ラフ・メイカー
◆ ◆ ◆
だから、大人は信じられないんだ
◆ ◆ ◆
ずっと、思っていた。
大人って言うのは自分勝手なんだって。
ご機嫌取りばっかり、自分たちのいいようにしか動かない。
大人って言うのは自分勝手なんだって。
ご機嫌取りばっかり、自分たちのいいようにしか動かない。
だから、大人って嫌いだ。
そんな大人に甘えて努力しない奴も嫌いだ。
そんな大人に甘えて努力しない奴も嫌いだ。
でも、信じていいかもって、ある日思ってしまった。
あの日、桃子を信用させてくれたあの人を。
初めて信じてもいい大人が現れたのだ。
あの日、桃子を信用させてくれたあの人を。
初めて信じてもいい大人が現れたのだ。
「――――なんで」
しかし、裏切られた。
信じていたのに。
自分の事より、アイドルの事を必死に考える、そんな人だと思っていた。
だからこそ、自分ひとりでいいという考えを持っていた自分が変わったのだろう。
信じていたのに。
自分の事より、アイドルの事を必死に考える、そんな人だと思っていた。
だからこそ、自分ひとりでいいという考えを持っていた自分が変わったのだろう。
「――――なんでなの」
でも、あれは嘘だったとでも言うのか。
桃子にやさしくしてくれていたのは、この日のための布石だったのだろうか。
もしそうだとしたら、もう誰も信じたくない。
桃子にやさしくしてくれていたのは、この日のための布石だったのだろうか。
もしそうだとしたら、もう誰も信じたくない。
「う、うぅ……ぐすっ」
いつの間にか、涙が溢れていた。
なんで泣いたのかは、自分でもわからない。
でも、涙は止まることなく流れ出る。
子役の時に流していた嘘の涙ではない。
自身が流している、本当の涙だった。
なんで泣いたのかは、自分でもわからない。
でも、涙は止まることなく流れ出る。
子役の時に流していた嘘の涙ではない。
自身が流している、本当の涙だった。
「殺し合い、って……皆を……そんな事、できないよ……」
アイドルになって、大事なものが出来てしまった。
子役の時の自分とは違う。
アイドル活動が楽しいと思ってしまった。
信じられる仲間が出来てしまった。
雪歩さんやロコさん、千鶴さんに助けられたシアターでのライブも。
ロコさんと一緒に組んだアイドルマスターズカップも。
育や環と一緒に遊びに行った事も。
それだけで、すごく幸せだったのに。
子役の時の自分とは違う。
アイドル活動が楽しいと思ってしまった。
信じられる仲間が出来てしまった。
雪歩さんやロコさん、千鶴さんに助けられたシアターでのライブも。
ロコさんと一緒に組んだアイドルマスターズカップも。
育や環と一緒に遊びに行った事も。
それだけで、すごく幸せだったのに。
「なんで……なんでなの……」
アイドルになって、やっと楽しいと思うことが出来た。
これからも、それが続いていくと思っていた。
なのに、その結果がこれである。
これがドッキリだったら、どれだけ良かっただろうか。
これからも、それが続いていくと思っていた。
なのに、その結果がこれである。
これがドッキリだったら、どれだけ良かっただろうか。
「助けてよ、誰か……! 誰か!!」
ガチャ、背後で音が聞こえる。
その一瞬で桃子は身構える、誰かいるのだと理解したから。
だが、扉が開くことはない――――鍵がかかっているようだ。
しかし次の瞬間だった。
ガン、ガン、と扉を叩く……と言うよりは、壊すような音が響く。
さっきの声を誰かが聞いていて、すぐに扉を壊そうとしたのか。
ここはどこかの部屋の2階、窓から飛び降りるのは危ないし、怖い。
でも、このままここにいても殺されるかもしれない。
どうしよう、そう悩んでる間にも扉は破壊されていく。
その一瞬で桃子は身構える、誰かいるのだと理解したから。
だが、扉が開くことはない――――鍵がかかっているようだ。
しかし次の瞬間だった。
ガン、ガン、と扉を叩く……と言うよりは、壊すような音が響く。
さっきの声を誰かが聞いていて、すぐに扉を壊そうとしたのか。
ここはどこかの部屋の2階、窓から飛び降りるのは危ないし、怖い。
でも、このままここにいても殺されるかもしれない。
どうしよう、そう悩んでる間にも扉は破壊されていく。
「……ッ!」
この時桃子が選択した行動は、目を閉じる事だった。
他にするべきことがあるのはわかっているが、怖くてそれどころではない。
みるみるうちに、扉を壊す音葉止んで、足音が近づいてくる。
他にするべきことがあるのはわかっているが、怖くてそれどころではない。
みるみるうちに、扉を壊す音葉止んで、足音が近づいてくる。
「……助けに来ました」
前の方から、声が聞こえた。
感情の起伏が薄いような、でも優しいその声を桃子は知っていた。
涙でぐしゃぐしゃになった顔を上げると、そこに彼女はいた。
感情の起伏が薄いような、でも優しいその声を桃子は知っていた。
涙でぐしゃぐしゃになった顔を上げると、そこに彼女はいた。
「瑞希です……貴方に笑顔を持ってきました、いぇい」
真壁瑞希が金鎚片手に、いつものようなポーカーフェイスでそこにいた。
◆ ◆ ◆
「……怖がらせてしまいましたか、すみません」
「わざわざドアの鍵を壊そうとしたら怖いでしょ、中にいる人からしたら……はぁ」
「わざわざドアの鍵を壊そうとしたら怖いでしょ、中にいる人からしたら……はぁ」
結果として、瑞希さんは殺し合いには乗っていなかった。
桃子の声を聞いて心配になって来てくれたらしい。
本当なら怒るべきところなんだろう。
でも、少し嬉しかったから、今回はそこまで怒らないでおいた。
桃子の声を聞いて心配になって来てくれたらしい。
本当なら怒るべきところなんだろう。
でも、少し嬉しかったから、今回はそこまで怒らないでおいた。
「まぁいいよ、桃子は大人だからこれくらい許す心の広さはあるんだから」
「ありがとうございます、安心しました……ほっ」
「ありがとうございます、安心しました……ほっ」
しかし、ある意味幸運だった。
もし瑞希さんじゃなくて他の人だったら。
殺し合いに乗っている人だったら。
間違いなく桃子は、死んでいたのだろう。
もし瑞希さんじゃなくて他の人だったら。
殺し合いに乗っている人だったら。
間違いなく桃子は、死んでいたのだろう。
「……死ぬ、かぁ」
「どうしましたか、周防さん」
「いや……なんでもないよ」
「どうしましたか、周防さん」
「いや……なんでもないよ」
こう考えている間に、誰かが死んでいるかもしれない。
もしかしたら、育や環に星梨花だってその例外ではないかもしれない。
もしかしたら、育や環に星梨花だってその例外ではないかもしれない。
友達が死ぬなんて、考えたくもない。
「……行きましょうか」
「え、瑞希さんももうちょっと休んでた方がいいと思うけど……さっきまでハンマー振ってたんだし」
「いえ、私は大丈夫です……それに」
「え、瑞希さんももうちょっと休んでた方がいいと思うけど……さっきまでハンマー振ってたんだし」
「いえ、私は大丈夫です……それに」
「私はお姉さんですから……周防さんが考えてる事をしてあげたいと思ったんです」
そういうと、珍しく瑞希さんは表情を緩ませた。
表情が緩んだことにも驚いたが、考えてたことが読まれていたのか。
表情が緩んだことにも驚いたが、考えてたことが読まれていたのか。
「私達自体、もし誰かと戦う事になった場合まず不利な状況です……ですから早く味方となっている人も探したいんです。
その途中できっと、周防さんが探したい方もきっといるはずです」
「……うん、そうだね……行こうか、瑞希さん」
「はい、頑張りましょう……えいえいおう」
その途中できっと、周防さんが探したい方もきっといるはずです」
「……うん、そうだね……行こうか、瑞希さん」
「はい、頑張りましょう……えいえいおう」
まずは、育や環や星梨花を探したい。
この3人ならまず間違いなく桃子と同じことを考えているはずだ。
急いで探さないといけない。
誰も、死なせたくないから。
この3人ならまず間違いなく桃子と同じことを考えているはずだ。
急いで探さないといけない。
誰も、死なせたくないから。
(早く、見つけないと)
焦りだけが、生まれる。
それが生むのは良くないものであるとわかっていながら。
それが生むのは良くないものであるとわかっていながら。
【一日目/朝/C-3旅館2階】
【真壁瑞希】
[状態]健康
[装備]金鎚
[所持品]支給品一式、ランダム支給品(0~1)
[思考・行動]
基本:皆で帰るぞ……えいえいおう
1:周防さんと一緒に他の人(中谷さんなど周防さんが探しているを優先)を探す
[状態]健康
[装備]金鎚
[所持品]支給品一式、ランダム支給品(0~1)
[思考・行動]
基本:皆で帰るぞ……えいえいおう
1:周防さんと一緒に他の人(中谷さんなど周防さんが探しているを優先)を探す
【周防桃子】
[状態]健康
[装備]
[所持品]支給品一式、ランダム支給品(1~2)
[思考・行動]
基本:死にたくない、けど皆を殺したくない
1:瑞希さんと一緒に行く
2:育や環なら……大丈夫……だよね?
[状態]健康
[装備]
[所持品]支給品一式、ランダム支給品(1~2)
[思考・行動]
基本:死にたくない、けど皆を殺したくない
1:瑞希さんと一緒に行く
2:育や環なら……大丈夫……だよね?
※とある一室の鍵が破壊されていますが建物に影響はありません
【金鎚】
真壁瑞希に支給
工具用である金鎚
片手で簡単に持てる軽さである
真壁瑞希に支給
工具用である金鎚
片手で簡単に持てる軽さである
◆ ◆ ◆
でもね、まだ桃子は信じちゃうんだ。
お兄ちゃんは、きっと何か理由があってこんな事をしてるだけだって。
お兄ちゃんは、きっと何か理由があってこんな事をしてるだけだって。
それでも桃子は、お兄ちゃんを許さないけど。
◆ ◆ ◆
| アイドル活動をしてるんだが、もうアタシは限界かもしれない | 時系列順に読む | ♪町、時の流れ、人 |
|---|---|---|
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