猫耳少女と召使の物語@wiki保管庫(戎)

放浪女王と銀輪の従者幕間01

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集

放浪女王と銀輪の従者 幕間劇1

 
 
「♪こおーやにー、おーなじめをーしたー」
 食料と水に余裕があるので、今日の晩飯は少し手をかける事にした。塩漬け肉は調味料代わりに
スープの出汁に。具は乾燥した丸芋と野草(サーラ様が取って来た)。捏ねた小麦粉をいれて水団にする。
「♪やさーしいー、おぉいかぜをーぁあつめてー」
 中蓋の上には薄切りにしてバターとシナモンを軽くかけたリンゴ。砂糖は手に入らなかったが、甘みのある
デザートがあると心の余裕が出てくる。
 この世界にもコーヒーがあったのは良かった。酸味がきついのは個人的にアレだが、まあ深く煎れば余り
気にならないし。
「♪ゆこおーここからー、たびだーつみーらいへー」
 サビが終わる頃にダッチオーブンの中も良い感じになってくる。中蓋をはずしてテーブル(石の上に板を渡
しただけだが)の上に置き、水団を取り分ける。
 ふと気付くと、テーブルの向こうに座るサーラ様がやけにまじめな顔をしてこっちを見ていた。・・・・・・無言な
のは怖いんですが。
 目を合わせたまま微妙な沈黙。・・・・・・おれ何か変なことしたか?思い返している内に、サーラ様が口を開いた。
「今日初めて気がついたんだが」
「はあ」
「おまえ、歌下手だな」
「うすらやかましいですね」
 
 その日はとっくに気がついていたはずの「反射的発言には刃物」を再確認するハメになったわけで・・・・・・。
 
 
 
 
 

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
ウィキ募集バナー