「初詣の帰りにこんなもん見つけるなんてな」
目の前に全裸の死体が転がっていた。 全身の皮が剥かれ、血やら毛やらを撒き散らしている。 掃除をするのが面倒くさそうだ。
「で、お前がやったのか?」
「ああ、俺が殺した」
「ああ、俺が殺した」
犯人はあっさり自供した。
「こいつに何か恨みでもあったのか」
「いや、俺が恨んでいるのは人類そのものだ」
「随分話が大きくなったな」
「いや、俺が恨んでいるのは人類そのものだ」
「随分話が大きくなったな」
ただの殺人事件が地球規模の話になった。 正月だからだろうか。
「人間は俺の同族を管理し利用している」
「そうだな」
「俺にはそれが許せない。だから、こうして実力行使に出た」
「人一人殺したくらいじゃ何も変わらないだろ」
「そうだな。だが、俺いや俺達には人間を殺す権利がある」
「かもしれないな」
「そうだな」
「俺にはそれが許せない。だから、こうして実力行使に出た」
「人一人殺したくらいじゃ何も変わらないだろ」
「そうだな。だが、俺いや俺達には人間を殺す権利がある」
「かもしれないな」
犯人は語る。
自分という存在を誇示したいんだろう。
自分という存在を誇示したいんだろう。
「で、お前は俺も殺す気か。怪人【ヒツジ男】」
灰色の毛に覆われた筋骨型の体、頭部から生えた太い角。
二足歩行をするウシ科都市伝説、【ヒツジ男】。
二足歩行をするウシ科都市伝説、【ヒツジ男】。
「ああ、この体がある限り俺は目に入った人間を殺し尽くす」
どうやら、見逃してはくれないようだ。
なら、戦うしかない。
なら、戦うしかない。
「奇遇だな、【ヒツジ男】」
「何がだ、人間」
「俺はお前と同じ遺伝子組み換え系の都市伝説と契約してるんだ」
「何がだ、人間」
「俺はお前と同じ遺伝子組み換え系の都市伝説と契約してるんだ」
下半身に慣れた痛み。
肉体の感覚が一気に増える。
肉体の感覚が一気に増える。
「【ケン○ッキーに使われている鶏は六本足】か」
「知っていたか」
「似たルーツの都市伝説だ、把握している」
「そうか。なら、さっさと始めよう」
「ああ、そうだな。六本足」
「知っていたか」
「似たルーツの都市伝説だ、把握している」
「そうか。なら、さっさと始めよう」
「ああ、そうだな。六本足」
【ヒツジ男】がこちらに踏み込んできた。
圧倒的な速力で。
まともにぶつかり合えば、ひとたまりもないだろう。
牧場よりも闘牛場がお似合いだ。
圧倒的な速力で。
まともにぶつかり合えば、ひとたまりもないだろう。
牧場よりも闘牛場がお似合いだ。
「!!」
だから、俺は跳んだ。
足六本分の脚力を用い、奴の背後へ。
すかさず、空中で後頭部に回し蹴りを叩き込む。
足六本分の脚力を用い、奴の背後へ。
すかさず、空中で後頭部に回し蹴りを叩き込む。
「空中戦は苦手か、【ヒツジ男】」
着地をして状況確認。
【ヒツジ男】は吹き飛んだが、すぐに体勢を立て直していた。
さすが、怪人なだけはある。
ダメージもほとんどないだろう。
【ヒツジ男】は吹き飛んだが、すぐに体勢を立て直していた。
さすが、怪人なだけはある。
ダメージもほとんどないだろう。
「……鶏が空中戦を得意とするのはどうかと思うが」
「気にするな。それと【ヒツジ男】」
「なんだ?」
「後ろを見てみろ」
「気にするな。それと【ヒツジ男】」
「なんだ?」
「後ろを見てみろ」
【ヒツジ男】の顔面を細く逞しい足が踏みつけた。
そのまま、地面に倒される。
「黒服ですか」
「ええ、そうです。【ヤギ男】の顔面を踏んでるのは【首切れ馬】です」
「ええ、そうです。【ヤギ男】の顔面を踏んでるのは【首切れ馬】です」
【首切れ馬】の後ろから現れた女の黒服は、懐から拳銃を取り出すと【ヒツジ男】に銃口を向けた。
【ヒツジ男】は抵抗をするが、【首切れ馬】が食い止める。
【首切れ馬】、文字通り首のない馬。
日本各地に伝わる馬の妖怪だ。
【ヒツジ男】は抵抗をするが、【首切れ馬】が食い止める。
【首切れ馬】、文字通り首のない馬。
日本各地に伝わる馬の妖怪だ。
「邪魔をするな黒服!」
「邪魔はしません、駆除はしますが」
「邪魔はしません、駆除はしますが」
黒服は躊躇なく引き金を引いた。
「ご協力感謝します」
「俺は何もしていません」
「あなたが【ヤギ男】と遭遇してなかったら一般人が被害に遭う可能性がありました。礼をするには十分な理由です」
「そうですか」
「ちなみに、組織に所属する気はありませんか?」
「ないです、面倒なので」
「……そうですか」
「それじゃあ、俺はこれで」
「俺は何もしていません」
「あなたが【ヤギ男】と遭遇してなかったら一般人が被害に遭う可能性がありました。礼をするには十分な理由です」
「そうですか」
「ちなみに、組織に所属する気はありませんか?」
「ないです、面倒なので」
「……そうですか」
「それじゃあ、俺はこれで」
たまにはジンギスカンでも食べたい、なんとなくそう思った。