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  • 朋也「軽音部? うんたん?」 5/4 火 祝日

自分用SSまとめ

朋也「軽音部? うんたん?」 5/4 火 祝日

最終更新:2011年05月09日 17:21

meteor089

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管理者のみ編集可

朋也「軽音部? うんたん?」

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429:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:09:21.64:+UZ/pLeq0


5/4 火 祝日

春原「あ……あ…」

朋也「駄目か…」

ひっぱたいてみても、つねってみても反応がない。
こいつは朝からずっとこんな調子だった。
昨日、銃撃で体を痛めつけられたあげく、古泉には精神を犯されていたので、廃人のようになってしまっていたのだ。

朋也(そっとしておいてやるか)

寝転がり、雑誌を開いた。

―――――――――――――――――――――

さすがに暇になり、ひとりで町へ出てきた。
春原があんな状態では、悪戯してもつまらない。
雑誌も漫画も、一通り読みつくしてしまっていたし…
昔のを読み返す気にもならなかった。

朋也(なにしようかな…)

ノープランだったので、当然のごとく立ち往生してしまう。
あまり無駄金は使いたくなかったが、ネットカフェにでも行けば、楽しく暇が潰せるだろうか。

朋也(でもなぁ…)

仮に行ったとして、春原の部屋で過ごすのと、やることはそんなに変わりないような気もする。


431:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:11:48.56:jpDSDOMkO


………。

朋也(まぁ、物は試し…行ってみるか…)

俺は繁華街の方へ足を向けた。

―――――――――――――――――――――

朋也(この辺で見たことあるんだけどなぁ…)

すでに何度か同じ区間で行ったり来たりを繰り返していた。
用がない時にはすぐ見つかるのだが、探し始めた時に限ってなかなか見つからないのだ。
なんというんだろう、この現象は。
誰か偉い学者が名前をつけていてもおかしくはないくらい、ありふれていると思うのだが。

朋也(もういっか…寮に戻ろう)

諦めて、踵を返す。
この辺りは、食事処がずらっと並んでいる。
どこかに立ち寄ってみるのもいいかもしれない。
そんなことを思いながら、歩を進める。

朋也「あれ…」

澪「………」

少し先、秋山の姿が見えた。
こじゃれたカフェの前で立ち止まっている。
なにか、きょろきょろと周りを気にしているようだった。
誰かに目を向けられていることを察すると、すぐ表にあったメニューを熟読し始めていた。


432:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:12:36.43:+UZ/pLeq0


朋也(なにやってんだろ…)

俺は近づいていった。

朋也「よお、なにやってんだ」

澪「うわぁっ」

びくっと体を震わせる。

澪「ぽ、岡崎くん…?」

朋也(ぽ?)

謎の接頭辞。


434:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:13:09.32:+UZ/pLeq0


澪「びっくりしたぁ…」

朋也「うん、俺も」

ぽ、にだが。

澪「え、岡崎くんも…?」

朋也「ああ」

澪「でも、すごく冷静にみえるんだけど…」

朋也「いや、こう見えて、すげぇ足にきてるんだ」

朋也「今ヒザカックンもらったら、呼吸困難に陥るくらいにな」


435:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:14:32.10:jpDSDOMkO


澪「そ、そんなに…」

朋也「まぁ、それはいいとして…」

澪「いいんだ…? 結構、危険な状態だと思うけど…」

朋也「なにやってたんだ? この店になんかあるのか?」

逸れかけた話の筋を軌道修正し、本題に入る。

澪「うん…私、前からこのお店に来てみたかったんだけどね…」

澪「その…初めてだから、気後れしちゃって…なかなか入れなかったんだ」

朋也「ふぅん。じゃ、誰か誘っくればよかったんじゃないか?」

澪「あ…そ、そうか…その手があった…」

しっかりしているような印象があったが、意外と抜けているところもあるようだ。

朋也「じゃ、入ってみるか? 俺とでよければだけど」

澪「いいの?」

目を輝かせる。

朋也「ああ」

澪「じゃあ、お願いしようかな…」


436:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:14:54.52:+UZ/pLeq0


朋也「了解。ま、さっさと入ろうぜ」

澪「うんっ」

―――――――――――――――――――――

からんからん。

ベルの音と共に入店する。
店内は、白を基調とした清潔感ある内装だった。

店員「いらっしゃいませ。何名様でしょうか」

カウンターに近づいていくと、すぐに店員が寄ってきた。

朋也「ふたりです」

店員「では、こちらへどうぞ」

案内されるままついていく。
日当りのいい、窓際の席に通された。

店員「ご注文がお決まりになりましたら、お呼びください」

言って、テーブルから離れていった。

澪「ああ、ひとりで入らなくてよかったぁ…私、絶対店員さんに声かけられないよ…」

朋也「水運んでくるだろうから、その時に言えばひとりでも大丈夫だろ」


437:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:16:09.46:jpDSDOMkO


澪「でも、それまでに頼むもの決めてなきゃいけないでしょ? そう考えたら…お、恐ろしい…」

澪「きっと、水だけ飲んで帰ることになって…冷やかしだと思われて…」

澪「それで、ブラックリストに載って…出入り禁止になって…」

澪「町中のお店にその情報が伝わって…どこにも入れてくれなくなって…」

澪「私…私…あわわ…」

多重債務者のような扱いになっていた。

朋也「あー…心配するな。俺がちゃんと声かけてやるから」

澪「うぅ…かさねがさね、ありがとうございます…」

涙を流すほどでもないと思うが…。

朋也(まぁ、とりあえずは…)

メニューを開く。

朋也(…なんだこりゃ)

そこには、みたこともない文字列が所狭しと踊っていた。
フラペチーノうんらたらマキアートなんたらカプチーノかんたら…
かろうじて、ラテとモカを聞いたことがある程度だった。
はっきり言って、ちんぷんかんぷんだ。
秋山ならわかるだろうか。


438:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:16:34.58:+UZ/pLeq0


朋也「なぁ、秋山…」

澪「………」

…顔が青ざめている。

澪「…ナニ、オカザキクン」

声がおかしい。

朋也「いや…メニューがさっぱりわかんなくてさ…」

澪「…ウン、ワタシモ」

やっぱりか…。

澪「どどっどどうしよう…」

ぷるぷると震えだす。

朋也「落ち着け。なんかうまそうなの、指さして頼めば大丈夫だ」

澪「ゆ、ゆゆ指? そ、そんな恥ずかしいよ…もし、田舎者だってことがバレたら…あわわ」

ここは地元だ。
だいぶ錯乱しているようだった。

朋也「じゃあ、適当に俺がおまえの分も頼むってことでいいか?」

澪「お、おおお願いしますぅ…」


439:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:17:47.40:jpDSDOMkO


緊張の糸が切れたのか、脱力していた。

朋也(ふぅ…)

もう一度メニューに目を落とす。
フードメニューの方は普通に理解できた。
異常なのはドリンクだけだったようだ。

朋也(フレンチトーストでいいかな…)

朋也「食べ物は、どうする?」

澪「えっと…チョコレートケーキにしようかな」

朋也「わかった。んじゃ、店員来たら、一度に頼むな」

澪「お願いします…」

横のスタンドにメニューを立てかける。

澪「…あ、そうだ」

なにやらバッグを漁り、ノートを取り出した。

澪「あの、岡崎くん」

朋也「ん? なんだ」

澪「ちょっとみてもらいたいものがあるんだけど…いいかな?」


440:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:18:10.21:+UZ/pLeq0


朋也「なにを」

澪「これなんだけど…」

ページを開いて、そのノートを差し出してくる。

朋也「なんだ、これ」

受け取る。

澪「私が書いた詩だよ。感想もらいたくて」

朋也「俺、詩の良し悪しなんてわかんないぞ」

澪「いいよ、思った通りを言ってくれれば。それに、岡崎くんなら、正直に言ってくれそうだしね」

朋也「はぁ…」

目を通してみる。

朋也「………」

甘ったるい言葉の羅列。意味不明な比喩表現。口に出すのも恥ずかしい言い回し。
俺にとっては、さっきのドリンクメニュー並にわからない世界だった。

朋也「あのさ…」

店員「お冷、どうぞ」

言いかけた時、店員が水を持ってきてくれた。


441:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:19:26.88:jpDSDOMkO


朋也「あ、すみません、注文いいですか」

店員「はい、どうぞ」

朋也「これと、これを…」

メニューを片手に、指でさし示して伝える。
店員は、腰に下げていたオーダー表を取り出して、そこになにやら書き込んでいた。
不恰好な注文方法だったが、意思の疎通は滞りなく果たせたようだ。

朋也「それと、フレンチトーストとチョコレートケーキを」

店員「はい」

朋也「以上で」

店員「お飲み物の方は先にお持ちいたしましょうか?」

朋也「どっちでもいいです」

店員「かしこまりました。しばらくお待ちください」

軽く会釈し、下がっていった。

朋也「あー…それで、感想だったっけ…」

澪「うん」

俺は水を少し飲んで、一呼吸置いた。


442:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:19:54.08:+UZ/pLeq0


朋也「なんか、変だな」

澪「う…へ、変かぁ…あはは…律にもよくそう言われるんだ…はは…」

朋也「でも、独特で面白い気もする」

澪「ほ、ほんとに?」

朋也「ああ。もうちょっとみていいか?」

澪「う、うん、どうぞ」

ページをめくってみる。
ところどころ、走り書きされた単語や、注意点の箇条書きなどがメモされてあった。
読み進めてみる。文字だけが続いていたと思うと、突如可愛らしい落書きが現れた。
その付近の字は、やけにへにゃへにゃとしている。
ネタが思い浮かばず、苦悩した末、落書きに走ったんだろうか。
なんとなく共感できるところもあり、人の思考の軌跡を辿るのは、意外と面白かった。
しかし…

朋也「この、遭難者が日数カウントしてるような記号はなんなんだ?」

正、という字を書く、あれのことだ。

朋也「いろんなページにあるけど、どれも三回くらいで終わってるよな」

澪「あ、そ、それは…えっと…ダイエットが続いた日数…かな…」

朋也「そうなのか…」


443:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:21:29.71:jpDSDOMkO


確かに、恋愛というよりは、その前段階である片想いの立場で書かれているものばかりだった。

朋也(なら、好きな奴はいたってことなのかな)

澪「でも、やっぱり経験に根ざしてないぶん、私自身、言葉にリアリティがない気がするんだ…」

コップを置き、そう力なくつぶやいた。

朋也「いや、好きな奴はいたんだろ? そういう女の子の主観じゃないのか?」

澪「ううん、全部想像なんだ。今まではそういう人がいなかったから」

朋也「今まで? じゃ、今はいるのか」

澪「え? あ、いや…気になるっていうか…そんな感じなんだけど」


444:ミス:2010/09/26(日) 04:22:33.74:+UZ/pLeq0


つまり、いつも三日ほどで挫折しているということか。
いや…むしろ、三日坊主を継続しているといえるかもしれない。

朋也「まぁ、なんていうかさ、思ったんだけど…恋のこと書いてるのが多いよな」

朋也「やっぱ、おまえくらいだと、恋愛経験豊富だったりするんだな」

澪「そ、そんなことないよ…私、一度も男の子と付き合ったことなんてないし」

朋也「マジ? 意外だな…」

澪「い、いや、私なんて別に…」

謙虚に返した後、気を紛らわすようにして水を口にする秋山。
俺はノートを読み返してみた。
確かに、恋愛というよりは、その前段階である片想いの立場で書かれているものばかりだった。

朋也(なら、好きな奴はいたってことなのかな)

澪「でも、やっぱり経験に根ざしてないぶん、私自身、言葉にリアリティがない気がするんだ…」

コップを置き、そう力なくつぶやいた。

朋也「いや、好きな奴はいたんだろ? そういう女の子の主観じゃないのか?」

澪「ううん、全部想像なんだ。今まではそういう人がいなかったから」

朋也「今まで? じゃ、今はいるのか」

澪「え? あ、いや…気になるっていうか…そんな感じなんだけど」


445:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:25:34.40:jpDSDOMkO


朋也「ふぅん、なら、その気持ちはけっこう恋に近いんじゃないのか」

澪「そ、そうかな…」

朋也「ああ、多分な。俺も別に恋愛経験豊富ってわけじゃないからなんともいえないけどさ…」

朋也「少なくとも、他の男よりかは、一緒に居たいって思ったりするんだろ?」

澪「うん…そうだね」

朋也「試しに告ってみたらどうだ。付き合ってみれば、恋愛の詩だって書けるようになるだろうし」

澪「ええ!? む、無理、絶対…」

朋也「大丈夫だって。おまえの告白を断る男なんて、ホモ野郎ぐらいだからさ」

澪「えぇ…じ、じゃあ…もし、岡崎くんに告白したら、受けてくれるの…?」

朋也「俺? まぁ、そうだな。できるならそうしたいけど…」

朋也「おまえにはもっと相応しい奴がいるだろうし…俺にはもったいないからな」

朋也「そういう意味で、受け流すかな」

澪「そんな…相応しいとか、相応しくないとか、自分で決めないでよ、岡崎くん」

朋也「いや、俺なんて、なんの将来性もなくて…ずっと同じ場所に留まってるだけの奴なんだぜ」

朋也「どう考えても、おまえとは釣り合わない。つーか、俺が心苦しいよ」


446:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:26:03.02:+UZ/pLeq0


澪「でも…」

朋也「ま、こんな配慮、おまえが知り合いだからするんだけどな」

朋也「もし、なにも知らない状態で告白されてたら、間違いなく受けてたよ」

その時は、可愛い子とつき合えてラッキー、くらいにしか思わないだろう。
そして、徐々に価値観の違い、目指すべき場所の違いから、溝が大きくなっていって…
最後には、破局してしまうのだ。それは、容易に予想しえたことだった。

澪「………」

朋也「な? それで納得してくれ」

澪「…できないよ」

朋也「え?」

澪「あ、私とつき合えないことを言ってるんじゃないよ?」

澪「それは、岡崎くんが決めることだから、いいんだけど…」

澪「ただ、岡崎くんが自分を卑下してるのが、その…すごく嫌なんだ」

澪「私、岡崎くんは素敵な男の子だと思ってるから」

澪「優しくて、おもしろくて、頼り甲斐があって…」

澪「そんな岡崎くんだから、私も普通に話せてるんだと思う」


447:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:27:22.03:jpDSDOMkO


澪「今まで、恥ずかしがってばっかりで、まともに男の子と話せなかった私が、だよ」

澪「それは、きっと、すごいことなんだよ。だから、岡崎くんにはもっと自信を持って欲しい」

諭すように、俺の目をじっと見つめたままで、ゆっくりと、でも力強く言った。
真摯な姿勢が、挙動やその言葉の節々から汲み取れた。
単なる慰めじゃなく、腹の底から出た本音だということが、すぐにわかる。

朋也「…そっか。ありがとな。頭の隅に置いておくよ、おまえの言葉」

だからこそ、俺も素直になれた。
同じように、思ったことをそのまま返していた。

澪「うんっ」

まばゆい笑顔。
それは、男なら誰でもはっとしてしまうであろうくらいに魅力的だった。

店員「お待たせしました」

店員がやってきて、トーストとケーキ、同じタイミングで、ドリンクを俺たちの前に並べた。

店員「ごゆっくりどうぞ」

言って、俺たちの席を離れ、また店の中をせわしく動き回っていた。

澪「あ、おいしそう」

朋也「でも、部室で出てくる奴よりは、貧相だな」


448:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:27:49.61:+UZ/pLeq0


澪「それは、持ってきてくれてるのがムギだからしょうがないよ」

澪「貰い物っていっても、それをくれる人たちが、大企業の社長さんだったりするみたいだから」

朋也「え、あれって貰い物だったのか」

澪「うん、そうらしいよ」

朋也「へぇ…」

なら、お歳暮なんかはどうなっているんだろうか…。
俺には到底想像が及ばない領域で贈答が行われているに違いない。

澪「でも、これはこれでいいと思うな、私は」

フォークで一口サイズに切って、口に運ぶ。

澪「おいひぃ~」

頬に手を添え、幸せそうにもぐもぐとかみ締めていた。

朋也(俺も食うか…)

とりあえずはドリンクから手をつけることにした。
カップからは湯気が立っている。ホットを注文していたようだ。
一口飲んでみる。若干ミルクが多かったが、甘すぎず、丁度良い加減だった。
ランダムに選んだのだが、当たりを引けたようだった。

―――――――――――――――――――――


450:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:28:58.94:jpDSDOMkO


澪「ありがとね、岡崎くん」

朋也「いや、別に。俺も暇が潰せてよかったよ」

澪「そっか。じゃ、おあいこだね」

朋也「だな」

澪「ふふ…それじゃあ、また」

朋也「ああ、じゃあな」

その背を見送る。
角を曲がったところで、俺も身を翻して歩き出す。
向かう先は、もちろん春原の部屋。
あいつはもう、意識を取り戻しているだろうか。
もし、まだ臥せっているなら、また暇になってしまう。
最悪の事態に備えて、途中で雑誌でも買っていこう…そう決めた。

朋也(ふぅ…)


451:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 04:29:26.05:+UZ/pLeq0


ふと、秋山との会話を思い出す。
こんな俺にさえ、自信を持てと、そう言ってくれていた。
いいところを、見つけようとしてくれていた。
それも、無理にではなく、ごく自然にだ。
なら…一緒にいても、気疲れすることもなく、心から楽しめるかもしれない。
つまりは…つき合ったとしても、上手くいってしまうんじゃないかと…
そんな可能性を僅かに感じていた。

朋也(はっ…馬鹿か、俺は…)

なにがつき合ったら、だ。その仮定がまずありえない。

朋也(アホらし…)

とっとと寮に戻ろう…。
俺はポケットから手を出し、気持ちその足を速めていた。

―――――――――――――――――――――


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