III アウレーリア一統

西暦2310年、メインベルト。アンチオックスが太陽系所狭しと駆け巡るシリーズ第3巻



あらすじ

前巻『救世群』より195年後の西暦2310年が舞台。
それぞれの目的のためにドロテア・ワットを入手しようとするイシス率いる海賊エルゴゾーンと、グレア率いるプラクティスたち。
彼らを利用し太陽系を侵略しようとするミスチフ、自分達の利にしようと画策するロイズ、生来の性根に従い行動するアンチオックスたち、ミスチフを押し留めようとするノルルススカイン
結果としてエルゴゾーンプラクティスおよびミスチフの企みは阻止される。

ストーリー

序 章 赤い嵐の底にて ――二十三世紀、木星

まとめ
西暦2249年、木星。ケープコッド自由連盟ドロテア・カルマハラップ少将一行を乗せた調査船アケロン号が木星大赤班のドロテア・ワットに到着する。
調査隊員の犠牲を払いつつ調査は進む。最後に残った東のプラサット(大高塔)を調査しようとした矢先、地球保護戦争勃発の急報が届く。
報せにおののきつつも遂に一行はドロテア・ワットの操作方法を発見しワットを大赤班から離脱させることに成功する。だがここでドロテア少将と艦長のダグリスタ中佐が争い全員死亡してしまう。
情報・謎・他
  ・二重の円形をした都市で、外郭(アウターコート)と内郭(インナーコート)からなる
  ・内郭には多くの僧坊(クォーターズ)がある(p.7)
    ・僧坊は戸口のある建物に見える(p.7)
    ・僧坊の大きさは統一されてなく、7種類の長さの単位のうちどれかが使われている(p.8)
    ・僧坊はどれも7角形(p.8)
    ・僧坊の建材は卵色でびっしりと模様が彫ってある(p.8)
    ・模様は直線や波形、渦巻き型を組み合わせたもので、文字ではないようだ(p.8)
    ・僧坊にはツルと葉のあるツタのような黒紫色の植物が覆っている。(p.9)
    ・内郭は直径5キロメートルあまり(p.17)
    ・内郭には生きたクトコトが何匹もいる(p.19)
  ・ドロテア・ワットでは強い風が吹いており、重力も強い(p.14)
  ・外郭にはプラサット(高塔)が並んでいる(p.17)
    ・プラサットは高さ30メートル、基部直径4メートル(p.17)
    ・プラサットは導体の柱で全部で49本建っている(p.17)
    ・外郭まで含めたドロテア・ワットの差し渡しは8キロメートルあまりで、輪郭は7角形(p.17)
  ・外郭の外側には、ラティーンズ(大三角帆群)がある(p.16)
    ・弓形の細い枠状をしており、枠の間には膜がある。(p.16)
    ・ラティーンズドロテア・ワットの周囲に配置されている。花びら、帆、タービンブレードのような感じ(p.16)
    ・ラティーンズは一重でなく何重にも都市を取り巻いており、多段ギアのように回転している(p.16)
    ・ラティーンズの差し渡しは直径1万キロメートル以上(p.17)
  ・ドロテア・ワットは木星大気中に浮かんでいる(p.17)
    ・大気に浮かぶために都市の底に木星大気下層まで届く長大な碇が垂れている(p.18)
    ・碇の長さは少なくとも1万キロメートル(p.18)
  ・内郭の中央にはモーソリアム(聖廟)が建っている(p.20)
    ・モーソリアムは模様とツタに覆われた台形の建物(p.20)
    ・正面にある入口は方形で高さが9メートル(p.20)
    ・入口を入ると広間があり、前方と左右の三方向への通路もある(p.21)
    ・広間には数多くの椅子が正面を向いて並んでいる(p.21)
    ・椅子の寸法は7種類ある。(p.21)
    ・小さな椅子は最前列にありルーペを使わなければ見えない(p.21)
    ・大きな椅子は最後列にあり身長8メートルの者が座るサイズ(p.21)
    ・三方向へ伸びる通路の先には高さ50メートルの大きなプラサットがある(p.22)
    ・北のプラサットは高エネルギーを蓄えた何らかの施設(p.22)
    ・西のプラサットは操作室で、外郭プラサットから放電を起こすことが出来る(p.22)
    ・操作室には7種類の寸法に応じたインターフェースがある(p.23)
    ・東のプラサットは操舵室で、ドロテア・ワットを動かすことが出来る(p.27)
    ・動く場合はラティーンズとアンカーをパージする(p.30-31)
  ・ケープコッド自由連盟軍の少将(p.10)
  ・肌は浅黒く唇は厚い(p.10)
  ・上背があり、白髪混じりの髪をきちんとまとめている年配の女性(p.10)
  ・隊員からは陰でドロテア嬢と呼ばれている(p.12)
  ・元はケープコッド軍の天文工廠の科学者だった(p.12)
  ・修正ユリウス暦(MJD)を採用している(p.13)
  ・ノイジーラントパナストロを嫌っている(p.23)
  ・主星は小惑星テミスにある(p.23)
  ・市民の7割は開戦に反対していた(p.36)


第一章 太陽風(かぜ)にフリルをはためかせ ――西暦二三一〇年

まとめ
  1. 西暦2310年4月6日、メインベルト。哨戒中のアダムスは海賊に襲撃されたウシュマーン号に救助の要否を打診する。しかしゲルトルッドは自分たちの救助よりも海賊を撃破するように答えた。
  2. 得意の接舷白兵戦で海賊船を制圧したアダムス達。しかしこうむった損害もけして小さくはなかった。
  3. 海賊の身元がドロテア・ワットであり、しかもこの襲撃は彼らの陽動であり本命はエウレカ襲撃にあることが判明する。アダムス達は本国からの指令によりエウレカへ調査に向かう。
  4. エウレカにて対面するアダムスグレア。海賊の目的はドロテア・レポートであり既に強奪されてしまったことをグレアから聞くアダムス。また海賊船の1隻にはドロテア・ワットの旗艦を意味するナインテイルのアイコンがあった。再び本国の指令を受けセレスに向かうアダムス
情報・謎・他
  ・エスレルのワッチ(探測員)(p.55)
  ・黒いお仕着せを身につけたマネキン型のロボット(p.55)
  ・顔はのっぺらぼう(p.55)
  ・分析班長もつとめている(p.107)
  ・エスレルのキャプテン(艦長)(p.55)
  ・声は少女を思わせる澄んだアルト(p.55)
  ・まつ毛が長く、瞳は深緑色(p.55)
  ・肌が白い23歳(p.56)
  ・水のように滑らかなプラチナブロンドを結い上げて、ダイヤ付きのバレッタで留めている(p.55-56)
  ・形よく小さな頭部(p.56)
  ・細くしなやかな四肢(p.56)
  ・エスレルのチョッサー(副長兼航行長)(p.54)
  ・北米先住民をうかがわせる赤い肌とざっくりした黒い長髪(p.54)
  ・37歳だが見かけは2割ほど若く見える(p.54)
  ・堀の深い精悍で端正な顔立ち(p.54)
  ・エスレルのチーフ・エンジニア(機関長)(p.54)
  ・歯が白い(p.54)
  ・緋色の髪の妖艶な美女(p.55)
  ・まもなく30歳(p.55)
  ・エスレルのガナー(掌砲長)(p.57)
  ・学者じみた細身の人物(p.58)
  ・酸素呼吸と併用して体内に蓄積した電気での二酸化炭素還元を行っている。(p.59)
  ・若干の肌の痛みと寒さを我慢すれば、真空でも長時間生存できる(p.60)
  ・真空中でも使えるように喉元に骨伝導マイクをつけている(p.60)
  ・エスレルの竜骨の周りにあるのはフライング・バットレス9本と観測クラスター3本の計12本(p.61-62)
  ・竜骨から高強度のCC(クリスタルカーボン・ケーブル)で釣られている(p.61)
  ・展開した状態のフライング・バットレスは差し渡し120メートルの幅である(p.62)
  ・フライング・バットレス内には砲手が1名ずつ詰めている(p.63、66)
  ・砲は二酸化炭素ガスレーザー砲(p.63)
  ・砲座にはレーザー砲とは別に実体砲も装備されている(p.67-68)
  ・接舷用のアンカーが実体砲から射出される(p.68)
  ・アンカーのワイヤーは船首から繋がっているワイヤー(p.68)
  ・ノイジーラントに12隻あるのみ(p.65)
  ・現役は以下7隻で残る5隻は予備役もしくは退役済み(p.65、p.84)
    ・エスレル
    ・ロンダーネ
    ・グリッテンティルド
    ・ガルドヘッピゲン
    ・セナーセー
    ・ルアベフ
    ・アオラキ
  ・この船に狙われて逃げ延びた船は古今東西1隻もない(p.65)
  ・西暦2230年にセナーセー級強襲砲艦が設計されたのは、クアッド・ツー下での戦闘のため(p.77)
  ・他国の同級艦と比べて4割ほど軽い(p.78)
  ・地球保護戦争で縦横無尽に活躍した(p.78)
  ・地球保護戦争の戦後も海賊相手に活躍した(p.79)
  ・エスレルの白兵曹長(p.69)
  ・四肢が太い(p.69)
  ・真っ黒な肌(p.69)
  • 小惑星国家は23世紀に入ってすぐに勃興し始めた(p.76)
  • クアッド・ツー(第三次拡張ジュネーブ協定)(p.)
  ・西暦2222年に結ばれた、惑星国家間の軍事と司法に関する協定(p.76)
  ・致命的宇宙戦闘が禁止されている(p.76)
  ・違反者には国際機関であるロイズにより罰が下される(p.76-77)
  ・クアッド・ツー以前は、宇宙戦闘は遠距離から莫大なエネルギーをぶつけるというやり方が常だった(p.77)
  ・戦場は太陽系全域に及んだ(p.78)
  ・局地戦や奇襲戦、小規模な艦隊による遭遇戦闘が多発した(p.78)
  ・戦中戦後のどさくさにまぎれて多くの小惑星国家や共同体が独立した(p.78)
  • 宇宙海賊
  ・地球保護戦争後の西暦2260年ころから豊かになったせいで宇宙海賊が台頭してきた(p.78)
  ・海賊は増加を続け、24世紀に入る頃には1000隻とも2000隻とも言われるようになった(p.79)
  ・星公会次席主教でセナーセー副市長(p.83)
  ・壮年の男性(p.83)
  ・いつも上目遣いで陰気な様子(p.84)
  ・プラクティス(救世群)(p.86)
  ・プルートスポット・プラクティス(冥王斑患者群)(p.86)
  ・PPL(救世群連絡会議)(p.89、96)
  ・火星後方トロヤ群に属する小惑星(p.88)
  ・長径は4キロメートルほど(p.88)
  ・一方が丸く、もう一方が船の舳先のように尖り、小さなクレーターに覆われてごつごつしている(p.88)
  ・火星の後方トロヤ群には10個ほどの小惑星しかない(p.88)
  ・PPLの副議長(p.95)
  ・30歳前後の背の高い男(p.95)
  ・痩身だが目つきが鋭い(p.95)
  ・知的で油断の無い印象(p.95)
  ・肌の色は濃いカフェオレ色で、髪は短く刈り込んでいる(p.95)
  ・PPL議長(p.96)
  ・20代半ばで肉感的な体つき(p.95)
  ・肌の色はマホガニーめいた色で、肌には文様がびっしりと書き込んである(p.95)
  ・顎はしっかりとしていて、頬は滑らか(p.96)
  ・濃くくっきりとした眉で切れ長で黒い瞳(p.96)
  ・髪は黒いストレートで腰まである(p.96)


第二章 酔いどれ星の路地裏で

まとめ
  1. 西暦2310年6月5日。エウレカを襲った海賊の情報を得るためアダムス達はセレス・シティーにやってきた。ドランカーズ・キーにいる情報屋クモヤマからそれらしき情報を買うアダムス
  2. 海賊に襲われた一行は、フェオドールというAIを使うジュノと共に逃げ出す。あわやというところでセレスに駐留するレジメントに助けられる。
  3. アダムスのもとにセレス軌道上にいるエスレルが複数の海賊船から襲撃を受けていると連絡が入る。艦に残ったアマーリエが指揮を取り善戦するも多勢に無勢で手詰まりとなるエスレル。そこにロイズの法廷戦艦が割って入り事態を収拾してしまう。
情報・謎・他
  ・直径は950キロメートル(p.122) ちなみに950キロメートルとは東京-福岡間の距離に近い。
  ・重力は0.025G(p.122) ちなみにアポロ宇宙飛行士が飛び跳ねていた月面重力のさらに1/7。
  ・周回極軌道上の投錨域には大型船が何百隻も停泊している(p.122)
  ・赤道域は太陽電池にびっしりと覆われている(p.122)
  ・地殻は鉱物資源に富んでいる(p.123)
  ・地下4-5キロメートルからは氷のマントルがある(p.123)
  ・ロイズが経営する自由都市(p.116)
  ・国法が無いため多くの海賊が根城としており、盗品や非合法品の多くはセレスを経由している(p.116)
  ・人口は250万人(p.116)
  ・地表部分には10数個の宇宙港が点在している。(p.122)
  ・地下は、市街地部分だけで差し渡し30キロメートル四方で多方面に伸びる採掘坑道を含めるとはそれ以上におよぶ(p.122) ちなみに30キロメートル四方(900平方キロメートル)とは東京都23区(620平方キロメートル)より一回り広い。
  ・地下25層以上で現在も拡張中(p.122)
  ・一般人の居住区は地下5層目以下(p.123)
  ・地下2層目の天井高は6メートル。(p.124)
  ・地下2層目にドランカーズ・キー(呑んだくれ埠頭)と呼ばれる地域がある(p.121)
  ・地下2層目には荒れ果てた公園があり、天井近くまで雑草が茂り小動物が住んでいる(p.124)
  ・ドランカーズ・キーは警備されておらず、何をしても許されるが、何をされるか分からない(p.124-125)
  ・さらに下層に行けば、司法と警備の行き届いた有料の安全地区がある(p.124)
  ・市街地の消灯時刻は午後6時らしい。点灯時刻、および使用している時刻系は不明。
  ・地下9層目にあるコニンストン湖は、作られた当初はほんの小さな池であったが、この時点では差し渡し5キロメートルまで拡張されている。ちなみに北海道の摩周湖とおおよそ同じ大きさ(19平方キロメートル)。
  ・地球の地表においては体重52キログラム。 ちなみにタレントのリア・ディゾンとおおよそ同じ体重。
  ・本日はポニーテールプラチナネックレスのご様子。
  ・医師団(p.135)
  ・日本特定患者群連絡医師団(p.143)
  ・300年の伝統を持つ営利団体(p.143)
  ・現在は非国家共同体であり、名称の日本は当初の名前を引きずっているだけ(p.144)
  ・当初は国の金で設立された(p.163)
  ・事業の独立性を保つために一般的な伝染病の感染制御業務などで金を稼ぐようになった(p.163)
  ・次第に事務部門や調査部門を持つようになった(p.163)
  ・瀬秋樹野(p.143)
  ・リエゾン・ドクターの調査員(p.143)
  ・41歳(p.143)
  ・セレス・シティー9層目にある(p.156)
  ・西暦2208年にロイズ幹部のコニンストンが小さな池を作り、水草を上コイとアヒルを放ったのが始まり。(p.156)
  ・現在は差し渡し5キロメートルを超える大きさにまで拡張されている(p.156)
  ・小川、池、干潟なども点在し公園や野生動物区が設置され大水域を形成している(p.156)
  ・市民や星外からの観光客が訪れる(p.157)
  ・多くの国家や企業が保養施設をおいている(p.157)
  ・人口は20万人(p.163)
  ・自己採算を行う独立したコミュニティー(p.163)
  ・敬虔な長老の主導するプロテスタント国家(p.171)
  ・主星はウンディーナ(p.171)
  ・パナストロはエオス族小惑星群を中心にしており人口は2500万人(p.173)
  ・ノイジーラントとはライバルじみた関係(p.173)
  ・艦首にはレーダー室がある(p.182)
  ・減速強襲に特化しているため、防御戦闘や周回軌道上での耐久戦闘は不得意(p.182)
  ・ロイズがもつアストライア級法廷戦艦のうちの一隻。
  ・大きさはエスレルの4倍。
  ・船の形は樽型。
  ・太陽系で唯一致命的戦闘を任務とする軍艦。
  ・国際司法裁判官7名を常時搭乗させており、艦上で即決裁判を行い致命的戦闘の法的正当性を確保する。
  ・俊敏でも万能でもないが、激甚な威力を持つクラスタレーザー砲群を装備しており、いかなる船をも粉砕することが出来る。


第三章 《酸素いらず》どもの城

まとめ
  1. 西暦2310年6月28日、満身創痍のエスレルセナーセー市に帰還した。
  2. 大聖堂にてサー・デジレに謁見したアダムスは、ナインテイルが狙っているドロテア・ワットを取り戻せと命を受ける。
  3. その頃、南市の遊歩道でジュノゼルムスからノイジーラントの成り立ちを聞く。
  4. 7月1日、エスレルを修理するためにウルヴァーノセナーセーに到着する。セレス・シティーアダムスを助けた功により、次席大主教より表彰されるジュノ。褒美としてフェオドール用のロボットを貰う。また正式にエスレルの乗員となりカレンの部下となった。
  5. 7月14日、ウルヴァーノの修理が完了する。出港準備を整え3日後にエスレルは出航した。
情報・謎・他
  ・現在の太陽系のパワーバランスに大きな影響を与えている勢力(p.193)
  ・その首都セナーセー市は全太陽系的にも重要な場所(p.193)
  ・しかし特異な風習が多く移住者や旅人に好まれていない(p.194)
  ・直径3キロメートル、厚さ500メートルの小惑星二つを、20キロメートルのダイヤモンドワイヤーのネットとストランドで繋いでいる。
  ・200秒で1回転させ1Gを作り出している
  ・その様は向かい合って回っている二つのデコレーションケーキのようである
  ・厚さ30メートルほどの大気を持つ
  ・向き合った地表にはそれぞれいくつもの建物が建ち、牧草地や池もある
  ・それぞれの底面には太陽電池がびっしりと貼り付けられている
  ・セナーセーの二つの市街地はそれぞれ北市と南市と呼ばれる(p.204)
  ・南市の中央広場前には大聖堂がある(p.204)
  ・キリスト教ケブネカイセ派星公会第11代大主教でありノイジーラント元首(p.205)
  ・髪は灰色で年老いた小柄な女性(p.205)
  ・最近は体の調子がすぐれない(p.205)
  ・甲高く子供のような声(p.210)
  ・現在121歳(p.210)
  ・ノイジーラントでは純粋な偶像と化しており、政治的な口出しは一切しないしその能力も無い(p.210)
  ・組織図上はセナーセー市長であるデイム・グレーテルの補佐役でしかない(p.207)
  ・歴史的ないきさつから、次席主教の職に着くものはこの国の最高行政官の任を負わされている(p.207)
  ・髪はメノウ色で長髪(p.207)
  ・昔はアダムスのように美しかった(p.207)
  ・重責を長年負い続けたため、表情もしぐさも陰気になっている(p.208)
  ・普段は50代ほどに見えるが、実際は80歳ちかい(p.208)
  ・臣下が失策を犯した場合、デジレは罰金から軍籍剥奪まで、冷厳にして苛烈な懲罰を課すのが常であった(p.209)
  ・が、厳しいばかりを旨とする人ではない(p.209)
  ・アマーリエの年下の部下(p.214)
  ・アマーリエのことをプライベートでは「姉さま」と呼ぶ(p.214)
  ・エスレルの白兵曹長アドリアンの妹(p.229)
  ・兄のアドリアンとは似ていない(p.229)
  ・肌は黒く愛らしい顔(p.229)
  ・女性型のロボット(p.216)
  ・介護機能も持つ(p.216)
  ・エスレルのガナー、ゼルムスの妻(p.217)
  ・浅黒い肌のおとなしそうな女性(p.217)
  ・二人の体細胞を採取し、全能性を賦活して精子と卵子と胎盤を作り、受精させて人工子宮で育てる(p.219)
  ・女性カップルが男の子を作りたい場合は、Y染色体を補完するために3人目の配偶者として男性を迎える。
  ・NPSA(北欧極地宇宙機構)は北欧諸国とニュージーランドが他国の極地研究機関に対抗して設立した組織で、当初は南極大陸の開発を行っていた(p.220)
  ・21世紀末から宇宙開発に乗り出し、西暦2110年、当時の潮流に乗って、小惑星帯に恒久基地を建設することにした(p.220)
  ・この遠征隊の隊長は、イギリス聖公会ニュージーランド管区大主教にして、2107年度ニュージーランド南極植民地総督を務めた、サー・ジョージ・クリステンセン(p.210)
  ・遠征隊はコロニム族小惑星帯の小惑星セナーセーに到着したが、滞在9ヶ月目にCELSSのトラブルに見舞われた(p.211)
  ・現地で全7名を活かし続けることも、全員が一緒に帰還することも不可能になった(p.211)
  ・クリステンセンは、5名を帰還させ、自分ともう一人の女性隊員でセナーセー基地に残るという苦汁の決断を下した(p.211)
  ・5名が去った後、二人は生き残るための努力を始めた(p.211)
  ・基地のCELSSは4ヶ月しか持たないが、修理する部品が無かったため、部品を作る機械の部品から作り始めた(p.222)
  ・素人二人には過酷な作業であり、無線でアドバイスした地球側スタッフの方が錯乱するほどであった(p.222)
  ・よいよ期日が迫る。なんとか修理が間に合いCELSSは作動したものの、8分間ほど酸欠状態に陥る二人(p.222)
  ・しかし息を吹き返し地球に送信する。「セナーセー基地から地球へ。間に合った。生き延びた。酸素は切れたが、俺たちは生きているぞ」(p.223)
  ・そして酸欠の間に啓示をうけたサー・ジョージ・クリステンセンは、続いてノイジーラント大主教国の建国を宣言した(p.223)
  ・二人は子作りを開始した。すなわち3メートルの振り子型の回転椅子にサティヤナンが成功直後から二ヶ月にわたって座り続けた(p.223)
  ・こうしてノイジーラントの人口は1年に1人のペースで増えていった(p.224)
  ・20年後、成長した子供達は近隣基地の隊員と婚姻関係を結ぶが、3組は同性であった(p.225)
  ・サー・クリステンセンは交配のチャンスを最大限活かすため、同性婚を国是として奨励した(p.225)
  ・結果として、同性婚や人工繁殖や肉体改造に対するリベラルな考えを持つ人々が集まり、現在のアンチオックスだけの国が形成された(p.225)
  ・サー・クリステンセンは最初の孫が三歳になった日に、真空作業中の事故で右腕を吹き飛ばされ死亡した(p.227)
  ・人が宇宙に出るということは、それまでの環境から切り離された自給の道を見出すことであり、過去の常識や習慣、社会や政体からの離脱でもある(p.227)
  ・サー・クリステンセンはそれをもっとも大胆に体現した人である(p.227)
  • 人類の分極化は一段落し、再び修練する方向に向かいつつある(p.228)
  • ノイジーランドの国民は全員、自分達は特殊な一派で永遠に続くものではないと心得ている(p.229)
  • バルサムエイジ
  ・ジニは、アンチオックスの未来は、バーナード星、ウォルフ359、エリダヌスεといった系外恒星にあると言った(p.230)
  ・アマーリエはそういう拡散時代がくるのはひ孫の時代と言った(p.231)
  ・年老いて醜い
  ・痩せて猫背でいやらしい目つきをしている
  ・髪は禿になりかけで中途半端に残っており湿地に生えるコケのよう
  ・逞しさやひょうきんさなどといった男性的魅力はかけらも無い
  ・やけに女性的なひねこびたしぐさを見せるが、アダムスのように異性的な美しさも無い
  ・体が小さくて扱いやすく肉と乳と毛皮が取れるため、メインベルトの全域において牛や豚よりも広く飼われている(p.248)
  ・露天で飼うと放射能を浴び遺伝子が傷つくため死産が増える(p.248)
  ・髪は金髪で整った顔の若者(p.258)
  ・アダムスの弟(p.258)
  ・アダムスに代わり、エスレル市長を務める(p.261)
  ・投票で選ばれた家臣団と主教が市政を執り行う
  ・主教の地位は世襲
  ・主教とはいえ家臣団に反対されるような施政はできない
  ・そういう主教12名の合議で国策が決定される
  • 各会派の旗艦には主教名代の司祭を乗せているが、主教自身が乗る場合もある(p.263)
  • セレスと同じく準惑星である小惑星ヴェスタには蔵元があり、遠心醸造したジューテリウムという逸品がある(p.260、262)
  • 主教という身分は、大主教についで貴い身分(p.263)
  • カレンはアウレーリア家の家宰(p.263)
  • アダムス・アウレーリア
  ・はねっかえりはアンチオックスの生来の性根であり、アダムスアンチオックスの中でもはねっかえり(p.264)
  ・エスレル市における人気は絶大(p.264)
  ・リエゾン・ドクターに所属するが、医師ではなく調査員(p.266)
  ・調査員は医師よりもリエゾン・ドクター内で地位が低い(p.266)


第四章 星火、はじけて

まとめ
  1. イシスを探して海賊船を駆り立てるアウレーリア艦隊。だがイシスはなかなか見つからなかった。
  2. 本国からの補給を受けるアウレーリア艦隊。補給艦にはフェオドールのボディーとサー・デジレ・リーエスレルへの乗船を許されたグレアルシアーノが乗っていた。
  3. 10月2日、海賊の資材集積所があるという小惑星イラクリオンに到着するアウレリア艦隊は罠だと知りつつも上陸する。しかしイシスは隙をつきエスレルを冥王斑ウィルスで汚染してしまった。
  4. ワクチンを餌にアダムスと対面するイシスは仲間になるようにアダムスに持ちかける。抵抗を試みるもアダムスは取り押さえられるがなお絶望しないアダムス。そのとき新しいボディーを得たフェオドールが現れイシスを倒した。
  5. 救助され徐々に回復していくアダムスは、船内を汚染されたエスレルと補給艦マリーハムンを率いてヒギエアに向かう。残る艦隊はカレンが率いセナーセー市へ帰還した。10月29日ヒギエアに到着したアダムスは、セナーセー市が海賊から核攻撃を受けアウレーリア艦隊が全滅したことをウルヴァーノから聞く。
情報・謎・他
  • GSS(p.275)
  ・広域船舶サーベイ情報の略でロイズ傘下の機関。
  ・太陽系内で推進中の全船舶を通年観測し続け、座標とベクトル、スペクトル線などを公開している。
  ・6時間ごとに全天を走査している。
  • アウレーリア艦隊(p.276)
  ・以下10隻からなり、全てエスレル会派の保有艦
    ・旗艦である強襲砲艦エスレル
    ・主力の長射程狙撃艦:4隻
    ・実体砲艦:2隻
    ・哨戒母艦:1隻
    ・補給艦:2隻
  ・哨戒母艦は800メートルのカタパルトガンを使い、艦載の無人哨戒機を160Gで射出できる
  ・21世紀にコンゴ盆地へ移り住んだ河北人が、現地黒人との間にもうけた混血児達の子孫が作った国。
  ・攻撃的で抜け目ない。
  ・主星は小惑星チャンスー(浙江)
  ・宇宙空間白兵戦闘の強さは、アンチオックスで1,2を争う。(p.291)
  ・アダムスの二人の父に教わった(p.291)
  ・アウレーリア艦隊の補給艦の艦長は、ガルドヘッピゲン会派の言葉に似たしゃべりかた
  ・彼は地球保護戦争での従軍経験があり、艦隊内の最高齢。
  ・エスレル中の女の子に振られた(p.297)
  ・ざっくばらんでおおらかな性格であり、口が堅いため、エスレルの乗組員に溶け込んでいった(p.297)
  ・グレアジュノの姪(p.306)
  ・グレアの父はジュノの兄セアキ・タカエ、母はプラクティスダスカ(p.306)
  ・セアキ・タカエリエゾン・ドクターの医師(p.306)
  ・二人は体外受精でグレアをもうけた(p.306)
  ・プラクティスと非プラクティスの間の子供にも、冥王斑は垂直感染する(p.306)
  ・グレアは西暦2298年に発生したセツルCの酸欠事故で両親を失った(p.307)
  ・西暦2298年に隕石がセツルCにぶつかり気密が破れた
  ・被害があった区域には850人の住人がいたが、宇宙服を着て近くのロイズ傘下の基地へ向かい収容を要請した
  ・ロイズ側はこれを拒否し、結果850名は全員酸欠で死亡した
  ・メインベルトにある小国家(p.311)
  ・イラクリオンという1キロ未満の小型小惑星をもつ(p.311)
  ・細身の女性(p.333)
  ・古いパナストロ正規軍の高官が使っていた宇宙服を着ている(p.333)
  ・ヘルメットの左側に9本の羽飾りが並んでいる(p.333)
  ・髪の毛は灰色で波打っている(p.336)
  ・瞳が灰色の老女(p.336)
  ・サンタクルス・クリオーリョの終身国家工芸師(ペルマネンテメンテ・ラルテサノ・ナショナル)の称号を持つ(p.363)
  ・世にも醜い顔をしている(p.363)


第五章 淵にまたたく

まとめ
  1. 不眠不休で犯人の追跡とエスレルの再生に勤めるアダムスは10日後の11月9日にサー・デジレからの指令を受取った。それはアダムスの主教位剥奪と帰国命令であった。これを聞き崩れ落ちるように眠りにつくアダムス
  2. 打ちひしがれたアダムスを嘲笑するグレア、元気付けるジュノジュノから死んだカレンの代わりになれという言葉を胸に何とか立ち直るアダムス。ようやく帰国命令に従い帰国を決意したアダムスの元に、大主教デイム・グレーテルが率いるセナーセーが到着した。
  3. 11月26日、アダムスとの決闘を通してアダムスを力づけるデイム・グレーテルは、立ち直ったアダムスに改めてエスレルを貸与する。
  4. デイム・グレーテルのためエスレルの洗浄に協力するようになったウルヴァーノから、プラクティスソネ号がテラワットレーザーを搭載したことを聞くアダムス
情報・謎・他
  ・北市の1/3が吹き飛び、24502名が死亡。北市は人が住める状況ではなくなっている(p.365)
  ・破片が南市にも降り注ぎ建築物の半数が全壊。中央広場の大聖堂も倒壊した(p.365-366)
  ・デイム・グレーテルは無事だったが、サー・デジレは右腕を骨折した(p.366)
  ・北市に入港していたカレン率いるアウレーリア艦隊の8隻は全滅した(p.366)
  • 太陽系の国家、共同体(p.)
  ・北サハラ定住民会議(p.367)
  ・復興マニ共同体(p.370)
  ・ある会派の主教が罷免された場合でも、後任は他家からではなく同じ一統から選任される(p.389)
  ・選任されるまでに時間がかかる場合は、それまでの期間は大主教直轄地となりフォークト(代官)が派遣される(p.389)
  ・イシスは美人(p.403)
  ・イシスは79歳。西暦2231年生まれ。デイム・グレーテルの40歳年下(p.404)
  ・イシスは自身のクローンを増やした(p.404)
  ・セナーセー北市を爆撃したのはイシスの別のクローン(p.404)
  ・地球保護戦争の時にイシスと戦った(p.404) デイム・グレーテル61歳、イシス19歳の時。
  ・ナインテイルの内情を調査部に調べさせたのは西暦2280年ころ(p.405)
  ・デイム・グレーテル地球保護戦争の頃エスレルの艦長であった(p.414、417)
  ・デイム・グレーテルカレンは会話したことはない(p.425)
  ・一軒家の屋根くらいの大きさで八角形(p.405)
  ・周りを金の放電シールドが覆っている(p.406)
  ・中央に石膏製の乙女像が設置してある(p.407)
  ・妖精エスレルは旅人を愛しても守ってもくれいない「ドライな淑女」である。
  ・聖クリステンセンが南極のドライバレーで出会ったとされるその妖精エスレルにちなんでいる(p.407)
  ・現役以外の5隻のうち予備役は以下3艦(p.65、p.84) 残る2艦は退役済み(p.65)
    ・ガウスタ
    ・サーレクショッコ
    ・エグモント
  ・搭載するクラスタレーザー砲は太陽系最大規模で5ギガワット(p.431)
  ・発生する膨大な余剰熱を吸収する冷媒を積む必要があるため、船体は200メートルを越える(p.431)
  ・地球保護戦争の時に火星が製作し衛星デイモスに備え付けた兵器(p.431)
  ・テラワットクラスのレーザー兵器で、発射するためには火星の全電力が必要(p.431,430)
  ・戦争中は一度も使われず、戦後もほったらかしにされた(p.431)
  ・プラクティスが発振部だけを自分達のサクラメント級貨物船ソネ号に積んだ(p.432)


第六章 仮泊者への訪問

まとめ
  1. 西暦2311年3月4日、本隊に先駆けて単艦で木星圏に到達したエスレルは付近の調査し、ソネ号ドロテア・ワットを見つける。
  2. 小天体に紛れ込みドロテア・ワットに近づこうとするエスレルだが、小惑星にはエルゴゾーンが隠れていた。向かってくる海賊船を排除しドロテア・ワットに着陸するエスレル
  3. モーソリアムを突破し西のプラサットにいるイシスを遂に倒すアダムス。そこにドロテアと名乗る人物をつれてグレア達が現れた。
  4. 彼女らはドロテア・ワットを動かし太陽系に復讐を果たそうとしていた。フェオドールがドロテアを食い止めている間に、アダムスジュノと共にグレアを説得することに成功する。全てが終わった後、ロイズの法廷戦艦が現れドロテア・ワットの所有を主張した。
情報・謎・他
  • 木星
  ・重力圏は広大で、横断するのにエスレルでも50日かかる広さ(p.435)
  ・木星が捕獲した小天体は5924個が確認されている(p.435)
  ・次席主教サー・ランズリンゲン率いるサーレクショッコが旗艦(p.439)
  ・留守役のセナーセーガルドヘッピゲンを除く7艦隊142隻からなる(p.439)
  ・エスレルは単艦で斥候部隊として先行する(p.440)
  ・警戒速度は秒速10キロメートル以下(p.440) 時速36000キロメートル。
  ・探測クラスターにも要員が詰めている(p.440)
  ・軍組織から外れて大主教直属の特務艦になった(p.442)
  ・このため軍規が適用されず、乗組員はマイキャプテンでなく単にアダムスと呼ぶ(p.442)
  ・エスレルのチーフ・エンジニア(機関長)(p.441)
  ・チョッサーとなったアマーリエの後任(p.441)
  ・太っちょ(p.441)
  ・ソネ号からはずされ、ドロテア・ワット外郭にあるプラサットの1つにが取り付けられた(p.445、448)
  ・出力は100ギガワットを優に超える(p.461)
  ・艦長室はブリッジの上にある(p.454)
  ・士官の個室はブリッジの下にある(p.454)
  ・フライング・バットレス9本のうち3本が500メガワット対艦レーザー砲に換装されている(p.456-457)
  ・レーザーの放熱のため、球形だった砲座は肋骨付きの背骨のような細長い構造に変わっている(p.457)
  ・重い放熱器を支えるためにケーブルが増設されている。(p.457)
  ・増設されたケーブルにより、より引かれることとなる竜骨を補強するためにガーター(大梁)を加えた(p.457)
  ・ガーターは黒い(p.456)
  ・質量が増えたため、加速性能が0.05G低くなった(p.457)
  ・エンジンスカートの塗装も耐熱性を高められている(p.456)
  ・これまでは黒と金のネルソン・チェックだったが、黒と黄土色の綾織り(トゥエリング)になった(p.456)
  ・全体的な見た目が、以前の白く輝く瀟洒な感じから、武骨で精強な引き締まった印象に変わった(p.456)
  ・換装されてない砲座は50メガワットレーザー砲(p.478)
  ・イシスのフルネーム(p.479)
  ・木星にいるイシスセナーセー市を爆撃したイシス(p.479)
  ・セナーセー市爆撃の目的はアダムス殺害にあった(p.479)
  ・バッチーのフルネーム(p.483)
  ・アドリアン・ワギ曹長が死亡したため白兵曹長代理となる(p.483)
  ・セアキ・ジュノの本名(p.521)
  ・ロイズの調査員(p.521)


終 章 漂流者の仮泊

まとめ
西暦2311年7月、セナーセー近傍にてカレンを葬送したのち、デジレ・リーから戦功に対する褒美を聞かれたアダムスは、借り物ではなく再びエスレルが欲しいと伝える。自宅に戻ったアダムスの元をジュノが訪れる。用件はアンチオックスプラクティスの後見人になって欲しいとのお願いであった。結局了承するアダムスに、ジュノは今後も引き続きプラクティスの連絡役としてアウレーリア家に顔を出すと伝える。
情報・謎・他
  • 光葬炉(p.524-525)
  ・ノイジーラントの死者は太陽光をつかった光葬炉で焼かれる(p.)
  ・セナーセーから500キロメートルほど離れた空間にある
  ・パラシュートのような形で、布の部分が直径3キロメートルのパラボリック集光鏡になっている
  ・根元の部分が一日150に葬送が可能な連続光葬施設である。
  ・集光鏡は太陽風で自身の向きと位置を保ち、反射した光を光葬炉の中心に焦点を合わせている
  ・死者の入った棺おけは摂氏6000度に熱せられ、5分で燃え尽きる
  ・燃焼の際に発生した二酸化炭素、窒素、水といったガスは資源として再利用される。
  ・鉄やカルシウムなどは構えられて60センチメートル程度の円柱型をした墓標になる。
  ・ケブネカイセ会派の教義では、死んだ国民の魂はケブネカイセのゆりかごに帰り、肉体は資源としてCELSSに戻され他の命を養うことになっている
  ・当初は死体を直接農場に投入していたが、やがて光葬されるようになった。
  ・リエゾン・ドクターの調査員かつロイズの調査員だが、本職はロイズのほう(p.535)
  ・ジュノアダムスに同行し続けたのは、ノイジーラントという国そのものを調査するため(p.536)
  ・実はジュノリエゾン・ドクター側の人間で、利害が一致したためロイズの提案を受け入れノイジーラントを調査するとともにプラクティスを守っていた(p.539)
  ・プラクティスを裁判にかけPPLの自治共同体としての資格を剥奪しようとしたが、ジュノが阻止した(p.540)
  ・条件はしっかりとした後見人を見つけること(p.541)


断章四 ――クラウドより、オビス・マキナへ

まとめ
太陽系クラウドに被展開しているノルルスカインだが、さらなる生存力向上のため新たなリソースとして電波発振種の羊を用意する。
情報・謎・他
  • 章タイトルは、ノルルスカインが新たなリソースである電波発信種の羊(オビス・マキナ)を得たこと。
  • 矢来華菜子の血筋(p.546)
  ・セアキ・ジュノ矢来華菜子の子孫
  ・矢来華菜子の子孫は、危ないところにしょっちゅう突っ込んでいって、興味深いものを見せてくれたり非業の死を遂げたりしている
  ・たいていは生きて戻り、ノルルスカインに新たなデータを与えてくれたので、ノルルスカインはそれを楽しんできた
  ・太陽系クラウド中に存在する第三順位活動体であるため、自己の保存と情報収集に差支えが無くなっている(p.545-546)
  ・羊の中に隠れていた時は第四順位活動体であった。(p.546)
  ・21世紀の頃からミスチフの接近を警戒していたが、なかなか気配がつかめずじれていた。(p.547)
  ・22世紀にチャンクが発見されようやく気配を掴む。(p.547)
  ・ミスチフは普通兵器をつくらないが、ドロテア・ワットは兵器であったため、ノルルスカインはいやな予感を感じていた(p.547-548)
  ・ミスチフは海賊とプラクティスを両てんびんにかけていた(p.548)
  ・生き残ったプラクティスを道案内に仕立て、太陽系の大事なところへ意気揚々と乗りこもうとしていた(p.548)
  ・すんでのところでノルルスカインミスチフを捕らえ、もっとも強力な思考ストリームであるフェオドールを使って電子演算的な大激戦の末マットにねじ伏てミスチフを黙らせた(p.548)
  ・フェオドールのストリームがなくなったため、ジュノとはコンタクトできなくなった。(p.549)
  ・ドロテア・ワットセレスに置かれ、物理・ネットの両方からオフラインにされた(p.549)
  ・これにはいくらかはノルルスカインも絡んだことだが、大半は人間が定めたことであった。(p.549)
  ・残っているはずのミスチフの他のストリームは全く見つからない(p.549)
  ・太陽系にはオフラインである場所・集団がたくさんあるため、ノルルスカインは太陽系内の完全把握を諦めた(p.549)
  ・第三順位活動体であるがさらなる生存力向上のため、あらたなリソースとして太陽系に羊に目をつけた(p.549-550)
  ・セナーセーの畜産課の司祭に、体内にハードウェアを仕込んだ羊を導入させる。(p.550)
  ・ドロテア遠征までは補給艦の艦長を務めていた
  ・寄る年波に勝てず、一線を退いて羊を相手に穏やかな仕事を続けている
  ・ノイジーラントの中でも屈指の田舎であるスリチェルマ市の出身
  ・羊の奇形に真剣に頭を悩ませている
  ・ガルドヘッピゲン会派の言葉に似たしゃべりかたをする
  ・ロイズ傘下の畜産企業(p.552)
  ・信用がある(p.552)
  • 羊の遺伝子損傷対策としては、農場の覆土を厚くしたり、放射線耐性薬を飲ませるやり方がスタンダードであった(p.552)


オマージュ



あらさがし

    • 黒色中国所属の小惑星「浙江」の読みが「チャンスー(江蘇)」になっている(p.287)

登場人物

ノイジーラント大主教国

セナーセー級強襲砲艦エスレル

その他


エウレカ

救世群連絡会議


セレス


ケープコッド自由連盟

ドロテア調査隊


サンタクルス・クリオーリョ

ウシュマーン号

  • ゲルトルッド
  • アウローラ
  • シュテファン
  • ホセフィーナ
  • アルヴィーン
  • ライムント
  • オルエッタ
  • イザベラ

その他


地名



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最終更新:2015年12月20日 17:42
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