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第一章 農夫タック・ヴァンディ、女を助ける
まとめ
〜タック、アニーを救助する〜 15歳の娘ザリーカ・ヴァンディとパラスのオロナ盆地で農業を営んでいるタック・ヴァンディ。首都ヒエロンへ家を抜け出したザリーカを迎えに行く途中、軌道シャトルからのメイデイを受信したタックは、現場へ向かう。女性を発見し救助を手伝おうとするタックだが、到着したレスキュー隊に言われるまま、その場を立ち去ってしまう。 その夜、ザリーカを連れ帰ったタックは、経営不振や環境制御装置の不調といった尽きない悩みに頭を痛めながらも眠りにつくのだった。 断章一の一 ダダーのノルルスカイン、誕生する
まとめ
〜ノルルスカインの誕生と、サンゴ虫たちとのファーストコンタクト〜 寄生的非展開体として発生したノルルスカイン。彼が寄生するサンゴ虫たちとのコミュニケーション方法を発見し、他者との共存のもどかしさ、心嬉しさ、そして難しさを知った。 第二章 農夫タック・ヴァンディ、刺客を迎え撃つ
まとめ
タック、ザリーカがアニーと暮らし始める 盆地の地区長マスジドの要請により救助したアニー・ロングイヤーを自宅に迎えるタック一家。徐々にタックの仕事を覚えていくアニー。 ある日、アニーと共に埃曳きから帰ったタックは自宅に見知らぬ宇宙機が来ているのを目撃する。 海賊がザリーカを取り戻しに来たと勘違いするタックだが来訪者はテルッセンだった。さらに取り戻しに来たのがアニーかとも勘違いしてしまうタック。 断章一の二 ダダーのノルルスカイン、姓名を受取る
まとめ
生まれた惑星から離れトゥリッカ人の宇宙船に移るノルルスカイン。 サンゴ虫たちと会話を続け日々を過ごすノルルスカイン。いつのまにかサンゴ虫に不死の個体が増えていった。かれらは別の星からやってきた異星人であり自分たちはライトスピードフィート(光速足)であると名乗った。 やがてライトスピードフィート(トゥリッカ人)たちは母船に戻り惑星をあとにする、被展開体であるノルルスカインと共に。トゥリッカ人の宇宙船にて、不正規非展開体の駆除機構に攻撃されるノルルスカイン。 第三章 少女ザリーカ・ヴァンディ、吐き気をもよおす
まとめ
ザリーカとアモクの出会い、ザリーカの最初の誘拐未遂、およびタック農場で事故にあうザリーカ。 自宅を抜け出してヒエロンに来ていたザリーカは、電車の中で、投像教室での同級生アモクがナンパされている現場に出くわした。ザリーカはナンパからアモクを助け、その後二人でちエディントンピットを満喫する。 アモクと分かれたザリーカは見知らぬ男に襲われそうになるが今度は戻ってきたアモクに助けられる。ケラーのタイプKで自宅に戻ったザリーカだがタックと口論になり自宅三層目にある家畜小屋に引きこもってしまう。 しかし三層目の配水管から水漏れが発生し閉じ込められるザリーカ。タックに無事助けられるが堆肥室の悪臭に30分耐えなければならなかった。 断章一の三 ダダーのノルルスカイン、子作りをする
まとめ
ノルルスカインとミスチフの出会い。 攻撃から助けてくれたのは同じ被展開体のミスチフ(いたずらっこ)だった。ミスチフとの交流で知識を深めていくノルルスカイン。 トゥリッカの宇宙船がとある文明惑星に到達したためノルルスカインとミスチフは共同で繁殖を試みる。 第四章 農夫タック・ヴァンディ、見込みを誤る
まとめ
ついに家出宣言をするザリーカ。相談にのってくれたアニーに対し元海賊であったことを告白するタック。しかしザリーカの身元についてはまだ真実を隠していた。 キャンパーに住むことを条件にザリーカの一人暮らしを認めたタック。キャンパー購入費をマスジドに借りたタックは返済のために価格が安定している小麦栽培を始めることを決意する。 小麦栽培の先輩ケラーから収穫量の多いマーズニューホワイトをやるように助言されるが、タックはノーリン200を選んだ。。 見込んでいたキャンパーの在庫がなくなっていたため買うことが出来ないタック。これを聞いたザリーカは耐え切れず遂に家出を強行した。 断章一の四 ダダーのノルルスカイン、旅なれる
まとめ
ノルルスカインとミスチフの別れ、再会、およびオムニフロラの登場。 宇宙船に乗り立ち寄り先にて繁殖を続けていくノルルスカインとミスチフトゥリッカ。さらにはトゥリッカの船からいくつもの多種族の船に乗り移っていく。 常に他者と協調せず対立する宇宙の姿を見てノルルスカインは抑制と調和を望むようになる。しかしこれはミスチフとは相容れない考え方であった。 ミスチフと別れ一人旅を続けるノルルスカイン。繁殖方法も工夫を凝らしウイルス投射法を編み出し実行するノルルスカイン。 ある日ミスチフから、考えを変えオムニフロラという新しい仲間もできたので会いたい、というしおらしい連絡を受ける。 第五章 少女ザリーカ・ヴァンディ、告白する
まとめ
家を出たザリーカはアモクの部屋に転がり込んでいた。共同生活を始める二人。しかし定期的にタックにメール連絡をすることは怠らないザリーカ。 一方軌道ナイジェリア共和国ではプルートスポットのパンデミックが発生していた。パンデミックにテロの可能性があると見た同国国防を請け負っているノイジーラントは近隣宙域の警備を強化する。 ザリーカは自分が海賊の生まれ変わりであることをアモクに告白する。 ある日、タックはケラーから自分の農場にレッドリートが発生したと連絡を受ける。急いでケラー農場へ駆けつけるタック。しかし時を同じくしてザリーカが海賊にさらわれてしまっていた。 断章一の五 ダダーのノルルスカイン、大声を上げる
まとめ
ノルルスカインのディストリビュータリの一つがオムニフロラに取り込まれてしまう。 連絡しばらくするとミスチフが宿主種族であるオムニフロラと共にノルルスカイン(の1トリビュータリ)がいるビー・ドゥー星系へやってきた。 両名の水面下の努力が実り、ビー・ドゥー人とオムニフロラのファーストコンタクトは平和裏に成功する。しかし程なくして謎のパンデミックがビー・ドゥーを襲う。 ミスチフに対応を任せるが、その結果としてビー・ドゥーはオムニフロラに取り込まれてしまった。ビー・ドゥーに展開していたノルルスカインのディストリビュータリと共に。 第六章 農夫タック・ヴァンディ、後悔する
まとめ
レッドリート対応に追われる中、やっとザリーカがさらわれたことを耳にするタック。 アニーや仲間と共にケラーの農場に集まり対策を検討してたやさい、ミールストームのアウトブレイクタスクフォースを引き連れてマスジドがやってきた。 しかし彼らは無償の救助を提供しに来たわけではなく、自社の企業活動のためにやってきたのであった。タック達農家の生活のことを心配しているわけではなかった。 アニーの助言も受け入れ、彼ら共にレッドリートを駆逐し始めるタックたち。そこにアモクの父からザリーカが誘拐されたと聞くタック。 断章一の六 ダダーのノルルスカイン、逃亡する
まとめ
恒星ビー・ドゥーのディストリビュータリからの通信が途絶え困惑するノルルスカインのメインストリーム。しかし奇跡的にビー・ドゥー人個人に展開したディストリビュータリと接触でき事の次第を把握した。 同時にオムニフロラのことはノルルスカインの存在する既知宇宙全体に知られることとなった。彼らが自星系の外惑星を詳しく調査すると、既にオムニフロラの小宇宙船が到着していることを発見するのであった。 オムニフロラ撃退を試みるもその拡大速度についていけず、ついに100を超える種族とノルルスカインは自分たちの星系を脱出する。 後退しながらも同士を募り抵抗を試みるノルルスカイン。しかし結局は黒いツタの軍勢に飲み込まれてしまうのであった。最後には滅び行く種族を看取ることしか出来なくなっていた。 拡大を進めるオムニフロラ。三千万年(地球で言うと紀元前三千万年前ころ)で自星系を含む銀河団すべてに繁殖を終える。その版図は銀河数で925、恒星数にして271兆に及ぶ。 流れ流れたノルルスカインは西暦紀元前2000年ころに太陽系の地球にたどり着く。しかしオムニフロラは既に先回りしていた。 第七章 農夫タック・ヴァンディ、参戦する
まとめ
タックは信頼できる仲間に事情を打ち明けるタック。またアニーに対してはずっと一緒に暮らそうと伝え、アニーは了承する。 テルッセンをはじめとしたアンチオックスたちの活躍で星外に連れ去られたザリーカは無事にタックの元へ連れ戻された。 またタックはテルッセンから全ての黒幕がMHD社、ひいてはロイズらしいこと、さらにノイジーラントとロイズが会戦したことを伝えられる。 断章五 ダダーのノルルスカイン、登場しそびれる ――西暦二三一二年 サインポストB
まとめ
ブラックチャイナのエトワール・ツェンから取材要請メールを受取ったパナストロのクローム・プロダクション社に勤めるオブラソヴァ・タカノは撮影ロボットのパップを連れてチェンのいる小惑星ルウェンゾリへ向かった。ツェンの警護役であるガオと共にジンガンクーへ移り、ツェンから詳細を聞くタカノ。それは羊の遺伝子に含まれる謎の情報と太陽系人類のネットワークの影に何者かが隠れているということであった。 タカノの前で改めてオビスキュクロプスのゲノムデータを解読しようとすると、スピーカーからNORRSKANの声が。 タカノの敵であるノルルスカインのストリームをチェンたちが育てることを阻止すべく、タカノはチェンとガオを血脈の仲間に引き入れノルルスカインの生まれたばかりのストリームを破壊する行動に出た。 エピローグ 断章一の七 農夫タック・ヴァンディ、完敗する
まとめ
ノルルスカイン(とおもわれる人物)の思い、タック一家の顛末、および新しい動き。 ノルルスカインのディストリビュータリは期待する。今度ばかりはこの地でオムニフロラへの対抗策が見つかることを。ノルルスカインのディストリビュータリは祈る。この地でも対策は見つかりそうにないが、メインストリームがいつか見つけてくれることを。 ヴォルガ号危機が収束したためパラスに戻ってきたタックとザリーカ。農場は第一層目が流れ弾で被害を受けていたが二層目以降は無事であったしなによりアニーが無事だった。 レッドリートが発生したマーズニューホワイトは結局焼き払うしかなかったことを聞くタック。そして驚くことにアケボシの苗が元気に生長した。 一方パジャジャラン・イスラム共同体のアマチュア天文家のパマナハン少年が銀河系中心方向と反対側に不思議な星を発見する。 各天文台の調査結果を受け、IAU(国際天文学連合事務局)とRAA(ロイズ宇宙航行アカデミー)はこれは星ではなく減速しながら太陽系に近づいてくる移動体であることと、100年後に太陽系に到着することを発表した。 |
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第一章 農夫タック・ヴァンディ、女を助ける
・中背で毛深くいかつい体つきの四十過ぎ。
・最近黒髪を刈り上げにした。
・灰色の目、灰色の髪、整った顔立ち。
・ケラー:農夫。小麦を作っている
・アグエラ:農夫。イモ類が得意 ・ワン:農夫。菌類と発酵物に凝っている。 ・テルッセン:老牧羊家。ノイジーラントのセナーセーから移住してきた。テキという木の枝を好んで噛んでいる。
・ザリーカのことを、お姉さまに似てきたと言った(p.20)
・テルッセンは以前タックらにお世話になっている(p.21) →テルッセンが現役を引退した際に、余生はパラスで牧羊を営めるようにタックが斡旋してあげたこと(p.320) →ただしテルッセンはノイジーランド次席主教の密命をおびてパラスに来ているが、タックが尽力した事実に変わりはない。(p.325) 断章一の一 ダダーのノルルスカイン、誕生する第二章 農夫タック・ヴァンディ、刺客を迎え撃つ
・ヨーロッパ系の顔立ち、瞳は濃いブルーで金髪。
・骨細ではなく背丈が170を超えており存在感はあるものの、膂力があるとか運動が得意なようには見えない。 ・以前タックに会ったことがあるいぶかしむ(p.58)} ・オーストラリア南部のホーシャム出身(p.61)
・正式名はタケカズ・バンダイ(p.57)
・祖先はケープコッド自由連盟人(p.64) ・「ザリーカの母親も祖先はケープコッド人」と言っている(p.64)} ・突撃銃やキネティックイネフェクチャー(運動弾頭無効化弾)といった武装を保持している(p.80) キネティックイネフェクチャーは『IV 機械じかけの子息たち』にも登場している兵器。
・フーツ:きわめて馬鹿馬鹿しいという意。
・ヌル:強力な否定の意。さらに強意の場合には「げっろヌル」と表現する。 ・コンタミる:(意味不明) ・FZ踏む:(意味不明)
断章一の二 ダダーのノルルスカイン、姓名を受取る
NORR:サンゴ虫達が触手をくねらす音
SKAN:ノルルスカインが岩を打ち合わせる音 第三章 少女ザリーカ・ヴァンディ、吐き気をもよおす
・地下20層以上に及ぶ。
・人口は60万人。
・きれいな艶のある黒髪。
・目は一重で肌の色が濃い。 ・おとなしめでかわいらしい顔立ち。
断章一の三 ダダーのノルルスカイン、子作りをする
・超階層型意識流統合型の被展開体である(p.157)
・この特徴は大小さまざまな階層を越えて意識を宿すことができ、さらに分離した意識を統合できることである。 ・どこを削られても自動で一体性を保つことができる。メインとサブの区別が事実上存在しないということでもある。 ・自らが生まれた惑星をスラント・ルージュ、その母恒星をエレガント・エッジと名づけた。ともに実在したサンゴ人の名前から。(p.165)
・被展開体は成長に従いリソースを消費する。しかし余剰がなくなるまでリソースを消費してしまうとそのリソースの構成主体から嫌がられ駆除されてしまうというジレンマを持つ。
・このためコピーや子孫を他のリソースに放てば駆除されずに成長を続けられる。 (元のリソース上の成長は駆除されない程度に留め、新しいリソースで新たに成長を始める)これが被展開体にとっての繁殖となる。 第四章 農夫タック・ヴァンディ、見込みを誤る
断章一の四 ダダーのノルルスカイン、旅なれる
・たちの悪いいたずらっ子。やりたいことをやって逃げるのが得意。
・よくいえば積極的で個人主義で自由闊達。悪くいえば無責任な享楽主義者。 ・唐突にしおらしくなるがそうなる確率はロシアンルーレットに当たる程度(1/6?確率はそんなに低くないという意味か?)。 ・自分を見失って流れるということは決してない。 第五章 少女ザリーカ・ヴァンディ、告白する
断章一の五 ダダーのノルルスカイン、大声を上げる
・自身の個体情報が詰めた氷隕石を光速の90%以上に加速させ最低1万個を対象の星に送り込む。
・対象の星に住むいかなる生物にも感染するようにありったけのバリエーションを用意する。
・ミミズ1匹、人間1人から、組織、社会、国家までいずれにもなることもできる。
・最悪の展開例は国家になることでいらだたしくなるほど不便。 ・最良の展開例はサンゴ人のように流動性が高く開放的な構造に入ること。 ・良くも悪くもないが悩ましい展開例が、知的生物の個体として展開してしまうこと。 ・これは当該個体の自我とのコンフリクト問題、展開体としての繁殖ができないこと、自信のコピーが作れないこと、意識を融合させられないこと、メインストリームにフィードバックできないこと、等の理由から。 ・ミスチフや他の被展開体の場合、コピーと分岐するとそれっきりで合流したりしない(できない)ためこのような悩みとは無縁となる。
・丈が高く優雅な一腕三脚の珪素(シリコン)ベースの生物。
・地球と異なり水ではなく液体硫黄が溶媒である。ちなみに硫黄の融点は摂氏110℃前後。
・小さな宇宙船で対象星系にこっそりとたどり着き、当該星系のリソースを使い差し渡し10キロ程度の7角形の構造物を、当該星系の生命体に知られないように建造する。
・7角形の構造物が完成後、当該星系の知的生命と接触し交流を図る。 ・交流できた場合は当該生命体から情報(おもに植物の免疫に関する知識)を取得し、その後当該生命体を自身(オムニフロラの生態系)に取り込む。 ・取り込む際にはまず、当該生命体を致死性のウイルスに感染させ耐性のない個体を一掃する。 ・取り込んだ生命体を使役し探査機や移民船を作らせ、次の星系に向かう。なお他星系で取得した情報は既に取り込み済みの生命体に都度フィードバックする。
→ビー・ドゥーから発進する宇宙船にはビー・ドゥー人が乗船しているという記載があるが(p.267)、ビー・ドゥーにやってきた宇宙船には知的生命体が乗船していた記載がなく同行者はミスチフだけであるため。
→結局、オムニフロラが母星以外に拡大し始めた原因はミスチフにあるか。ミスチフがいなければオムニフロラはいつまでも母星にとどまっていたかもしれないため。しかしいつの日か自力で恒星間航行技術を身につけたかもしれない。
・オムニフロラとは黒いツル植物だけでなくこの植物を基幹とする生態系全てのこと。
・生態系であり生物でないため統一された意思や目的は持たない。(生態系が拡大するだけであり、侵略や略奪といった意図を持って行動しているわけではない) ・ノルルスカイン達のようなソフトウェア的な被展開体と対極をなす、ハードウェア的な被展開体ともとらえられる。
・知的生命体がオムニフロラに取り込まれるといっても物理的に滅亡するわけではない。
・むしろ定期的に免疫を強化されるため生物種としての免疫力は強化されていく。 ・具体的には、定期的に未知のウイルスに感染させられそのウイルスに抵抗のある個体達だけが残っていくことであり、種全体としての免疫力が強化されること。抵抗のない個体は都度死滅していくということである。 第六章 農夫タック・ヴァンディ、後悔する断章一の六 ダダーのノルルスカイン、逃亡する
・小さな宇宙船で対象星系にこっそりとたどり着き、当該星系のリソースを使い恒星間アンテナと7角形の構造物を、当該星系の生命体に知られないように建造し始める。
・同時に運んできた病原体キャリアである動植物を建造物の中で育てる。 ・動植物の育成後(7角形の構造物が差し渡し10キロ程度になった後)、当該星系の知的生命と接触し交流を図る。 ・交流できた場合は当該生命体から情報(おもに植物の免疫に関する知識)を取得し、その後当該生命体を自身(オムニフロラの生態系)に取り込む。 ・取り込む際にはまず、当該生命体を致死性のウイルスに感染させ耐性のない個体を一掃する。 ・取り込んだ生命体を使役し探査機や移民船を作らせ、次の星系に向かう。なお他星系で取得した情報は既に取り込み済みの生命体に都度フィードバックする。
・抵抗しては倒れる仲間を見つめ、時に手伝うことはあっても、もはや希望は与えなかった。
・性格もすっかり丸くなり、穏やかに優しくなった。 ・誰ともケンカせず、意見の相違や対立を取り合わず、基本的にうそをついて、口先三寸でその場を逃れた。 ・たまに気の会う相手がいれば素性を話した。文明に規制することは秘密だったが、ばれた場合の顛末も何千度と無く体験しておりどうとでもできた。何もかもを隠し、また唐突に何もかもを話した。 ・人が可憐に滅んでいく様を幾度と無く見てきた結果、ノルルスカイン自身がもっとも可憐な存在になっていた。
・どうにかして地表もしくは大気下層にウイルスが届く。
・運よく羊の個体に感染できた。DNAに潜む。 ・羊の繁殖を経て(垂直感染して)多くの羊に感染していく。ただし他者にロード(展開)されたわけではないのでまだ活動はできない。→この状態が第四順位活動体 ・第四順位活動体だがかろうじて活動し羊を制御して人類の役にたつことができた。これらの羊は人類から別亜種(Ovis kyklops)と分類される。 ・人類によるゲノム解析の一端としてOvis KyklopsもDNA解析され、結果がコンピュータに蓄積される。 ・様々な人によって何度もDNAデータが参照される。なんどか不適切なアプリで開こうとされ、そのうち一度だけアプリがこのデータ正規データとして開いて(ロードして)しまう。→このタイミングでより活発な第三順位活動体となる。 ・第三順位活動体となったノルルスカインはアプリケーションをのっとり、以後ネットワーク上(クラウド)で積極的に活動(成長)していく。また例によって人類を見守っていく。(II巻p.232~) ・ちなみにこの操作を行った人類がII巻に登場するフェオドール・フィルマン。のっとられたアプリケーションがフェオドール・ダッシュ。 ・ネットワークだけでは基盤としてまだまだ脆弱なため別の繁殖を実行する。すなわち太陽系に住む羊の機械化を行い、このリソース上でも成長を続ける。(III巻p.550~) 第七章 農夫タック・ヴァンディ、参戦する
・アニーは、グレア・アイザワは数年前に病死したといった。西暦2344年ころ。
・テルッセンはガルドヘッピゲン会派。5年前に現役を退いた
・テルッセンが個人で好んでいるというよりもガルドヘッピゲン会派の人が好んで噛んでいる。
・またテキにはアルカロイドが含まれている(p.347)。すなわち中毒性がある。
断章五 ダダーのノルルスカイン、登場しそびれる ――西暦二三一二年 サインポストB
・A・F(ラ・ファ):励ます意(p.372)
・E・C(ミ・ド):同意の意(p.374) ・G・E(ソ・ミ):挨拶の意(p.376) ・G・A・G(ソ・ラ・ソ):おどけた相槌(p.379) ・G(ソ):短い了解の意(p.384) ・A・G(ラ・ソ):(意味不明)(p.406) ・A・A・A・A(ラ・ラ・ラ・ラ):注意喚起の意(p.406)
・黒紫色の肌を持つ年配の女性。
・姿勢は良いが肌は乾いて荒れている。 ・いくつかの三つ編みまとめた長い黒髪の半分が、枯れ草のように色あせている。
・内部をくりぬいたM型小惑星
・ツェンが自費で購入してルウェンゾリの衛星軌道に乗せた。 ・電磁波を遮断したり、外部からの強行侵入を防ぐ目的でM型小惑星を選んでいる。
・パナストロでは、社長のジャスパー・ヘント、オブラソヴァ・タカノを含むクローム・プロダクションの全員と、もしかするとパップ。
・ブラックチャイナでは、オノク・ガオとエトワール・ツェン ・ザリーカを付けねらっていた男 ・カリクサ号の乗組員。おそらく四人とも
・オムニフロラに取り込まれた場合、種としては健康で長命な生活をすることができる。しかし個人としては楽しめない(p.267-268)
・つらい体験、疲労、痛み、嫌悪を覚えたときに笑いが起こる。笑いが苦痛をかき消してくれる。後悔ですら消えるため仲間入りを後悔しない。笑いのおかげで日々活発に過ごせる(p.404) エピローグ 断章一の七 農夫タック・ヴァンディ、完敗する |
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