109 GX-9900 ガンダムX
2010.04.17発売 1890円 (本体1800円)総合◎
総評
宇宙世紀(UC)のみだったHGUCの範囲を拡大して登場したHGAW(After War)の第一弾。キットのナンバーもHGUCと連番となっている。(雑誌等で一時期、既存のHGUCを含む本シリーズの仮称がHGAUC(Across the Universal Century)とされていたが、これは変更された模様。)
平成ガンダムゆえUC系と比べると若干小柄なサイズになっている。
そのためやや高額な印象を受けるが、パーツ数は比較的多いので値段に見合った充実感はある。
内容的にも、合わせ目が非常に少ない、パーティングラインが比較的目立たない、ヘルメットの1パーツ成形、など現在のHGUCの基準に沿った構成になっている良キット。
サテライトキャノンの砲身展開をはじめとして、劇中のギミックが各種再現されている。
シールドバスターライフルのシールドモードへの変形ギミックはオミットされているが、バックパックマウント状態のみ、ライフルモード(変形可能)とシールドモード(非変形)の2種類のパーツが付属している。
ライフルモードは問題無いのだがシールドモードは旧1/144のグリップ位置の変形省略をなぜか継承した状態(設定画及び旧HGキットを参照すれば判る通りグリップは可動しシールド用の位置に移動する)となっており、
またHJ等模型誌紹介記事でも本来有り得ないトンファーの様に逆手持ちさせる作例を紹介(しかもギミックの省略についての言及は全く無し)していた。
当然、これは本来の設定を無視した明らかな間違いであるがネット上の作例紹介でもこの間違いをまるでオフィシャルの様に掲載している場合が多いので注意。
なお、平手(左)は後発のGXDVに付属するので、GXDVを購入しない場合サテライトキャノンを両手で構えたポーズを再現したい場合は現状では他キットからの平手パーツ流用が必要。
ただし上記にもある通り既存HGUCよりサイズが若干小さいので流用時は注意。
プロポーション
劇中のむっちり太目イメージではなく、設定画に近いスマートな体形だが、全体的には良好。人によっては若干首が埋もれ気味な印象を受けるかも。
また、大型ビームソードのビーム刃があまり大型では無いのが残念との声もある。
股間正面のインテーク形状など、細部に設定画からのデザイン変更点あり。
関節
ヒジ・ヒザは90度強可動し、肩関節基部の引き出しや、腰のBJ、股関節スイングなど、可動範囲は近年のHGUCの基準を満たしている。
アンクルアーマーはHG00/0ガンダムなどに使われているものと同様の仕様で、足首への干渉を極力抑えておりよく可動する。
ABSパーツは、股関節軸やリフレクター軸など強度が必要な箇所にわずかに使われているのみ。
ヒジ関節の前腕側(下部)やヒザ関節の太腿側(上部)は挟み込みとなっているため、塗装派は後ハメ等の加工が必要かも。
色分け
非常に高水準で再現されている。ツインアイやメインカメラ、シールドバスターライフルの縁のライン、胸部インテーク内部などは付属のシールで再現。
リフレクター受光面も専用のホログラムシールによる再現だが、パーツには独特のハニカムモールドがしっかり彫られているため塗装派にもやさしい。
胸部ガイドレーザーの受信部はクリアパーツ+ホログラムシールで再現。
色分けが足りない部分は、ブレストバルカン、襟のコンダクター、大型ビームソードのグリップ周り等、細かい部分。
また、機体各所のエネルギーコンダクター部は、未発光状態を基本に成形されているので、発光状態を表現したい人はここも塗装となる。
武器・付属品
- 大型ビームソード(刃はクリアパーツ)
- シールドバスターライフル(シールドモード、ライフルモード2種類付属)
- ショルダーバルカン
- サテライトキャノン