Wの再会/天使達には羽根がある ◆Wott.eaRjU




参加者六十五名による殺し合いが、あと数時間で丸一日経とうとしていた。
二十数時間、一日に満たない時間の内に約五十に上る参加者が既に脱落している。
ある者は殺し合いの阻止を狙い、またある者は参加者の命を狙い、そしてまたある者は自分の信じる道を進んだ。
彼らが死の間際に抱いた感情は千差万別だろう。
その感情に優劣はない。ただ誰にも届かなかった感情、言うなれば想いの残渣だ。
それでも残った参加者は死者の想いを継ぐように、今も殺し合いに身を投じている。


「……遅いわね」

一つの小さな黒い影が小さな言葉を漏らす。
その影は透き通るような銀髪を風になびかせている。
真夜中に溶け込むような漆黒のゴシックドレスが良く似合っている。
小さな少女――否、小さな『人形』は水銀燈と言った。
真夜中の野外に立ちつくす彼女は、待ち人を待っていた。

(なにやっているのかしら、私…)

水銀燈が待ち人と決めた時間は三十分。
待ち人は三十分後に戻ることを約束していたが、一時間以上が経過しても姿を見せない。
彼女が支給された時計で時間を確認した回数はもはや数えきれなかった。
そして彼女が約束の三十分をとうに過ぎた今でも、待ち続けているのには理由があった。

(そうよ。あいつの力は必要よ。私が生き残るために、利用する手はないわ)

他人頼りの自分を認識させられるのは、正直堪えるものがあった。
どんな時でも、自分だけの力を信じてきたことは彼女なりのプライドだったためだ。
しかし、彼女は妥協し、プライドよりも自らの脱落を防ぐ手段を選んだ。
彼女がローゼンメイデンとして生を受けた世界とは違い、ここでは一人で生きていくことはあまりにも難しいのだから。
わかっているだけでも一人、彼女にとって障害となる存在が居る。

(ゼロ……あいつは許せないわ。でも、私だけではどうやっても……勝てない)

殺し合いが始まり、水銀燈が大半の時間を共に過ごした仮面の男はゼロと言った。
ゼロの圧倒的な力はまさに魔人と言えるものであり、サカキ土御門元春を殺した。
恐らくは偽名である彼のことについて、彼女が知っていることはあまりにも少ない。
わかっていることは彼女にはゼロを利用することは出来ず、手にあまる存在であったこと。
そしてゼロの手により、彼女がこの世界でも最も忌み嫌う『ジャンク』にされてしまったことだ。
ゼロのことを考えると、片腕が『あった』箇所が微かに震えるような感覚が走った。
不快な感覚を振り払うかのように頭を左右に振り、彼女はただ前を向いている。
視界に入る影はひとつもない。彼女は依然として孤独なままだ。

「まさか、来ないなんてわけじゃあ……」

再び小さな声を漏らす水銀燈の表情は曇っていた。
わざわざ声に出した理由は、その呟きを誰かに聞いて欲しかったのかもしれない。
表情には明らかな不安が染み出している。
何度も考えて、何度も切り捨てた最悪な考えが現実味を帯びてくる。
待ち人が未だ姿を見せない理由は、何かの事情で遅れているわけではない。
単純な答えは、ただ――来る気がないだけではないのか。
待ち人は仲間達の説得に失敗し、水銀燈を見捨てたということを示していた。

思い返せば水銀燈には思い当る節は幾らでもあった。
待ち人とのファーストコンタクトに大きな問題はない。
同行者のゼロが、自分を見失いそうになった待ち人に言葉と行動で働きかけただけだ。
重要なのは、水銀燈がゼロの元を離れ、古城へ向かった時のことだ。

伊波まひるを殺した私は、受け入れられない。そういうことでしょうね)

ARMSの力に飲まれ、暴走した少女、伊波まひるを水銀燈は殺した。
水銀燈に殺意はなく、伊波の思惑により引き金を引かざるを得なかったわけだが、その事情は理解されないだろう。
待ち人を取り巻く仲間達は、きっと水銀燈の言い分を理解しようとはしない。
水銀燈が伊波まひるという一人の少女を殺したことは事実だから。
そもそも、伊波が暴走する原因になったのは、水銀燈が彼女の腕を切り落としたためだ。
更に加えるとすれば水銀燈は、待ち人の仲間である、ロロノア・ゾロ新庄・運切らと交戦した。
そんな状況に立たされた自分の言葉が、どこまで信頼に足るのかが水銀燈にも自信はない。
少なくとも逆の立場であれば彼女はこう言い捨て、耳を傾けようとしないだろう。
『おばかさぁん』――言い慣れ親しんだ嘲笑の言葉で、間違いなく。
そう思えば不意に笑いが込み上げてきた。惨めな笑みだった。

(きっとそう……しかたない、のよ)

感情の色は既に不安ではなく、諦めに移り変わっていた。
誇り高き、ローゼンメイデンの第一ドールを知る者が居れば驚いたことだろう。
常に誰よりも自分という存在を信じた水銀燈とはあまりにもかけ離れている。
しかし、これが今の彼女の姿だった。
片腕は無残に千切れ、誇りとも言える漆黒の羽も乱れている。
今の水銀燈が自力で生き残ることが難しいのは、誰よりも彼女自身が痛感している。
だが、結局待ち人は現れず、彼女は一人のままだ。
崩れるように座り込む水銀燈は、最早前を向くことは出来なかった。

期待していたわけではなかった。
どうせ無理だとは思っていた。
受け入れてくれるとは思わなかった。
あの状況で、自分の言葉をそのまま信じる。
その行為がどれだけ無謀かは彼女自身がよくわかっていた。
彼女さえ信じられないのだから。
もし、信じる者が居たらそいつは、ばかだ。
本当の大ばかだ。

だけど彼女には一人だけ心当たりがあった。
彼女の言葉を信用した人間が、大ばかが一人だけ――


「水銀燈!」


水銀燈は思わず顔を上げて、声の聞こえた方へ目をやる。
自分の名前が慣れ慣れしく呼ばれたことも気にならない。
薄紫色の双眸が動き、探す――彼を。
待ち人を。一人の青年を。彼女の言葉を信用とした唯一の青年を。
彼女にとって、希望と成り得るかもしれない存在を。


「やぁ――」

息を乱しながら、彼は水銀燈の前まで走ってきた。
漆黒のコートを風になびかせ、彼は額を片腕で拭う。
真夜中でも彼が汗をかいていたことが、水銀燈にはよくわかった。
恐らくは全力で走ってきたのだろう。ただ、自分のために。
彼のそのひたむきさが水銀燈には、どこか自らの手に余るような心地がした。
そして彼が言葉を開く。


「お待たせ」


『人間台風』――ヴァッシュ・ザ・スタンピードはようやく彼女と再会した。


◇     ◇     ◇


「――というわけだ。だから僕はサヤマ達と別行動を取り、君についていくよ」

一際大きく生えた木を背にしてヴァッシュがそう話す。
彼は仲間である佐山・御言らと話しあったことを水銀燈に伝えた。
佐山を筆頭とし、ロロノア・ゾロ、新庄・運切、小鳥遊宗太は古城の仕掛けの調査に向かう。
『力が欲しければ戦いの証を一つ提示せよ』、と記された三つの○の窪みの謎を含めての調査だ。
そして仕掛けの謎を調査し終えた後には地下に潜り、探索を行う。
佐山は地下を走る地下鉄はカモフラージュであり、地下空間には隠された部屋があると考えているらしい。
地下空間の広さは把握出来ていなく、探索にかかる時間はめどがたっていない。
そのため時間は指定せずに、ヴァッシュと佐山で持ち分けた黒色火薬の狼煙で連絡を取り合うことを決めた。

使用するのは早くても日の出後。
佐山達が地下の探索を終了した場合に合図し、ヴァッシュが2種類の合図を打ち返す。
直ぐに動ける場合には1本を打ち上げ、E-2駅もしくは隣のホテルへと向かう。
直ぐに動けない場合には2本を打ち上げ、次の放送までに同じくE-2駅もしくは隣のホテルへと向かうという内容だ。

「ふぅん…まあ、私は構わないわぁ。好きにすれば」

しかし、彼女の言葉はどこか心あらずといったものであった。
水銀燈にとって佐山達の事にはあまり関心がないためだろう。
重要なのは敵であるか味方であるか、それぐらいのことでしかない。
もしくは、彼女は自分の感情を迂闊には見せたくはなかったのかもしれない。
ヴァッシュが同行するという事実に対しての感情を。
改めて、確認するように水銀燈が再び言葉を紡いでいく。

「そうさせてもらうよ。それで中央に向かうなら、知り合いや仲間になってくれる人達も探そう。僕達は力を合わせる必要がある」

大木を隔て、ヴァッシュとは反対側の位置に腰かけた水銀燈が言葉を返す。
ヴァッシュが提案したのは未だ見ぬ友好的な参加者との接触だ。
前回の放送で残っていた人数は24人。
その内、ヴァッシュ達一向や伊波まひる、ハクオロを除けば16名が生存している可能性がある。
殺し合いを止めるだけでなく、この会場から脱出する必要もある。
脱出を行う際には、主催者であるギラーミンとの対決は免れない。
ギラーミンが有している力が不明であるため、仲間は多いに越したことがないと考えるのは自然なことだろう。

「わかったわぁ。ところで……結局、あいつらはゼロとやりあうってことなのね?」
「ああ、サヤマ達はそう決めた」
「どうかしらねぇ。わたしの情報だから、信用していないだけじゃないのぉ?」

不意に水銀燈が疑問を投げかける。
古城の仕掛けはゼロにとっても調査の対象であり、彼が向かう可能性は高い。
長い間共に行動していた水銀燈が知っている情報であり、ヴァッシュを介して佐山達に伝わった。
殺し合いに乗ったゼロの力は強大であり、出来るものなら避けるべきであろう。
だが、佐山達は古城へ向かうことを断念せず、ゼロと対峙する覚悟を決めた。

「そんなコトはないよ。サヤマは冷静だ…水銀燈が教えてくれたこともしっかりと伝えてある。アイツなら、ゼロのコトも考えているはずだ」

対してヴァッシュは水銀燈の言葉を否定する。
ヴァッシュが佐山・御言という男と共有した時間はそれほど多くない。
それでも彼が悪い人間ではないことはわかるし、何より新庄の仲間というだけで十分だった。
更にゾロという腕の立つ剣士も居ればそうそう遅れを取ることもないだろう。
だからこそ古城の、そしてゼロの件は佐山達に任せられる。
ヴァッシュにもやらなければいけないことが、どうしても確かめたいことがあるのだから。

「まあ、どっちにしろいいわぁ。それにしても意外ね……本当に戻ってくるなんて」
「そっちこそ。僕も、水銀燈がずっと待っていてくれたなんて思わなかったよ」
「……うるさいわねぇ。アンタに用があったわけじゃないわ。アンタの力に用があったのよ」

ヴァッシュと佐山のように、水銀燈とヴァッシュが共有した時間もまたあまり多くない。
短い時間であれども、その間に見せたヴァッシュの抜き撃ちや身のこなしは彼女の目を見張るものがあった。
ゼロに届くかはわからないが、ヴァッシュはきっと役にたつことだろう。

「はは…ヒドイ言われようだなぁ」  
「なによぉ。だったら、どうしてそんなにヘラヘラしてられるのよ」

水銀燈のなげやりな言葉にヴァッシュは苦笑いを浮かべる。
彼女にはヴァッシュの笑みが理解出来なかった。
不快に思うのであれば怒って見せればいい。
力だけにしか価値がないと言われて、プライドが傷つけられたのなら当然だ。


「そりゃあ、嬉しいことは嬉しいさ。僕の力を君が必要としているなら、きっと役に立てることがあるだろうしね」


だが、ヴァッシュには堪えている様子は見られない。
ヴァッシュが何十年以上も地をさすらい、磨いてきた技術は人を殺さないためのものだ。
人を殺さない――すなわち、誰かを守る力が人の役に立てれば嬉しいことはない。
たとえ水銀燈がヴァッシュを利用しているだけであっても、その感情に変わりはなかった。

「僕だけじゃない。リヴィオってヤツも居る。
アイツだってきっと水銀燈の力になってくれるさ」
「リヴィオねぇ……聞いたコトのないヤツだわ」
「アイツも凄く腕がたつヤツなんだ。割と無口なヤツだけど、あれでけっこうお茶目なところがあってさ……。とにかく、会ってみるとわかるさ」

ヴァッシュが口にしたのはリヴィオという一人の男の名前だ。
リヴィオはヴァッシュの仲間ともいえる存在である。
ただし、正確に言えば元々ヴァッシュが居た『時間』での話しだ。
この殺し合いに集められたリヴィオは、リヴィオであってリヴィオではない。
ダブルファングの異名を持つ、GUNG-HO-GUNSの一員であった頃のリヴィオだ。
ニコラス・D・ウルフウッドが救いだした、『泣きむし』リヴィオではない。

(そうだろう、リヴィオ。外道の、人殺しの技術でも、
誰かを守れるなら嬉しいって、おまえ言ってたもんな……)

だから、ヴァッシュには想像がつかない。
リヴィオが殺し合いに乗り、ウルフウッドを含め多くの参加者を殺害した現実に。
ヴァッシュがその現実に気づくためにはリヴィオと対峙するしかない。
それこそがヴァッシュが佐山達と別行動を取る間に行うと決めたことである。
ラズロとして佐山、小鳥遊、ゾロを襲ったリヴィオに今何が起きているかを確かめる。
だが、その瞬間こそ、ヴァッシュの願いが砕かれる時であるのはなんと皮肉なことだろう。

「せいぜい使えるヤツだと期待しておくわぁ。ローザミスティカも持っていれば好都合だしねぇ……」
「その、ローザミスティカを集めるとどうなるんだい?君達、姉妹の魂のかけらだとは前に言っていたけども」

水銀燈が呟いた言葉にヴァッシュが反応をする。
ローザミスティカとはローゼンメイデンの、生命の源ともいえるものだ。
七つのローザミスティカを一つに集めることで、究極の乙女であるアリスが誕生する。
それが彼女達の創造主であり、『お父様』の願い。
ローゼンメイデンはアリスへの到達を目的とし、薔薇仕掛けの戦いを強いられている。
当然、水銀燈もアリスを目指すために、ローザミスティカは絶対に必要なものだ。


「ふん、どうして教えないといけないのかしらぁ?
わたしにとってローザミスティカは、とても大切なもの……それだけよ」


語気を荒げながら水銀燈が言葉を続ける。
アリスになるということは、お父様の願いを叶えるということである。
それは水銀燈がこの世界で唯一愛する、お父様の愛を一身に受けることを意味する。
姿すらも見たことないお父様の願いは、水銀燈にとって神聖なものだ。
他人に知ってもらう必要はない。
今となって、一時間前ほどにヴァッシュに余計なことを喋りすぎたと後悔する。
お父様との約束事に、他人が顔を出すことはあってはならないのだから。

一人目の姉妹として造られながらも、水銀燈には未だ愛が足りていない。
いつまでも続くような夜を超え、求め続けた愛を手に入れるために彼女は生きている。
その譲れぬ愛に関してはどうしても感情的になってしまう。
たとえ自分が片腕を失い、アリスになる権利を喪失した今となってでもだ。

「大切なものか……オーケー、了解だ」
「あら?ずいぶんあっさりと引き下がるのねぇ」

対するヴァッシュの反応は明瞭で潔かった。
ローザミスティカを集めることが、ヴァッシュにとって不都合な事態になることもあるだろう。
たとえばローザミスティカの力で、水銀燈がヴァッシュの油断をつくようなことが起こるかもしれない。
だが、ヴァッシュは拘る様子はなく、深く追求しないままあっさりと引き下がる。
水銀燈にとって都合のよいことだが、ヴァッシュの態度は逆に気に入らなかった。


「あなた……もしかして、私のコトなめているんじゃないでしょうね?
力も弱い、人形でしかない私がどうせ何をしたって自分は殺せないだろうから……。
そんな私が何を言っても気にならない、そう思っているんじゃないでしょうね?」


理不尽とも言える言い分を水銀燈はヴァッシュにぶつける。
自らの無力さ、人形という存在は水銀燈が一方的にこの殺し合いで痛感した事だ。
ヴァッシュには非がない。しかし、水銀燈は元々ヴァッシュの態度が気に入らなかった。
力がある癖に積極的には使わず、誰も殺さないだの綺麗事ばかりを口にする。
そしてただ言葉にするだけでなく、実際に行動に出ることが気に入らない。
自分を殺そうとした相手も、仲間を殺した相手も、水銀燈ですらも守ろうとする。
ヴァッシュの行動がただ、単純な同情からくるものではないかと彼女は感じていた。

同情であるなら水銀燈は受け入れられない。
たとえ片腕を失って、ジャンクになろうとも彼女はローゼンメイデンだ。
他人の同情の殻にこもり生きていくことは、堪えられない。


「違うよ」

ヴァッシュが返答する。
言葉と、そしてヴァッシュの浮かべた表情を見て、水銀燈は目を見張った。
ヴァッシュが浮かべた表情は苦笑いではなく、真剣なものだった。
何年、何十年、何百年も遠い何かを見つめていたような、まなざしが物語る。


「――本当に大事なものは、心に結びついたコトは言葉にしにくい時だってある。
だから、僕は君の『大切なもの』を信じる。信じられるさ」


改めて水銀燈はヴァッシュ・ザ・スタンピードについて知っていることは少ないと感じた。
知っていることといえば全て表面的なものだった。
隙がありそうで、実際のところヴァッシュが見せる隙は表面的なものでしかない。
決して心の奥底を見せようとしないヴァッシュだからこそ、心に踏み込んではこない。
言葉による説明を求めず、水銀燈の想いを信じようとしてくれている。
ずっと他人を信じようとはしなかった彼女が、これほどまでに他者から信じられようとするのは初めてだった。


「さぁ、そろそろ行こう。妹さん……真紅にも会えるかもしれないしね」

水銀燈は知る由もないが真紅は既にゼロの手により脱落している。
ローゼンメイデン第五ドール、真紅は水銀燈の妹ではあるが姉妹の関係は良くない。
真紅とはアリスへの到達を競う相手であり、敵対しているためだ。
既に真紅が水銀燈を危険な存在であると、仲間達に知らせているかもしれない。
恐らくこの殺し合いには乗っていない真紅を敵に回すとなると、仲間集めに支障が出るだろう。
真紅の言い分を受け、彼女の仲間達が水銀燈を受け入れてくれないかもしれない。
そう、水銀燈一人ではきっと。
だけど――今は信じようとしてくれている存在が一人だけ居る。
一人だけでも居るのだ。


水銀燈がようやく口を開こうとする。
いつの間にか彼女の表情に諦めは消えていた。
心なしか彼女は、小さな笑みを浮かべていた。


「あなたってほんとうに……おばかさぁんねぇ」


旅が始まる。
一人の人間兵器(プラント)と一人の少女人形(ローゼンメイデン)の旅が。
二人の天使が、大切なものをその手に掴むために。



































「あ、ところでギンちゃんって呼んでいいかな?」
「殺すわよ」
「デスヨネー」



【B-2 学校近くの森/1日目 真夜中】

【ヴァッシュ・ザ・スタンピード@トライガン・マキシマム】
[状態]黒髪化、左肩に刺突による傷(再生中)、脇腹の痛み、全身に打撲
[装備]ヴァッシュ・ザ・スタンピードの銃 6/6 @トライガン・マキシマム
[道具]支給品一式、拡声器@現実、予備弾丸28発分、佐山のメモ(三回目の放送内容について)、黒色火薬入りの袋×2
[思考・状況]
基本:殺し合いを止める、今度こそ絶対に。
 0:水銀燈を手伝う。
 1:リヴィオを見つけ、殺し合いに参加している場合は止める。
 2:仲間を募る、機会に詳しい参加者を見つける。
 3:ウルフウッドとの合流。
 4:出来れば水銀燈を佐山達のところへ連れ戻したい。
【備考】
 ※原作13巻終了後から参加
 ※サカキ、ロベルタの名前はまだ知りません。
 ※詩音を『園崎魅音』として認識しています。詩音は死んだと思っています。
 ※口径などから、学校の死体を殺すのに使われたのはロベルタの持っていた銃ではないかと考えています。
 ※義手の隠し銃には弾が込められていません。弾丸を補給すれば使用可能です。
 ※伊波、新庄と情報交換をしました。佐山、ブレンヒルト、小鳥遊、高槻、メカポッポ、片目の男(カズマ)の情報を得ました。
 ※水銀燈の左腕が欠損していることに気づきました。
 ※佐山達との合流のため、狼煙のルールを決めました。
  1、使用するのは早くても日の出後。
  2、佐山達の狼煙を発見し次第、ヴァッシュ達が返答の狼煙を上げる。
  3、すぐ向かえる場合、1本の煙をたて早急にE-2駅へ、もしも駅が禁止エリアだった場合は隣のホテルへと向う。
  4、すぐに向かえない場合、2本の煙を立て、その時の次の放送までに集合場所へと向かう。


【水銀燈@ローゼンメイデン】
[状態]:全身に切り傷、左腕欠損(包帯を巻かれている)、右の翼使用不能、全身にダメージ(中)
[装備]:強力うちわ「風神」@ドラえもん
[道具]:基本支給品一式(1食分、水1/10消費)
[思考・状況]
基本方針:元の世界へと戻る、手段は選ばない。
 1:ヴァッシュと共に川沿いに山を下り、市街地で姉妹達のローザミスティカを探す。
 2:ゼロに対抗するための戦力を集める。
 3:ほとぼりが冷めるまで佐山達には会いたくない。
【備考】
 ※ナナリーの存在は知りません
 ※会場がループしていると確認。半ば確信しています
 ※古城内の大広間に『○』型のくぼみがあります。このくぼみに何が当てはまるかは不明です。
 ※魅音(詩音)、ロベルタの情報をサカキから、鼻の長い男の(ウソップ)の情報を土御門から聞きました。
  ※ヴァッシュが佐山達と決めた取りきめの内容を聞きました。



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最終更新:2012年12月05日 03:18