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更新日:2025/09/30 Tue 06:41:13NEW!
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…ああ、女神よ。居場所なき忌みものたちの母よ
我らの覚悟を、どうか見守りたまえ
アリアンデルに火を、アリアンデルに火を
火を起こす灰を
概要
奴隷騎士ゲールとは、
DARK SOUS IIIのDLC
『ASHES OF ARIANDEL』『THE RINGED CITY』の登場人物。
仔細は不明だが、奴隷騎士とは不死者に叙される位であり、あらゆる凄惨な戦場での戦いを強いられたという。
特徴的な
赤い頭巾を身に着けているが、これは奴隷騎士としての立場を衆目に示す為のもの。ただ、防具は「微細な意匠の施された名誉の品」とされており、隷属階級なりにも扱いは軽くはなかったかもしれない。
ただ褌丸出しな足甲はもうちょっとなんとかならなかったのか
得物は処刑人の大剣。切っ先が平型の、所謂エクスキューショナーソードだが本作のものは刃が潰されており、剣でありながら打撃武器となっている。
また、設定上は一対多を想定した装備として
連射クロスボウも愛用していたようである。
白霊の時に白教の輪じゃなくてそっちを使えよ
現在は絵画世界の「
お嬢様」に仕えているらしく、彼女からは「ゲール爺」と呼ばれている。
『ASHES OF ARIANDEL』
本編で進行上訪れる『深みの聖堂』の清拭の小教会にて項目冒頭の台詞と共に女神に祈りを捧げている。
…ああ、あんた…
…あんた、あの女と同じ匂いだ…
そうか、あんた、火の無い灰だな。そうなんだな!
話しかけると火の無き灰(主人公)が「火の無き灰」であることをすぐに察知し、「アリアンデル絵画世界」の穢れを焼き払い、刷新する為の「火」を「お嬢様」に見せるように頼み込んでくる。
あんたに、火の無い灰に、お願いがあるんだ
…アリアンデルと呼ばれる、ある冷たい国に、儂のお嬢様がいる
彼女に、火を見せてあげてほしいのさ
穢れを焼く、特別な火だ
あんた灰なら、きっと火を求めているんだろう…?
その願いを聞き入れると、絵画の腐った切れ端を差し出し、それに触れた火の無き灰は絵画の中へと吸い込まれてしまう。
まあ深みの聖堂に即帰る灰の方も多いのだが
「あの女」「灰は二つ」と言う言葉からも分かるが、もう一人の火の無き灰「修道女フリーデ」を絵画世界に招き入れたのも彼。
本来、絵画世界が限界をきたした際には焼尽が必要となる定めなのだが、先んじて送られたフリーデがそれを拒否し、腐敗の現状維持を行っている。
その後はストーリーに直接の出番はないが、『ASHES OF ARIANDEL』のクライマックスであるフリーデ戦にて白霊として召喚可能。
ただし参戦は第2フェーズの「教父アリアンデルとフリーデ」戦に移行してから、という特殊な扱い。
なお、この時のゲールのみ「残り火」がなくても白サインが表示される上、
白霊召喚時におけるボスのHP・攻撃力補正がかからないという仕様。
ゲール爺自身もかなり強いので、特に拘りや躊躇がなければ召喚しておくと良いだろう。
ただ、第3フェーズ「
黒い炎のフリーデ」は攻撃
あとヤーナムステップが洒落にならないほど苛烈な強敵なので、いくらゲール爺でも攻撃を集中されると耐えきることは難しい。この点は留意しておこう。
なお、本編最終盤に訪れる「最初の火の炉」の転送篝火を使って『THE RINGED CITY』のスタート地点「吹き溜まり」に行くと召喚できなくなってしまうので要注意。
軟禁状態のお嬢様放ったらかしで良いのか爺さん
『THE RINGED CITY』
…灰の人。貴方のくれた火が、燃えています
そしてもうすぐ、ゲール爺が、顔料を持ってきてくれます
人の暗い魂、その色をした顔料を…
お爺ちゃんはもう、見つけたかしら?
人の暗い魂、その色をした顔料を…
※『ASHES OF ARIANDEL』を無視しての攻略も可能だが、物語的には地続きになっている。
「修道女フリーデ」撃破後に「お嬢様」に話しかけると、新たな絵画世界を描くため『暗い魂の血』が必要であることが告げられる。
どうやら『暗い魂の血』を手に入れるため、世界の最果てにあるという「輪の都」に向かったようだが…。
「輪の都」に火の無き灰が向かう途上の「吹き溜まり」にて幻影や頭巾の切れ端で行き先を指し示しており、ガイド役を担う。
倒壊した「
土の塔」を超えた先、現在では「うろ底」と呼ばれる
火継ぎの祭祀場の成れ果てには、かつてロスリック王家の兄王子ローリアンに打ち倒された「
デーモンの王子」が身を潜めており、ボスとして登場する。
この時に白霊として召喚が可能。ただし今回は残り火が必要で白霊召喚時のボス補正も生じる。
能力的にはフリーデ戦とほぼ同様。相変わらず頼りになる上、第1フェーズが2体のボスを同時に相手取る形式なのでターゲット分散用としてもありがたい存在。
ただ、イベントを進行していれば「記憶を亡くしたラップ」も同タイミングで召喚可能。こちらは攻撃より耐久力に長けており、かつゲール同様非常に頼りになる。
二人同時召喚も可能だが、ボスの補正も無視できない大きさになるので良く考えたいところ。
それ以後は
再生の塔もとい共同墓地で頭巾の切れ端が見られるものの、フィリアノールの寝室に至るまで姿を表すことはないのだが……。
『THE RINGED CITY』ネタバレ
…ああ、フィリアノール、助けてくれ…
赤頭巾が、我らを喰らう…
我らの暗い魂を…
フィリアノールが生み出した夢の世界の封を解いて脱したその先。
そこは干からびたフィリアノールの躯と、「輪の都」の残骸と、遠くに見えるアノール・ロンドとロスリック城、そして全てが乾ききった砂漠だった。
その砂漠を這いずる、干からびた小人の王の一人が尚もフィリアノールに助けを乞う。赤頭巾から助けてくれと。
火の無き灰がその先へと歩み目にしたものは、砂漠に佇む石造りの玉座と王達の躯を貪るゲールの姿だった。
まだ、いたのか
さあ、儂によこせ。お前の、暗い魂を
お嬢様の画のために
『THE RINGED CITY』ラスボス「奴隷騎士ゲール」
暗い魂を強引に取り込んだ為か、肉体が以前よりも大きく膨れ上がり筋骨隆々と化し、背中・肩のケープの下に人の顔らしきものが蠢いているのが確認でき、更に胸にはダークリングのような大穴が穿たれている。
眼の前にした者が誰なのか認識できないほど精神は獣の様に変わり果てており、開戦前のカットシーン以外では咆哮を上げ、動作も四足獣のように俊敏に走り回る。
既に限界を超えて折れた剣を力任せに振り回わしながら叩きつける攻撃が主。ただし剣が破損したことで尖ったため、却って刺突も可能となっている。
基本的に攻撃は大振りだが一撃一撃が重く強烈。特に高次周だとビルド次第では3発程度で篝火に強制送還されかねない。
なんとか距離を引き剥がしても長距離跳躍→突き刺し攻撃で強引に距離を詰めてくる。
ただし咆哮からの4連続叩きつけ→ジャンプ下突きなどは攻撃後の隙が大きく、強打のチャンスでもある。
属性ダメージは基本的に効果が薄いが、毒・出血・冷気(+火属性の強制解凍)は有効。
頭部への攻撃集中で怯み→致命も狙えるが正直かなり難しい、これについては出来たらラッキー程度で考えた方が良いかもしれない。
更に隙を付け入ろうとすると徐ろにボウガンを連射して牽制し、ある程度距離を離しても白教の輪を飛ばしてくる。
思い切り距離を引き離して仕切り直そうとしても、火の無き灰の付近に白サインが書かれ、勝手に召喚されて奇襲してくる。白サインってそう言う使い方出来たんだ…
つまりほぼ全射程がゲールの攻撃行動の範囲内である。
基本的に攻撃を的確に捌き、着実に反撃を叩き込んでいくことが基本となる。
斬撃コンボや回転斬りといった攻撃は比較的隙があるので確実に削っていきたいところ。
ゲールの攻撃の先端付近で立ち回れば被害を抑えやすいかもしれない。
状態異常に関しては第1フェーズと同様。奇跡ビルドならドーリスの蝕みなども効果的。
更に自我を取り戻した影響なのか、第2フェーズ以降は不死者判定が付与される。その為ルカちゃんの剣不死狩りの大剣も切り札に成り得る。
HPが残り40%を下回ると、呻き声と共に悶え苦しみ出す。
一見隙のように見えるが実際は真逆で、直後に爆発するかのように大量の怨念を放出する。
この怨念は地面に着弾すると、時間差で落雷が生じる罠でもある。食らうとダメージだけでなく確定ダウン、絶対に回避したいところ。
更に第2フェーズの全行動に加えて、第1フェーズの獣じみた挙動を思わせる戦技「捨て身の剣」による跳躍や踏み込み斬撃も加わり苛烈さが増す。
特に跳躍からの叩き降ろしは{ボウガン連射や怨念の放射ま)でセットで放つ事があるので要注意。
激しさだけではなく、逃げ場をどんどん奪っていくような攻撃から、こちらの持てる全てを出し切るような戦いを強いられることとなる。
一つのミスで一気にYOU DIEDまで持っていかれる危険が大きく、絶対に気を抜いてはいけない。
そして火の無き灰が死闘を征した時、ゲールはそこに居ない何かに向かって手を伸ばすように倒れる。
暗い魂の血
ゲールが小人の王を貪った凶行については、撃破時に手に入る「暗い魂の血」と「奴隷騎士ゲールのソウル」のテキストから汲み取れる。
ゲールが小人の王たちに見えたとき
彼らの血は、とうの昔に枯れ果てていた
そして彼は、暗い魂を喰らった
さまよえる奴隷騎士、赤頭巾のゲールは
絵画世界の顔料のため、暗い魂の血を求めた
だがゲールは、自らが英雄でないと知っていた
暗い魂は彼を侵し、帰ることはないだろうと
つまり、ゲールは早い段階で自身が「お嬢様」の元に戻れないことを感づいていた。
ソウルの解説に記述されているように、そもそも彼は
不死の英雄でも、
絶望を焚べる者でも、
灰の英雄でもない、
ただの一介の不死者に過ぎない。
暗い魂なんて歴代主人公でも取り入れられるか怪しい代物だが。人間性拗らせたマヌスですらああだし
そこで、自分が宿した暗い魂の血を奪い取り、かつ「お嬢様」の元に戻れる可能性が高い「火の無き灰」を輪の都へと導いた
と思われる。
暗い魂(ダークソウル)を巡る物語の終焉
死闘の果てに手にした『暗い魂の血』、これをゲールに変わって「お嬢様」に届けることができる。
…ありがとう、灰の人
これで私は、世界を描きます
…貴方の名前を、教えてください
新しい画に、その名前を付けたいのです
必ず、私は描きます
ずっと寒くて、暗くて、とっても優しい画…
きっといつか、誰かの居場所になれるような
ゲール爺も、いつか帰ってくるのかしら
優しい画が、お爺ちゃんの居場所になるといいな…
こうして、かつて大王グウィンが恐れた『人』と『暗い魂』巡る物語は、しめやかに幕を閉じる…。
余談
- ゲール戦の舞台となる砂漠のモチーフは本作のキービジュアルから。暗雲がかかる前の第1フェーズ時と彼方にアノール・ロンドが見える光景は特に類似している。
- 「奴隷騎士ゲールのソウル」をよく見ると中央部のシルエットが『1』の人間性によく似ている。
- カットシーンでプレイヤーに向かって小人の王の亡骸を投げつけるシーンは深淵歩きアルトリウス戦のオマージュ。
- 第3フェーズの落雷はゲール自身にも当たる。ただしダメージは「1」
また、作中の奇跡で見られる黄色ではなく、現実のものと同じ青白い雷光。つまり神の加護がない自然現象。
- ゲールの大剣のモチーフはシリーズ皆勤武器の「折れた直剣」、折れ方を見比べると分かりやすい。
- 担当声優はスティーブン・ボクサー氏、後の『ELDEN RING』では賢者ゴーリー役を担当。
ちなみにゲール戦直前に遭遇する小人の王はラモン・ティカラム氏が担当、こちらは後に不遜おじさんこと接ぎ木のゴドリックを演じている。
- ゲールの内部名称はユパ様だったりする。
まぁフロムゲーは割と内部名がはっちゃけてるので…刑吏のチャリオットが「シルバーチャリオッツ」だの、闇潜みが「アガドゥランのスタンド」だの…
- ゲールとは直接の関係はないが、『THE RINGED CITY』の舞台となる輪の都の構想は宮崎英高氏の中では『1』のDLC開発辺りで練り始めていた模様。
ただ、氏がSIEとの共同プロジェクトの開発に移行したこともあって『3』でようやく実現に至った。
あんたに、wiki籠りに、お願いがあるんだ
…アニヲタwikiと呼ばれる、ある冷たいwebサイトに、儂のお嬢様がいる
彼女に、追記・修正を見せてあげてほしいのさ
穢れを焼く、特別な記事編集だ
あんたwiki籠りなら、きっとより良い項目を求めているんだろう…?
…ああ、あんた、本当かね?
なんてことだ、なんてことだ。wiki籠りが追記修正や項目作成を求めぬとは…
ウ…グウウゥゥゥ…
最終更新:2025年09月30日 06:41