1103環境(遊戯王)

登録日:2025/07/16 Wed 19:01:55
更新日:2025/08/28 Thu 06:13:10
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"1103環境"とは、遊戯王OCGの変則レギュレーションである。
公式に厳密な定義がされているわけではなく、主に有志のプレイヤーによる遊び方である。


【概要】

2011年3月の禁止・制限カード*1の規定で行うデュエル。
使用できるカードは2011年8月31日までに登場したものである。これは、この次の禁止・制限カードが適用される2011年9月1日の前日までという意味合いを持っている。
時期にすると第7期の中盤辺り、遊戯王5D'sが終わり遊戯王ZEXALが始まって間もない頃である。
ゲームだと遊☆戯☆王タッグフォース6の環境に近い。このゲームは2011年7月発売の「PHOTON SHOCKWAVE」までの収録の為、相違点はその後に出たザ・ヴァリュアブル・ブック14等のカードが少し無い点のみである。

2025年現在、その当時10代だった少年少女達は20代半ば~30代になっており、更に『Vol.1』が発売された1999年当時からプレイしているプレイヤーであれば40代を超える人も少なくないだろう。
そのため年長者向けの環境であると言え、「遊戯王ゲートボール」なんて呼ばれていたりもする。これ以前のレギュレーションは蹴鞠だとか。

このレギュレーションが流行り始めたのは2021年頃。
複雑化した現代遊戯王から少し離れたいデュエリスト(特に展開ルートを覚えるだけで一苦労になりつつある高齢者)がプレイし、じわじわとブームになっている。
以降、環境当時から15年近く経過した2025年現在でも多くの有識者・研究者がおり、当時マイナーだったカードやデッキが流行るなど環境の更新が続いている

これらはあくまでも登場したカードの種類(カードプール)の制限であり、再録やレアリティ・イラスト違いなどで2011年9月以降に発売されたカードでも、名前が同じであれば使用可能である。
ただし、厳密には2011年8月以前に入手可能なカードが対象なので、それ以降に発売された《忘却の都 レミューリア》(ルール上《海》として扱うカード)や通常モンスター版の《カオス・ソルジャー》などは当時のカードと同名であっても使用不可である。

なおカードプール以外の部分についてのルール・裁定・エラッタ*2は、環境当時のものを採用する場合と現在に合わせる場合の両方がある。
使用ルールは有志では「マスタールール2」の場合が多いが、公式主催のイベントでは現行の「マスタールール(2020年4月1日改訂版)」が使用される。
エラッタされたカードについては「当時の記載に従う」ものと「現在の記載に従う」ものの両方が混じっている。公式イベントは基本的に後者。
これにより一部カードの使い勝手が大きく変わるので、大会やイベントに参加する前に確認しておきたい
基本的に禁止・制限リスト(現リミットレギュレーション)も当時の物に従うが、《血の代償》など当時無制限カードだったパワーカードについて、独自の規制がかけられることもある。
他にも1枚ないし1種類(3枚)だけ現行カードを使用可能という変則ルールもある。


【公式?非公式?】

前節で「有志のルールなのに公式イベント…?」と混乱した読者も多いことだろう。
結論から言うと、1103環境のレギュレーションについては「非公式。ただし似たものを公式で一時使用したことがある。」というのが正確な表現。
先に有志がやっていたところに、後から公式が似たような特別ルールの大会を実施し、それらのルールが統一されることなく併存したため、語ろうとすると混同されややこしいことになってしまうのである。

前述のようにこの環境での遊びは、元々デュエリスト間で自然発生して広まったものである。
当時の環境をルールや裁定まで再現した状態で遊ぶのが目的であり、そのためのレギュレーションは自ずと決まるものである。
今でも1103環境のレギュレーションというとこの自然発生したものを指すことが多く、話題もどちらかというと有志が行っている、公式は関わっていない私的なイベントのものが主体である。

それが流行している最中、2024年度の公式主催のショップイベントにおいて、メインの店舗大会とは異なるレギュレーションで戦う「リミテッドデュエル」というイベントが開催されていた。
この10月から12月のレギュレーションが「2011年3月1日の禁止制限を適用」「2011年8月までに登場したカードを使用」という、ちょうどこの1103環境に近しいものだったのである。
ちなみに、公式ではこのレギュレーションに対して特に名称は付けられていない。強いて言うならば「リミテッドデュエルの2024年10月~12月のレギュレーション」という事務的な名前である。
これを指して「1103環境は公式でも採用された」と表現されることがある。

ただしこの公式イベントで採用する対戦ルールは2020年4月のマスタールールであり、テキストや裁定はエラッタ後のものを採用している。
公式イベントとして裁定を揃える必要があるためのものと思われ、有志ルールによる1103環境レギュレーションとは異なる点が多い。

またこれはあくまでもこの大会限定の特別ルールとしての採用であり、恒久的なレギュレーションやプレイ環境は公式では制定されていない。
たまたま同様の公式イベントが開催されている時期でない限り、1103環境でプレイしたいならば、個人的に付き合ってくれる友人を探すか、有志による非公式なイベント・大会を頼るしかないのである。

有志の手によるイベント・大会における一般的な1103環境レギュレーションは、この公式のリミテッドデュエルよりも以前から使用されており、厳密な制定に公式が関与しているわけではない点は留意願いたい。
前述のようにエラッタなどの扱いについての一種のハウスルールも多い。
そのため公式に質問をしても、1103環境レギュレーションに即した2011年当時の裁定を貰うことはできないため注意が必要


【現行ルールとの違い】

基本的に当時のルールである「マスタールール2」が適用される。
現行ルールとの違いとしては大雑把に纏めると以下の通り。
  • 先行ドローあり。
  • ペンデュラムゾーンとペンデュラムモンスター、EXゾーンとリンクモンスターが存在しない。
  • フィールド魔法は互いに1枚しか存在できず、新しいフィールド魔法を発動した場合古い方は破壊される。
    • 「ルールによる破壊」という扱いで、自身で上書きした場合も同様の扱いとなる。破壊をトリガーとする効果を発動することも可能であり、裏側表示で自分のフィールドゾーン(当時:フィールドカードゾーン)を新しいフィールド魔法カードで上書きした場合は任意効果のタイミングを逃さないため、任意効果である《歯車街》などでは重要なテクニックとして用いられた。《テラ・フォーミング》も無制限である。
  • デッキ、エクストラデッキに裏側で戻ったカードの効果は発動する。
    • 例えば、フィールドを離れた時に発動する効果を持つ《E・HERO アブソルートZero》の効果を発動することができた。またペンデュラムモンスターの規定がないため「エクストラデッキに表側で戻る」という状況は存在しない。
  • ダメージステップの流れが異なる。
なお「召喚成功時の起動効果の優先権による行使」は旧マスタールールの頃のものであり、マスタールール2からは現行ルール同様の形に変更されできなくなっているため注意。
他にも細かい部分が違うので、当時のルールブックを参照したり、ゲームをプレイするなどでチェックしよう。
とはいえこれもテキストのエラッタと同じく、大会などによってどこまで当時のように扱いどこからが現行ルールになっているのか違うので、都度確認しよう。
非公式であるものの、遊戯王Wikiにも詳細なマスタールール2の解説が掲載されており、「マスタールール3」以降のルールとの比較もしやすい。
ちなみに当時の禁止・制限カードは公式サイトでも確認できる。


【1103環境の魅力】

元々遊戯王自体が25年以上続く長寿TCGであり、プレイヤーの世代によって楽しかった時期が違う為、こういった過去のレギュレーション大会は頻繁に行われており、公式大会や遊戯王マスターデュエルでもそういったイベントは積極的に実施されている。
その中でもこの1103環境はかなりの人気を誇っている。

というのもこの時代は1枚ずつコツコツとアドバンテージを稼げる最後の時代であり、《サンダー・ボルト》、《ハーピィの羽根帚》と言った大量破壊カードが軒並み規制されている*3
なのでいわゆる「エンドサイク」全盛期。《砂塵の大竜巻》や《魔導戦士 ブレイカー》もまだまだ強い。
その為原作やアニメのようにモンスターを出してビートダウン、もしくは罠カードで処理するという、互いに腰を据えての戦いが可能なのである。
高いステータスのモンスター1体を召喚し、後は罠を伏せてエンドという事もあり得た。
モンスターが切り札を出すための素材ではなく、一体一体が重要な戦力なのも特徴であり、下級モンスターを守るために罠を切るなんてことも要求される。
下級モンスターによる戦闘もまだ頻発する時代であり、モンスターのステータスが重視されるのはこの環境ならでは。
展開やコンボに対する有効な手札誘発が《エフェクト・ヴェーラー》くらいしか無い上に、最悪ヴェーラーで止めなくても何とかなる効果のモンスターばかりであり、いわゆる空中戦は起こりにくいと言える。
また、当時は多種多様の環境デッキが入り乱れていた時期でもあり、一戦ごとに違うデッキと戦えると言っても過言ではなかった。

もう一つ魅力的なのが、2025年7月現在ではこの時の主力カードが軒並み安くなったという事もある。
当時は高額カードの代名詞であった《氷結界の龍 トリシューラ》《インフェルニティ・デーモン》《強欲で謙虚な壺》を、手に入りにくい為に海外版を使わざるを得なかった*4レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》や《ドラグニティ-ファランクス》《E・HERO プリズマー》も今では安価で揃えられる。
つまりこのレギュレーション用のデッキをいくつも組んで、友達やOCGを引退した元プレイヤーと遊ぶなんてことも可能である。
おかけでカードショップのストレージコーナーが宝の山に見えるデュエリストもいるとか。
とはいえ全てのカードが手に入りやすいわけではなく、DUEL TERMINAL関係は登場以降再録されていないカードも多いため、その辺りは入手難易度が高い。
更にゲートボールを遊ぶデュエリストが増えてきた影響で、ゲートボール向けのカードが高騰するという現象も起こっている。たまに当時とは別のコンボに使用されて高騰しているカードもしばしばあるが。
特に絶版しているカードや再録経験の少ないカードでは顕著であり、《インヴェルズ・ローチ》や《イビリチュア・メロウガイスト》《ヴァイロン・ディシグマ》など、当時と大差ない価格で取引されているカードも存在する。
とはいっても、1枚数千円のカードが複数枚も必要になるというデッキは少ないので、レアリティにこだわらないのならばトータルの出費は意外と少なく済む。大人になったプレイヤーであれば難なく出せる金額だろう。

また、『遊戯王OCG(TCG)』が「世界で最も販売枚数の多いトレーディングカードゲーム」としてギネス記録に載るほどプレイヤー数が多かった時期であり、当時は『遊戯王OCG』を一切取り扱わないカードショップは非常に少なく、都市部の大会では多くの人が集まっていた。
そのため、単純に思い入れが深いプレイヤーが多いということも人気の要因として挙げられるだろうか。
当時のカードが残っているプレイヤーが気軽に参入しやすいことも魅力といえる。

ただし、遊戯王の歴史においてこの前後からいわゆる「ソリティア」と揶揄されるほどの長い展開が生まれだす頃であり、連続シンクロ召喚で1ターンが長くなり、いざ相手にターンを渡したら相手がそれを返す事が出来ず一方的なゲーム展開になってしまう事も多々ある*5
また生まれたてのエクシーズ召喚に関しても後の時代に大暴れし禁止送りになった《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》などが現役で、いわゆる先行制圧の黎明期とも言える。
制限カードでありながらそれを止める役割を求められた《王宮の弾圧》もまた制圧カードでありながら最後の輝きを発揮している。
互いにカードの応酬を楽しむか、それともあの頃のようなガチでいくかは、デュエリスト次第と言えるだろう。


【1103の主なカード】


どちらも当時制限カード
この時代においては「低攻撃力のモンスターから攻撃する」というのが常識であり、その理由はコイツらにある。
というのもダイレクトアタックを受けた際に相手フィールドががら空きの場合コイツらが手札から登場し、ゴーズは更に受けた戦闘ダメージと同じ攻撃力、守備力となる「冥府の使者カイエントークン」まで出してくる。無論本人のステータスも高い。
書籍付録という比較的入手しやすい経路だった事もあり、数々のデュエリストの敗北を防いできたいぶし銀のモンスターたちと言えよう。


当時制限カード
墓地に闇属性モンスターが3体いる時「のみ」特殊召喚出来るモンスター。
高いステータスに名称ターン1制限の無い破壊効果を持つ暴君であり「ボチヤミサンタイ(墓地闇3体)」という呪文を生み出したモンスター。
2011年当時は闇属性が主体のBFが猛威を振るっていた頃であり、コイツはその最後の一押しとして大活躍していた。


【メタビート】のエースとして知られる下級モンスターで、1900打点に加え特殊召喚を無効にする効果はシンクロ・エクシーズどちらにも対応している。
互いのサーチを封じる効果はこの時代まだオマケに過ぎなかった。
書籍付属で手に入れやすいことも魅力であり、実は2025年の現在でも生産(重版)されているのだが、ゲートボール需要の高まりで再び売り切れが続いている。


準制限カード。戦闘破壊されない下級モンスターの大古参。ハンデスもできます。
対象をとる効果に滅法弱い弱点を負わされているが、お手軽で場持ちが良く(というかトリシュや裁きの龍相手なら他の壁も大差ない)ビートダウン1ショットキル妨害に根強い人気だった。
エラッタ前の《死のデッキ破壊ウイルス》の対象というのも大きかった…が、当時ウイルスの方が禁止カードだった。
闇属性やアンデット族サポートカードを積むデッキなら彼を一考してみて損はない、そんな時代の最後に属する。


  • 《ヒーローアライブ》
自分フィールドにモンスターが存在しないときにライフ半分を払ってE・HEROをリクルートする通常魔法。
漫画GX関連カードのOCG化に伴い徐々に強化されてきたHEROを環境レベルに押し上げた功労者。
リクルート先は《E・HERO エアーマン》(当時制限カード)か《E・HERO プリズマー》が鉄板。
というかエアーマンは何年前線貼ってんだ……。


ご存知、墓地の光と闇を1体ずつ除外して特殊召喚するカオスモンスター。
攻撃権を放棄して相手モンスターを除外する効果を持つ。シンクロ素材としての選択肢も狭くない☆6なので、攻撃権の件もさほど支障ない。
同名カード縛りも一切無く、特殊召喚して除外する→シンクロ素材にする→墓地に落ちたのをコストの1つに別の《カオス・ソーサラー》を出す→除外する、シンクロする…なんて動きもよくある。
丁度制限解除されたばかりのタイミングで、当時はコイツをピン刺しするだけで「カオス」デッキ扱いされたほど。
「他にもカオス居ただろ」と思ったデュエリストも居るだろうが、実は1103環境では《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》は禁止カードなのである。
要するに安易な特殊召喚条件と除去効果を持つだけで1103環境では非常に強力であった。


ある意味、現代遊戯王における「空中戦」の開祖ともいえる手札誘発モンスター。
相手のメインフェイズ中にしか投げられないものの、モンスター効果による展開を止めることができる「抑止力」として猛威を振るった。
尤も強力なテーマが台頭するたびに「ヴェーラー(手札誘発)握ってない方が悪い」というスラングを生み出してしまった功罪両極端なカードでもある。


当時制限カード
同じく手札から飛び出す奇襲系カードにして、自分モンスターを強化し相手モンスターを返り討ちにさせる系モンスターの先駆け的存在。
自分の光属性モンスターの攻撃力を相手モンスターの攻撃力分だけ強化する能力を持ち、光属性主体のデッキはこのカードが採用できる事自体がメリットと言え、また光属性のモンスターを相手にする時はこれによる返り討ちの可能性に戦々恐々とすることも多かった。
上の「ボチヤミサンタイ」と同様、こいつが飛び出す前兆に等しい「ダメステ良いっすか?」がトラウマになったデュエリストも居ることだろう。


一年前まで制限カードだったが本レギュでは無制限に復帰済み。
この時代に於けるレベル7シンクロモンスター筆頭格であり、非常に強力なリセット能力を持つ。
その役割は最早シンクロモンスターというよりチューナー1体のみを含めて合計レベル7になるように場のモンスターをリリースして場を全破壊するカードに近い。
植物族デッキまたは植物チューナーを使用した場合はアタッカーとしても活躍が見込めるが当時はほぼ隠された効果扱いであった。


当時制限カード
2011年当時、デュエリストの誰もが憧れた終焉を呼ぶ氷龍。
その出しにくさと出した後の強力な効果は誰をも魅了し、絶望させ、希望を生み出した。
そんなカードも環境と共に姿を消し、幾多もの再録によりとても手に入りやすくなったのだが、2025年現在でも通ずる強さは1103環境では計り知れないパワーである。
あの時手が出ず使う事が出来なかった「切り札」を存分に振るってみるのも悪くない。


2011年3月当時無制限に復帰したばかり。
たった2枚で様々なカードの使い回しの利く恐るべき無限ルーパー発生者であり満足民を満足たらしめる存在で、コイツと満足力があれば《氷結界の龍 トリシューラ》が何度でも何度でもな・ん・ど・で・も現れたりする。


エクシーズ素材を取り除くことで実質的にライフ消費のない《神の宣告》を放てるエクシーズモンスター。
2025年現在でも強いこのカード、2011年はまさしくオーパーツとも言えるモンスターであり、《レスキューラビット》から恐竜族通常モンスターを呼び出してコイツを出すことにリソースを注ぐデッキ【兎ラギア】*6ですら環境クラスであった。
勿論余裕があれば更に素材を追加して《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》なんかも狙える。


当時3積みできた貴重な手札交換カード(便宜上ドローソースとされることもある)。
特殊召喚が行えなくなるデメリットは大きいが、それでも当時のゲームスピードでは手札の質を高められるメリットの方が遙かに上回っていた。
登場当時はあらゆるデッキで3積みしたいカードにも関わらず、1枚3千円ほどで取引されていたのだが、現在では100円前後で入手できるようになった。一枚数千円を下らない時代に40枚集めて裏スリにするブルジョアもいた
現代でも特殊召喚が少ないor絡まないデッキで多く使われる。


  • 《王宮の弾圧》
当時制限カード
お互いにライフを800払えば特殊召喚を(含むカードの効果を)止められるという永続罠。
制限カードではあったがこの時代の【メタビート】は未だこのカードありきで成り立っていた。
しかし次の制限改訂で禁止カードとなり、【メタビート】には冬の時代が訪れ大量展開の時代が幕を開けていくこととなる。


  • 《ダスト・シュート》《マインドクラッシュ》
どちらも当時制限カード
新ハンデス三種の神器の残党。
しかし大会になると何故か開幕に二枚とも手札にあるということが多々あったという。
「ギャンブラーの間には古くからこんな諺があります…友達は信用すべし…だがカードだけはカットせよ…とね」
だがカットしてもどこかに仕込んでいたのかなお出てくるため、海外では「日本人はマジシャンだ」と言わしめた。
何故こんなことが流行ったのかというと、世界大会では英語版の《死霊騎士デスカリバー・ナイト》など日本では3枚積みで当然のカードが賞品になっていて当時1枚で十万円は下らない価値が出ていたのである。
そうなれば少々のイカサマをしてでも獲りに行くのは当然であり必然。
TCGの世界でカードマジックを基本技術にしてしまった、忌まわしき存在と言えよう。
翌年《ダスト・シュート》が禁止になったことで安易なピーピングカードがなくなったためか、《マインドクラッシュ》は現在無制限にまでなっている。
どうやらウイルスとの組み合わせでは駄目だったようだ。


【エクストラデッキ事情】

マスタールールに引き続きマスタールール2でもエクストラデッキの上限は15枚。
エクシーズモンスターの登場もあり、よりデッキに合わせた取捨選択が求められるようになった。

融合モンスター

どのデッキにも採用できる汎用融合モンスターと言えるのは汎用性の高い《サイバー・ドラゴン》と共に機械族の対策となる《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》程度

後はシンクロ召喚主体のデッキが使用する《簡易融合》から特殊召喚する素材要員ぐらい。
素材の縛りによっては特定の属性や種族が求められたりするので、《簡易融合》に対応するカードは一通り持っておきたい所。
レベル4モンスターを目的にする場合は、《マブラス》《カオス・ウィザード》といった《奈落の落とし穴》や《連鎖除外》で除去されない攻撃力を持つモンスターを投入するというテクニックもある。

現在と違って《超融合》を除去として使うのに向いた融合モンスターは少なく【HEROビート】以外では除去として使いにくい。
エクストラデッキの枠に余裕があるデッキでは《超融合》と一緒にHERO融合モンスターを採用し【HEROビート】のメタとして使うこともある。
仮想敵次第だが、《波動竜騎士 ドラゴエクィテス》*7や、《覇魔導士アーカナイト・マジシャン》*8、《アルティメットサイキッカー》*9辺りも《超融合》での除去要員として採用を検討できるか。本来《ミラクルシンクロフュージョン》用のカードというのは禁句。

汎用的に使えるモンスターは少ないものの【HERO】【剣闘獣】などのデッキでは重要なカードタイプになる。
9期以降のように融合召喚にかかるリソース消費を踏み倒したり、それ以上のアドバンテージを稼いだりすることはまだし難い為、遊戯王全体の歴史で見れば冬の時代であった事は否めないものの、決して弱いカード群では無い。


シンクロモンスター

禁止カードとなっているのは《ダーク・ダイブ・ボンバー》《ゴヨウ・ガーディアン》、制限カードは《氷結界の龍 ブリューナク》《氷結界の龍 トリシューラ》。
1103環境で禁止カードとなった《ゴヨウ・ガーディアン》の影響は大きく、《ゴヨウ・ガーディアン》の存在に苦しめられていたカード達が最も活躍できていた時期と言える。


  • レベル4以下
当時は、そもそもの数が非常に少ない上に素材縛り有りの方が多い。
素材縛りなしのレベル2はシンクロチューナーかつドロー効果を持つ《フォーミュラ・シンクロン》一強であり、それ以外の選択肢は汎用性の低い《TG レシプロ・ドラゴン・フライ》しか存在していない。
一応《TG レシプロ・ドラゴン・フライ》は非チューナーであるため、そこを目的に「TG」シンクロモンスターを活用しないデッキでも採用の余地はあるかもしれない。
レベル3に至っては素材縛りが非常に厳しい《ワンショット・キャノン》しか存在しないのでほぼ存在していないに等しい。
素材縛りなしのレベル4は《アームズ・エイド》のみ。戦闘を介する必要はあるが、大ダメージを期待できる。
素材縛りありでは戦闘に強い《漆黒のズムウォルト》、専用デッキを組めば高い制圧力を発揮できる《魔轟神獣ユニコール》が光る。


  • レベル5
素材縛りなしでは闇《A・O・J カタストル》《TG ハイパー・ライブラリアン》の2枚が強い
カタストルを上から殴れる《TG ハイパー・ライブラリアン》の登場により《マジカル・アンドロイド》が汎用シンクロの座から退いた時期でもある。
非チューナーに「TG」縛りはあるものの、「TG」は出張セットとして活躍していたため《TG ワンダー・マジシャン》もやや汎用寄りと言えるかもしれない。
素材縛りありでは《ナチュル・ビースト》《真六武衆-シエン》などの強力な制圧モンスターから、《宇宙砦ゴルガー》《ジャンク・ウォリアー》などの専用デッキを組むと面白い動きをするカードもある。


  • レベル6
素材縛りなしでは制限カードの《氷結界の龍 ブリューナク》が頭1つ抜けている
打点要員として《大地の騎士ガイアナイト》、貫通持ちの対壁モンスターとして使える《フレムベル・ウルキサス》、《デブリ・ドラゴン》から唯一出せるレベル6シンクロの《C・ドラゴン》が《ゴヨウ・ガーディアン》がいなくなった席を争っていた。
とはいえ安定した運用が期待できる《大地の騎士ガイアナイト》が使用されることが多く、苦渋を舐めさせられ続けていた《大地の騎士ガイアナイト》が最も活躍していた時期。*10
素材縛りありではカウンター以外の罠カードを無効化できる《ナチュル・パルキオン》が強力。
他にも《BF-アームズ・ウィング》《ドラグニティナイト-ヴァジュランダ》《ドリル・ウォリアー》《氷結界の虎王ドゥローレン》など特定のデッキにとって重要となるカードも多い。


  • レベル7
素材縛りなしは《ブラック・ローズ・ドラゴン》一強であり、汎用性という面では他にロクな候補がない。
発売時期が微妙に遅い影響で打点要員として使える《スクラップ・デスデーモン》が使用不可なのが惜しい。
一応、フィールド魔法を使用した展開を行う【暗黒界】などのデッキでは《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》が使われていた。
ただ、現代だと信じ難いかもしれないが当時のフィールド魔法1枚がもたらす影響は決して大きすぎるとは言えず、フィールド魔法サーチの《テラ・フォーミング》も無制限であり、またレベル4展開効果も当時のレベル4モンスターのパワーがバトルフェイズスキップのデメリットも釣り合いにくいものであった事から、そこまで汎用性に優れたカードとは言えなかった。
他には装備魔法サーチの《パワー・ツール・ドラゴン》も存在するが、当時このカードを活かせる環境デッキは皆無であるが、《ライフ・ストリーム・ドラゴン》のシンクロ召喚を狙う場合は必須となる。
素材縛りありではモンスター効果封じを行える《ナチュル・ランドオルス》、ライフカットのスピードを大幅に早められる脳筋の《エンシェント・ホーリー・ワイバーン》、手札消費は荒くなるものの汎用的な除去効果を持つ《氷結界の龍 グングニール》、同じく汎用的な除去効果を持つ《アーカナイト・マジシャン》が存在する。
レベル6同様《BF-アーマード・ウィング》《カラクリ将軍 無零》など特定のデッキで重要となるカードも存在している。


  • レベル8
素材縛りなしでは汎用的な除去効果を持つ《スクラップ・ドラゴン》が扱いやすいが、自分のカードを守れる《スターダスト・ドラゴン》、打点兼壁突破要員の《レッド・デーモンズ・ドラゴン》、実質戦闘破壊されない《ギガンテック・ファイター》、対象に取る魔法・罠カードに強く出られる《メンタルスフィア・デーモン》、バーン対策の《ブラックフェザー・ドラゴン》など素材縛りなしだけでも中々の激戦区。
素材縛りありでは墓地送りの除去効果を持つ《ダークエンド・ドラゴン》、【カラクリ】のエンジンとなる《カラクリ大将軍 無零怒》、ジャンク系統のデッキで除去要員として活躍する《ジャンク・デストロイヤー》、貴重なシンクロチューナーの《ライフ・ストリーム・ドラゴン》などが存在する。
特に攻撃力2800未満のカードはこれまで《ゴヨウ・ガーディアン》に取られるとこちらに牙を向き使いにくかったため、1103環境では大いに活躍できる。


  • レベル9
ここから数が少なくなり、シンクロ召喚の難易度も上がってくる。
素材縛りなしでは、破格の性能を誇る《氷結界の龍 トリシューラ》の存在が非常に強い
レベル9シンクロをしやすいデッキでは盤面処理能力が高い《ミスト・ウォーム》も採用候補になるか。
素材縛りありでは条件が厳しいもののコントロール奪取を行える《レアル・ジェネクス・クロキシアン》、地属性デッキでは打点要員として使え【X-セイバー】では大量ハンデスを狙える《XX-セイバー ガトムズ》が存在する。


  • レベル10以上
素材縛りなしは打点要員兼光メタもできる《A・O・J ディサイシブ・アームズ》しかおらず、そもそもシンクロ召喚自体の難易度が高い。
トライデント・ドラギオン》《シューティング・クェーサー・ドラゴン》など専用デッキを組まないとまともに出すことすらできないカードばかりとなっている。
とはいえ、強力な制圧効果を持つ《シューティング・クェーサー・ドラゴン》は、シンクロ召喚召喚主体のデッキで切り札として愛用されていた。
ロマンある効果では持つ《トライデント・ドラギオン》も相性の良い【ドラグニティ】などに採用実績がある。


エクシーズモンスター

エクシーズ召喚実装から約半年程度のカードプールなのでカード自体が少ない。
また、シンクロ召喚初期に比べるとカードパワーはやや控えめ。
シンクロ召喚が導入初期から凄まじいカードパワーを見せ、環境を大きくインフレさせた過去がある為、公式的にもその反省があったものと思われる。


  • ランク1
《巨星のミラ》《ベビー・トラゴン》《No.83 ギャラクシー・クイーン》《No.56 ゴールドラット》の4体のみだが、全部素材がレベル1を3体要求するのでものすごく出しにくい
《金華猫》や《ジェスター・コンフィ》などを駆使すればエクシーズ召喚は十分に狙えるのだが、いずれも専用デッキを組む価値があるか怪しい性能ばかりと言う有様。
大会環境レベルのデッキでは、ほぼ使われていない。

  • ランク2
主な採用先は【TG】【代行天使】【インフェルニティ】など。
素材縛り無しかつ2体で出せるモンスターは、攻撃力こそ低いが2回攻撃ができる《ダイガスタ・フェニクス》と、パンプ要員兼破壊耐性持ちの壁である《ガチガチガンテツ》、置物として相手の弱体化を狙える《シャインエルフ》の3体が存在する
3体とも全て役割が異なり活躍できる場面があり、いずれも戦闘に関係する効果を持つため相性も良い。
特に《ダイガスタ・フェニクス》と《ガチガチガンテツ》が並べば大ダメージを叩き出せる。


  • ランク3
主な採用先は【TG】【代行天使】【カラクリ】など。
素材縛り無しかつ2体で出せるモンスターは、目立ったクセがなく使いやすい打点要員として《No.17 リバイス・ドラゴン》、逆に非常に強烈なデメリットを持つが攻撃力3000と高く、送り付けで逆に相手にデメリットを押し付ける運用も可能な《No.30 破滅のアシッド・ゴーレム》、帰還効果を持つ《虚空海竜リヴァイエール》、全体強化効果を持つ《No.20 蟻岩土ブリリアント》の汎用性が高い。
他にはバーン効果を持つ《グレンザウルス》と《潜航母艦エアロ・シャーク》、打点要員としては上記モンスターに一歩劣るが一応ラヴァルサポートを受けれる《ラヴァルバル・イグニス》が存在している。
ネタにされがちな《潜航母艦エアロ・シャーク》だが、ロマン寄りではあるものの、実は当時のカードプールでもワンショットキルコンボがある。
素材縛りありでは《ブラック・レイ・ランサー》(水属性縛り)が存在しており、素材縛り無しかつ3体で出せるモンスターには、レベル4以下限定の《心変わり》を内蔵する《No.34 電算機獣テラ・バイト》が存在している。


  • ランク4
主な採用先は【ガジェット】【兎ラギア】【HEROビート】など。
素材縛り無しかつ2体で出せるモンスターは、当時ランク4最高打点を持つ準バニラ《ジェムナイト・パール》、ランク4では2番目の打点を持ち時間稼ぎを行える《No.39 希望皇ホープ》、シンクロメタを行える《インヴェルズ・ローチ》、戦闘破壊で墓地へ送られた時の効果を防げる《イビリチュア・メロウガイスト》、連続攻撃を行える《カチコチドラゴン》、メインフェイズで自発的に素材を取ることができ【インフェルニティ】でコンボとして使える《発条機甲ゼンマイスター》と歴史が浅いながらも粒ぞろい
更に素材3体では強力な制圧効果を持つ《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》、貴重なモンスター除去効果を持つ《ヴァイロン・ディシグマ》、手札交換効果を持つ《No.10 白輝士イルミネーター》が存在する。
素材縛りありでは《エヴォルカイザー・ラギア》が1103環境のカードパワーが抑えめのランク4の中でも圧倒的なパワーを持つ。
余談ではあるが再録経験が少ないカードが多いため、ランク4主軸のデッキを組むとデッキの値段が高くなりやすい。


  • ランク5以上
ランク5は《始祖の守護者ティラス》のみ
効果破壊耐性と戦闘を通したカード破壊効果を持つため出せれば強いのだが、カードプールの都合上エクシーズ素材を揃えにくいことが難点。
当時のカードプールでは《サイバー・ドラゴン》《簡易融合》、同期の《霊魂の護送船》などを活用したい。
ランク6は存在せず、ランク7は永続のコントロール奪取効果を持つ《No.11 ビッグ・アイ》のみ
効果自体はかなり強力なものの、当時のカードプールではレベル7を2体並べる難易度が非常に高く、【マシンナーズ】などではワンチャン狙える程度。
ランク8は《サンダーエンド・ドラゴン》のみ
自身以外のモンスターを全て除去と派手な効果を持つが素材縛りがレベル8通常モンスター2体と出すこと自体が非常に困難。
【青眼の白龍】なら当然採用価値は高いものの、元々《滅びの爆裂疾風弾》を有する上、デッキパワー自体が環境的にも強力とは言い難いデッキであった為、やはり環境への影響はささやかであった。
また、当時ランク9以上のエクシーズモンスターは存在していない


【1103の主なデッキ】

本環境の魅力はなんといっても非常に多彩に分布したデッキの数々だろう。
下記にそんな環境を彩った主要デッキを残す。

2010年代以前産

  • 【光デュアル】【HEROビート】【アライブHERO】
E・HERO アナザー・ネオス》を軸に、脇を上記の《ライオウ》などの優秀な下級モンスターや《E・HERO アナザー・ネオス》とサポートを共有できる下級戦士族やデュアルモンスターなどで固めた【グッドスタッフ】系除去メタビート。
《E・HERO エアーマン》や《E-エマージェンシーコール》の採用によって安定性も抜群であり、《王宮の弾圧》も当然投入している上《デュアルスパーク》を筆頭に大量の除去札を投入できる。
【HERO】らしく融合召喚も得意としており、隙あらば《ミラクル・フュージョン》《超融合》で融合召喚を狙っていく。
《ミラクル・フュージョン》は《デュアルスパーク》で墓地に送った《E・HERO アナザー・ネオス》などを使えば無駄がなく、各種属性融合HEROを投入しておけば《超融合》で相手の思惑を狂わせることもできる。
光属性が中心なので当然ながら《オネスト》も採用可能であり、下級モンスター中心ながら戦闘にも隙はない。必須カードが《E・HERO アナザー・ネオス》と《デュアルスパーク》くらいなのでカスタマイズ性も非常に高い。
この時代のサイドデッキによく《スノーマンイーター》が採用されていたのは、このデッキ対策と言っても過言ではないだろう。

なお《ヒーローアライブ》の展開力を頼りに属性融合とエクシーズの両面で攻める、所謂【アライブHERO】が本格的に台頭し始めるのは《機甲忍者ブレード・ハート》や《H-C エクスカリバー》などが現れた2012年頃からなので1103環境は言わばその「前夜」といったところ。
2011年当時こそ【アライブHERO】はまだマイナーなデッキであったが、2025年現在の1103環境では【アライブHERO】の研究が進んだことで一定の結果を残している。
普通の【HEROビート】と比較すると、《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》による制圧を狙いやすいのが強み。


安くて強い、といえばこのデッキ。
当時《剣闘獣ベストロウリィ》は制限カード。
切り札の《剣闘獣ガイザレス》のレアリティがノーマル、挙げ句出しやすい上に出てくるだけで相手フィールドのカードを2枚破壊するという破格の効果を持っている。
さらに《剣闘獣の戦車》による手軽な効果対策が打てたのもこのデッキならではの強み。
《ブラック・ローズ・ドラゴン》の全体除去で巻き返しを図ろうとしたら無効化されて、と言うのは当時よくあったシチュエーション。
前述の通りビートダウンを行う環境だったこともあり、その戦闘の極致である剣闘獣の強さは計り知れないと言える。
上記の《ヒーローアライブ》の恩恵も受けており、この頃の剣闘獣は【アライブ剣闘獣】とも呼ばれる。
もっとも当時は《E・HERO プリズマー》(の日本語版)が高額カードであったため、《E・HERO プリズマー》を採用するとなると値段が嵩みやすかったのだが……。


こちらも安くて強いデッキとして人気が高かった。
当時《光の援軍》《ライトロードサモナー・ルミナス》は制限、《裁きの龍》は準制限カード。
テーマ外のカードでは《オネスト》《ネクロ・ガードナー》が制限カードと全体的に手痛い規制を受けている。
当時の感覚としては墓地肥やしというよりかは単純に下級モンスターの質が非常に良く、スタッツで押し切る【グッドスタッフ】的な運用が主流。
それでいて切り札の《裁きの龍》の豪快な効果で相手フィールドを焼け野原にする効果も持ち、如何にしてコイツの効果を通すかが問われた。
《裁きの龍》が墓地へ落ちた際の回収手段としては《死者転生》か《貪欲な壺》辺りが候補になる。
ライロ使いの「おもむろに墓地を確認」は語り草であり、彼らのメタとして【デッキ破壊】が真剣に取り上げられるほどである。
1103環境では多数のカードが墓地に落ちる関係上、闇属性モンスターも採用し、上記の《ダーク・アームド・ドラゴン》や《カオス・ソーサラー》、更には《ネクロ・ガードナー》を入れた【カオスライトロード】というデッキも流行している。
タッグフォースでは早乙女レイが使用していた。がお陰で彼女がダークネスに負けた際には「ライロでどうやって負けるんだ」等と冗談半分で言われた事もある。
大庭ナオミも使用するが、このデッキ使っといてピンチになるとインチキだわ!と言い出す為にネタになっていた。


ドラゴン族と鳥獣族の混成カテゴリ【ドラグニティ】を中心としたデッキ。
連続シンクロ召喚によるレベル6~8のシンクロモンスターで圧倒していくスタイルが持ち味。
ストラクチャーデッキ「ドラグニティ・ドライブ」こそ出たもののDUEL TERMINAL産の重要パーツである《ドラグニティ-ファランクス》とVジャンプ応募者パックが初出の《ドラグニティナイト-ヴァジュランダ》の再録が行われなかったためこれらの値段が非常に高く当時はまず組むことが困難であった
とはいえ無制限の《竜の渓谷》など強力な要素はあり、組めれば決して無視できない存在ではあった。
韓国版のストラクチャーデッキには、《ドラグニティ-ファランクス》と《ドラグニティナイト-ヴァジュランダ》も付属していたため*11、そちらのカードにお世話になった人も少なくないだろう。


  • BF(ブラックフェザー)】【墓地BF】
シンクロ草創期を語る上では決して欠かせないクロウ・ホーガン愛用のテーマ。
1103環境の少し前の時期にあまりに暴れ過ぎたことで《BF-疾風のゲイル》《BF-月影のカルート》《黒い旋風》《王宮の弾圧》が制限、《ゴッドバードアタック》が準制限カードと大きく弱体化させられていたため《黒い旋風》で後続を確保し続ける【旋風BF】にはかなり厳しい時代だった。
しかし《BF-大旆のヴァーユ》 を主力とし、丁度準制限に緩和された《カードガンナー》などで墓地を肥やし「墓地シンクロ」で高攻撃力のモンスターを展開する【墓地BF】はまだまだ戦えた。
フィールドにBFがいるだけで発動可能と言う軽い条件で相手のセットカードを全て除去できる《デルタ・クロウ-アンチ・リバース》を使えるのは、伏せカードが強い1103環境ならではの強み。
なお【墓地BF】はプレイングの難しさや当時高価なカードが多かったため、運用・構築共に使用難度が高かった。


ストラクチャーデッキ「マシンナーズ・コマンド」で魔改造大幅な強化を受けたカテゴリデッキ。
自己蘇生効果を持つため何度でも展開可能な上に、被戦闘破壊時とモンスターから対象に取られた時にディスアドバンテージを相手に背負わせる最上級モンスター《マシンナーズ・フォートレス》とこれをサーチしてこれる上に攻撃力1800という優秀なスタッツを持つ《マシンナーズ・ギアフレーム》を中心に、質の高いビートダウンを繰り返すデッキ。
複雑な展開はなく、カスタマイズ性も高く、アドバンテージの概念を直感的に理解しやすい上に、パーツも集めやすい本デッキは当時の「遊戯王の教科書」として広く知られており、初心者から上級者まで幅広く愛用された名デッキでもある。
エクストラデッキがなくても十分強いのも魅力であり、それでいてエクストラデッキとの融和性自体は高いので集めれば集めるだけ強くなれる点もビギナーに握らせやすいポイント。

後述の【ガジェット】とも相性が良く、同じ機械族・地属性なのでサポートを共有可能でリソース供給能力が極めて高い為《マシンナーズ・フォートレス》の展開も補助しやすい。
その他、
  • 《ゲットライド!》を用いてユニオンのマシンナーズを展開しながらランク2、4のエクシーズ召喚に繋いでいく「ゲットライド軸」
  • 下級が【ナチュル】シンクロモンスターの、《マシンナーズ・フォートレス》がレベル8シンクロモンスターの素材としてそれぞれ高い適性を持つことに目をつけ,【カラクリ】や「植物族」を採り入れて大量のシンクロモンスターを一挙に展開する【カラクリマシン植物】
なども活躍した。


  • ガジェット】【代償ガジェット】【除去ガジェット】【マシンガジェット】【TGガジェット】
《グリーン・ガジェット》《レッド・ガジェット》《イエロー・ガジェット》を中心に据えたデッキ。
3種類のガジェットが相互にサーチしあう事によって、戦線が途切れることなくモンスターを補充できる安定感が強みであり、堅実にアドバンテージを稼げることから長期戦に強い。
第4期(2005年頃)に登場したデッキであるが、《地砕き》や《血の代償》などの相性の良いカードの緩和、相性の良いエクシーズモンスターの登場もあって、再び環境に姿を見せるようになっていた。
特に当時無制限に緩和された《血の代償》*12との相性は抜群であり、血の代償が通れば大量のランク4エクシーズモンスターを並べることで、ワンショットキルすら容易な爆発力の高さも魅力の一つ(通称【代償ガジェット】)。
デッキの拡張性も高いため、古今東西で様々な派生デッキが生み出されている。
1103環境では【マシンナーズ】や【TG】と組み合わせて使用されることが多く、「TG」モンスターとシンクロモンスターを採用した【TGガジェット】は
、《ナチュル・パルキオン》《氷結界の龍 トリシューラ》などの強力なシンクロモンスターをシンクロ召喚できることもあり、当時の選考会でも結果を残している。
安定感と爆発力を兼ね備えた地力の高さから、2025年現在の1103環境でも人気の高いデッキとなっている


当時を代表する地雷デッキ
発動から20ターン後に勝利する《終焉のカウントダウン》を切り札とするデッキ。
《威嚇する咆哮》や《速攻のかかし》などを使って、20ターン(往復10ターン)の間相手の攻撃を凌ぎ続けるというもの。
やることはシンプルであるが、攻撃を凌ぐカードは計画的な運用をしないといざという時にジリ貧になりかねない繊細さも併せ持つ。
あまり見ないが、無効にしたカードがデュエル中に発動できなくなる《封魔の呪印》は天敵中の天敵であり、このカードで《終焉のカウントダウン》を無効化されると勝利が絶望的になる。
デッキの性質上、デュエルの時間が長引きやすいため、大会では制限時間や運営に迷惑をかけないように注意。


  • 【爆風ロケット】【爆風ライザー】
1900打点とサーチ・サルベージを兼ねている革新的なモンスター《ヴォルカニック・ロケット》を基軸に、バウンスしつつデッキトップを固定できる《鳳翼の爆風》などの手札コストはかかるが強力な罠を備えた罠メタビート。
登場当初は《ジェネクス・ウンディーネ》&《ジェネクス・コントローラー》が中心だったが、この頃になると下級モンスターは《ライオウ》《炎帝近衛兵》らが中心を占めている。
上級モンスターは同じくバウンス&デッキトップ固定効果を持つ《風帝ライザー》にお呼びがかかる。


  • 【超古深海王シーラカンス】
魚族モンスターを大量展開できる《超古深海王シーラカンス》を使ったデッキ。
《超古深海王シーラカンス》で特殊召喚したモンスターは攻撃できないものの、各種素材に使ってしまえば無駄が無い。
当時は《フィッシュボーグ-ガンナー》も現役だったため、《シューティング・クェーサー・ドラゴン》のシンクロも狙う事ができた。


  • 【グッドスタッフ】【スタンダード】【メタビート】
かつては環境の中心だった1;1交換を主体にゲームをコントロールしていくデッキ。
こちらでは【光デュアル】や【HEROビート】のギミックを使用しないデッキを紹介する。
当時は《王宮の弾圧》が制限カードだったこともあり、構築とプレイング次第ではまだ環境デッキにも食らいつける力があった。
この時代になると【メタビート】との境界線はかなり曖昧になってきており、「汎用メタカードを入れたデッキ=メタビート」といった認識で使われることも多い。
  • 光属性と闇属性モンスターの比率を高めることで《カオス・ソーサラー》《ダーク・アームド・ドラゴン》といった切り札を採用可能な【カオス】
  • パーミッション効果を持つ岩石属コアキメイルモンスターを使った【岩石メタビート】
  • 攻撃力1400以下のモンスターを破壊する《王虎ワンフー》とモンスターの攻撃をレベル×100ダウンさせる《強者の苦痛》を組み合わせて、相手の展開を制限する【苦痛ワンフー】
などの派生形がある。


2010年代産

水族モンスターで形成されたカテゴリ【ガエル】を用いたデッキ。
登場自体は第4期だが、環境では活躍が目立ったのは《粋カエル》の登場によってデッキの柔軟性が広がった2010年以降。
2010年には【イレカエルワンキル】が世界大会でも優勝するなど輝かしい結果を残している。
1103環境ではガエルを大量にデッキから墓地へ落とせる《イレカエル》こそ禁止になっていたものの、《黄泉ガエル》の規制が緩和された他、まだ《フィッシュボーグ-ガンナー》も現役であったため、シンクロ召喚、アドバンス召喚の両面で強力であった。
当時はその展開力を活かして帝モンスターを展開。更には《A・ジェネクス・バードマン》で帝モンスターの効果を再利用したり、高レベルのシンクロ召喚に繋げる型が流行。
帝モンスターの盤面干渉力とそれを繰り返し利用出来る戦線継続力は非常に魅力的と言える。


  • 【神光の宣告者】
強力なパーミッション効果を持つ儀式モンスター《神光の宣告者》を主軸に据えたデッキ。
手札に天使族モンスターを要求するものの、スペルスピード2とはいえモンスター効果・魔法カード・罠カードの発動すべてに対応するという当時としては破格の制圧力を持っていた。
儀式素材は《高等儀式術》でデッキから直接墓地に落としてアドバンテージの損失を抑えるか、専用儀式魔法《宣告者の預言》を使えば手札コストを回収できる。


アニメ5D's鬼柳京介が使用したカテゴリ。
当時《インフェルニティガン》は制限カード。ついでに《氷結界の龍 ブリューナク》《氷結界の龍 トリシューラ》も制限カード。
手札が0枚のときに強力な効果を発揮できるというテーマだが、その「強力な効果」を何度も何度も発動させ様々な展開や連続シンクロ召喚を行うという、現在遊戯王にも引けを取らない複雑さと1個でも工程をミスると全てが終わるピーキーさ、そして決まった時の爽快感が半端ないテーマである。
登場当初こそよくある「アニメ登場人物のファンアイテム」に近い強力とは言えないカード群だったが、「THE SHINING DARKNESS」で《インフェルニティガン》を始めとする多数のカードが追加されたことで一気に実用的……を通り越して環境を席巻するレベルにまで大化けした。
このデッキの動きのそれはTCGではなく数学とかの分類であり、現代まで数々の奇跡を生み出してきたテーマ。
それらの事からインフェルニティ使いは敬意を込めて満足民等と呼ばれている。
当時は《インフェルニティ・デーモン》や《氷結界の龍 ブリューナク》《氷結界の龍 トリシューラ》《氷結界の虎王 ドゥローレン》など高額カードが多数必要になることから構築難易度も非常に高かった。


自分の場のカードを破壊してはそれをトリガーとする蘇生・サルベージを繰り返して大型シンクロモンスターを展開することを得意とする廃材モンスターデッキ。
見た目といい効果といい【ジャンク】より余程「ジャンク」らしいとの呼び声も少なくない
1103環境であれば強力なシンクロと、層の厚い★4エクシーズの両面で柔軟に戦うことができる。エースモンスター《スクラップ・ドラゴン》はそのステータスと優秀な効果により汎用カードとしても人気が高かった。
近年の大会では汎用妨害札を多めに投入してメタビートに寄せた構築が人気の模様。


強制攻撃効果と攻撃対象にされた時に表示形式を変更する2つの共通効果を持つ地属性・機械族のテーマデッキ。
独特の癖が強い効果を持つため運用難度は高めだが、高い展開力を活かしたシンクロ召喚によって盤面をコントロールすることに長け、優秀なドローソースも備えているため息切れもし辛い。
レベル7のシンクロを得意とするため、強力なコントロール奪取能力を持つ《No.11 ビッグ・アイ》のX召喚も難しくない。地属性デッキなのでナチュルのシンクロモンスターも無理なく併用できるのも魅力の一つ。

上記剣闘獣やライロに続くシンクロ時代に於ける「安くて強いデッキ」の代表格でもある。
カラクリのメインパーツはその大半がノーマル~字レアで、当時は高騰しがちだったスーパーレアのカードも1枚(しかもガチ構築ではほぼ不要)、「カラクリ」カードの重要度の高い高レアリティのカードといえばEXデッキの「将軍」と「大将軍」程度。
後は使い回しの効きやすい汎用カードとEXデッキのカードを用意すれば十分形になるカラクリは当時としてはかなり安価に組むことができた。


「STORM OF RAGNAROK」にて新登場の「真六武衆」によってほぼ別物に生まれ変わった【六武衆】の後継。当時《六武の門》は制限カード。
フィールドに六武衆がいると特殊召喚できる上に比較的容易な条件で攻撃力が2100にもなる《真六武衆-キザン》を筆頭に大量展開を行い、そこからシンクロや除去を繰り返す破格のテーマである。
ノーコストで毎ターン魔法・罠カードを無効にできる上に身代わりによる破壊耐性も持ち、レベル5シンクロとしては破格の攻撃力2500を持つ《真六武衆-シエン》がかなり凶悪。
先攻1ターン目で罠と一緒に構えた際の制圧力が非常に高く、対策が甘いとゲーム開始直後に何もできずに詰まされてしまう可能性すらある。
旧六武衆でもセットされた魔法罠破壊効果を持つ《六武衆-ヤイチ》や高いステータスを持つ上に戦闘したモンスターを破壊する《六武衆-ザンジ》、モンスター破壊効果を持つ上に自己展開可能な《六武衆の露払い》なども良く見られた。
ヤリザ殿はこの頃からネタだったが、コイツのダイレクトアタックで勝負を決めて歓声があがったこともあるとか。

この前の環境では《六武の門》が無制限だったこともあり非常に凶悪なデッキとしてトップに君臨していたが、制限カードのため多少は落ち着いている。
当時は《真六武衆-シエン》《真六武衆-キザン》《六武の門》など高額なスーパーレアが多く、エクストラデッキもナチュルシンクロなどを筆頭にこちらも高額カードが多く、構築難易度が高いデッキだった。
タッグフォースシリーズでは元々六武衆使いだったツァン・ディレが6で大強化。カード自体も初期にあるパックから出てくるということで、ゲーム、実際問わず六武衆使いが多かったという。


  • ジャンクドッペル】【デブリダンディ】【クイックダンディ】【デブリジャンクドッペル】【クイックジャンクドッペル】
【ジャンクドッペル】は《ジャンク・シンクロン》で《ドッペル・ウォリアー》を、【デブリダンディ】は《デブリ・ドラゴン》で《ダンディライオン》をそれぞれ釣りあげてシンクロ召喚、シンクロ召喚と同時に展開されるトークンを利用して更なるシンクロ召喚を繰り返していく展開デッキ。
【クイックダンディ】は前述のデッキの元となったデッキで《クイック・シンクロン》を使った様々なウォリアーシンクロの使い分けや《レベル・スティーラー》を使った展開力が魅力。
《クイック・シンクロン》採用型は1103の時点では同型の中では主流ではない*13ものの、攻めの要素が強い事や遊星デッキの色が強くなるため愛好家も存在する。
いずれも類似ギミックな上、サポートカードも共有しやすい為複合したパターンも多々存在する。
スピードの中で進化したシンクロ召喚がたどり着いたひとつの答えとも言えるデッキであり、現在の「シンクロ召喚=大量展開」というイメージが完全に定着しきった背景には本デッキの存在は大きく関わっている。

展開デッキらしくメタには弱く、1枚1枚の単体バリューが圧倒的に高い訳でもない為、事故率も決して低くは無いのだが、ひとたび回った時の制圧力や盤面構築の瞬発力は当時としては類を見ない。
大量除去手段が一部罠カードにしかなかった当時では、展開を許せば押し返すのは不可能に近いと言える。そういった意味では「制圧」の先駆けともいえるだろうか。

どちらもキーカードはアニメ「遊戯王5D's」の主人公、不動遊星が利用していたカードでもある為、ロールプレイデッキとしても人気の高いデッキであった。
彼が最後にたどり着いたシンクロ召喚の極地にして万能無効効果を持つ《シューティング・クェーサー・ドラゴン》のシンクロ召喚も十分に現実的であった。


2010年に発売されたストラクチャーデッキ「ロスト・サンクチュアリ」で大幅な強化を受けたカテゴリ「代行者」を中心に据えた天使族デッキ。【代行者】とも。
2011年の世界大会優勝デッキでもあり、間違いなく環境の覇者と呼べる存在の一角*14
《神秘の代行者 アース》や《創造の代行者 ヴィーナス》でリソースを稼ぎながらランク2~3のエクシーズモンスターやシンクロモンスターを柔軟に展開しつつ、最終的に強力な除去能力を持つ《マスター・ヒュペリオン》や特殊召喚封じと一風変わった除去耐性を持つ《大天使クリスティア》といったフィニッシャーでゲームエンドを呼び寄せる戦術をとる。
また、自己展開可能な上にリソースの循環性があるレベル2~3のモンスターを擁する【TG】の一部モンスターを取り込み、更に展開に柔軟性を与える派生も人気を博した。


2011年代産


  • TG(テックジーナス)
アニメ5D'sでアンチノミーが使用するカテゴリ。
ただし原作のようにシンクロモンスターを中心として戦うデッキではなく、下級TGが持つ被破壊時のサーチ効果を利用してアドバンテージを稼ぐことを主眼に置いたデッキである。
普通のシンクロ召喚デッキなら嫌がる《スキルドレイン》や《王宮の弾圧》を採用することも珍しくなく、その在り方はほぼメタビート。
なんなら下級TGと相性がよい《幻獣の角》を共用できる《神獣王バルバロス》まで入れて往年の【スキドレバルバ】に寄せた構成も存在する。
出張性能も高く、【ガジェット】や【代行天使】などとの混合構築も多い。


2011年に発売されたストラクチャーデッキ「デビルズ・ゲート」にて大幅強化を受けた、効果で手札から捨てられることで特殊効果を発揮する悪魔族デッキ。
新たな切り札《暗黒界の龍神 グラファ》や優秀な回転エンジン《暗黒界の術師 スノウ》などの登場により、当時の大会は勿論現代の1103大会でも優秀な成績を残している。
暗黒界モンスターは多くがフィールドで発動する効果を持たないので、シンクロ・エクシーズ素材にして更なる大型モンスターに展開するも良し、他には自陣に影響の少ない《スキルドレイン》との相性も良い。
同じく手札から捨てられた時に効果を発動できるカードが多い【魔轟神】と組み合わせた【魔轟神暗黒界】などの派生形もある。
なお、暗黒界モンスターの効果は効果で手札から捨てられた場合に効果が発動できるのであって、《天罰》などのコストで手札を捨てる場合や、効果であっても《手札断殺》などの「手札から墓地に送る」というテキストの場合は発動できない点に注意。


  • 【兎ラギア】
自身の代わりにデッキからレベル4以下の同名通常モンスター2体を呼び出す《レスキューラビット》を利用し、前項でも紹介されている当時最新鋭のエクシーズモンスター《エヴォルカイザー・ラギア》の素材を瞬時に供給、エクシーズ召喚することを目指すデッキ。【レスキューラビット】とも。
ラギアはステータスこそ上級モンスターだがスペルスピード2の《神の宣告》を内蔵しており、その高いカウンター性や相手のカードを少なくとも1枚は無駄撃ちさせられる能力を持ちつつ低くないステータスを持つモンスターを比較的簡単に呼び出せるのは当時としては破格だった。

《レスキューラビット》で特殊召喚するモンスターは《エヴォルカイザー・ラギア》の素材になれる《セイバーザウルス》と、次点で当時通常モンスター最高攻撃力を持つ《ジェネティック・ワーウルフ》が良く採用されていた。
どちらも攻撃力が高いため、《レスキューラビット》が引けなくても下級モンスターによるビートダウンで押し切れることもあった。
他にも、当時《セイバーザウルス》に次いで攻撃力は高い恐竜族モンスター《大くしゃみのカバザウルス》なども候補になる。

1103環境では「ヴェルズ」が存在しないため、【ヴェルズラギア】(【兎ヴェルズ】)は使用できない。


【余談】

次のレギュレーションである1108環境からは【甲虫装機】が登場し環境は更に高速化、相手フィールドへの干渉が容易となり、相手の行動を事前に阻止することが重視される環境となっていく。
その結果《聖なるバリア -ミラーフォース-》《次元幽閉》などの攻撃反応罠が「遅いから扱いにくい(使う前に破壊される、場合によっては相手の展開の起点にされる)」という評価になり、《強制脱出装置》などのフリーチェーンのカードや、手札から発動できるため(当時は)無効化されにくかった《エフェクト・ヴェーラー》などの評価が上がっていく。
2025年現在も現役の手札誘発《増殖するG》が来日したのもこの時期*15


追記修正は04環境を遊んでからお願いします。

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最終更新:2025年08月28日 06:13

*1 リミットレギュレーションは、当時は「禁止・制限カード」という名称であった。

*2 《氷結界の龍 ブリューナク》などが該当。

*3 どちらも禁止カード。《大嵐》も禁止カードであり、《ブラック・ホール》のみが制限カードであった。

*4 当時の日本語版は1枚数千円で取引されていたが、韓国語版はかなり安価に入手できたため、そちらを愛用するデュエリストも少なくなかった。

*5 当時は後攻捲り札が多く規制されていたことも制圧の有効性に拍車をかけた。

*6 通常モンスターの恐竜族モンスターを引いてしまうなどの手札事故も頻繁に起こる。

*7 ドラゴン族シンクロモンスター+戦士族モンスター。

*8 魔法使い族Sモンスター+魔法使い族モンスター。

*9 サイキック族Sモンスター+サイキック族モンスター。

*10 とはいえ、いずれもカードパワーは《ゴヨウ・ガーディアン》には及ばないため無理して採用する程ではなかったので、完全に後釜になったとは言い難い。レベル6のシンクロ召喚を狙えるデッキであれば《氷結界の龍 ブリューナク》の次点として採用候補といったところ。

*11 あちらでは国内のプロモカードがストラクチャーデッキの特典カードとしてリリースされることが常。

*12 有志によるルールでは《血の代償》を準制限とする場合もある。

*13 《クイック・シンクロン》自体は強力な効果を持つが、彼がシンクロンを素材とするシンクロモンスターしか出せない上、そのシンクロンを素材とするモンスター達も彼でしか出せない為、見た目以上にデッキへの圧迫率が高く、当時飽和しつつあったシンクロモンスター達を柔軟に使えないデメリットが無視できないものとなってしまった。

*14 ただし、2025年現在の1103環境ではまた少し事情が異なるが。

*15 海外では1年前から使うことができた。