ノイジーラント大主教国

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ノイジーラント大主教国 - (2012/09/27 (木) 00:24:44) のソース

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[[ノイジーラント大主教国]]とは、キリスト教[[ケブネカイセ派]]星公会大主教により統治される国家で、[[メインベルト]]の[[コロニム族]]にある太陽系国家のひとつ。
宗教国家、軍事国家という側面をもつ。

#contents

*&bold(){歴史}
***建国
22世紀初頭に建国される。
西暦2110年、北欧極地宇宙機構が建設中の[[セナーセー]]小惑星基地で発生した事故を、奇跡そのものといえる不屈の精神で乗り越えた遠征隊隊長[[サー・ジョージ・クリステンセン]]大主教によって独立が宣言された。
以後同基地が[[ノイジーラント大主教国]]となる。建国時の国民は大主教と妻[[アイリーン・サティヤナン]]の二名。
西暦2130年ころから二人の子供たちが他の基地の隊員たちとの間に子供をもうけていく。またこの過程で奨励された同性婚に賛成する人々が同国に流入し続け、こうして徐々に国民が増えていった。

***隆盛
続く22世紀から23世紀にかけて栄える。
安全保障役、司法約として太陽系中に威を示していた23世紀半ばから24世紀初頭が最盛期であり、他の太陽系国家と覇を競った。
[[地球保護戦争時]]に[[デイム・グレーテル]]が、[[海賊戦争]]時に[[アダムス・アウレーリア]]が活躍する。

***衰退
24世紀に入ると徐々にかつての勢力を失っていく。
西暦2334年に[[海賊戦争]]が終結し非合法な敵国がほぼ存在しなくなったことにより、それまで[[ノイジーラント]]が担ってきた太陽系の安全保障役が不要とる。
これ以降は小規模な国防契約にとどまる。
加えて、徐々に勢力を伸ばしてきた[[ロイズ]]が24世紀後半からは太陽系全域の実質上の覇者となり、[[ノイジーラント]]が武力で覇を示す舞台がなくなってしまう。
[[ノイジーラント]]自身も自前の艦隊を[[ロイズ]]傘下の[[MHD社]]からリースするようになる。このためこれ以降、[[ノイジーラント]]は[[MHD]]と宙戦を行えなくなる。

***再興
24世紀から再興の道が模索されはじめる。
武威を示す時代の終わりを早くから予見した[[アダムス・アウレーリア]]によって、24世紀初頭、新たな発露として恒星間探索の道が提示される。
これはアウレーリア家の運動として続いていき、26世紀初頭に[[オラニエ・アウレーリア]]によって実現を果たす。


*&bold(){地理}
[[ノイジーラント大主教国]]は[[メインベルト]]の[[コロニム族]]小惑星群に存在する。
同群の小惑星[[セナーセー]]が主星であり、領土はその他の12小惑星に及ぶ。

小惑星[[セナーセー]]は二つの小惑星をワイヤで接続し共通重心をお互いに回転させている双公転体である。
小惑星1つの大きさは直径3キロメートル、高さは500メートル程の扁平な形であり、この上に各種建造物が建築されておりさらに小惑星内部も拡張されている。
小惑星間の距離は20キロメートルほど。イメージとしては向き合って回るデコレーションケーキといわれる。

どちらの小惑星上にも都市があり合わせて[[セナーセー]]市と呼ぶが、明示的に識別する場合はそれぞれ[[[[セナーセー]]北市]]、[[[[セナーセー]]南市]]と呼び分ける。
南北両市があるとはいえ1公転体に1都市しか存在しないため、小惑星名と都市名は同義で使われることが多い。
 例)「[[セナーセー]]」と言えばは双公転体小惑星[[セナーセー]]のことを表すと同時に南北合わせた[[セナーセー]]市のことも表す。
その他の12小惑星についても[[セナーセー]]と同じ構造である。

各市は双公転体であるため遠心力で1Gの重力を発生させている。
太陽系の各国家、各共同体でも受胎問題があるため部分的に1G重力がある場所を用意しているが、領土全てに1Gの重力があることは珍しい。
確認されているうちでは、スカイシー共和国のスカイシー3、移動前のハニカム、およびプラクティスの[[エウレカ]]-ハニカム公転体のみである。


*&bold(){宗教}
キリスト教[[ケブネカイセ派]]が国教である。
[[ケブネカイセ派]]とは、キリスト教の一派であるイギリス聖公会のニュージーランド管区大主教であった[[サー・ジョージ・クリステンセン]]が開いた宗教。
[[メインベルト]]における神の代理として[[ケブネカイセ]]を崇めている。
国民は主神代理である[[ケブネカイセ]]と、[[サー・ジョージ・クリステンセン]]を聖クリステンセンと仰ぎ信仰している。

[[ケブネカイセ派]]の教義の詳細は不明。
大主教位の継承方法等も不明。


*&bold(){政治}
国政については12名の主教による主教会議のもと行われる。
大主教が国家元首ではあるが、象徴的立場であり、実際は次席主教が最高行政官の任を負っている。

主教位が世襲制のため、いわゆる寡頭制である。
大主教/次席大主教による独裁制ではないものの上記の理由により一般国民が直接的・間接的にも国政に参加することはできない。


*&bold(){軍事}
各主教が30隻ほどからなる艦隊をもつ。
23世紀から24世紀にかけて、艦隊は会派名と同名の旗艦を持ち全て強襲砲艦であった。
大主教も同様。
旗艦には主教ではなく主教名代が艦長として乗船することが慣例となっているが、ときおり主教自身が艦長となることもある。


*&bold(){国政関係}
西暦2310年におこした[[ドロテア・ワット]]襲撃の結果として自治共同体としての資格を剥奪された[[プラクティス]]を、西暦2311年よりアウレーリア家が保護観察においた。


*&bold(){地方行政}
地方行政としては大主教が小惑星[[セナーセー]]([[セナーセー]]市)を、各会派がその他の小惑星の統治を行っている。
市長である主教と、市民の選挙によって選ばれた家臣団という集団との合意で市制を行っている。
家臣団選任の選挙制度は詳細が不明であるが、地方行政であれば市民がある程度参加できる模様。
主教は世襲制である。しかしジンデル家の[[デイム・グレーテル]]がエスレル市長であったり、主教会議によって[[アダムス・アウレーリア]]が主教を罷免されるということもあるようだ。

行政区分の一覧は以下。
  小惑星[[セナーセー]]:大主教直轄領
  小惑星[[エスレル]]:[[エスレル]]会派領 [[アウレーリア家]]
  小惑星[[ガルドヘッピゲン]]:[[ガルドヘッピゲン]]会派 
  小惑星[[ワイラケイ]] [[ワイラケイ会派]] [[ジンデル]]家
  小惑星[[サーレクショッコ]]:[[サーレクショッコ]]会派 [[ランズリンゲン]]家
  小惑星[[グリッテルティンド]]:[[グリッテルティンド]]会派 
  小惑星[[ロンダーネ]]:[[ロンダーネ]]会派 
  小惑星[[ルアペフ市]]:[[ルアペフ]]会派 
  小惑星[[アオラキ]]:[[アオラキ]]会派 
  小惑星[[ガウスタ]]:[[ガウスタ]]会派
  小惑星[[エグモント]]:[[エグモント]]会派
  小惑星???:???会派
  小惑星???:???会派
 ※12会派のうち判明しているものは10会派。
 ※[[エスレル]]会派は十二番属とも呼ばれる。詳細不明。


*&bold(){経済}
[[ノイジーラント]]の主な産業はいわゆる傭兵業である。
自前の軍隊を持たない国家・共同体と契約し国防・警備を担っている。
この際、各国の領土内に派遣する部隊を[[レジメント]](気圏連隊)と呼んでいる。


*&bold(){国民}
西暦2200年頃からの[[アンチオックス]]化が進んだ結果、後年では全国民が[[アンチオックス]]となった。[[アンチオックス]]が遺伝するのかどうかは不明。
国内全土が1Gであるため国民はいわゆるハイジー環境によく適応している。


*&bold(){文化}
***国民性
[[サー・ジョージ・クリステンセン]]が建国時に見せた気高い不屈の性状を全国民が尊崇し、自らもそうあろうとする国民性をもつ。
すなわち既存の常識や習慣にとらわれず、既存の社会・政体に組しないということである。また同性愛、異性愛にこだわりがなく、さらに性のタブーが非常に少ない。

どの性で生まれてきても14歳の時に自分の性を選択する慣習がある。男性、女性、両性、無声、非性、他、から選択する。
生体工学技術が非常に発達しており、性の選択時や[[アンチオックス]]等、肉体改造についても抵抗を持たない。
ただし自分達は特殊な集団であり、主流派でなくマイノリティーであることを自覚している。

***民族衣装
民族衣装はチェックのキルトスカートである。これは初代大主教がイギリス聖公会出身ということに由来する。

***牧羊
太陽系でさかんに飼育される電波発進種の羊は、24世紀初頭[[アンチオックス]]によって作りだされた種である。
担当した、当時の食料庁畜産かの司祭が[[カルドヘッピゲン]]派であったため、それ以降[[カルドヘッピゲン]]派は牧羊に明るい一統となった。
ただし実際のところ電波発進種は[[ノルルスカイン]]の策略であり彼が自身のリソースにするために作らせたものである。

***死生観
[[ケブネカイセ派]]の教義上、死者の魂は[[ケブネカイセ]]のゆりかごに帰り、肉体は資源として[[CELSS]]に戻され他の生命を養うとされる。
死者は光葬にふせられ、燃焼の結果発生する二酸化炭素、窒素、水等は再利用される。またそれ以外の鉄分やカルシウムは固められ墓標となる。

***建国時の逸話
21世紀末より宇宙開発に乗り出していた[[NPSA]]は西暦2110年、当時の潮流に乗って小惑星帯に恒久基地建設を目指す。
[[サー・ジョージ・クリステンセン]]隊長と6名の隊員からなる遠征隊が[[コロニム族]]の小惑星[[セナーセー]]に到着するも、滞在9ヶ月目に[[CELSS]](閉鎖環境循環機器)のトラブルに見舞われる。
全員の滞在が出来なくなっただけでなく全員揃っての帰還もかなわないという状況で、隊長は、まず5名を帰還させ自身ともう一人の女性隊員の二名で基地にとどまり生存の手立てを尽くすという決断を下す。

基地に残された[[CELSS]]は4ヶ月しかもたないが、部品などはないため二人は自力で対応する。すなわち部品そのものを作る工具の製造から始める。
無線により地球のスタッフからアドバイスはあったものの、そもそも素人の二人には荷が重過ぎる作業であった。
それでも諦めずに作業を進める二人の姿に、かえって地球側のスタッフに錯乱者がでるほどであった。

いよいよ期日が迫る。なんとか修理が間に合い[[CELSS]]は作動したものの、8分間ほど酸欠状態に陥る二人。しかし息を吹き返し地球に送信する。
「[[セナーセー]]基地から地球へ。間に合った。生き延びた。酸素は切れたが、俺たちは生きているぞ」
そして酸欠の間に啓示をうけた[[サー・ジョージ・クリステンセン]]は、続いて[[ノイジーラント大主教国]]の建国を宣言する。
「酸素は切れたが、俺たちは生きているぞ(Lose O2,we stand)」は「ルゾッツー、ウイース・タン」として末永く国民の合言葉になる。

***同性による繁殖
同性愛者が子供をもうけたい場合は体外受精による単為生殖を行う。クローンではない。また両親と異なる性の子供をもうけたい場合は、三人目の親として異性を加える。


*&bold(){元ネタ?}
-主神代理ケブネカイセ
  ・スウェーデンで一番高い山がケブネカイセ山。
   ケブネカイセに限らず北欧に由来するものが多い。
  ・ケブネカイセ山の詳細はウィキペディア参照。[[→ケブネカイセ山>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%96%E3%83%8D%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%82%BB]]
-ガルドヘッピゲン会派
  ・ノルウェーで一番高い山がガルドヘッピゲン山。
  ・ただしカタカナ発音的にはガルフピッゲンのようだ。スペルをローマ字読みチックに読むといいかもしれない。
  ・ガルフピッゲン山の詳細はウィキペディア参照。[[→ガルフッピゲン山>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%B2%E3%83%B3]]
-シグムンド・ヘンゼル・ジンデル
  ・北欧神話に出てくる英雄の一人がシグムンド。
  ・シグムンドの詳細はウィキペディア参照。[[→シグムンド>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%B0%E3%83%A0%E3%83%B3%E3%83%89]]
-メインベルトのコロニム族
  ・実際のところ21世紀現在、メインベルトにコロニム族という小惑星群は存在しない。
  ・ただし似た名前のコロニス族は存在しており、さらに作中の説明と酷似している。
   コロニス族の詳細はウィキペディア参照。[[→コロニス族>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%82%B9%E6%97%8F]]
-イギリス聖公会
  ・イギリス聖公会は実在するキリスト教宗派であり、イングランド国教会としても知られている。
  ・「星公会」はこれにちなんだ作者の造語である。
  ・イギリス聖公会の詳細はウィキペディア参照。[[→イングランド国教会>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E5%9B%BD%E6%95%99%E4%BC%9A]]

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