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2-206

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匿名ユーザー

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206 名無しさん@ピンキー sage 2008/06/16(月) 17:34:50 ID:bUlop8M5
2-176の続き
オズマ×キャシーで投下


207 恋バナ・2 sage 2008/06/16(月) 17:35:38 ID:bUlop8M5
「俺の背中を任せる……かぁ。なんか、ちょっと映画みたい」
モニカがうっとりと言った。
「場所は士官学校の学生食堂だったから、ちっともドラマチックじゃなかったけど」
キャシーはクスッと笑った。
「尊敬する人から、女としてだけじゃなくて、仕事の能力も認められるなんて、不器用な感じだけど、十分劇的だと思うなぁ」
ミーナがテーブルの上に、人差し指でのの字を書いた。
ラムが先を促した。
「それで、それからどうなったんです?」
「それから先は…」
キャシーは指を唇にあてた。
「ナイショ」
「えーっ」
歓迎会はお開きになり、ほろ酔い加減のメンバーはそれぞれ家路をたどった。
路面電車のシートに座り、窓の外を流れる夜景を眺めながら、キャシーは再び回想に耽った。
(あの時も、こんな風に飲み会の帰りだった…)

学期末の試験開けで街に繰り出した。
いつもなら、介抱する役に回るキャシーが珍しく悪酔いしてしまった。
「たまには、こんなのもいいか。役得だな」
気がつくとオズマの背中におぶさっていた。オズマの声が触れ合っているところからも響いてくる。
「あ……」
途中で意識が戻ったが、オズマの背中が温かくてそのままでいた。
「ったく無邪気なもんだぜ。お前狙ってる野郎がいっぱいいるのに、無防備に酔っぱらいやがって」
オズマは上機嫌な声で続けた。
「俺だって狙ってるんだぜ。わかってンのかよ」
口笛を吹きながら夜道を歩く。聴き覚えのあるメロディーはFIRE BOMBERのMY SOUL FOR YOU。
士官学校は全寮制で、割り当てられた宿舎に戻ろうとしている。
キャシーはオズマの肩に回している手でギュっと抱きしめた。
「ん、お目覚めか?」
オズマは肩越しに、ちらりとキャシーを見た。
また、キャシーがギュッと抱きしめる。
「聞いてたか?」
ギュウと強い力を込めて抱きしめた。
「心配するな。酔っぱらっているからって襲ったりしないから」
キャシーはオズマの背中に額を押し付けて左右に振った。
「お?」
ギュッ、ギュッ、二度抱きしめる。
「ん」
オズマは頷いた。口笛を再開する。メロディーは、やはりFIRE BOMBERのI CALL YOUR NAME。


オズマが入ったのは、繁華街の片隅にあるラブホテル。
部屋に入るまでおぶさったままのキャシーは緊張の極限だった。踊るような心臓の鼓動はオズマに伝わっているはず。
「よっと」
オズマは背中のキャシーをはね上げるとクルリと体の向きを変えて、横抱きにした。
「きゃぁ!」
「なんだか、声を聞くのと、顔を見るのが久し振りなような気がする」
覗き込むオズマに、キャシーは思わず目を伏せた。
オズマはキャシーをそっとベッドに横たえると、唇を合わせた。
「ん」
最初は触れるだけの軽いキス。
「んっ」
次は、キャシーの下唇をはさんで軽く吸った。
「ん……」
舌を差し込み、大人のキス。
キャシーの世界は触れあっている唇だけになっていた。オズマの首に腕をまわして抱きしめる。頭のどこかで、慣れた動きだと思った。
「キャサリン・グラス……キャサリン……キャシー」
オズマが名前を呼ぶ。その響きは、まるで聞いたことのない異国の言葉のように思えた。応えようと、名前を呼ぶ。
「……オズマ・リー上級生」
「お前な、ベッドの中ぐらいは名前で呼べよ」
「…お、オズマ」
自分の喉を通った言葉は、やっぱり新鮮な響きを帯びていた。
「キャシー…」
お互いの名前を呼び、キスを繰り返している内に、着衣はいつの間にか取り去られていた。
オズマの指と唇が胸を愛撫する。思わず声が漏れた。
「あっ……ああ…そんな……」
自分の声がこんなセクシーに聞こえるなんて。キャシーの背筋は自然に反り返った。
オズマの唇が下へ滑り下り、自分の中心に触れようとした時は、さすがに羞恥のあまり、オズマを押しのけようとした。
「欲しい」
オズマの低い声が体の奥底を震わせた。力強い男の手がキャシーの両手首をまとめて握る。その唇が自分でさえよく見たことのない部分にキスする。
唇と舌の動きに、シーツを掴んで耐える。
一つになった瞬間は覚えていない。
気がついたら、覆い被さるオズマに必死でしがみついていた。
快感を感じる余裕はない。
一体になっている場所から疼痛を感じるが、耐えられないわけではない。
「ああああっ…オズマぁ」

オズマが体を離した。
寄り添うように横たわると、キャシーの肩に手を回した。
キャシーの中ではいろいろな思いが錯綜していたが、後悔はなかった。
「…いつからだ?」
オズマの言葉は主語のない問いかけだったが、キャシーは意味を取り違えなかった。
「指揮シミュレーションで叱られた時」
「へぇ、意外」
「いつから?」
キャシーも同じ質問をした。
「新入生のオリエンテーション」
「そんな前から?」
「ああ。気づいてなかったろ?」
「え、ええ」
「相手の情報を多く集め、自分の情報を与えないのが軍人の基本だからな」
「もぅっ」
キャシーはオズマの肩をつねった。
「じゃあ、今日の飲み会も?」
「お前が悪酔いしたのは偶然だぜ。偶然の機会を逃さないのも良い軍人の条件だがな」
オズマがウィンクする。
「タクシーを呼ばずに、背負ってくれたのは口説くため?」
「へへっ」
オズマの笑顔は悪戯を見つけられた少年のようだ。
「お前、小さいときから優等生だったんだろ。周囲の期待を裏切れないタイプの。なかなか隙を見せないからなー。我ながらずいぶん、我慢強く待った」
キャシーは呆れた。オズマの軍人としての素質は恋愛でも同じだったのだ。
「それで……ん?」
オズマは身じろぎして、眉をひそめた。シーツをはぐると、敷布の上に大きな血のシミができていた。
「おいっ、キャシー、大丈夫かっ?」
「えっ、ヤダ」
破瓜の出血が多かったようだ。しかし、キャシー自身は痛みを感じないし、出血そのものは止まっているのがわかった。
「痛くないか? 血は止まっているか?」
狼狽するオズマの様子がおかしくて、クスクス笑いが漏れた。
(ちょっとだけオズマへの逆襲に成功)
二人はシャワーを浴びて汗と血を流した。
それから予備のシーツにくるまって、ソファで身を寄せ合った。
「嬉しい負けって恋愛にしかない、か」
キャシーのつぶやきにオズマは耳を傾けた。
「なんだそりゃ?」
「何かの歌詞。すごくピッタリな気分なんです」

あれから、周囲も、自分も、ひどく変わってしまった。
(オズマの口の悪さは変わってないのね)
路面電車は夜の街を走る。

<終>
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