さみだれ

まりちゃん、風邪を引きますよ
わ、わかってる……!
調子狂うな……もう……
調子狂うな……もう……
登場人物
月村手毬
秦谷美鈴
秦谷美鈴
気まずい目覚め
……うわ、雨降ってきた。
天気予報では降らないって言ってたのに~。
……最悪。服濡れちゃった……
(小降りになるまで雨宿りして───……)
天気予報では降らないって言ってたのに~。
……最悪。服濡れちゃった……
(小降りになるまで雨宿りして───……)
…………すぅ………すぅ………
(なんで美鈴が寝てるの~~~?)
(よ、よく寝てるけど……目を覚ましたら気まずいことになりそう)
(起きるな~……私がいなくなるまで。起きないでよ~……)
(でも待って。眠ってる美鈴を放っておいていいのかな……)
(危ないことがあるかもしれないし……)
(バスに乗るつもりだったのかもしれないし……)
(起こした方がいいんじゃ……?)
……うぅん………どうしよう。
(よ、よく寝てるけど……目を覚ましたら気まずいことになりそう)
(起きるな~……私がいなくなるまで。起きないでよ~……)
(でも待って。眠ってる美鈴を放っておいていいのかな……)
(危ないことがあるかもしれないし……)
(バスに乗るつもりだったのかもしれないし……)
(起こした方がいいんじゃ……?)
……うぅん………どうしよう。
(暗転)
……まりちゃん。
……ちょっといま悩んでるから話しかけないで。
まりちゃん。
えっ?み、美鈴っ?
このタオルをどうぞ。濡れたままじゃ風邪を引いてしまいますよ。
……………あ、ありがと。
も、もう行くから!雨、やんできたし……!
も、もう行くから!雨、やんできたし……!
雷が鳴りやむまで
え………うそ………雷!?
みっ、美鈴ぅ~!
このごろごろって、雷だよね!?
みっ、美鈴ぅ~!
このごろごろって、雷だよね!?
みす────………いないんだった。
いや………べつに?大丈夫ですけど?
雷くらい………子供じゃあるまいし……
いや………べつに?大丈夫ですけど?
雷くらい………子供じゃあるまいし……
うぅ~~~~~~~~~~っ!?
は!? うそっ!? 停電!?
もうやだぁ……ぐすっ……
みすずぅ……みすずぅ……
は!? うそっ!? 停電!?
もうやだぁ……ぐすっ……
みすずぅ……みすずぅ……
ッ!?
りんはぁ……雷とめてぇ……
りんはぁ……雷とめてぇ……
【着信】
あっ……
まりちゃん? 大丈夫ですか?
みすずぅ……
まりちゃん……泣いて……?
ちがっ……泣いてないし!
変なこと言わないで!
変なこと言わないで!
なら、よかった。雷、すごく大きな音が鳴っていたから……怖くて。
いまだけ、今夜だけ……
休戦しませんか?
また明日から、喧嘩中で、いいので。
いまだけ、今夜だけ……
休戦しませんか?
また明日から、喧嘩中で、いいので。
……うん。……雷が、鳴りやむまでね。
目が、覚めるように
……ああ、雨の音が……落ち着きます。
……すぐに眠気がきそう……
………………………すぅ……
……すぐに眠気がきそう……
………………………すぅ……
~美鈴の夢の中~
……すず。美鈴……
美鈴! またサボってる!
美鈴! またサボってる!
……まりちゃん? どうして……
どうしてって、仲間が怠けてたら
連れ戻すに決まってる。
連れ戻すに決まってる。
あの……わたしたち……
いま、何年生でしたっけ。
いま、何年生でしたっけ。
うわ……さては寝ぼけてるな。
ほんっと……しっかりしてよね。
ほんっと……しっかりしてよね。
私たちは、中等部の3年生。
いまが一番大事なときなんだから。
いまが一番大事なときなんだから。
(……まあ。
……高等部の制服なのに?)
……高等部の制服なのに?)
ふふ……そう、そうでしたね。
ほんとに大丈夫……?
体調悪いなら、保健室行く?
体調悪いなら、保健室行く?
まりちゃん……わたしをもう一度、
叱ってくれますか? いつものように。
叱ってくれますか? いつものように。
えぇ……? なにそれ……?
ぜひ、お願いします。しっかりと……
目が、覚めるように。
目が、覚めるように。
……いいけど。 ……えと、じゃあ……
こらぁっ! 美鈴!
雨だからってサボるなぁ!
──一緒にレッスン行こう!
雨だからってサボるなぁ!
──一緒にレッスン行こう!
~目が覚める~
はいっ! ……あ。
ふふ……やっぱり、夢。
いつの間にか……いいお天気。
ふふ……やっぱり、夢。
いつの間にか……いいお天気。
……さて。今日のレッスンには、
まだ間に合いそうですね。
忘れていました。
まだ間に合いそうですね。
忘れていました。
備考
- 雷が鳴りやむまで
では
>りんはぁ……雷とめてぇ……
と、手毬が燐羽に助けを求めるシーンがあるが
雷を止めることを要求するって燐羽のスケールどんだけデカいんだよ
とユーザーの笑いを誘った結果、燐羽の呼称として雷神が広まった
雷を止めることを要求するって燐羽のスケールどんだけデカいんだよ
とユーザーの笑いを誘った結果、燐羽の呼称として雷神が広まった
また、初星コミュではハリネズミの湯たんぽを持って手毬のことを待っていた美鈴だが、
サポカの時空では自分から電話をかけるくらいには行動的なようだ
サポカの時空では自分から電話をかけるくらいには行動的なようだ
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