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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 六本足の獣-02

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匿名ユーザー

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「初詣の帰りにこんなもん見つけるなんてな」

目の前に全裸の死体が転がっていた。 
全身の皮が剥かれ、血やら毛やらを撒き散らしている。
掃除をするのが面倒くさそうだ。

「で、お前がやったのか?」
「ああ、俺が殺した」

犯人はあっさり自供した。 

「こいつに何か恨みでもあったのか」
「いや、俺が恨んでいるのは人類そのものだ」
「随分話が大きくなったな」 

ただの殺人事件が地球規模の話になった。 
正月だからだろうか。 

「人間は俺の同族を管理し利用している」
「そうだな」
「俺にはそれが許せない。だから、こうして実力行使に出た」
「人一人殺したくらいじゃ何も変わらないだろ」
「そうだな。だが、俺いや俺達には人間を殺す権利がある」
「かもしれないな」

 犯人は語る。
 自分という存在を誇示したいんだろう。

「で、お前は俺も殺す気か。怪人【ヒツジ男】」

 灰色の毛に覆われた筋骨型の体、頭部から生えた太い角。
 二足歩行をするウシ科都市伝説、【ヒツジ男】。

「ああ、この体がある限り俺は目に入った人間を殺し尽くす」

 どうやら、見逃してはくれないようだ。
 なら、戦うしかない。

「奇遇だな、【ヒツジ男】」
「何がだ、人間」
「俺はお前と同じ遺伝子組み換え系の都市伝説と契約してるんだ」

 下半身に慣れた痛み。
 肉体の感覚が一気に増える。

「【ケン○ッキーに使われている鶏は六本足】か」
「知っていたか」
「似たルーツの都市伝説だ、把握している」
「そうか。なら、さっさと始めよう」
「ああ、そうだな。六本足」

 【ヒツジ男】がこちらに踏み込んできた。
 圧倒的な速力で。 
 まともにぶつかり合えば、ひとたまりもないだろう。
 牧場よりも闘牛場がお似合いだ。

「!!」

 だから、俺は跳んだ。
 足六本分の脚力を用い、奴の背後へ。
 すかさず、空中で後頭部に回し蹴りを叩き込む。

「空中戦は苦手か、【ヒツジ男】」

 着地をして状況確認。
 【ヒツジ男】は吹き飛んだが、すぐに体勢を立て直していた。
 さすが、怪人なだけはある。
 ダメージもほとんどないだろう。

「……鶏が空中戦を得意とするのはどうかと思うが」
「気にするな。それと【ヒツジ男】」
「なんだ?」
「後ろを見てみろ」

 【ヒツジ男】の顔面を細く逞しい足が踏みつけた。
 そのまま、地面に倒される。  

「黒服ですか」
「ええ、そうです。【ヤギ男】の顔面を踏んでるのは【首切れ馬】です」

 【首切れ馬】の後ろから現れた女の黒服は、懐から拳銃を取り出すと【ヒツジ男】に銃口を向けた。
 【ヒツジ男】は抵抗をするが、【首切れ馬】が食い止める。
 【首切れ馬】、文字通り首のない馬。
 日本各地に伝わる馬の妖怪だ。

「邪魔をするな黒服!」
「邪魔はしません、駆除はしますが」

 黒服は躊躇なく引き金を引いた。

「ご協力感謝します」
「俺は何もしていません」
「あなたが【ヤギ男】と遭遇してなかったら一般人が被害に遭う可能性がありました。礼をするには十分な理由です」
「そうですか」
「ちなみに、組織に所属する気はありませんか?」
「ないです、面倒なので」
「……そうですか」
「それじゃあ、俺はこれで」

 たまにはジンギスカンでも食べたい、なんとなくそう思った。

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