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  • ろりしょたばとるろわいある@ うぃき
  • この結末は──

ろりしょたばとるろわいある@ うぃき

この結末は──

最終更新:2010年02月28日 11:49

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だれでも歓迎! 編集

この結末は──  ◆S4WDIYQkX.



キルアは目の前の、敵を見つめていた。
そこに居るのは一匹の蜂だ。
キルア達に殺しあえと言ったジェダの、使いっ走りの蜂女・QB。
そいつを見つめるキルアの胸に滾るのは怒りと苛立ち、それと若干の嘲りをブレンドした物だった。
ジェダの手下とはいえ、最初の会場では同族らしい似たような僕を多数引き連れていた。
多分、やや性能の劣る僕なら数居る中の、それよりはマシな一匹に過ぎない。
しかも今気づいてみれば、この蜂は死体を漁ろうとしていたらしい。
一般人なら不快感から恐怖にも繋がりそうな行為だが、それはこの蜂が獣である事を示す。
知性も何も無い獣など、キルアにとっては他愛の無い相手だ。
キルアはその獣に、緩急を付けた足取りを見せてやる。
肢曲。極めて高度な暗殺術の技法。
緩急を付けたその足取りは敵対する相手に残像を見せる。
果たしてQBの低級な知性は視覚を翻弄され、キルアの方向を見失った。
(ハッ、馬鹿が)
余裕を持って右側面からQBに襲い掛かったその瞬間。

QBの姿が、キルアの視界から消えていた。

(…………な……に……?)
左の方向から、ドッという鈍い音が響いた。
慌ててそちらを振り向く。キルアが最初立っていた方向だ。
QBは部屋の入り口を付きぬけ、通路の向かい側の壁に深々とフォークを付き立てていた。
ギ、ギギと虫の顎を軋ませる仕草は、キルアの残像が見破れなかった事を意味している。
壁に刺さったフォークを引き抜く様は、狭い空間での距離感が掴めてない事を意味している。
どちらもキルアにとって有利な材料だ。だが。
キルアは慌てて緩急を激しく、残像を無数に見せた。
QBが、二度目の攻勢に出た。

この時QBの視神経には優に五人ものキルアが映し出されていた。
QBはこれが、キルアの持つ幻を見せる力だという事だけを理解した。
QBにはどれが本物か見破る手段なんて思いつかなかったし、そもそも考えようともしなかった。
(タベタイ……ジャマ……)
思考は食欲と攻撃本能だけに埋め尽くされていた。
当然、この状況でQBの取る行動は単純だ。
虚実問わず、片っ端から引き裂けばそれで済む。

それで優勢に戦えるのは速度において圧倒的に勝っている時に限定される。
キルアとて遅いわけではない。
むしろこの島に連れて来られた子供達の中では、間違いなく「速い」部類に入る。
上から数えて五本か、最低でも十本の指には入っているだろう。
加えてQBにとって、この戦場はかなり不都合な「狭い」戦場だった。
確かに巣の中など狭い場所にも慣れは有るが、蜂の戦場はあくまで空中だ。
このような場所での高速戦闘は不得手であった。

キルアは残像が一つ破壊された事を知覚した。
肢曲による残像はあくまで相手の視界にしか移らないが、残像が見えている筈の場所ならわかる。
その場所を黒い影が、一瞬のそのまた一瞬だけ横切ったのだ。
(ヤバイ)
その速度を見てキルアは一つのことを理解する。
少なくとも聴いて避けるのは理論上不可能だ。アレは、音よりも速い。
攻撃と攻撃の間がその速度からすれば僅かに空いているのは、この閉所での動きの制限。
それと肢曲による残像が無ければ、間違いなくとうの昔に体を両断されていた。
そこまでキルアが思考するのに要した時間は一瞬。
その一瞬で二つ目と三つ目の残像が破壊されていた。

この時点でキルアがまだ生きている事すらも僥倖。
五つ映る姿の一つが本物なのだ。三つまで外れが続いたのは幸運でしかない。
だがキルアは一つの予想ができている。
四つ目でQBは当たりを引くだろう。右後方斜め上から一直線に飛来してくる。
それが判っていても、キルアにはそれを迎え撃つだけの余裕が作れなかった。
(ヤバイヤバイヤバイ、間に合え!!)
出来るだけ速やかに体をよじる。
半身だけ捩った所で、QBが来た。
そのフォークでキルアの左腕の二の腕をごっそり抉って飛び去り。
バランスを崩して部屋の壁に激突した。
パチパチと音を立てて、キルアの体表に紫電が走っていた。

キルアはその電流の念能力で自身の肉体を帯電させ、攻撃に備えたのだ。
その状態のキルアに触れれば言うまでも無く感電する。
QBの近接攻撃に対して極めて有効な反撃だと言えた。
これにより出来たほんのごく僅かな時間を使って。
キルアは、部屋の出口に向けて全力で走っていた。

この判断は正しい。
接触は一瞬掠めただけで、QBに与えたダメージは極微量だ。
電流により与えているはずの麻痺もゼロコンマ何秒続くか判らない。
キルア自身が体勢を立て直すまでの時間と再び離れたQBの距離も考えれば、
一度は立て直しを図るべき状況なのだ。
だがキルアが戸口の外まで飛び出した時、その横目が部屋の中を一瞬だけ捉えた。
こちらに臀部を向けているQBの体勢に、全身が総毛だった。
(まず──)
早く右足を踏み降ろさなければならない。
早く床を蹴らなければならない。
早くその推力を上半身に伝えなければならない。
せめて今地面を蹴っている左足からあと少し大きい推力を──!!

ドスッ。

キルアの視界が急激にぶれる。
強烈な勢いで左上方に吹き飛ばされる。
その勢いで壁に叩きつけられ、左頭部が壁面を叩き割る。
何が起きたのか感覚ではなく思考で認識していた。
QBの臀部から射出された針がキルアの腹部を串刺しにして壁に叩きつけたのだ。
ほんの一瞬のそのまた一瞬だけぶれていたキルアの視界が像を結ぶ。
右腹部にはQBの臀部にあった時の数倍に巨大化した円錐状の針が突き立っていた。
恐らくは内臓の半ばまでやられた。
だがそこで止まった事にキルアは一つの成果を見る。
咄嗟にオーラを集める硬で防御した事が功を奏したのだ。
一瞬にしてオーラを正確に移動させる事はキルアの十八番である。
全身にオーラを留める纏で防御しようとしていれば、
QBの針は一撃でキルアの堅固な肉体を貫通し胴体を引き裂いていただろう。

それでもキルアの不利は変わらない。
強力な針の一撃はキルアを部屋の外、通路の上部に叩き付けている。
その体がゆっくりと落ちていく時間は、QBが追撃をかけるには余り有る。
QBがキルアの方に向き直り体勢を低くする。
(来る)
致命的な速さで訪れる死神の存在を知覚する。
キルアは両手を翳しながら、天井近くからゆっくりと落ち始める。
その手が稲光を散らすのと、QBの姿が消えるのは全くの同時だった。

──落雷(ナルカミ)。

(こう何度も見ればタイミングだって覚えるんだよ!)
キルアは快哉を叫んでいた。
QBの速さは確かに圧倒的だが、その動きは地形のせいで直線的且つ単純になっている。
幾ら見えない超高速でも、タイミングを合わせるだけなら不可能では無い。
そして落雷は目標の上方から高圧電流を落とす、キルアの持つ最大威力の大技である。
空気中を走る電流は凡そ秒速150kmで突き進む。
幾らQBが桁外れの反応を持っていようと、この超々高速から逃れる術は無い。
全開状態から放ったキルアの電流はQBに大きなダメージを与え、
一撃で倒せずともその動きを奪い、更なる追撃で勝利を掴める。
はずだった。

キルアは確かに見た。
音が空気の振動として伝わる事さえ遅すぎる刹那の刹那、断片のような時間の中で。
QBが、キキッと小さな笑い声を漏らすのを。
QBの表情が、うっすらと笑みに歪むのを。
キルアが落雷を放とうとした瞬間。
確かに握られていた筈の長大なフォークから、QBが手を離しているのを。
(あ……)
それはキルアが落雷を放つ限りなく零に近い前の時間。
大量の電荷が流入する準備段階、キルアの手から伸びる先駆放電(ステップリーダー)と
落雷予定地点から伸びる先行放電(ストリーマー)が結びつく瞬間の事だった。

QBは、フォークから手を離した。
キルアの放った落雷の膨大な電荷はフォークを伝い病院の床に流れ落ちていった。

QBは確かに餓えた獣である。
配下のPBよりマシとはいえ、その知性は低く、複雑な戦術など組めるはずも無い。
浅はかな思考と底なしの食欲が彼女を動かしている。
だが、QBには魔界の獣ならではの凄絶なまでの戦闘本能が存在していた。
脳髄を持たないただの蜂でさえ、規則的で整然たる住処を建築し、集団で役割を分担し、
ダンスで仲間に情報を伝え、ある種の社会構造を営んでいるのだ。
戦闘時の極単純な取捨選択に限って言えば、QBの動物的判断力は優秀だった。

QBは紫電が走り抜けたフォークを握り締めた。
若干帯電していた電流がぴしりと音を立てる。
その目前に、獲物が落下する。
落下の勢いで跪き、呆然とQBに目線を合わせる。
キルアは認識した。
……殺される。

「こっちだ蜂女!」
叫びが静粛な殺意に満ちた空気を、裂いた。
通路の先、非常口の方向に一人の少年が立っていた。
明神弥彦。
油断を突いてキルアを無力化し、この病院まで運び、逆に倒れたお人よしな剣客少年。
腕を交差した奇妙な構えでQBを待ち受けている。
ぞっと寒気が走った。
(無理だ、おまえの勝てる相手じゃない!!)
弥彦の基本能力はキルアより大きく劣る。
確かにあの年代にしては相当な修練と戦闘経験を積んでいる。素養も中々の物だ。
だがそれでも、才能も、技術も、身体能力もキルアにはまるで及ばない。
キルアを無力化した事は、弥彦の機転もさる事ながらキルアの油断が大きかった。
弥彦ではQBの超高速に抗えない。

QBの姿が、消えた。
弥彦の腕が、動いた。

(反応した!?)
コンチュー丹。
服用者に十五分間だけ虫の力を与える薬。
その中には蜂の様な素早さも含まれている。
弥彦はそれを飲んでいたのだ。
弥彦とQBの間にあった間合いは、ざっと二十メートル。
その距離を詰めて攻撃される前に、その五十分の一でも腕を動かせば済む。
決して不可能な計算では無い。
問題は反応速度だ。QBが動き始めて全て終えるまでにタイミングを合わせれば良い。
では、QBがその距離を詰めて攻撃するまでに掛かった時間は如何ほどだったのだろうか。

答えは二十分の一秒以下。
弥彦の狙う僅かな攻撃圏域と交差した時間に至っては千分の一秒を下回っていた。
これはプロ野球の十倍の速さで飛んでくるボールを一球目で打てというのと同義である。

「ぐぁっ」
短い呻きが漏れる。
血が、吹き出ていた。
首筋を掻き切られ抉り取られたのだ。
あと一センチ深ければ即死、そうでなくともほんの数ミリ深ければ死に至る傷だった。
つまりは浅い傷だ。

皮膚を掠め、その超高速故に周囲の肉を巻き込んでこそぎとって行ったに過ぎない。
タイミングを外しながらもコンチュー丹の力もあり高速で動き始めていた刀は、
QBにとって邪魔な障害物程度の役割を果たしていたのだ。
それを避けた結果としてQBの攻撃は甘くなり、弥彦を一撃で仕留めるには至らなかった。
だがその衝撃が頭部を揺らし、視界を震わせ、風が、音が、弥彦の五感を翻弄する。
無様に尻餅をついた弥彦の手から、逆刃刀が零れ落ちていった。

一方のQBは、無傷。
飛びぬけた勢いのまま非常口の鉄扉に着地して、すぐさま反転。
この戦場は狭くて戦いにくい。
攻撃の方向は殆ど一方向に絞られるし、攻撃の後には反転の隙が出来る。
動きにくい戦場と殺しきれない獲物にQBの苛立ちは募っていく。
(ハヤクタベタイ)
原始的な食欲と高度な戦闘本能に駆り立てられ、今度こそ獲物を仕留めようと狙いを定めて。
「させるかよ!」
その眼前に無数のナイフが飛来した。
キルアの叫び。無数のナイフを投擲した姿勢がQBの視界に映る。
投げ放たれた純銀製のナイフを、しかしQBは容易く打ち落とす。
手から離れた投擲ではろくに帯電させる事もできなかった。
だがその中に混ざって投擲された金属製の缶が、同時に投擲されたナイフで張り裂けた。
強烈な勢いで白煙が噴出する。
QBはそれが皮膚に触れるやいなや、認識した。
程度は不明だが、これは自分にとってまずい物だと。
即座に煙から退避する。方向はただ一方、キルアの居る方向しか無い。
QBは高速で飛来した。

真正面から飛んで来るというのは効果的な攻撃機会だと言える。
弥彦はこの条件でも失敗したが、少しは目も慣れたキルアならマシな結果を出せるだろう。
キルアはこれを、回避した。
確かにこの機会を狙えば一撃入れられる可能性が有った。
だがQBの能力を考えればこの条件でも不利が付く。
間違いなくキルアもQB以上の傷を受けて、体勢を崩されるだろう。
相手がAのフォアカードだと判っていてフルハウスで挑んでも返り討ちに合うだけだ。
ここは一度手を崩してでも降りる他に無い。

劣勢の中でキルアの思考は冷静さを取り戻していく。
その冷静さでキルアはQBと擦れ違い、疾走した。
向かうのは白煙の漂う非常口前である。
キルアが投擲した金属缶は殺虫剤のスプレーだ。
虫相手なら効くのではないかと思い試した効果は十分だった。
実際に吸った所でQBがダメージを受けたとは思いにくいが、牽制には成功していた。
煙が拡散するまでの数秒間、QBは非常口前に再攻撃を掛けないだろう。
「お、おいキル──」
「口を塞げ!!」
その数秒間でキルアは弥彦を引っ掴み非常口へとひた走る。
目前には殺虫剤の白煙。弥彦は慌てて口を塞いだ。
コンチュー丹を飲んだ弥彦の体は、虫としての性質を兼ね備えている。
この煙を吸い込んでしまえば大きなダメージを受けてしまう。
二人は煙の向こうに有る非常口の鉄扉を押し開けて、病院の外に飛び出した。

即座に扉を閉め、キルアは所持していたナイフと包丁を合わせ目に突き立て留め金にする。
更に体積と重量を無視するバッグから引き出した水中バギーをバリケード代わりにした。
これで少しは時間を稼げるだろう。
「キルア、今の奴は!?」
「Q-Beeだ! 最初の会場でランドセルを配ってるの、見ただろ!
 なんでかこの病院の霊安室で死体を漁ってやがった!」
キルアは何故襲ってきたのかを省略した。
話す必要は無いし、理由も無い。
それよりも重要な事は、これからどうするかだった。
「バラバラに逃げろ、少なくとも片方は逃げ切れる!」
即座にその判断に至ったのはある意味でキルアの強さだと言える。
動揺や恐怖からの逃走ではなく、勝率を鑑みての逃走なのだから。
勝負に拘り過ぎず、勝ち目が無ければ降りて次の勝負を模索する事自体は正しい。
しかし弥彦はその選択の見落としを指摘する。
「逃げられるのかよ!?」

弥彦が見たのはキルアの傷だ。
キルアが腹に受けた傷は常人なら即死してもおかしくない深さである。
それで平然と動けるのは信じがたかったが、弥彦の知り合いにもそういう頑強な人間は居る。
同時に、それに限界が有る事も知っている。
事実、キルア自身も応急処置と休息が必須だと感じていた。
この傷を放置すれば死に至る。
もしも長時間の鬼ごっこになれば、生き残れる可能性は低い。
同じ激しい運動になるならば、何らかの形で早期決着をつけた方が安全だと言えた。

キルアはそれに加えて見落としていた事に気がついた。
「……いや、無理だな」
QBはジェダの手の者、管理側の者だ。
キルアは首輪を巻かれそれに管理される者だ。
この条件で相手を振り切れるわけが無い。何処に逃げても見つかるだろう。
戦うしか、ない。

ドズッ。

非常扉からえげつない音が響く。
見れば鉄扉の表面には銀色の鋭い突起が突き出していた。
突起が引っ込み残った穴の向こうには、虫の複眼が覗いている。

ドズッ。
ドズッ。ドズッ。
ドズッ。ドズッ。ドズッ。

穴が広がっていく。

「弥彦、コンチュー丹をよこせ。おまえはもう飲んでるんだろ。
 ここで迎え撃つぞ」
「ああ、わかった」
そう言ってキルアにコンチュー丹を一粒渡す弥彦の表情には緊張と、僅かな安堵が有った。
それはキルアと協力できる事に対する安堵。
分かり合えるかもしれないという安堵に他ならない。
(なんでそんな表情を浮かべるんだ)

キルアは殺し合いに乗っている者を片っ端から叩き潰すつもりだった。
それを邪魔されたら、邪魔したのがどんな奴だろうが殺すつもりだった。
間違えた相手を仕留めてしまっても気にすまいと考えていた。
そう思い、弥彦と戦い、殺す気の攻撃すら叩き込んだ。
今のこの共闘は予想外の寄り道に過ぎない。
この戦いに生き残れば、キルアはその道程を続行する。
(おまえとまた殺し合う公算だって高いんだぞ。だってのになんでおまえは……)
それなのにキルアと並び立つ弥彦の表情に迷いは無い。
突如現れたQBに対して勝ち目の薄い戦いを挑む事を何一つ躊躇わない。
まるで。
(……なんで俺を、仲間を見るような目で見るんだ)
ずっと以前から知る仲間と共に戦うように。
キルアは、弥彦から受け取ったコンチュー丹を飲み込んだ。
高い身体能力が更に跳ね上がる。反応速度が高速化する。
弥彦は、手落とした逆刃刀の代わりに一本の短剣を取り出した。
長さは足りないが軽さは手ごろだ。彼にとってそう扱いにくい物では無い。

非常扉は最早穴だらけだ。
あと少しで引き裂けて、バリケードの隙間を縫ってQBが飛来するだろう。
その体に圧倒的な速さと殺意を宿して。

キルアは考える。
どうすればQBを倒せる?
どうすればQBの速さに対抗できる?
今は一回の非常口から出た所。若干の屋根はすぐ途切れ、背後では豪雨が降り続けている。
だが非常口を突破してキルアと弥彦達の所まではまだ天井が張り出している。
つまりは、狭い。
(間違いなくチャンスは一度っきり。
 バリケードを突破したQBは怒り狂って真っ向から突進してくるはずだ。
 それを背後の広い空間に逃がしちまったら、オレ達に勝ち目は無い。
 あれだけ狭い屋内でもあの強さだったんだ、屋外を飛び回られたら絶対に勝てない。
 この一度っきりのチャンスをどう生かす!?)

真っ向から襲い来るだけでも、QBの速さは致命的なまでに速い。
コンチュー丹を飲んだ事でその差も縮まりはした。
狭い空間で防戦に徹すれば凌げるだろうという程度まで。
──一撃で勝利を掴み取る手段が、キルアには無い。

キルアはふと、弥彦の奇妙な構えに気が付いた。
利き腕には短剣を握り、腕を交差して下ろしている。
真正面から非常扉を睨みつけ、その出現を待ち受けている。
「さっきもその構えだったな。何をするつもりだ」
弥彦は答えた。
「神谷活心流奥義の防り、刃止め。俺はこれに賭ける」

キルアは口早に解説を求めた。
弥彦がやろうとしている事は理屈としてはそう難しい物でもなかった。
云わば、手の甲による真剣白刃取りである。
更にそこから相手の勢いを生かしたカウンター、奥義の攻め「刃渡り」へ推移するのだという。
理屈は単純だ。
(相手の勢いを利用した反撃か。確かにそれなら勝ち目は有る。
 QBのあの馬鹿げたスピードにカウンターを決められれば、勝てる。けど)
だが通常の白刃取りですら神業なのだ。それを手の甲で成功させる難易度たるや如何ほどか。
現に弥彦はついさっきもQBにそれを仕掛けて失敗していたではないか。
キルアは弥彦に問いを投げかける。
「勝算は有るのか」
弥彦は答えた。
「この島に来てから今のと合わせて二度挑んで……一度も成功してねえ」
あまりにも絶望的だった。
キルアの口元には冷や汗と、そして僅かな笑みが、浮かんでいた。

遂に鉄扉が破壊された。
QBはバリケードの隙間に覗く狭い隙間から、獲物の姿を確認した。
明神弥彦、だけ?
いや、キルアも居る。
キルアは明神弥彦の背後に張り付くような体勢で立っていた。
その手は背後から弥彦のそれぞれの手に添えられている。

──関係の無いコトだ。

食べ物のオアズケから来る邪魔者への苛立ちは極限に達している。
彼らがQBの突撃に対応できる筈も無い。
そもそもあの体勢では遅い方の子供、弥彦だけしか対処できない。
弥彦の速さなら既に知っている。
あれなら正面から二人諸共刺し殺してしまえば良い。
QBは煮え滾る食欲のままに飛翔した。

音よりも速い突撃は、言うならば大砲の砲弾のようなものだ。
弥彦達がやろうとしているのは、大砲の弾を白刃取りしようという愚挙に他ならない。
確かにコンチュー丹の力とキルアの支えがあれば運動量は足りるかもしれない。
骨の髄まで体に染み付いた弥彦の技は最適な姿勢でそれを迎え撃てるかもしれない。
コンチュー丹により加速したキルアなら反応出来るかもしれない。
だがそれらをどうやって結びつければいいのか。
弥彦の神谷活心流をキルアの反応速度で実現するにはどうすればいいのか。

QBと二人の距離が縮まる。
百分の一秒で半分に。
次の百分の一秒で間合いに入る。
そして次の、僅か千分の一秒の刹那。

──バチィッ!

弥彦の腕が動き、QBのフォークの先端を手の甲で挟み込んでいた。
弥彦の腕に添えられたキルアの掌が、帯電していた。
筋肉の動きは電流で制御される。
ならば弥彦にはあと一挙動という所まで構えてもらい、
最後の一押し、最後の一指令をキルアの電流で外部から制御すれば、どうなる?

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉっ!」

刹那の咆哮。
体に染み付いた弥彦の技は他人に流し込まれた電流ですら正確に動作した。
コンチュー丹により増強された筋肉はまるで時間の止まった様な千分の一秒の中で、
迅速に動き、QBのフォークの切っ先を挟みこんでいた。

フォークを挟み込んだ両手が、衝撃を受け止めながら一息に振り上げられる。
突撃の重圧が弥彦の背後のキルアにまで圧し掛かる。
刹那、キルアの超高速のオーラの移動がその衝撃を緩和する。
ずしりと地に根を下ろしたように二人の体は動かない。

そのまま突撃の勢いで二人にぶつかってきたQBに。

弥彦の握る短剣の柄尻が、強烈に食い込んでいた。

神谷活心流奥義の攻め「刃渡り」。

劫。

サラマンデルの短剣。それが弥彦の握る短剣の名。
吹き上がる炎と共に。

それでも殺しきれなかった、超音速で飛来したQB全身の運動量が三つの体を跳ね飛ばした。

衝撃。
泥飛沫。
豪雨で消える炎と猛烈な水蒸気。
夜闇の、漆黒。

真っ先に気づいたのは、キルアだった。
腹部に走る鈍い痛みが彼を覚醒させた。
(ヤベェ……!!)
今ので腹の傷が再び開いてしまった。
処置が必要だ。一刻も早く。
挙句に、しばらくは殆ど動けそうにない。
もし今ので仕留めきれてなかったら、やられる。
(くそ、どうなんだ! やったのか、やってないのか!?)
豪雨と水蒸気に煙る闇夜の中で、迅速に眼を慣らして状況を把握する。
最後の交差は即席にしてはよくやれた。
ほぼ万全だったと言いたい所だ。
だが、そうも言えない事にキルアは気づいていた。
(刃止めまでは間違いなく完璧だった。だけどその後の、刃渡りが不味い!
 刃渡りは技の型からして、刃止めで受けた時点の衝撃に対応して、
 それを上手く受け流し適切なタイミングと流れで推移する必要が有る筈だ。
 咄嗟に思いついた、電流で外部から無理矢理動かすやり方じゃ動きが粗い。
 どうなんだ! やったのか、やってないのか!?)
雨と水蒸気に煙る闇夜を見回したキルアの視界に。
何かが、映った。
キルアは息を呑んだ。
そこに在ったのは仰向けに倒れている弥彦と。
ゆっくりとそれに近づく、QBの姿だった。
だがQBの姿が明らかに、異形だった。

(バカな……なんで、あれで生きてやがる……?)

頭部がほぼ捻じ切れていた。
首の皮一枚でぶらぶらと繋がっている有様だ。
更に短剣から吹き出た炎は、見事にQBの全身を焼いていた。
人間ならどころか、あれで生きていられる生物が思いつかない。
確かに昆虫は頭部を失っても動き続ける事が有る。
その思考は脳に一極集中しているわけではなく、はしご状神経網として広がっているからだ。
それを考えに入れても、あれで動いていられるのが信じがたい。
(まずい、逃げろ弥彦! ……いや、無理か)

警戒を呼びかけようとして、すぐに気づく。
弥彦の体はついさっき電流で無理に動かした所だ。
恐らく今頃は、全身が痺れてまともに動けないはずだ。
QBに対処する事など出来るはずも無い。
現に弥彦の目はうっすらと開いて、QBを視界に捉えながらも、
手足は僅かに震えるだけで、立ち上がれる様子は皆無だった。
その視線がキルアに向いて、唇がゆっくりと、動いた。

……に……げ……ろ……

(……ああ、そうさせてもらうよ)

それが賢い選択だ。
キルアと弥彦は一時的に共闘しただけで、以前対立関係に有ると言って良い。
弥彦を助ける義理なんて有りはしない。
大体キルアもまともに動けはしないのだ。
この体で出来る事なんて、QBが弥彦を食べるなりしている間に逃げ切るのがせいぜい……。
(………………くそ……)

QBが臀部に生えている針を振り上げた。
狙いは弥彦の、腹部。
針は勢い良く振り下ろされた。

鋭利なその先端は、易々と腹筋を突き破っていた。

「ちっくしょう…………!」
キルアは呻く。
血反吐を撒き散らしながら。
QBの、下で。
その手は動きの止まったQBを深々と貫いていた。
その腹にはQBの針が深々と突き立ち、どくどくと何かを注ぎ込まれていた。
弥彦とQBの間で。
キルアは弥彦を庇ってQBの針を受け、同時に渾身の力でQBを貫いていた。

「な、なんで……?」
「知るかよ!」

弥彦の問いに、本当に何をしているのだろうとキルアは思う。
ここで助けたって弥彦が生き残れるとは思えない。
こんなお人よしの甘い奴、その内に必ず死ぬだろう。
ただ、少しだけ。
「おまえみたいな馬鹿が一人くらい生きていても良いって……そう思っただけだ」

その腕が振られ、QBの体が力無く投げ飛ばされる。
キルアはどさりと大地に倒れこんだ。
今度こそ、致命傷だった。
毒には耐性の有るキルアだが、そうでなくとも受けた傷が深すぎる。
生き延びれるはずが無い。
(ぐ……こ、こいつは?)

キルアは加えて違和感に気づく。
腹部から広がる苦痛と悪寒。明らかに受けた傷以上の物が広がっていく。
注ぎ込まれたものは無数の毒に耐性を持つキルアの体内でも猛威を振るっていた。
とはいえ、そんな物が無くともどうせ死ぬのだ。
注ぎ込まれた毒がどれほどの猛毒であろうと、関係の無い話──。
(なんだ、この寒気は?)
何かおかしい気がする。
何か見落としている。
おぞましい真実を。
狂おしい現実を。
それは、何だ?

「おいキルア! なんだよ、これ!?」
弥彦が狼狽した声を上げる。
見ればキルアの腹部から白い何かが広がっていた。
恐るべき速度で広がるそれは見る見るうちにキルアの全身を覆いつくしていく。
(これは、まさか)
キルアはその正体に気づいた。
だがもう遅い。
体内のナニカがキルアを食い尽くしていく。滋養を奪いつくしていく。
念で自らを帯電させようにも最早力は足りなくて──。
(そうだ、雷を──)

雷が落ちる行程。
上空の雷雲から延びる先駆放電(ステップリーダー)と、
落雷予定地点から伸びる先行放電(ストリーマー)が結びつき、膨大な電流が流れ落ちる。
この豪雨なら、恐らくは行ける筈だ。
キルアから上空に雷を放てばそれが大地側からのステップリーダーとなって
上空の雨雲から雷を招き寄せて──。

「大丈夫か、キルア!」
(──この、馬鹿野郎)
弥彦が、キルアに触れていた。焦った様子でキルアを看ている。
今落雷を招けば確実に弥彦は死ぬ。
体表を覆う白いナニカはもう首筋まで広がっていた。
キルアは渾身の力で喉を動かし。

「弥彦、オレを殺──」

白いナニカがキルアの全身を覆い尽くした。

見る見るうちにキルアの腹部の辺りが大きく膨れ上がる。
それはまるで妊婦のようだった。
白い、大きい、丸い、膨れ上がったその部分に。
無数の、ヒビが走った。
そして弥彦が愕然と見つめるその目前で。

キルアを苗床に、QBが孵化していた。

「──え?」

高々と誕生を喜ぶその体には傷一つ存在しない。

その肉はキルアを栄養にして生まれた。
その骨はキルアを滋養にして生まれた。

QBは生まれたての万全な体で、抜け殻となった殻から出てくる。
尻餅を着いている弥彦と、完全な体のQBの視線が、合った。
「ぁ…………」
「……………………ギギッ」

虫の鳴き声。



QBは飛び立っていた。



最早弥彦にも興味を失った様子で、凄まじい速度で豪雨の中を飛び去っていった。

弥彦は思う。
一体自分は何を出来たのだろうか、と。
キルアは殺され、QBは傷一つ無い体で何処かへと飛び去っていった。
最後にキルアはなんと言っただろうか。

『弥彦、オレを殺──』

弥彦はシャナに掛けられた言葉を思い出す。

『おまえが今のまま進むのなら、おまえはいつか誰かを殺すわ』

……QBを相手に、キルアの電流のままに刃渡りを放った時。

弥彦は、迷っていた。
目の前の生物を殺すことに、未だ惑いが有ったのだ。
それは半端なもので、QBが普通の生物なら間違いなく死んでいたはずだ。
だけどあの時の迷いは、結果として何を為したのか。

「……おまえを殺したのは、俺だ」
豪雨が弥彦の背を叩いている。
まるで少年の罪を責めるように、痛いほどに強く降り続けている。
弥彦は悔恨の叫びを、上げた。

「ああ、そうだ。おまえを殺したのは俺だ……キルアァッ!!」

少年の慟哭は豪雨の闇に消えた。



【キルア@HUNTER×HUNTER  死亡】

【G-7/病院の外/2日目/深夜】
【明神弥彦@るろうに剣心】
[状態]:疲労(極大)、全身に打撲と青痣と擦り傷と火傷(全て一通り応急手当済み)、
     びしょ濡れ、空腹、精神的に消耗
[装備]:サラマンデルの短剣@ベルセルク
[道具]:基本支給品一式、首輪(美浜ちよ)、核鉄(バルキリースカート)@武装錬金
     コンチュー丹×3粒@ドラえもん、
[服装]:道着(ドロと血と吐瀉物で汚れている。右腕部分が半焼け、左側袖も少し焼けてる)
[思考]:…………。
第一行動方針:???
第二行動方針:出来れば南西市街地に点在する死体(しんのすけ・ちよ・よつば・藤木)を埋めてやりたい。
基本行動方針:この手の届く限り、善悪問わず一人でも多くの人を助ける(目の前にいる人を最優先)。
         それ以外のことはあえて今は考えない。
[備考]:バルキリースカートは、アームが一部破損した状態です(現在自己修復中)。
    深夜12時の臨時放送を、完全に聞き逃しました。

霊安室から非常口を経て外にかけて、逆刃刀・真打@るろうに剣心、
無数の純銀製のナイフ、水中バギー@ドラえもん、破れたスプレーが転がっています。
キルアの荷物はブーメラン@ゼルダの伝説、 基本支給品×3、調理用白衣、
テーブルクロス、包丁×2、食用油、 茶髪のカツラ 天体望遠鏡@ネギま!、
首輪(しんのすけ)、 ライター、調味料各種(胡椒等)、フライパンです。




QBは豪雨の中を飛び去りながら、その拙い思考で考えていた。
まず最初に思った事は感覚的な事だ。

(オナカイッパイ……デモ、ツカレタ……)

キルアの体を栄養にした事で、QBは傷一つ無いカラダを取り戻した。
あの誕生劇はいわば食事のようなものであり、空腹感も一時的に収まっている。
とはいえ衝撃などにより本体が受けた疲労まで回復したわけではない。
出来れば巣に戻ってしばらくは休憩を取りたかった。

本体。
そう、本体だ。
QBの見かけのカラダは、QBそのものではない。
その体内に潜む蜂こそがQBの本体なのである。
先ほどQBがキルアに対して行ったのは、産卵管により本体を敵体内に移動させ、
相手を体内から貪りながらその栄養で新たな肉体を構成するという荒業である。

何より不味いのは、空腹感と苛立ちに任せてキルアを殺してしまった事だ。
腹が膨れて落ち着いてくると、ジェダに言いつけられた事を思い出す。

(ジェダサマ、キットオコル)

参加者に喧嘩を売られても殺してはならないと言われていたのに、殺してしまった。
これはまずい。叱られる。
それにより参加者の一人にされるという話はQBにとってさして不都合でも無いのだが、
その前に怒られる事が純粋に嫌だった。
困り果てたQBは、ふと部下のPBに念話を飛ばす。
キルアの首輪の中で常駐していたPBへ。

《キルアヲ『コロシタ』ノハ、ダレ?》
《ジョオウサマ》

……少し考えてもう一度、弥彦の首輪のPBに。

《ヤヒコノヨウスハ?》
《「オマエヲコロシタノハ、オレダ」ッテサケンデル》

…………閃いた。

《ジャア、ソウイウコト》
《ワカッタ。キルアヲ『コロシタ』ノハ、ヤヒコ》

………………。

こうして一つの戦いは終結した。
キルアと弥彦の奮戦はQBに多大な疲労を与え仕事を遅らすだけに留まり、
キルアは殺され、弥彦も疲弊し打ちのめされた。

生き残った明神弥彦はこれを最悪の結末だったと受け取るだろう。
だが、もし。
もしも別の結果になっていたとすれば、どうだっただろう。

例えばQBを殺せていればどうなっていただろうか。
放送で指示した内容に対し逆らった、明らかな造反者に対してジェダはどうしただろうか。
キルアも弥彦も、両名ともに悲惨な処罰が下された可能性も有った。
何よりジェダには蘇生の力が有る。
魂の数を監視しているジェダは即座にQBの死に気づき、蘇生していただろう。
その場合のQBは、遅れる事すらなく即座に仕事へと復帰していただろう。

QBから逃げ延びていればどうなっていたか。
誰も殺していないのだから、QBはジェダに「襲われたが逃げた」と報告していただろう。
QBは癒されて無傷となり、やはりキルアと弥彦だけが睨まれる。

あるいは一つ間違えば、二人ともQBに殺されていた可能性は極めて高かった。
この場合はジェダにとっても痛手だが、二人にとっては最悪だ。

幾つもの結果。
幾つもの可能性を鑑みて、もう一度この結末を振り返る。

さて、果たしてこの結果は最悪なのだろうか。

それとも──。

【Q-Bee@ヴァンパイアハンター】
[状態]:健康。疲労(大)。
[装備]:不明(なし?)
[道具]:不明(なし?)
[思考]:しばらくこっそり休みたい。
第一行動方針:しばらくこっそり休みたい。
第二行動方針:ジェダの指令をこなす
第三行動方針:(…………ゴハン)
基本行動方針:本能に逆らえる範囲内で、ジェダの指令を忠実にこなす
[備考]:野上葵の死体の存在を確認しました。
    こっそり休息を取る事で、ジェダの指令に遅れる可能性が有ります。
    キルアの殺害者を弥彦に偽装する事にしました。


≪255:月の下で 時系列順に読む 261:壁に耳あり障子に目あり≫
≪256:霧けむる城 投下順に読む 258:クリンナップ・ステップ(前編)≫
≪252:殺意×不殺×轟く雷光 明神弥彦の登場SSを読む 270:口のない死人はよく喋る≫
キルアの登場SSを読む GAME OVER

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