〇通常ジャンプ(J)
垂直、前、後ろの3種類は殆どのゲームに搭載されている
ゲームによって更に空中ジャンプ、ハイジャンプ、小ジャンプ等が加わる
「飛び」は基本的にリスクの高いものだが、ジャンプの種類や防御システムが増えるとその分リスクが下がり、空中で特殊ガードが使えると空ガ不可技もガード出来るためリスクは殆どなくなる
ただの空中ガードだけでも飛びのリスクは大きく下がるが、mugenでは原作再現等の理由で空ガ不可の技も多く、空ガを持っていても持っていないゲームのキャラを相手にするとその点においては同じ土俵に立たされる
つまり相手側が空中ガード出来ないように設定しているものは、空中ガードを持っていたとしてもガード出来ない
寧ろmugenで対人戦をする事を考えるのであれば、そういった相手の土俵に立つような調整を心がけたい
・速度
ジャンプしてから着地するまでにかかる時間
この速度が早いほど対空されにくくなるためジャンプの性能は高くなり、逆に遅いほど対空されやすくなる上に相手にたどり着くまでにかかる時間が長くなるため、せっかく飛び超えてもガードされやすくなり性能は低めになる
・高度、移動距離
最大高度が高くなったり横方向への移動距離が伸びると遠距離から近づく選択肢が増えるものの、見た目上わかりやすくなり対空されやすくなったり、地上の相手に攻撃を当てにくくなったり、細かい距離調整が難しくなりため使いにくくさがその分増す
上記の通り着地にかかる時間も伸びる傾向にあるため、対空されやすくもある
しかしめくり判定の大きな技を持っていたり、小ジャンプを持っていたり、空中の軌道を変えられる技(空刃脚や雷撃蹴等)を持っている場合はその影響を受けにくい
また地上から離れた時の1,2F目の高度が高ければ高いほど、その間に相手の攻撃を食らいにくくなり、ジャンプの逃げ能力が高まる
・ジャンプ移行
上方向へ入力すれば1Fから空中判定になってジャンプ出来るという訳では無く、「ジャンプ移行」というものが間に挟まれる
ジャンプ移行は多くのゲームで3,4F程度、投げキャラ等の重いキャラはそれよりも1,2F程度増やして設定される事が多い
この移行フレーム間は打撃に対して無防備だが、投げに対してだけは無敵がつく
つまり、ジャンプが出来る状態なら上方向へ押した瞬間から投げが避けられるということでもある
故に、投げにはジャンプで避けるのが一番簡単なのだ
しかし暗転後1F発生の投げは、ガード硬直ややられ中を除き暗転後に上方向へ入力しても避けられない
・着地硬直
ジャンプ等の空中行動から着地した際には、独自の硬直が発生する
ゲームによって幅はあるが、空中で何もしなければ大体3,4F程度(kofは1Fだったりする)
この硬直は昇龍拳等の技によって空中判定になる一部技や、特殊システム等で生じる着地硬直とは異なる
この硬直の最中は
・歩き、後ろ歩き
・ダッシュ、ステップ
・各種ジャンプ
といった移動行動は出来ないが、逆にそれ以外のガードや、攻撃等でのキャンセルは可能
つまり隙というわけではない
また、この硬直が解除されてから即ジャンプ(というより上方向へ入れっぱなし)した時に相手が裏にいると、しっかり振り向いてジャンプをする
この硬直を攻撃でキャンセル出来ないと空中攻撃からのコンボが無駄に目押しになって非常にやりにくくなるため、なるべくキャンセル可能にすること
ゲームによっては空中で攻撃を出すと着地硬直が増加、または性質が変化し、着地硬直の最中にガードが出来なくなる(投げ抜けは可)ものもある
ガー不になる時間はスト3とスト4は着地硬直の中から2F、kofはそもそも着地硬直が1Fしかない
逆にAC北斗は攻撃を出すとガー不の時間が7Fも出来てしまうため、ブーストシステムも相まって凄まじく確定してしまう
2F程度でもガー不の時間が存在すれば対空の昇龍を食らいやすくなったり、ジャンプ攻撃すかし投げや下段択の弱体化にはなるため、その差は地味に大きい
・判定
ジャンプの最中(移行フレームは除く)は飛び道具等に引っかかりにくくするため、殆どの場合足元にはやられ判定がついていない
他は基本的には見た目より少し大きいくらいで良いだろう
カンフーマンの通常ジャンプ:39F 若干重々しく下方向へ強い技も持っていないため、通常ジャンプ単体で考えれば上からの攻めは特別強くはない |
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リック氏アカツキの通常ジャンプ:38F |
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悪咲氏リュウの通常ジャンプ:35F ジャンプ移行:2F 着地硬直:2F ジャンプ移行F、着地硬直どちらも短く、ジャンプ自体もかなり早い |
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rei氏ダルシムの通常ジャンプ:48F ジャンプ移行:2F 着地硬直:2F ダルシムのジャンプは非常に緩やか移動距離も短く、普通のキャラクターでは全く使えないレベルの性能 しかしダルシムの場合は通常技のリーチが非常に長く、軌道を3パターン変更出来る技を持っているため寧ろ通常のキャラより素早く攻め込む事も可能 空中ワープも可能、近年ではしばらく滞空し続ける事も可能になった |
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rei氏バルログの通常ジャンプ:34F ジャンプ移行:2F 着地硬直:2F 高度は高いものの、着地するまでの速度は悪咲氏リュウとほぼ同じなためかなり早い ただし高く飛ぶため見た目が分かりやすく、若干対空されやすい 爪(相手の攻撃で外れる)が付いている限りはリーチが長いためあまり気にならない ちなみにこのバルログはcvs2仕様なのでグルーヴによっては小ジャンプで一般的なキャラのジャンプの高度で飛ぶ事もでき、高いジャンプと普通のジャンプを使い分けられて強い |
△空中ジャンプ(二段ジャンプ)
地上のジャンプとは別にもう一度空中でジャンプ出来るシステム
地上ジャンプと同じく垂直、前、後ろへ飛べる
コマンドはジャンプと同じだが、ニュートラルを経由しないと出ない
(つまり8入力から9or7へずらして入力しても、空中ジャンプは漏れない)
所謂コンボゲーで多く見られ、逆に立ち回りゲーではあまり見られない
高機動力(特に空中行動)が強みのキャラの場合更にもう一度空中ジャンプが可能なキャラも存在し最大で5段ジャンプまで確認されているが、高機動力とはいっても多くは3段まで
単純に存在するだけで基礎的な機動力がアップする
また、地上のジャンプとは別にもう一度飛べるため空中で軌道変更が可能、対空技をすかす等フェイントとしても使用出来る
そのためカンフーマンにもデフォルトで搭載されているくらい一般的なシステムではあるが、あるのと無いのでは大きな差が出てくるという点には注意
(例えば安易にスト4に2段ジャンプを搭載すると、その時点でゲームが崩壊しかけるレベル)
空中ジャンプが搭載されている場合は、地上技にジャンプキャンセル可能な技が無かったとしても空中通常技では可能な場合が多く、エリアルコンボを発展させられる
・上昇量
空中ジャンプによって上昇する量は地上ジャンプより若干少ないものが多い
特に地上ジャンプの最高高度が平均よりも高いキャラの空中ジャンプは、大抵地上ジャンプ程上昇しない
また稀にではあるが、空中ジャンプの上昇量が非常に低いものも存在する
その場合はジャンプの着地前に空中ジャンプをする事で「着地して下段と見せかけてジャンプ攻撃」や「めくり択と見せかけて空中後ろジャンプで表択」が可能となり強い
雷撃蹴等の急降下技がある場合は、ただでさえ分かりにくい雷撃の表裏を更に複雑化させてしまうため、二段ジャンプの存在するゲームではこの手の急降下技で特別高性能なものなあまりない
△ハイジャンプ(ハイジャン、HJ、大ジャンプ)
通常の地上ジャンプよりも高く、長く飛べる地上ジャンプ
通常のジャンプと同じく垂直、前、後ろへ飛べ、ジャンプ移行にも同じく投げ無敵がつく
空中でも使用出来るゲームはメルブラくらいのもので、普通は地上のみ
所持していると機動力が上がる
ハイジャンプによって上昇する量はゲームによってまちまちだが、地上ジャンプと空中ジャンプを合わせた程度の上昇量のものが多い
kofやⅢのハイジャンプは高度はそこまで高くないが、着地するまでの時間はそこまで大きくないため単純に攻め込みやすくなる
mvcシリーズやAC北斗等は二段ジャンプよりももう一段程度高い位置まで飛べ、立ち回りや守り時での逃げ、仕切り直し力がかなり高い
(ハイジャンプに対しては追いつけず、ステージが広い場合は相手のみ、狭い場合は自分のみしか画面にしばらく映らないため位置の把握が難しい)
更にハイジャンプで高く飛べると確実に相手の上を取る事が出来るので、空対空で負けにくい
ただし上方向へ強いジャンプ攻撃に対してはその限りではなく、単純に見た目的にも大きいため地対空もされやすく、通常のジャンプと使い分けが大事
またゲーム(kof、BBB、ヤタガラス等)によっては前と後ろのハイジャンプの性能が、垂直のものから大きく変化するものもある
それに関しては下の中ジャンプの項目にまとめておく
斑鳩氏庵のハイジャンプ:31F ジャンプ移行:4F 着地硬直:1F 素早いハイジャンプ kofのものは横方向への移動量が多いが、通常のジャンプと同じ高度・速度で着地するため移動量の割に素早く、性能が高め |
△小ジャンプ(小ジャン、小J)
SNK格ゲーで多く搭載されているシステム
コマンドは「上方向へ一瞬だけ(ジャンプ移行の最中のみ)入力して直ぐに離す」
uniの「アサルト」も根本は同じ性質のものだが、コマンドは特にジャンプ要素が絡まない
通常のジャンプと同じく垂直、前、後ろへ飛べ、ジャンプ移行には投げ無敵がつく
ゲームによって差はあるが、共通して通常のジャンプよりも最大高度が低いため、その分下り始めるのと着地するまでの速度が速い
kofでは通常のジャンプの半分程度しか上昇せず、デメリットも特にない
(移動距離が短かったり、ジャンプを被せられると負けやすいということはあるが、ジャンプの使い分けで十分対処可能)
しかしcvsやmow等では小ジャンプを使用すると着地硬直が増加したり(mowでは小ジャンプで各種着地硬直が2倍前後増加)、そもそも小ジャンプがもう少し高かったりという差があるため、小ジャンプ攻撃を当てたとしてもその後着地してからのコンボへ移行しにくくkof程は強くないが、それでも固め崩しや中距離での飛び込みとしては十分な性能を持つ
小ジャンプには
・対空されにくい
・崩しに使える
という二つの大きな利点がある
飛びというものは本来リスクの高いものであり、ある程度低く高性能なジャンプでも多少でも上方向へ意識を向けていれば見てから十分対空出来る
しかし小ジャンプになると速すぎて見てから完全に対空することは難しく、ある程度予測した上でコマンドを準備しておくとか、対空技を置いておく等する必要が出てきてしまう
また小ジャンプ後に出す技は空中攻撃となり、通常のジャンプ時と同じく中段となるのだが(上段化する場合もある)通常のジャンプと違い最大高度も低く下りも速いためしゃがんでいる状態の相手に空中攻撃を当てやすく、更にそこからコンボへ移行することが可能
(どのタイミングで出してもしゃがみに当たるわけではなく、また高さによっては当てても不利になる場合もある)
しかし小ジャンプが中段として使えるとは言っても、ジャンプ移行フレームも含めると(一部を除き)中段として特別速いという訳では無く、動作もジャンプを含み大きめで、それだけでは見切られやすい
小ジャンプの崩しとしての強みはそこだけではなく
・ガードされてもジャンプ攻撃なので有利
・空中攻撃なのでめくり択も存在しうる
・着地下段or投げ択も存在する
・ジャンプ攻撃なのでコンボ始動技として非常に優秀
という点だ
まず崩しとして利用できる中段攻撃から有利フレームを取れることは、強すぎるため普通はない
(通常のジャンプ攻撃等、しゃがみガードされることがないレベルの発生Fのものは除く)
しかしこちらはジャンプ攻撃なので、上りで出さなければ(よっぽどのけぞり時間が短い場合や、着地硬直の長い場合を除いて)最低でも五分にはなる
また小ジャンプは立ち状態の相手は基本飛び越えられないが起き上がりとしゃがみは飛び越えるため、めくり判定のある技を持っていれば垂直ジャンプか前ジャンプか、起き上がりに重ねるタイミングでも中段+表裏択が発生し、全てを見切るのは困難
そのためkofでは強いめくり判定を持つキャラは他のゲームと比較しても多くはない
(特殊技による強力なめくり専用技はある)
更にジャンプをしているため、すかしてからの着地投げor下段択も存在する
小ジャンプ攻撃は一部を除きある程度見えやすいため、寧ろこちらが本命とも言える
ジャンプ攻撃なので単発火力、補正も優秀である事が多い
故に小ジャンプは、ジャンプという枠を超えて非常に強力なシステムであり、安易に搭載することはオススメ出来ないのだ
またこれは小ジャンプではなくkof自体のシステムだが、空中攻撃からは基本どこへもキャンセル出来ない
そして類似システムであるuniのアサルトは、本来チェーンコンボを持っているにも関わらずアサルトからはキャンセルが出来なくなる
しかしmugenではそういった制限が設けられず、ただでさえ強い小ジャンプで永久を生み出したり、上り中段からコンボへ行けたりという事態に陥ってしまうパターンが非常に多い
斑鳩氏庵の小ジャンプ:26F ジャンプ移行:4F 着地硬直:1F 滞空時間が非常に短く、凄まじく鋭く攻め込むことが出来るkof特有の小ジャンプ ジャンプ移行Fを含めても30F以内にしゃがんでいる相手に攻撃を当てられるため、崩し手段として用いる事が出来る |
△中ジャンプ(中J、中ジャン、前or後ろハイジャンプ)
小ジャンプと同じ高さで、通常ジャンプよりも大きく前に進むジャンプ
コマンドは「下方向(123のどれか)から上方向へ一瞬だけ(ジャンプ移行の最中のみ)入力して離す」
小ジャンプは移動距離が短いが、こちらは小ジャンプの高度で前へグッと進むため、対空が難しいという小ジャンプの強みを持ったまま一気に接近出来る
接近手段としては、地上で使える空中ダッシュというのが近いかもしれない
小ジャンプと合わせて強力なシステムであることは間違いない
中ジャンプ自体はkofのシステムなのでcvs2のような同じ系統のゲーム以外には存在しないが、ヤタガラスやBBBでは前にハイジャンプすることで、通常のジャンプに近い高度で前ジャンプよりも大きく移動出来る
また一部キャラはダッシュからジャンプすることで、似た軌道でジャンプ出来る
斑鳩氏庵の中ジャンプ:26F ジャンプ移行:4F 着地硬直:1F 高度、速度は小ジャンプと同じだが、移動距離が長いため小ジャンプの強みを持ったまま素早く攻め込むことが出来る |
◯簡易まとめ
・ジャンプを含む飛び行為は基本的にはリスクの高いものだが、各種ジャンプや空ガがあるとリスクが下がる
・ジャンプはどんなものでも垂直、前、後ろの三種類が存在
・通常ジャンプにもキャラによって高さ、移動距離、着地までの速度、ジャンプ移行F、着地硬直F等が細かく異なる
・高さが低く、着地までの速度が早いものほど鋭いため高性能
・ジャンプ移行F、着地硬直は4F程度が一般的で、それ以上になると動作が重々しく感じられる
・ジャンプ移行Fの最中は投げ無敵なので、投げは上をいれた瞬間から避けることが出来る
・ジャンプの着地硬直の最中は歩き、ダッシュ、ジャンプといった基礎動作の移動手段は不可能だが、攻撃等のその他の動作ではキャンセル可能でガードも可能
・空中ジャンプ(二段ジャンプ)があると機動力が大きく上昇し、対空等をスカす事が出来るため強力
・空中ジャンプの上昇量は通常ジャンプ(地上)よりも低い場合が多い
・ハイジャンプの上昇量はゲームごとに大きく異なるが、二段ジャンプ程利便性はないものの機動力が上がって特定の場面での攻めや逃げで使用できる
・小ジャンプは高度が低く素早いため対空されにくく、中段択としても使える
中段としてはそこまで早くないが上りでもなければガードされても有利Fを取れ、透かし下段や投げ択も存在する強力な崩し手段でもある
・特にmugenでは小ジャンプ中にチェーンコンボが出来たりする場合が多く、非常に壊れやすいため注意が必要
緑色は通常ジャンプ、赤色はハイジャンプ、 黄は小ジャンプ、水色は中ジャンプの軌道を表している あくまでkofのものなので他の作品でも同じとは限らない |