夢現聖杯儀典:re@ ウィキ

ネギ&ランサー

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この世界には秘密がある。
街を歩く殆どの人間が知らない、とっておき。
そんな世界の裏側を知るのは極一部である。
多くの人が行き交う雑踏に紛れ、口元を真一文字にした少年が濁りきった瞳を太陽へと向ける。
世界は色褪せている。彼女が死んでから。神楽坂明日菜が死んだ瞬間から。
少年、ネギ・スプリングフィールドの世界はモノクロに染まっていた。
それは、この偽りの街に呼ばれてからも変わらない。
太陽の暖かな光も今となっては煩わしさを覚えてしまう。

「僕は此処にいる、やり直す為に」

後、数日。穏やかな日常も終わり、闘いが始まる。
ネギの目的はただ一つ。聖杯を取ることのみだ。
神楽坂明日菜ともう一度逢いたい。あの時気づけなかった過ちを消し去って、救う。
故に、願いを携えて彼は進まなければならない。

「アスナさん、僕は――間違っているのでしょうか」

その為には、他の誰かを斬り捨てる。
他の人が大切にしている想いも、未来も、全てを犠牲にしてしまう覚悟が必要だ。
もしも、同じく参加している中に知り合いの誰かがいたならば、ネギの頭の中にも、葛藤が生まれただろう。
だが、此処には自分しかいない。生きた知り合いは、自分しかいないのだ。
偽りの教え子、偽りの姉、偽りの幼馴染。全てが偽りであって真実ではない。
冬木市という雑多な街で、ネギはたった一つの真実を追い求める。

――ごめんなさい、僕は先生失格みたいです。

今まで培った倫理観も冒涜へと捨ててしまえ。
丁寧に悔いる必要はないし、引き返す道は疾うの昔に崩れてしまった。

……人を殺してでも、僕はやり直したいんだ。

この聖杯戦争を勝ち残ったとして、ネギが護れるものなんてほんの少しにも満たないはずだ。
マギステル・マギになるという夢を掲げながら、我欲を以って他者を踏み越えようとする不適合者。
汚れた指先で、望む彼女の笑顔はきっと――綺麗だ。
例え、自分が地獄の底に堕ちようとも、明日菜は手を伸ばすだろう。
伸ばして、力いっぱい手を掴み取ろうとして。
それだけはいけない。こんな自分勝手な奴を助けようとしてはならない。

「ごめんなさい、アスナさん」

小さな声で紡がれた謝罪は、誰の耳にも届かない。
何を想い、何を誓うか。
そんなことは今はどうだっていい。
誰に理解されずとも、譲れない願いがある。
戦って、勝つ。廻り続ける世界で、最後まで生き切ってやるんだ。

「僕は、戻れないことを望んでいる」

喧騒を抜け、一人歩く最中、つらつらと思考に浸ったが、どれも無意味な幻想だった。
抗えない運命と、掴んでしまったやり直しの機会。
幼いネギにとって、それは縋るには十分過ぎるぐらいにピースが揃っていた。
踏み出した一歩の先は底の見えない崖か、それとも光指す道か。
先行きの見えぬ戦いが、ネギを待っている。

『それでいいの?』
「……ええ。そうでもないと、僕は甘えてしまいますから」

そんなネギを心配してか、霊体化しているサーヴァントは優しく声をかける。
呼び出されたサーヴァント――彼は一目見て、普通の人間だった。
荒事なんてとてもじゃないが得意そうな顔には見えない。

『……それは、僕に対しても含めてかな?』

憂いを帯びた目に、控えめな身体。
白く染まった髪はさらさらで、顔つきは純朴そのもの。
ランサーとして呼ばれた彼は金木研と名乗った。

「いえ、貴方のことは頼りにしていますよ、【ランサー】さん」

このサーヴァントと出会い、共に歩んでか数日しか経っていないが、彼は自分のことをどうにも気にかけているらしい。
それは、青年の優しさなのか。それとも、戦えるモノになってほしい利己的な打算があるのか。
どちらにせよ構わない。カネキにも願いを叶える為に呼ばれ、譲れぬ想いもあるのだろう。
負けられないのは両者変わらない。
聖杯戦争に余計な情は不要だ、勝ち上がることだけを考えていればいい。

「だから、勝ちます」
「うん、マスター。絶対に勝とう」












金木研には恋焦がれていた願いがあった。
かつて、自分に手を差し伸べてくれた少女がいた。
まだ選び直せる。優しく諭してくれた人がいた。
彼女達は優しく、正気を喪ってなお、彼らの姿は今も脳に色濃く残っている。
結局、それらの思いは報われなかった。

――やり直したい。

英霊という座になっても消えなかった願望が、終わりを迎えたはずのカネキを再び戦いへと引きずり込む。
始まりともいえる【彼女】が、脳裏へと絡みつく。
戦え、と。足掻け、と。
熱狂に包まれ、赤い贓物と肉で彩られた――災厄の果実を喰らって雄叫びを上げろ。
これが、醒めたら戻る悪夢ならどれだけよかったことか。
熱く、冷たい激情を秘め、カネキは聖杯戦争で踊り狂う。
血でベトベトになった両手をもう一度振るうことを良しとする。
それはきっと、拭えない汚れに酔いしれた喰種としての本能だろう。
そんな、ありふれた悲劇を変える為に、カネキは此処にいる。
この物語を血塗れになんて、させない。



【マスター】
ネギ・スプリングフィールド@魔法先生ネギま!(第一期)

【能力・技能】
魔法。

【weapon】
父親の形見でもある木の杖。

【人物背景】
主人公。立派な魔法使いになる為に、日本へと修行に来た十歳の少年。
充てがわれた教師という役割を不慣れながらもこなし、順風満帆に見えたが……。

【マスターの願い】
神楽坂明日菜を蘇らせる。


【クラス】
 ランサー

【真名】
金木研@東京喰種

【パラメーター】
筋力D 耐久C 敏捷B+ 魔力E 幸運E 宝具C

【属性】
中立・善

【クラススキル】
対魔力:E
魔術に対する守り。
無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する。

【保有スキル】

喰種:B
高い再生能力、身体能力を持つ怪物。
人間を食べることで魔力回復、能力の強化を行うことができる。
ちなみに、人体を除けば摂食できるのは基本的に水とコーヒーだけである。

戦闘続行:B
瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。

【宝具】

『赫子』
 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~4 最大捕捉:4人
赫子は喰種の狂気を煮詰めたような産物であり、同時に最大の武器である。
カネキの赫子は、腰回りから這い出る複数の触手であり、主な使い道は刺突や打撃といった肉弾戦の補助。
強力な再生力とパワーが長所だが、脆さも併せ持っているといった弱点もある。

【weapon】
『赫子』

【人物背景】
とある事故から、喰種の臓器を移植されたことで半喰種となってしまった元人間。
【喰種と人間の双方の世界にいる者】として、自分にできることを探し、戦いの中で得た居場所を護ろうと足掻くが……。

【サーヴァントとしての願い】
あんていくで過ごしたあの日々が戻ってくることを。



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ランサー(金木研)

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