732 ワイル・ユー・アー・スリーピング sage 2008/07/14(月) 04:58:26 ID:oLETZ+9b
715 続き、「While You Are Sleeping」行きます。
クラシェリw、会話のみ、エロなし、ひっつける気はもちろんなし。
715 続き、「While You Are Sleeping」行きます。
クラシェリw、会話のみ、エロなし、ひっつける気はもちろんなし。
「ミシェル! ……なんだ、寝てるのか」
「おかえり、クラン。
さっきまで起きてたんだけど、ちょっと疲れちゃったみたい。寝かせておいてあげて」
「シェリルが呼び出すから、パトロール後の報告書をアルトに全部押しつけて
出てきてしまったが……急いで損したな。アルトにも気の毒なことをした」
「いいのよ、気にしなくても。アルトは私の」
「ド・レ・イ、なのだったな。
目の付けどころは悪くないぞ。あれはいいパイロットになるだろう」
「ミシェルと比べても?」
「ミシェルと比べても、だ。タイプが違うがな。アルトは相手の懐に飛び込んで勝つ。
ミシェルは逆だ。相手と間合いを取って、動きを見切り、そこから勝機を見出して勝つ」
「いいコンビなのね」
「そうだ。この二人と、二人が最大の力を発揮できる瞬間を見つけるルカ、3人が揃う
ことで、その力を単純に合わせた何倍もの力を発揮する。ガリア4で、一度は星を
救ったように。3人を部下に持ち、使いこなしているオズマ少佐が正直うらやましい。
私は……私を慕ってくれる部下を、守ってやることができなかったから……」
「クラン……」
「すまない。感傷的になっているようだ」
「おかえり、クラン。
さっきまで起きてたんだけど、ちょっと疲れちゃったみたい。寝かせておいてあげて」
「シェリルが呼び出すから、パトロール後の報告書をアルトに全部押しつけて
出てきてしまったが……急いで損したな。アルトにも気の毒なことをした」
「いいのよ、気にしなくても。アルトは私の」
「ド・レ・イ、なのだったな。
目の付けどころは悪くないぞ。あれはいいパイロットになるだろう」
「ミシェルと比べても?」
「ミシェルと比べても、だ。タイプが違うがな。アルトは相手の懐に飛び込んで勝つ。
ミシェルは逆だ。相手と間合いを取って、動きを見切り、そこから勝機を見出して勝つ」
「いいコンビなのね」
「そうだ。この二人と、二人が最大の力を発揮できる瞬間を見つけるルカ、3人が揃う
ことで、その力を単純に合わせた何倍もの力を発揮する。ガリア4で、一度は星を
救ったように。3人を部下に持ち、使いこなしているオズマ少佐が正直うらやましい。
私は……私を慕ってくれる部下を、守ってやることができなかったから……」
「クラン……」
「すまない。感傷的になっているようだ」
「……ね、ミシェルとはどうなの?」
「何だいきなり」
「相手との間を見切るのがミシェルの得意技、なんでしょ? なら、
いきなり懐に飛び込まれたら、慌てるのかしらね? クランも試してみたらいいのに」
「な、何の話をしているんだ」
「何でもない。ミシェルもあなたも、『不器用』だと思っただけ」
「シェリルに言われたくはないぞ?
本気でミシェルをパイロットの訓練に付き合わせる気なのか? アルトに内緒で?
オズマが入れ込んでいる……熱気バサラだったか?
ああいう先例もあるから、需要はあるとは思うが……」
「あなたが来るまでミシェルと話をしていたの。
訓練を受けたいと思ったのは、中途半端が嫌だったからなんだけど、
それだけじゃ済まなくなりそう。これまでもそうしてきたつもりだったけど、
自分の道は、自分で切り開かなくちゃいけないんだわ。
自分の身も守れないのに、大事な人は守れないもの」
「そうなのか……
なぁシェリル、どうしても飛びたいというなら、いっそクァドランに乗らないか?」
「何だいきなり」
「相手との間を見切るのがミシェルの得意技、なんでしょ? なら、
いきなり懐に飛び込まれたら、慌てるのかしらね? クランも試してみたらいいのに」
「な、何の話をしているんだ」
「何でもない。ミシェルもあなたも、『不器用』だと思っただけ」
「シェリルに言われたくはないぞ?
本気でミシェルをパイロットの訓練に付き合わせる気なのか? アルトに内緒で?
オズマが入れ込んでいる……熱気バサラだったか?
ああいう先例もあるから、需要はあるとは思うが……」
「あなたが来るまでミシェルと話をしていたの。
訓練を受けたいと思ったのは、中途半端が嫌だったからなんだけど、
それだけじゃ済まなくなりそう。これまでもそうしてきたつもりだったけど、
自分の道は、自分で切り開かなくちゃいけないんだわ。
自分の身も守れないのに、大事な人は守れないもの」
「そうなのか……
なぁシェリル、どうしても飛びたいというなら、いっそクァドランに乗らないか?」
「! クァドランって、あなたが乗ってるのでしょ?」
「そうだ。いい機体だぞ?
シェリルはこれまで歌い手として努力してきたのだろうが、基本的には感性で飛ぶ
タイプだ。マニュアルとにらめっこをするタイプではないだろう?
それなら、メサイアより、クァドラン・レアの方が相性がいいかもしれない」
「えーと、ゼントラーディのサイズになるのも、興味ないわけじゃないんだけど……」
「……あぁ、すまない、埒もないことを言った。
シェリルが本気でパイロットになるなら、いつか私の背中を預けられるほどに
なりそうな気がしたのだ。忘れてくれ。
クァドラン・シリーズにはサウンドパックの装備はないし……第一、アルトと一緒に
飛ぶ機会が減ってしまうからな」
「あ、あたしは、そんな……」
「わかっている。私もシェリルの生き方に見習うべき点は見習おうと思うが、
『不器用』なのは、別に私とミシェルだけではないということだ」
「……そうね、そうかも」
「そうだ。いい機体だぞ?
シェリルはこれまで歌い手として努力してきたのだろうが、基本的には感性で飛ぶ
タイプだ。マニュアルとにらめっこをするタイプではないだろう?
それなら、メサイアより、クァドラン・レアの方が相性がいいかもしれない」
「えーと、ゼントラーディのサイズになるのも、興味ないわけじゃないんだけど……」
「……あぁ、すまない、埒もないことを言った。
シェリルが本気でパイロットになるなら、いつか私の背中を預けられるほどに
なりそうな気がしたのだ。忘れてくれ。
クァドラン・シリーズにはサウンドパックの装備はないし……第一、アルトと一緒に
飛ぶ機会が減ってしまうからな」
「あ、あたしは、そんな……」
「わかっている。私もシェリルの生き方に見習うべき点は見習おうと思うが、
『不器用』なのは、別に私とミシェルだけではないということだ」
「……そうね、そうかも」
「しかし……ミシェルの奴、気持ち良さそうに寝ているな、人の気も知らずに……」
(了) 参考文献:アニメディア8月号の河森コメントw