「という訳で俺がスクール水着をクンカクンカするのが趣味なのは誤解だということは理解したか?」
「ああ、お前が変態だということはな!」
「全然理解してねーじゃねーか、このガキ!」
「むむむ、こう見えても私は高校一年生だじぇ! こんな可憐な女子高校生になんて事言うんだ、この変態眼鏡ー!」
「ああ、お前が変態だということはな!」
「全然理解してねーじゃねーか、このガキ!」
「むむむ、こう見えても私は高校一年生だじぇ! こんな可憐な女子高校生になんて事言うんだ、この変態眼鏡ー!」
夜の森の中を二人の少年少女が姦しく進む。ここが殺し合いの島だという認識も薄いのかぎゃあぎゃあと騒がしい。
握り拳で怒りを顕にしている赤紫色の髪を逆立てた眼鏡の青年――浅月香介とショートカットの赤い髪に貧相な体型の少女――片岡優希。
二人の最初の出会いはそれはとても最悪なものであった。
優希は香介の第一印象を手に持っていたスクール水着+変な色の髪の毛+ハァハァと息を吐いている=変態と判断し、
香介は誤解だとブチギレてしばらくはしっちゃかめっちゃかになってしまったのだ。
握り拳で怒りを顕にしている赤紫色の髪を逆立てた眼鏡の青年――浅月香介とショートカットの赤い髪に貧相な体型の少女――片岡優希。
二人の最初の出会いはそれはとても最悪なものであった。
優希は香介の第一印象を手に持っていたスクール水着+変な色の髪の毛+ハァハァと息を吐いている=変態と判断し、
香介は誤解だとブチギレてしばらくはしっちゃかめっちゃかになってしまったのだ。
「だから俺は変態眼鏡じゃねぇっ! この貧乳女!」
「貧乳バカにすんな! スレンダーといえ、スレンダーと!」
「貧乳バカにすんな! スレンダーといえ、スレンダーと!」
現在ではこのようにまともな会話ができるようにはなっているが、最初は会話にすらなっていなかった。
言葉のドッヂボールを繰り広げていた二人は時間が経つにつれて落ち着き、軽い自己紹介を済ませて取り敢えず歩くかという理由から今の状況が生まれている。
言葉のドッヂボールを繰り広げていた二人は時間が経つにつれて落ち着き、軽い自己紹介を済ませて取り敢えず歩くかという理由から今の状況が生まれている。
「ったくよ、緊張感なさすぎだろ、お前よ」
「うっさいぞ、変態眼鏡。私だって何も考えてないわけじゃないじぇ」
「よく言うぜ、これからどうするだの各々の方針だのなんにも話してねえじゃんか」
「うっさいぞ、変態眼鏡。私だって何も考えてないわけじゃないじぇ」
「よく言うぜ、これからどうするだの各々の方針だのなんにも話してねえじゃんか」
長い間罵り合い、この深夜の森の中を歩いてる二人は依然と情報交換を行っていなかった。
なぜかと聴かれてもわからないとしか答えようがない。
優希的に言うとノリだとでもいうのだろうか。それに付き合う香介もよっぽどだが。
なぜかと聴かれてもわからないとしか答えようがない。
優希的に言うとノリだとでもいうのだろうか。それに付き合う香介もよっぽどだが。
(調子狂っちまったぜ……最初のシリアスなノリは何処に行っちまったんだ、おい!)
心中でぶつくさと文句を言うが表には出さない。出したらまた疲れるようなこと請け合いだからだ。
ハァと一つ重い溜息を吐いた後、香介はドカリと近くにあった大きな木の幹に座る。
ハァと一つ重い溜息を吐いた後、香介はドカリと近くにあった大きな木の幹に座る。
「……情報交換しようぜ、このまま当てもなく動いてちゃ時間の無駄だ」
「ん~、まあいいじぇ……ちょうど疲れて休みたかった所だしな!」
「ん~、まあいいじぇ……ちょうど疲れて休みたかった所だしな!」
そう言って優希も手近な樹の幹に腰を下ろした。そしてデイバッグから水の入ったペットボトルを取り出しゴクゴクと飲んでいく。
「プハーッ、生き返るじぇー」
優希が休んでいる間、香介はデイバックからメモ帳とペンを取り出し情報交換用のメモの準備をする。
明かりは敵に場所を教えるようなものである上にそれが原因で襲われたら身も蓋もないので点けず、月明かりのみを頼りにメモに記すつもりだ。
少しの間、静かな空間が形成される。水が飲まれる音のみが存在するほぼ無音の状態。周りからは銃声も金属音も聞こえない。
明かりは敵に場所を教えるようなものである上にそれが原因で襲われたら身も蓋もないので点けず、月明かりのみを頼りにメモに記すつもりだ。
少しの間、静かな空間が形成される。水が飲まれる音のみが存在するほぼ無音の状態。周りからは銃声も金属音も聞こえない。
「おい、そろそろいいか」
「ふぇ?」
「何をってほら情報だ、お前の知り合いとかの情報を書くんだよ」
「なんで?」
「なんでってもし俺等がはぐれた時に探し人と会ったら照会するのが楽になるからだろうが」
「そうか、変態眼鏡は意外と頭がイイんだな!」
「ふぇ?」
「何をってほら情報だ、お前の知り合いとかの情報を書くんだよ」
「なんで?」
「なんでってもし俺等がはぐれた時に探し人と会ったら照会するのが楽になるからだろうが」
「そうか、変態眼鏡は意外と頭がイイんだな!」
香介は変態眼鏡という言葉に否定する気力ももはやないのかげんなりと顔を伏せる。
テンションが狂わされっぱなしなこともあり疲労が尚更たまる。
普段の自分の周りにはこのようなタイプの人間がいないということも拍車をかけている。
テンションが狂わされっぱなしなこともあり疲労が尚更たまる。
普段の自分の周りにはこのようなタイプの人間がいないということも拍車をかけている。
「あー、話が進まねえ。おい、とりあえず此処に誰か知り合いとかいんのか?」
「いるじぇー、咲ちゃんにのどちゃんに部長、後は犬が一匹」
「いるじぇー、咲ちゃんにのどちゃんに部長、後は犬が一匹」
優希は無い胸を前面に張りながら大きくえっへんとポーズをとりながらニヤリと笑う。
それは偉ぶることなのかと香介は一抹の疑問を抱いたがそれを口に出してもまた言い争いになるだけだと頭の中で判断し、口を噤む。
彼女との会話で既に悟りの境地にまで達していたのだ。へたなツッコミをしたところで自分に返ってくるだけだ。
それでも一つだけ聞き返さずにはいられない言葉が出ていた。
それは偉ぶることなのかと香介は一抹の疑問を抱いたがそれを口に出してもまた言い争いになるだけだと頭の中で判断し、口を噤む。
彼女との会話で既に悟りの境地にまで達していたのだ。へたなツッコミをしたところで自分に返ってくるだけだ。
それでも一つだけ聞き返さずにはいられない言葉が出ていた。
「おい、犬ってなんだ、犬って」
「犬は犬だじぇ」
「いやいや訳わかんねえし」
「京太郎だじぇ、須賀京太郎。あいつは私の犬なんだじぇ!」
「犬は犬だじぇ」
「いやいや訳わかんねえし」
「京太郎だじぇ、須賀京太郎。あいつは私の犬なんだじぇ!」
見ず知らずの男であったが香介は京太郎に同情した。こんないろいろと規格外な奴の相手をずっとしている身を考えて。
そんな同情など知らず優希は好き勝手に喋ってばかりである。その大半は彼にとってはどうでもいいことだったが。
そんな同情など知らず優希は好き勝手に喋ってばかりである。その大半は彼にとってはどうでもいいことだったが。
(さて、こいつが好き勝手話してる内にちょっとした考察タイムとしますか)
思考を今までのおちゃらけから真剣へと切り替える。
本来はもっと早くしたかったのだが彼女と早期に出会ってしまったお陰で今まで全く考える余裕がなかったのだ。
本来はもっと早くしたかったのだが彼女と早期に出会ってしまったお陰で今まで全く考える余裕がなかったのだ。
(こいつが言うには知り合いがほぼ一塊で呼ばれている。無論、俺達もだ。
鳴海弟になぜかいつもそばにいる新聞部の部長、理緒に亮子、アイズ……大体の役者は勢揃いしてやがる)
鳴海弟になぜかいつもそばにいる新聞部の部長、理緒に亮子、アイズ……大体の役者は勢揃いしてやがる)
香介の主な知り合いはほとんどいる。此処に呼ばれていない知り合いといえばカノン・ヒルベルトぐらいしかいない。
(それに、なんであいつがいるんだ? 関口伊万里……こいつも呼ぶ必要があったのか)
彼にとってある意味イレギュラーな存在、関口伊万里。2~3年前に起こったミカナギファイルの騒動で一緒に行動した少女。
彼女とはその騒動の終わりから会ってはいないが印象深かったのもあるので未だに頭から離れていない。
彼女とはその騒動の終わりから会ってはいないが印象深かったのもあるので未だに頭から離れていない。
(ともかくだ、結果的に俺の知り合いは総勢六人、それなりな数だ。まずはこの数、呼ばれた奴等に法則はあるか?
俺の勘から見るとねえな。情報がねえもんわかる訳ねえよ、よってこれは放置)
俺の勘から見るとねえな。情報がねえもんわかる訳ねえよ、よってこれは放置)
情報が足りないと認識した考察はどんどん頭の奥底にしまいこむ。
もっとも、まだ殺し合いの開始から少ししか経っていないのでほとんどの考察は意味を成さない。
もっとも、まだ殺し合いの開始から少ししか経っていないのでほとんどの考察は意味を成さない。
(首輪の解除方法……俺にはできないこともないが、理緒の方が適任だ。アイツを捜して協力を求める方が速い。くたばってたらくたばってたらでその時考えればいい。
……想像できないけどな、俺達の中では一番したたかだし。
脱出方法? 知るか! とりあえずこのPDAの全体地図に載っている施設に何か手がかりがねえか探してみるしかない。
全体地図のランドマークとして載ってるくらいだ、探索するのに時間を割く価値はある。
この世界樹とか怪しいもんだぜ、神話に登場する樹の名前を取っているんだ……。
俺等がいる位置からは遠すぎて行こうとは思えねえけど。
次点で洞窟だ、こいつが何処に繋がっているか気になる、それともブラフか? まあ、どうでもいいとこに繋がっているかもしれねえ。
だけど重要な場所に繋がっているって可能性もなきにしもあらず。こっちは世界樹よりは近いから行こうと思えば行ける)
……想像できないけどな、俺達の中では一番したたかだし。
脱出方法? 知るか! とりあえずこのPDAの全体地図に載っている施設に何か手がかりがねえか探してみるしかない。
全体地図のランドマークとして載ってるくらいだ、探索するのに時間を割く価値はある。
この世界樹とか怪しいもんだぜ、神話に登場する樹の名前を取っているんだ……。
俺等がいる位置からは遠すぎて行こうとは思えねえけど。
次点で洞窟だ、こいつが何処に繋がっているか気になる、それともブラフか? まあ、どうでもいいとこに繋がっているかもしれねえ。
だけど重要な場所に繋がっているって可能性もなきにしもあらず。こっちは世界樹よりは近いから行こうと思えば行ける)
全体の地図を見て何処が怪しいかピックアップしていく。施設全部を一人で回っていくのはさすがに不可能。
自分が巡る場合はある程度厳選して行こうと考えを固める。
自分が巡る場合はある程度厳選して行こうと考えを固める。
(武器もなしにこの島をうろつきたくねえ。街ん中で何かナイフでもいいから自衛の武器が欲しい)
生憎のところ香介に支給されたのは大量の500円玉と携帯電話、スクール水着の役に立ちそうにないラインナップだ。
500円玉は投擲術として使えるが、自分の命を護るのに頼りに出来るほどの腕並はない。
使用するとしてもサブで使う程度だ。
500円玉は投擲術として使えるが、自分の命を護るのに頼りに出来るほどの腕並はない。
使用するとしてもサブで使う程度だ。
(いや、俺の支給品には携帯電話があった。確かそれには大体の施設の電話番号が登録されていたはずだ。手当たり次第に掛ければ……ってこんな殺し合いの状況で誰が電話にでるんだよ!
普通は気味悪がって出ねえよ! ああくそっ、考えれば考えるほど八方塞がりだ!)
普通は気味悪がって出ねえよ! ああくそっ、考えれば考えるほど八方塞がりだ!)
香介は手詰まりな現状にイラつき頭をガシガシとかきむしる。
よくできた“ゲーム”、広すぎる“舞台”。これらを覆すのには自分一人じゃ辛すぎるという現実に打ちのめされかけているのだ。
よくできた“ゲーム”、広すぎる“舞台”。これらを覆すのには自分一人じゃ辛すぎるという現実に打ちのめされかけているのだ。
(まだまだ謎はある。俺の怪我はなぜ治っている? 此処に呼ばれる前は依然と重傷で絶対安静だったはず。
それがどうしてこんなふうに動きまわることが出来ている? 怪しい薬でも使われたのか?
ブレードチルドレンだからといってあっさりと片付けられる問題じゃねえぞ!?)
それがどうしてこんなふうに動きまわることが出来ている? 怪しい薬でも使われたのか?
ブレードチルドレンだからといってあっさりと片付けられる問題じゃねえぞ!?)
胸に抱いた疑問が頭を支配する。
(さあ、どうする……まだ正面場にすら経ってはいないぜ。これ「どおおおおおおおおおおおおおおおん!」ばっっっ!)
突然の大声とフライングクロスチョップに香介は身を捩る、そして数秒間状況が理解できずに地面をのた打ち回る。
あががががとくぐもった声が響いた。
あががががとくぐもった声が響いた。
「何難しい顔してんだ、変態眼鏡!」
「てめえこそ人が考え事してる時に何してくれてやがんだっ」
「てめえこそ人が考え事してる時に何してくれてやがんだっ」
再びぎゃあぎゃあと騒ぎ始める二人。傍からみると子どもの喧嘩だ。
香介はバシバシと自分の頭を叩く優希の手を強く引っ張ってチョップを止めさせる。
だが予想外の体重の軽さだったのか引っ張られた際の力に引き寄せられて香介の腹に体当たり。
そしてぐぼぉっとくぐもった息を吐きながら地面に倒れ込む。その際に物の弾みでぐるっと回って地面に優希を押し倒す形となる。
香介はバシバシと自分の頭を叩く優希の手を強く引っ張ってチョップを止めさせる。
だが予想外の体重の軽さだったのか引っ張られた際の力に引き寄せられて香介の腹に体当たり。
そしてぐぼぉっとくぐもった息を吐きながら地面に倒れ込む。その際に物の弾みでぐるっと回って地面に優希を押し倒す形となる。
「きゃっ」
「あ、悪い」
「あ、悪い」
そう、これは不可抗力みたいなもの。本心からこんな体制になったわけではない。
そう声を大にして主張したいぐらいに。だけどそんな心中のことなど現実は配慮してくれるわけがなく。
そう声を大にして主張したいぐらいに。だけどそんな心中のことなど現実は配慮してくれるわけがなく。
「…………」
木の影からこの光景を見ている少女が一人存在していた。
勝気そうな顔立ち、アホみたいに開いた口。
赤色のセーラー服を身につけた少女――関口伊万里は目の前の光景に固まった。
勝気そうな顔立ち、アホみたいに開いた口。
赤色のセーラー服を身につけた少女――関口伊万里は目の前の光景に固まった。
「「「あ……」」」
Q――赤の他人が見たらこの光景はどう映るでしょう?
A――レイプしようとしていますね。
「変態だあああああああああああああああああああああ!」
「ふ、不幸だ……」
「ふ、不幸だ……」
一人の絶叫と掠れた声の二重奏が森に轟いた。
◆ ◆ ◆
「という訳で俺がこんな貧乳を押し倒す変態じゃないって理解したか」
「おう、理解したぞ変態少年探偵」
「……もう疲れたよ」
「さすがの私もかわいそうに思えてきたじぇ……」
「おう、理解したぞ変態少年探偵」
「……もう疲れたよ」
「さすがの私もかわいそうに思えてきたじぇ……」
あれからまた優希と最初に出会った時と同じような問答を数分繰り返した後、三人は疲れでぐでっと樹の幹に腰をかけていた。
そして再びの情報交換。最も、香介はブレードチルドレンなどの知られては面倒なことは言ってない。
幸いにもブレードチルドレンについて知っている伊万里もそれに突っ込まなかった。
そして再びの情報交換。最も、香介はブレードチルドレンなどの知られては面倒なことは言ってない。
幸いにもブレードチルドレンについて知っている伊万里もそれに突っ込まなかった。
「というか何だよ、その髪の色は。それに背も伸びてるし」
「そんなの三年も経ってるから当たり前だろ、お前の方こそ何にもかわんねえのな」
「はぁ? ついこの前の雨苗の時に会ったばっかりだろ、頭おかしくなったのか?」
「お、おいちょっとまて。おまえ今年が何年か」
「ボケたのかよ、少年探偵。〇〇○○年に決まってるだろ」
「そんなの三年も経ってるから当たり前だろ、お前の方こそ何にもかわんねえのな」
「はぁ? ついこの前の雨苗の時に会ったばっかりだろ、頭おかしくなったのか?」
「お、おいちょっとまて。おまえ今年が何年か」
「ボケたのかよ、少年探偵。〇〇○○年に決まってるだろ」
香介はその答えを聞いて愕然とする。目は大きく見開き、表情は凍りついたままで止まった。
暫く言葉を発せないくらいにダメージが大きい。自分の中でとどまっていた最後の常識ががらがらと崩れ落ちる。
伊万里から聞いたその答えはそれ程に重かった。
暫く言葉を発せないくらいにダメージが大きい。自分の中でとどまっていた最後の常識ががらがらと崩れ落ちる。
伊万里から聞いたその答えはそれ程に重かった。
「……おい、優希」
「な、何だよ、眼鏡」
「今年は何年だ?」
「〇〇○○年だじぇ、大丈夫か、眼鏡ー」
「あ、ああ大丈夫だ。ちょっとボケてたな、俺。恥ずかしい恥ずかしい、ははは」
「な、何だよ、眼鏡」
「今年は何年だ?」
「〇〇○○年だじぇ、大丈夫か、眼鏡ー」
「あ、ああ大丈夫だ。ちょっとボケてたな、俺。恥ずかしい恥ずかしい、ははは」
表面上ではなんとか平静を保っていたが、内面はこれ以上ないって程に混乱していた。
時代の差異。それが香介に重くのしかかる。
時代の差異。それが香介に重くのしかかる。
(……何なんだよ、これはっっっ! どうしてこいつらは〇〇○○年と認識している? 薬物で記憶操作? そんなめんどいこと普通はしねえよ!
それともタイムマシンでも使って呼び寄せたのかよ……!? クソッタレ、怪我の治りといい俺の頭のキャパシティを超えてやがる)
それともタイムマシンでも使って呼び寄せたのかよ……!? クソッタレ、怪我の治りといい俺の頭のキャパシティを超えてやがる)
香介の精神状態はもう限界だった。魔法でも使わない限りこれを証明することは不可能。
何かを考えたら頭痛がしてくるくらいに。
頭を伏せて必死に把握に努めようと試みる。
何かを考えたら頭痛がしてくるくらいに。
頭を伏せて必死に把握に努めようと試みる。
(ブレードチルドレンも十分ファンタジー的なモノだけど、こいつはそんなチャチな領域じゃねえ……!
正真正銘のファンタジー……ロジックじゃなくてマジックってか! それとも、トリックか?
ともかく既存の論理は破綻、常識を捨てなければ駄目だってことか!)
正真正銘のファンタジー……ロジックじゃなくてマジックってか! それとも、トリックか?
ともかく既存の論理は破綻、常識を捨てなければ駄目だってことか!)
常識を信じ続ければミステリー、今置かれている現実に屈すればファンタジー。雁字搦めに思考を絡め取られて何が正しいかさえもわからない。
何が現実? 何が虚構? 境界線は曖昧で混乱するばかり。思考の海に香介が沈み、世界を閉ざそうとした時。
何が現実? 何が虚構? 境界線は曖昧で混乱するばかり。思考の海に香介が沈み、世界を閉ざそうとした時。
「す、すいません……!」
息絶え絶えの少女の声が香介を現実に引き戻した。頭を上げて周りを見る。
そこには金髪の少女が倒れ込みながらも必死の声を上げて三人を見ていた。
そこには金髪の少女が倒れ込みながらも必死の声を上げて三人を見ていた。
「お、おい!」
「しっかりするじぇ!」
「しっかりするじぇ!」
伊万里と優希が少女に駆け寄って抱き寄せる。少女は身体を起こせないほどに衰弱していた。
それほどに懸命に走ってきたのだろう。顔は青を通り越して真っ白に染まっており、唇は本来の可愛らしいピンク色が失われている。
綺麗に整えられていたであろう金の髪は汗と土で汚れ、なりふり構わず走ってきた代償としてボサボサになっている。
それほどに懸命に走ってきたのだろう。顔は青を通り越して真っ白に染まっており、唇は本来の可愛らしいピンク色が失われている。
綺麗に整えられていたであろう金の髪は汗と土で汚れ、なりふり構わず走ってきた代償としてボサボサになっている。
「お、願いします……」
少女の奥底から掠れながらも言葉が生まれる。何かを伝えようと精一杯。
だが喉の渇きがそれを妨げる。
だが喉の渇きがそれを妨げる。
「……っ……ぁ、ぇ、」
疾走、ひたすらに。
少女の小さな体躯のここまでの道のりは決して甘いものではなかったはずだ。
それでも。それを乗り越えてでも少女は伝えたい事があった。
三人はそれを静かに聞き届ける。
少女の小さな体躯のここまでの道のりは決して甘いものではなかったはずだ。
それでも。それを乗り越えてでも少女は伝えたい事があった。
三人はそれを静かに聞き届ける。
「ユーノを助けてっ!」
少女、フェイト・テスタロッサ・ハラオウンの言葉は確かに伝わった。
【H-6/森/一日目/黎明】
【浅月香介@スパイラル~推理の絆~】
【状態】健康、精神的疲労(大)
【装備】月臣学園の学生服
【所持品】支給品一式 携帯電話 大量の五百円玉@魔法先生ネギま!、スクール水着@魔法先生ネギま!
【思考】
基本:知り合いとの合流
1:少女に対処。
2:とりあえず殺し合いには乗らない
3:時間軸の違いと怪我の治りについて困惑。
※参戦時期は12巻終了後
【状態】健康、精神的疲労(大)
【装備】月臣学園の学生服
【所持品】支給品一式 携帯電話 大量の五百円玉@魔法先生ネギま!、スクール水着@魔法先生ネギま!
【思考】
基本:知り合いとの合流
1:少女に対処。
2:とりあえず殺し合いには乗らない
3:時間軸の違いと怪我の治りについて困惑。
※参戦時期は12巻終了後
【片岡優希@咲-Saki-】
【状態】健康
【装備】
【所持品】支給品一式(水を三分の一消費) 不明支給品1~3
【思考】
基本:????
1:少女に対処。
【状態】健康
【装備】
【所持品】支給品一式(水を三分の一消費) 不明支給品1~3
【思考】
基本:????
1:少女に対処。
【関口伊万里@スパイラルアライヴ】
【状態】健康
【装備】
【所持品】支給品一式、不明支給品1~3
【思考】
基本:????
1:少女に対処。
※参戦時期は最終話終了後
【状態】健康
【装備】
【所持品】支給品一式、不明支給品1~3
【思考】
基本:????
1:少女に対処。
※参戦時期は最終話終了後
【フェイト・テスタロッサ・ハラオウン@魔法少女リリカルなのは】
【状態】:疲労(極大)
【装備】:なし
【道具】:支給品一式、不明支給品1~3
【思考・状況】
基本:
1???
※二期終了後からの参戦です。
【状態】:疲労(極大)
【装備】:なし
【道具】:支給品一式、不明支給品1~3
【思考・状況】
基本:
1???
※二期終了後からの参戦です。
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