SILVERMOON

シーツにくるまる君

最終更新:

mayusilvermoon

- view
管理者のみ編集可
萌ゆる君5題
01.シーツにくるまる君
(レオナード×エンジュSSS)

カーテンの隙間から朝の日差しが差し込んでくる。

以前はバーテンダーをしていたこともあって、
明け方近くに眠り昼過ぎに起きるという生活をしていたレオナードだが、
現在は聖獣の宇宙を統べる女王に仕える守護聖として規則正しい生活パターンを強いられている。
最初のうちは中々慣れなかったが、
エトワールが聖地にいる間は欠かさずに朝一番に彼の執務室を訪れるため、
いつのまにかちゃんと起きられるようになっていた。

げに恐ろしきは習慣というもので、
日の曜日にもかかわらずレオナードは早々に目が覚めてしまった。

「ったく、休みだってのにこんなに早く起きてどうするんだってーの…。」

ぶつぶつと愚痴をこぼしながら半身を起こし、気だるそうに髪を上げる。

「ん…。」

独り言のつもりだったのだが、小さく上げられた声にはっと隣を見る。

そこにはシーツにくるまってすやすやと眠るエンジュの姿があった。

「あー、そうか…」

昨夜のことをはたと思いだす。
そしてエンジュを起こさないようにそっとその髪に触れ柔らかな感触を楽しむ。

今日はエンジュも聖天使を休む日である。
日ごろ宇宙を駆け回っている元気娘だが、常に全力投球のところがレオナードにとっては心配の種でもあった。
たまにはゆっくりと休ませてやりたいというのが本音である。

「まァ、しばらくこうやって寝顔を楽しむことにするか。」

そういって再びごろりと横になる。



「ん~……」

心なしかエンジュの口元が緩んでいる。

「ったく、幸せそうな顔しやがって、おおかた食いモンの夢でも…」

――!

からかい口調だったレオナードの表情が一瞬かたまり、その後一気に緩んでいく。



「レオナードさまぁ……むにゃむにゃ…」


―早起きってのも悪いモンじゃないな。


そんなことを考えながら、レオナードはシーツにくるまる愛しい少女の額にそっと唇を落とした。

(おわり)




imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。
感想・一言等ございましたらこちらまで



ウィキ募集バナー