやってたくせに良く言うぜ。」
「良いんだよ朔夜ちゃん、その頃ってちょっとセンスが迷走しちゃうんだよね?
女の子には良くあることよ!」
「もういやだ……。」
「よくやったスバルくん!」
「再生!」
『新番組!ふしg…………」
「やめてえええええええええええええええええええええ!?」
「恥ずかしげもなくやってたくせに良く言うぜ。」
「良いんだよ朔夜ちゃん、その頃ってちょっとセンスが迷走しちゃうんだよね?
女の子には良くあることよ!」
「もういやだ……。」
どうやら私たちに総集編は無理そうです。
不思議少女シルバームーンがどんな話か知りたい方はwikiまでいらっしゃってください。
【不思議少女シルバームーン~第四話 第一章「総集編でございます」~】
不思議少女シルバームーンがどんな話か知りたい方はwikiまでいらっしゃってください。
【不思議少女シルバームーン~第四話 第一章「総集編でございます」~】
【不思議少女シルバームーン~第四話 第二章「不死者と魔法少女」~】
死ねば良い
死ねば良いと思った
何か腹が立ったわけでもなくて
何か恨みがあったわけでもなくて
何か愛を抑えきれなくなったわけでもなくて
忌みもなく
意味もなく
意義もなく
異議もなく
心の底から死んでしまえと願った
死ねば良いと思った
何か腹が立ったわけでもなくて
何か恨みがあったわけでもなくて
何か愛を抑えきれなくなったわけでもなくて
忌みもなく
意味もなく
意義もなく
異議もなく
心の底から死んでしまえと願った
苦しんで死ねと思った
安らかに死ねと思った
一瞬で死ねと思った
永遠に死ねと思った
訳がわからないよ
只目の前で話しているだけの
今日会ったばかりの人間を
こうやって今話している人間を
こうやって話している最中に
いきなり殴りつけたらどんな顔するんだろう
眼球にナイフを突き立ててグリグリとえぐったらどんな顔をするんだろう
そもそも何故こいつはいきているんだ
生きているはずの人間なのか?
俺には解らない
僕には解らない
私には解らない
解らない
解らない
解らない
解らないから試してみようと思った
殺して確かめようと思った
「あはははははははははははははは!」
その瞬間、俺は僕は私は【何か】になった
なって、成り果てた
「ねえ君、僕と一緒に遊ぼうよ!」
そんな時に、アイツは現れたんだ。
「うわっ!おいしい!ここの料理美味しいわ!」
「おいおい朔夜、こういうところで食べ過ぎるもんじゃないぜ。」
「うるさいわねー我が家では料理というと洋食しかないの。
貴重な和食と中華とエスニックでお腹いっぱいになるチャンスなんだから邪魔しないで。」
「おいおい朔夜、こういうところで食べ過ぎるもんじゃないぜ。」
「うるさいわねー我が家では料理というと洋食しかないの。
貴重な和食と中華とエスニックでお腹いっぱいになるチャンスなんだから邪魔しないで。」
こんにちわ、天野スバルです。
僕たちはただ今とあるデパートのオープン記念式典に招待されて立食パーティーを楽しんでます。
傍に品の良い少女(どっかで見覚えがあった、ちなみに巨乳)と背の高いお兄さん(無茶苦茶眼光が鋭かった)を侍らせたお婆さん(デパートのオーナーだそうだ)が空気を読んでスピーチを早く切り上げてくれたので
僕と朔夜は子供らしく美味しい物を探して会場をうろちょろしていた。
そもそも僕と朔夜はお互いにお互いがここに来ることを知らなかったのだ。
僕はそもそも作家である父に連れてこられてきただけだし、
朔夜の方もなにやらヨツバさんが国のお偉いさんに縁が有るだかで呼ばれたのについてきただけ。
偶然であった僕を見てヨツバさんはすぐに朔夜を押しつけてどこかに行ってしまったし、
父さんも父さんで老若男女からサイン攻めに遭っている。
僕たちはただ今とあるデパートのオープン記念式典に招待されて立食パーティーを楽しんでます。
傍に品の良い少女(どっかで見覚えがあった、ちなみに巨乳)と背の高いお兄さん(無茶苦茶眼光が鋭かった)を侍らせたお婆さん(デパートのオーナーだそうだ)が空気を読んでスピーチを早く切り上げてくれたので
僕と朔夜は子供らしく美味しい物を探して会場をうろちょろしていた。
そもそも僕と朔夜はお互いにお互いがここに来ることを知らなかったのだ。
僕はそもそも作家である父に連れてこられてきただけだし、
朔夜の方もなにやらヨツバさんが国のお偉いさんに縁が有るだかで呼ばれたのについてきただけ。
偶然であった僕を見てヨツバさんはすぐに朔夜を押しつけてどこかに行ってしまったし、
父さんも父さんで老若男女からサイン攻めに遭っている。
「それにしてもあれねー。」
口に物を入れたまま朔夜は喋る。
行儀の悪い奴だ。
行儀の悪い奴だ。
「あんたのお父さんって何の本書いてるの?」
「なんだったっけな……、あれだよ。ノンフィクション。」
「へえー。」
「なんか戦場カメラマンをした経験とかを元に書いているらしい。」
「あんたと全然顔似てないわよね。あんたどっちかっていうともやしっこみたいな感じなのに。」
「実の子じゃないからね。」
「ゴフッ!」
「なんだったっけな……、あれだよ。ノンフィクション。」
「へえー。」
「なんか戦場カメラマンをした経験とかを元に書いているらしい。」
「あんたと全然顔似てないわよね。あんたどっちかっていうともやしっこみたいな感じなのに。」
「実の子じゃないからね。」
「ゴフッ!」
朔夜の噴き出した麻婆豆腐が顔にかかる。
「あら、大丈夫?」
薄紅色の着物を着た女性(高校生くらい、童顔)がやってきてそそくさと顔を拭いてくれた。
うーん、流石スタッフも行き届いているみたいだ。
うーん、流石スタッフも行き届いているみたいだ。
「ご、ごめん……。二重の意味で。」
「別に気にしてないよ、三重の意味で。」
「あと一つ何よ?」
「いやしくも魔法少女が口の中の物を噴き出すのかと思って。」
「今日はオフよ。」
「別に気にしてないよ、三重の意味で。」
「あと一つ何よ?」
「いやしくも魔法少女が口の中の物を噴き出すのかと思って。」
「今日はオフよ。」
そう言って朔夜はどこからともなく皿を取り出す。
「ところでさっきからずっとあんた食べて無いじゃない。
こっそりとっておいてあげたわよ。」」
「お、ありがとう。」
「べ、別にあんたのことが気になってた訳じゃないんだから!」
「はいはいありがとうございます。」
「あら、二人ともなんでここに……。」
こっそりとっておいてあげたわよ。」」
「お、ありがとう。」
「べ、別にあんたのことが気になってた訳じゃないんだから!」
「はいはいありがとうございます。」
「あら、二人ともなんでここに……。」
二人の背後から突然聞き慣れた声がする。
声の主は朔夜の宿命のライバルである霧雲霙だった。
声の主は朔夜の宿命のライバルである霧雲霙だった。
「あ。」
「お。」
「あんたこそ」
「おまえこそ」
「「なぜここに?」」
「やだなー、私さっき葵さんの傍に控えてたじゃない。」
「ずっと食べてたから気づかなかったわ。」
「さっきまでやたらエレガントなドレスだったよね。
普段着ている服と全然違うから気づかなかったよ。」
「至ってまともな理由でスピーチは聞いてなかったのね。」
「いえいえ、それほどでもありません。」
「ホメテナイヨホメテナイヨ」
「ところで二人は何しに来たの?」
「いや、ちょっと親の付き添いで。」
「私もー。」
「そう……、ヨツバさんは大丈夫として……。
スバル君のお父様の傍に居た方が良いわよ。」
「どういうこと?」
「なーんか都市伝説がらみのろくでもないのが来るって話なのよねー。」
「ふぅ~ん。」
「確か名前は……ネバーランドだったかな?」
「ネバーランド?」
「あら、聞き覚えがあるの?」
「いや……。」
「お。」
「あんたこそ」
「おまえこそ」
「「なぜここに?」」
「やだなー、私さっき葵さんの傍に控えてたじゃない。」
「ずっと食べてたから気づかなかったわ。」
「さっきまでやたらエレガントなドレスだったよね。
普段着ている服と全然違うから気づかなかったよ。」
「至ってまともな理由でスピーチは聞いてなかったのね。」
「いえいえ、それほどでもありません。」
「ホメテナイヨホメテナイヨ」
「ところで二人は何しに来たの?」
「いや、ちょっと親の付き添いで。」
「私もー。」
「そう……、ヨツバさんは大丈夫として……。
スバル君のお父様の傍に居た方が良いわよ。」
「どういうこと?」
「なーんか都市伝説がらみのろくでもないのが来るって話なのよねー。」
「ふぅ~ん。」
「確か名前は……ネバーランドだったかな?」
「ネバーランド?」
「あら、聞き覚えがあるの?」
「いや……。」
「ネバーランドってまさか……。
いや、まさかそれはない。
アイツは死んだはずだ。
とっくの昔に、俺が父さんと出会った日に。」
いや、まさかそれはない。
アイツは死んだはずだ。
とっくの昔に、俺が父さんと出会った日に。」
「なななな、何でもないよ、俺ちょっとトイレ行ってくるわ。」
そうだ、そんなことありえない。
あり得るわけがない。
あり得るわけがない。
「ねえ、さっきの自分語りなに?」
「多分地の文と会話文を取り違えたのよ。
あいつのいつもの癖よ。」
「妙なキャラクターつけてるわね。」
「そのせいで何時も酷い目に遭ってるのよねあいつ。」
「多分地の文と会話文を取り違えたのよ。
あいつのいつもの癖よ。」
「妙なキャラクターつけてるわね。」
「そのせいで何時も酷い目に遭ってるのよねあいつ。」
僕は騒がしい会場を離れてトイレの中に入った。
鏡に映る自分の顔を見る。
ネバーランド、それはアイツが、あの頃の僕の唯一の親友と言っても良かったアイツの夢だった筈だ。
鏡に映る自分の顔を見る。
ネバーランド、それはアイツが、あの頃の僕の唯一の親友と言っても良かったアイツの夢だった筈だ。
「アイツは、ジャックはもう死んだ。
ネバーランドは終わったんだ。」
ネバーランドは終わったんだ。」
「そう、俺は死んだんだ。」
「―――――誰だ!?」
「―――――誰だ!?」
どこからとも無く声が響く。
鏡に映る人影はない。
僕は素速く左右を確認した。
鏡に映る人影はない。
僕は素速く左右を確認した。
「俺は死んで、生き返ったのさ。
子供の国(ネバーランド)にぴったりな永遠に子供の姿で、
死を超越(ネクロオーバー)して、終わらない(ネバーエンディング)な存在になって。
本当の子供の国(ネバーランド)を作るんだよ。
お前も手伝えよスバル。」
子供の国(ネバーランド)にぴったりな永遠に子供の姿で、
死を超越(ネクロオーバー)して、終わらない(ネバーエンディング)な存在になって。
本当の子供の国(ネバーランド)を作るんだよ。
お前も手伝えよスバル。」
ありえない。
そんなことありえない。
アイツの声がするなんて。
鏡に映ってない、どこにも居ない。
幻だ。
幻の筈なんだ!
アイツを騙る誰か別の奴に決まって……
そんなことありえない。
アイツの声がするなんて。
鏡に映ってない、どこにも居ない。
幻だ。
幻の筈なんだ!
アイツを騙る誰か別の奴に決まって……
「後ろだよ、スバル。」
僕が振り返ると、そこには見慣れた姿の少年が居た。
年の頃は五歳か六歳ほど。
死んだときの姿そのままに。
年の頃は五歳か六歳ほど。
死んだときの姿そのままに。
「ジャック、嘘だろ生きてるなんて、なんでお前……鏡に!?」
「不死の代償だよ。」
「なんでお前…………!」
「まあまあ落ち着けよ、とりあえず落ち着いてこのパーティーから抜け出せ。」
「どういうことだ?」
「俺は金持ちと資本主義が嫌いだ。
あと子供を自分の所有物のように振る舞う老人がな。
今から俺達はこの金持ちどものパーティーをぶち壊してネバーランドの再開を宣言する。」
「あれはまだ始まっても……」
「再開だ!」
「……やめろよ、もう全部終わったんだ。
もう全部止めて、親切な大人の世話にでもなれよ。
大人って割と棄てたもんじゃないんだぜ?」
「――――解ったよ、もう良い。お前は変わっちまったんだな。」
「…………すまん。」
「じゃあ俺は……。」
「話は聞かせて貰ったわ!」
「不死の代償だよ。」
「なんでお前…………!」
「まあまあ落ち着けよ、とりあえず落ち着いてこのパーティーから抜け出せ。」
「どういうことだ?」
「俺は金持ちと資本主義が嫌いだ。
あと子供を自分の所有物のように振る舞う老人がな。
今から俺達はこの金持ちどものパーティーをぶち壊してネバーランドの再開を宣言する。」
「あれはまだ始まっても……」
「再開だ!」
「……やめろよ、もう全部終わったんだ。
もう全部止めて、親切な大人の世話にでもなれよ。
大人って割と棄てたもんじゃないんだぜ?」
「――――解ったよ、もう良い。お前は変わっちまったんだな。」
「…………すまん。」
「じゃあ俺は……。」
「話は聞かせて貰ったわ!」
その時突然、男子トイレに一陣の風が吹く。
見覚えの有る魔法少女コスプレが二つ……二つ!?
霙は前まで戦うときにはミリタリーなジャケットしか着てなかったはずだ。
つまり……。
朔夜、お前いつの間に霙の分まで作ったんだよ……。
見覚えの有る魔法少女コスプレが二つ……二つ!?
霙は前まで戦うときにはミリタリーなジャケットしか着てなかったはずだ。
つまり……。
朔夜、お前いつの間に霙の分まで作ったんだよ……。
「スバル、君の彼女かい?二人も侍らせているなんてすばらしいね。」
「違う違う。」
「スバルの様子が怪しかったから勝手につけてきたわよ!」
「あんたがネバーランドとかいうののリーダーなのね!」
「正義と愛の魔法少女シルバームーンと!」
「愛と情熱の魔法少女レインバレルが!」
「「ミラクルマジックでキュルンとビビッとブリリアントに退治してやるんだから!」」
「違う違う。」
「スバルの様子が怪しかったから勝手につけてきたわよ!」
「あんたがネバーランドとかいうののリーダーなのね!」
「正義と愛の魔法少女シルバームーンと!」
「愛と情熱の魔法少女レインバレルが!」
「「ミラクルマジックでキュルンとビビッとブリリアントに退治してやるんだから!」」
魔法少女コスで決めポーズを決める二人。
こいつらまじめに戦う気はあるんだろうか、いいやない(反語)。
こいつらまじめに戦う気はあるんだろうか、いいやない(反語)。
「ついでに情報も聞き出してやるんだから!」
霙さん、貴方の場合それが第一目的ですよね?
「ていうかお前らなんでそんな仲良いの?」
「やれやれ、邪魔が入ったか。こんな素人達に尾行されているなんて腕が落ちたじゃないかスバル。」
「だいぶブランク有るし仕方ないじゃん。」
「まったく……。」
「おしゃべりしている暇が!」
「有るのかしら!」
「やれやれ、邪魔が入ったか。こんな素人達に尾行されているなんて腕が落ちたじゃないかスバル。」
「だいぶブランク有るし仕方ないじゃん。」
「まったく……。」
「おしゃべりしている暇が!」
「有るのかしら!」
右から霙の「ツングースカ大爆発」の能力を用いた爆発する拳が
左から朔夜の「魔女は箒で空を飛ぶ」の能力を応用した疾風を纏う蹴りが
ジャックを挟み込むようにして襲いかかる。
しかし彼はそれを躱すそぶりすら見せずに拳には拳で、蹴りには蹴りで対抗する。
左から朔夜の「魔女は箒で空を飛ぶ」の能力を応用した疾風を纏う蹴りが
ジャックを挟み込むようにして襲いかかる。
しかし彼はそれを躱すそぶりすら見せずに拳には拳で、蹴りには蹴りで対抗する。
「捕まえた!」
「はじけ飛べ!」
「はじけ飛べ!」
生かして捕らえるのではないのだろうか?
朔夜はノリノリで脚に纏った風の出力を上げ、
霙はテンションクライマックスで拳から大爆発を起こす。
俺の目の前でジャックは再び肉片と化していく。
やめろ、やめろ、あの時の二の舞はごめんだ!
朔夜はノリノリで脚に纏った風の出力を上げ、
霙はテンションクライマックスで拳から大爆発を起こす。
俺の目の前でジャックは再び肉片と化していく。
やめろ、やめろ、あの時の二の舞はごめんだ!
「おいおい、目を背けるなよスバル。」
「え?」
「俺はちゃあんと此処にいる。」
「うそ?」
「反撃を喰らう準備はできているかいお嬢さん(フロイライン)?」
「え?」
「俺はちゃあんと此処にいる。」
「うそ?」
「反撃を喰らう準備はできているかいお嬢さん(フロイライン)?」
驚いたことに、ジャックは攻撃を喰らった傍から高速で肉体再生を行っていた。
先ほど話していた不死の能力とはこういうことだったのか!?
先ほど話していた不死の能力とはこういうことだったのか!?
「デコピン。」
呆けた表情の二人の額に向けてジャックはデコピンを放つ。
見た目は地味だ。
実際、それを喰らった瞬間、まるで車にぶつかったみたいに空中で三回転ほどする二人の姿を見て、俺はその威力を初めて理解したのだから。
見た目は地味だ。
実際、それを喰らった瞬間、まるで車にぶつかったみたいに空中で三回転ほどする二人の姿を見て、俺はその威力を初めて理解したのだから。
「朔夜!霙!」
「まだまだこの程度じゃ倒れないわよ!」
「流石にハーフは耐久力があるね。でもそこの人間はどうかな?」
「…………。」
「やっぱり倒れたk」
「まだまだこの程度じゃ倒れないわよ!」
「流石にハーフは耐久力があるね。でもそこの人間はどうかな?」
「…………。」
「やっぱり倒れたk」
そこまで言いかけたところでジャックの右手が爆発する。
その爆炎に紛れて朔夜はジャックの死角に入って落ちていたトイレのモップを風で加速させて投げつける。
まるで再生を阻害するかのようにモップは彼の右手に突き刺さり、彼を壁に貼り付けにする。
その爆炎に紛れて朔夜はジャックの死角に入って落ちていたトイレのモップを風で加速させて投げつける。
まるで再生を阻害するかのようにモップは彼の右手に突き刺さり、彼を壁に貼り付けにする。
「死んだふりか……。その上相方の意図を読んで一瞬で合わせてきた。
相当コンビを組んで戦ってきたと見える。」
「ジャック、お前の眼も鈍ってるじゃないか。」
「急造コンビなのか?」
「ああ、そいつらが組んだのは過去に一度だけだよ。」
「ふぅん……面白いね。」
相当コンビを組んで戦ってきたと見える。」
「ジャック、お前の眼も鈍ってるじゃないか。」
「急造コンビなのか?」
「ああ、そいつらが組んだのは過去に一度だけだよ。」
「ふぅん……面白いね。」
モップを抜き取ろうとジャックがモップに手をかける。
すると再びモップが爆発する。
すると再びモップが爆発する。
「触れた物を爆発させる能力か。」
右半身を完全に肉片にしたままジャックは分析を始める。
「貰った!」
朔夜の体重を載せた肘撃ちがジャックに叩き込まれる。
しかしそれを喰らいながらもジャックはその肘を拳で挟んで骨を砕こうとする。
しかしそれを喰らいながらもジャックはその肘を拳で挟んで骨を砕こうとする。
「朔夜伏せて!」
肘を見捨てるかのように朔夜はなりふり構わずに伏せる。
間接が外れるような音と天井でスーパーボールがはねる音がした直後、ジャックの顔が吹き飛んだ。
間接が外れるような音と天井でスーパーボールがはねる音がした直後、ジャックの顔が吹き飛んだ。
「何だ今の!?」
「隠し芸よ。」
「魔法少女のたしなみね。」
「隠し芸よ。」
「魔法少女のたしなみね。」
どこの世界に暗器を隠し芸にする魔法少女が居るというのか。
「やれやれ……二対一では分が悪いね。」
「逃がさないわよ!」
「いいや、逃げるね。」
「逃がさないわよ!」
「いいや、逃げるね。」
二人はトイレの窓から小さな身体を使って逃げようとするジャックを追う。
逃げる?
待てよ、あいつが逃げるときは毎回……。
逃げる?
待てよ、あいつが逃げるときは毎回……。
「――――お前ら下がれ!!」
次の瞬間、魔法少女コスチュームの帽子のツバが真っ二つになる。
どうにか間に合ったようだ。
どうにか間に合ったようだ。
「ワイヤー!?」
「ジグザグ使いね、厄介だわ。」
「ちっ、外すとは思わなかった。」
「こんな攻撃、最初の一撃さえ躱しちゃえば!」
「動くな朔夜!」
「おいおい、もう手の内はばらさないでくれよスバル。」
「もう既にワイヤーが辺りに張り巡らされている!」
「そゆこと、……ありゃりゃ、攻撃予定時間過ぎちゃってる。
まっずいなあ……期せずして時間食っちゃったみたいだね。
今回は一旦引かせて貰うよ。そんじゃあねー。」
「ジグザグ使いね、厄介だわ。」
「ちっ、外すとは思わなかった。」
「こんな攻撃、最初の一撃さえ躱しちゃえば!」
「動くな朔夜!」
「おいおい、もう手の内はばらさないでくれよスバル。」
「もう既にワイヤーが辺りに張り巡らされている!」
「そゆこと、……ありゃりゃ、攻撃予定時間過ぎちゃってる。
まっずいなあ……期せずして時間食っちゃったみたいだね。
今回は一旦引かせて貰うよ。そんじゃあねー。」
ジャックは窓から飛び降りてしまった。
「逃げられたわ……。」
「あーん!ひもが絡まって動けない!」
「やれやれ、困ったことになったな……。」
「あらら、皆さんどうしたの?」
「さっきの和服のお姉さん!」
「うわーん、助けてください~!悪い奴に、変質者に襲われたんです!」
「…………ヤバッ」
「変質者という意味ではお前らも相当だよなあ……。」
「あーん!ひもが絡まって動けない!」
「やれやれ、困ったことになったな……。」
「あらら、皆さんどうしたの?」
「さっきの和服のお姉さん!」
「うわーん、助けてください~!悪い奴に、変質者に襲われたんです!」
「…………ヤバッ」
「変質者という意味ではお前らも相当だよなあ……。」
霙が滅茶苦茶気まずそうな顔している。
もしかして彼女の上司的なあれなのだろうか。
よく見るとただならぬオーラを纏っているし。
彼女がこの前言っていた“あのお方”なのだろうか。
困ったのでとりあえず誰だか聞いてみることにした。
もしかして彼女の上司的なあれなのだろうか。
よく見るとただならぬオーラを纏っているし。
彼女がこの前言っていた“あのお方”なのだろうか。
困ったのでとりあえず誰だか聞いてみることにした。
「あの、お姉さん?」
余裕綽々で(しかも素手で)ワイヤーを引きちぎっているお姉さんに尋ねる。
あれ?何を尋ねよう?
困った……年?名前?霙との間柄ってのもあれだし……。
スタッフさんなのか聞くだけでも良いかな?
ていうか都市伝説関係者なのか聞けばいいのか。
ついに意を決して僕は尋ねた。
あれ?何を尋ねよう?
困った……年?名前?霙との間柄ってのもあれだし……。
スタッフさんなのか聞くだけでも良いかな?
ていうか都市伝説関係者なのか聞けばいいのか。
ついに意を決して僕は尋ねた。
「あのお姉さん。」
「はい、なんでしょうか?」
「パンツの色は?」
「今日は和服ですし穿いてませんがやっぱり白じゃないでしょうかね?」
「はい、なんでしょうか?」
「パンツの色は?」
「今日は和服ですし穿いてませんがやっぱり白じゃないでしょうかね?」
あれ?
【不思議少女シルバームーン~第四話 第二章「不死者と魔法少女」~】
【不思議少女シルバームーン~第四話 第二章「不死者と魔法少女」~】
【不思議少女シルバームーン~第四話 第三章「戦い終わって日が暮れて」~】
「とまあそういうことがあったわけだよおっちゃん。」
「人妻に下着の色聞くとか本当に歪みないなお前。」
「人妻?」
「いや、なんでもない。お前のそういうところが嫌いじゃないぜ。
そうか、それにしても穿いてなかったのか……」
「とりあえずホイコーローで」
「オッケー」
「人妻に下着の色聞くとか本当に歪みないなお前。」
「人妻?」
「いや、なんでもない。お前のそういうところが嫌いじゃないぜ。
そうか、それにしても穿いてなかったのか……」
「とりあえずホイコーローで」
「オッケー」
とまあパーティー会場での事件から数日後。
僕はいつも通りお気に入りの中華料理店でランチを食べていた。
僕はいつも通りお気に入りの中華料理店でランチを食べていた。
「ていうか良いの?お前の過去の話ペラペラ喋っちゃって。
俺ってば中華料理の屋台を営むだけのただのオヤジじゃないんだぜ?」
「いや、ただのおやじじゃないし人生経験豊富そうだからなんか為になるアドバイスをしてくれるカナって。」
「そこまでハードだと厳しいかなぁ?ていうかお前は俺を何歳だと思ってるのさ。」
「40過ぎくらい……」
「まだ三十代だよ!」
「え~、なんか全身に疲れが見え隠れするじゃないすか。」
「しかたねーだろ、俺だってハードな人生生きてるんだもん。」
「どんな?」
「秘密。」
「ケチだなおっちゃん。」
「まあ、あれだな。お前の置かれている状況を纒めるとだ。
死んだはずの親友が何故か蘇って悪の組織を率いているっぽいんだろう?」
「まあ……。」
「俺も昔魔法を使えるようになった勢いで元カノを使い魔の餌にした時は確かに焦ったよ。」
「なにそれ。」
「いや、俺の性癖にあまりに理解がなかったものだからつい……。
まあとにかく人生にはそういう抜き差しならない状況ってのがある。」
「はぁ……。」
「そういう時、人間は何を優先すべきだろうか。」
「なんなんです?」
俺ってば中華料理の屋台を営むだけのただのオヤジじゃないんだぜ?」
「いや、ただのおやじじゃないし人生経験豊富そうだからなんか為になるアドバイスをしてくれるカナって。」
「そこまでハードだと厳しいかなぁ?ていうかお前は俺を何歳だと思ってるのさ。」
「40過ぎくらい……」
「まだ三十代だよ!」
「え~、なんか全身に疲れが見え隠れするじゃないすか。」
「しかたねーだろ、俺だってハードな人生生きてるんだもん。」
「どんな?」
「秘密。」
「ケチだなおっちゃん。」
「まあ、あれだな。お前の置かれている状況を纒めるとだ。
死んだはずの親友が何故か蘇って悪の組織を率いているっぽいんだろう?」
「まあ……。」
「俺も昔魔法を使えるようになった勢いで元カノを使い魔の餌にした時は確かに焦ったよ。」
「なにそれ。」
「いや、俺の性癖にあまりに理解がなかったものだからつい……。
まあとにかく人生にはそういう抜き差しならない状況ってのがある。」
「はぁ……。」
「そういう時、人間は何を優先すべきだろうか。」
「なんなんです?」
とりあえずおっちゃんの説教を聞き流しながら僕は回鍋肉を食べ始めた。
「愛だ。」
「今元カノ殺した話してましたよね。」
「そいつと別に好きな女ができたんだ。」
「最低だったよ……。」
「あの頃は青かった。素直に二股かけておけばあんな悲劇も起きなかったのにな……。」
「いやいやいやいやどう考えても最初からアウトだよ。
振り切ってるよ、クライマックスでジ・エンドだよ。」
「そして始まる俺・第二章」
「くそっ、日本語で喋れよ。」
「まあ、あれだ。」
「なんです?」
「その朔夜と霙って子は……良い娘か?」
「ええ、まあ……。
朔夜はウルサイし独善的で世の中のこと何もわかってなくて馬鹿だけど……心が真っ直ぐですよ。
霙は時々何考えてるか分からないしキチッてるし結局自分がなぜ朔夜を襲ったのか話さないけどおっぱいですし。
あいつらと居るとわりと自然に笑顔が出てきます。気のいい奴らです。」
「そのジャックってやつは良い奴か?」
「……あいつとは、同じ地獄を味わってきた仲間です。
世界中から俺みたいな子どもが集められてきた中でなんだかんだで一番最初に出会って一番最後まで一緒にいましたから。」
「そうか、じゃあ簡単だ。」
「え?」
「男同士なら戦えば解り合える。だからおもいっきりぶつかってやれ。」
「今元カノ殺した話してましたよね。」
「そいつと別に好きな女ができたんだ。」
「最低だったよ……。」
「あの頃は青かった。素直に二股かけておけばあんな悲劇も起きなかったのにな……。」
「いやいやいやいやどう考えても最初からアウトだよ。
振り切ってるよ、クライマックスでジ・エンドだよ。」
「そして始まる俺・第二章」
「くそっ、日本語で喋れよ。」
「まあ、あれだ。」
「なんです?」
「その朔夜と霙って子は……良い娘か?」
「ええ、まあ……。
朔夜はウルサイし独善的で世の中のこと何もわかってなくて馬鹿だけど……心が真っ直ぐですよ。
霙は時々何考えてるか分からないしキチッてるし結局自分がなぜ朔夜を襲ったのか話さないけどおっぱいですし。
あいつらと居るとわりと自然に笑顔が出てきます。気のいい奴らです。」
「そのジャックってやつは良い奴か?」
「……あいつとは、同じ地獄を味わってきた仲間です。
世界中から俺みたいな子どもが集められてきた中でなんだかんだで一番最初に出会って一番最後まで一緒にいましたから。」
「そうか、じゃあ簡単だ。」
「え?」
「男同士なら戦えば解り合える。だからおもいっきりぶつかってやれ。」
おっちゃんはどこか遠くを見つめている。
彼は一体何を思い出しているのだろう。
彼は一体何を思い出しているのだろう。
「で、良い女は泣かすな。」
「解りました。」
「俺は昔、良い女を一人泣かせちまった。あれはなかなか胸が痛む。」
「解りました。」
「解りました。」
「俺は昔、良い女を一人泣かせちまった。あれはなかなか胸が痛む。」
「解りました。」
回鍋肉完食。
安定の美味である。
安定の美味である。
「ところでおっちゃん、俺の通ってる学習塾でこの前テストあったんだよね。」
「ふーん。」
「そしたらなんかやたら難しい名前の奴が一位取ってて俺二位しか取れなかったんだよね。」
「そりゃあ残念だ。」
「この漢字ってなんて読むの?霧と雲まではわかるんだけど雨に英って……」
「…………ふむ、みぞれ、だな。」
「―――――――――えっ?」
「きりくもみぞれ」
「……あいつに負けてたの?」
「珍しい名前だしお前の話のみぞれちゃんである可能性は高いな。」
「ていうか同じ塾通ってたの?」
「らしいな。」
「なんてこったい……。」
「なんか色々残念だったな。ギョーザおごってやるから元気だせよ。」
「ありがとうおっちゃん……。」
「ふーん。」
「そしたらなんかやたら難しい名前の奴が一位取ってて俺二位しか取れなかったんだよね。」
「そりゃあ残念だ。」
「この漢字ってなんて読むの?霧と雲まではわかるんだけど雨に英って……」
「…………ふむ、みぞれ、だな。」
「―――――――――えっ?」
「きりくもみぞれ」
「……あいつに負けてたの?」
「珍しい名前だしお前の話のみぞれちゃんである可能性は高いな。」
「ていうか同じ塾通ってたの?」
「らしいな。」
「なんてこったい……。」
「なんか色々残念だったな。ギョーザおごってやるから元気だせよ。」
「ありがとうおっちゃん……。」
あんな馬鹿っぽいのに負けていたとは……。
世の中意外と狭いものである。
世の中意外と狭いものである。
「そうだ少年、お前、勉強も良いけどそろそろ戦闘もこなせるようになったほうが良いんじゃないか?」
「え?」
「この先確実にお前も狙われる戦いが続くだろうからなあ。
女子二名の影に隠れているわけにもいかないぜ?」
「ははっ、それは遠慮させてもらいます。」
「この近くに八極拳を教えている道場が有るんだけど……。」
「いやいやマジでイイってば」
「そこの先生が美人でなあー、俺の妹弟子にあたるんだが……。」
「すぐに教えてください。ていうかおっちゃんもやってるの?」
「いや、俺は先生に料理教わっただけだよ。あの人料理人で武道家だったから。」
「ふーん……。」
「俺は格闘技については昔少々かじっただけさ。」
「じゃあ今度行ってみます。」
「そうしなそうしな。ついでに女子二名も連れていってやれ。」
「え?」
「そこもちょっち都市伝説絡みな場所なのさ。」
「え?」
「この先確実にお前も狙われる戦いが続くだろうからなあ。
女子二名の影に隠れているわけにもいかないぜ?」
「ははっ、それは遠慮させてもらいます。」
「この近くに八極拳を教えている道場が有るんだけど……。」
「いやいやマジでイイってば」
「そこの先生が美人でなあー、俺の妹弟子にあたるんだが……。」
「すぐに教えてください。ていうかおっちゃんもやってるの?」
「いや、俺は先生に料理教わっただけだよ。あの人料理人で武道家だったから。」
「ふーん……。」
「俺は格闘技については昔少々かじっただけさ。」
「じゃあ今度行ってみます。」
「そうしなそうしな。ついでに女子二名も連れていってやれ。」
「え?」
「そこもちょっち都市伝説絡みな場所なのさ。」
悪戯っぽく笑うおっちゃんは、まるで俺と同じくらいの年頃の少年のように見えた。
【不思議少女シルバームーン~第四話 第三章「戦い終わって日が暮れて」~】