たんたんたぬきの 四話 不浄なる暗黒の屍より出でし背徳的な眼球をもったおぞましき蠢く肉塊
某大物Sさんに直接インタビュー
Q.アレはすべてあなたの創作物なのですか?
A.実在する生き物をモデルに作った方が簡単だとロボット工学者も言ってンぞ。そこから類推してくれや。
Q.協力してくれた友人とは誰ですか?
A.わりぃ、指名手配犯だから詳しくは言えねェ。
Q.凶悪な犯罪者なのですか?
A.あいつが人間殺したって話は聞いたことねェなあ。
Q.投げ技にこだわりが?
A.スープレックスこそ王者の技よ。
Q.王者の技は関節技ではないんですか?
A.王者が地べたに転がってどうするよ。自分は立って敵を這わせるのが王者ってもんだ。
Q.ふっ、どうやらあなたは本物の関節技使いに出会ったことがないようね。
A.おもしれェ、試してやンよ。(鮫のように笑う)
「――かしこみ かしこみ もうしあげるー……」
たっぷりの余韻をもって、拝殿の静寂に祝詞が溶け込んでいく。
日課であるお祈りを終えたイナさんに声をかけた。
「お疲れ様」
「ありがとうございます」
しゅうてぃんぐすたあ様襲来から10日ほどたった。
あの日の翌日はボクもイナさんも腰が立たなかったけど、一日ほどしたらすぐ回復。
こうして毎日のお勤めも寺子屋もつつがなくできるようになりました。
変わったことと言えば、イナさんの態度が少し砕けた感じになったかなー。
……夜とかも。
えっちについて慣れてきたのは嬉しい気もするけど、そこのところをじっくりと変えていきたかった
という思いもあり。いわゆる育てる醍醐味というかそーゆーあれをしゅうてぃんぐすたあ様に取られて
しまった気がしないでもないですが、まあ少しばっかり積極的なイナさんも嬉しいので痛し痒し的な、
まあその、ええ、惚気ですが何か。
「そう惚気られると、つい横から寝とってみたくなンなぁ」
「なにをいきなり人倫踏み外しのセリフをていうかモノローグのボケにさらなるボケで返さないで
というより先にいつからそこにいたんですかしゅうてぃんぐすたあ様!!」
「おお、一息に突っ込みきるとはなかなかやるじゃねぇか」
一体いつの間にやら、風呂敷包みを背負ったしゅうてぃんぐすたあ様が拝殿の前に。
反射的にボクとイナさんは平伏して時節のあいさつをしてしまう。
「しゅうてぃんぐすたあ様におかれましては本日はお日柄もよく……」
「新ロダ第百回という記念すべき数を迎えられたのもしゅうてぃんぐすたあ様のご尽力あっての……」
「落ち着け」
ぺち、程度の軽いチョップで混乱するボクたちに突っ込みを入れて、しゅうてぃんぐすたあ様は
拝殿の入口に、縁側のように座る。
「頭あげな、ついでに楽にしていいぜ」
言われて顔をあげるとしゅうてぃんぐすたあ様は風呂敷包みを傍らに置く。
なんか、もぞもぞ動いている気がするんだけど、何だろうあの中身。
「あの、ここでは存分なおもてなしも……」
「いーンだよ、面倒押しつけに来ただけだかンな。すぐ帰る」
「面倒、ですか?」
イナさんが戸惑ったように聞き返す。
本来ならば『面倒なんてとんでもありません』と返すべきところなのかもしれないけど、徹頭徹尾
規格外なしゅうてぃんぐすたあ様のいう面倒事が想像できなかったんだと思う。
「おう、ちっとこいつを引き取ってくれ」
そう言ってしゅうてぃんぐすたあ様は傍らの風呂敷包みを開いた。
中から出てきたのは、生き物というよりナマモノ(柴田亜美的表現)だった。
大きさは30cmほどの卵と饅頭を掛け合わせたような手足のない毛玉にタヌ耳尻尾。
そして体の半分ぐらいありそうな大きな一つ目。
シンプルというかぞんざいというか、とにかくそんなデザインのナニカがボク達の方を見つめていた。
「かわいい、ようなそうでもないような……」
キモカワイイともまた違ったこの『てふん』とした造形が侘びているような気がしないでもない。
いや、そんなじーっとみられても。なんとなく視線をそらしづらくて困る。
「えと、これはしゅうてぃんぐすたあ様の式でしょうか……?」
「いンや。式に近いっちゃあ近いが、どっちかってぇと妖物の類だぁな」
「はあ」
しゅうてぃんぐすたあ様との受け答えをイナさんに任せ、ボクはこのナマモノと目力勝負を続ける。
魔法少女のマスコット的な生き物のようにみえて、この一つ目が不気味さを醸し出している。
「こいつをちっと預かってほしいンだわ」
「え?ええと、しゅうてぃんぐすたあ様の頼みとあれば否やはありませんが……」
「ああ、別に飯も食わねえし糞もしねえよ。半分以上、魑魅魍魎だからな」
表情があるのかないのかわからない。ちょっと首をかしげて見る角度を変えてみると、むこうも微妙に
小首をかしげるような仕草でこちらに合わせてくる。
「話すとちょっと長くなるンだがな、ちょっと熱帯魚が食いたくなって爺ちゃンのとこに顔出して
来たンだよ」
「お爺様が、いらしたのですか?」
「ああ、大陸の南の方で海の王様やってンだ」
興味があるのか、にじにじとボクの方に近づいてきた。足とかどうなってるんだろう。
「その家族水入らずのとこに『タマとったらあ!』って変なネコの女がカチコミかけてきやがってな」
「それは……哀れというか愚かというか……」
膝の近くまで来て、ボクの方を見上げてる。頭をなでても嫌がらない。手触りはふかふかだ。
「大外刈りで済ましてやろうと思ったら、でっかいトカゲに化けて見境なく暴れようとしたンで、
仕方ねェンで割と本気のチョークスラムで頚椎ねじ切った。まァそこまでは良かったンだが……」
「良かった、んですか?」
骨っぽい感触はなく、なんか本当にぬいぐるみみたいな弾力。でも動物独特のあったかさ。
「その女ァ屍喰らいの邪法使ってたから、すンげぇ怨霊になって呪いばらきそうになったわけだ」
「はぁ」
調子に乗って持ち上げてみると意外と軽い。そのまま膝に乗せてみる。
うわー、もっふもふだー♪
「このまま放っとくとあたりかまわず呪われそうだったンで、魂魄を分割してむりくり転生させて
浄化してやろうと思ってな」
「そ、そんなことができるんですか?」
余りにももふもふなので、そのままお腹をなでてあげると目を細めてこっくりこっくりし始める。
人間になれてるなー、この子。
「転生っつーか、肉と魂魄まぜて妖にする感じか?生き物に詳しいダチがいたんでちっと手を借りてな」
寝入ると心なしか縦につぶれるみたい。卵体形からプリン体形に、そんな感じ。
「つーわけで、できたのを一匹引き取ってもらおうと思ったンだが」
しゅうてぃんぐすたあ様の視線がこっちに向く。つられてイナさんもボクの方を見る。
「あのー、もしかして僕の膝で寝てるこのナマモノ……」
「お、イイ感じに懐いてるじゃねェか」
「うわあっ!?」
ボクが思わず驚いて放り出すと、ナマモノは板の間を二、三回転して目覚めた。
びっくりしたみたいでていんていんと跳ねて、御神体の後ろに隠れる。
「おいおい、放り出すこたァねえだろ」
「で、でも、悪霊的生き物なんじゃ?」
「そうだったころの記憶は封じてあるし、そもそもケモノ並の頭しかねえから危険はねえよ」
「そ、そうなんですか?」
「おう、仮に何かしようったって体当たりがいいとこだ。部屋ン中とっちらかすことはできても
人ひとり殺すにゃ足りなすぎる」
そうなのかー。あれ?でもなんでそんな。
ボクの心にわいた疑問は、イナさんが口に出して聞いた。
「あの、ひとつよろしいですか?」
「ン?」
「なんで、これを私たちに。いえ、人に預けるんでしょうか?野山に放つでもいいでしょうに」
「ン……」
しゅうてぃんぐすたあ様はその目線を御神体に、いやその後ろに隠れている生き物に向けた。
「屍喰らいの邪法ってのはな。要するに恨み辛みを束ねて煮詰めて力にするンだよ」
生き物は体を半分出してこっちを窺ってる。さっき投げられたのでおびえているみたい。
「恨む、憎むってのはナ、すげェ強い力なンだ。けどよ、それだけじゃいけねェ。世の中がそれだけで
出来てると思うのは、良くねえことなンだよ」
少しこっちを見ては、またすぐに隠れる。でも、すぐにまた顔を出す。
「だからちっとばかし人に塗れさせてやろうと思ってな。ま、というわけで頼むわ」
おいでおいでと手招きすると、おっかなびっくり近づいてくる。そんでまたボクの目を見てくる。
その体がひょいと抱えあげられる。イナさんだ。
こんどはイナさんとナマモノがじっと見つめあう。
その感触を確かめるようにイナさんがもふもふと撫でまわしてみる。
それに答えるようにナマモノがうにうにと動いたり、尻尾をパタパタ動かす。
ひとしきり心の交流っぽい物をした後、満足げな顔のイナさんはナマモノを抱えたまま
しゅうてぃんぐすたあ様に聞いた。
「この子、お名前は何と言うのでしょうか?」
「俺が名付けると俺の呪に括られちまうからな。お前が名付けてくれ」
「それじゃあ……う~ん」
たるーんと膝の上で弛緩しきった毛玉を撫でつつ、イナさんが名前を考える。
これの名前かー。狸で玉だから……いやいや、そんなシモネタな。でも金色ってのはいいかも、毛並み
もうすい茶色で光の加減でそれっぽくなるし。金色で小さな毛玉で……あ。
「イナさん、コガネって名前はどうかな?」
「あ、いい響きですね。コガネ~、今日からあなたはコガネだよ~」
頭をなでながらそう言われたコガネがイナさんを見て耳をパフパフ動かす。気に入ってくれたのかな?
「大丈夫みてェだな。そンじゃ任した」
ニヤリと笑ったしゅうてぃんぐすたあ様がボクとイナさんの頭をくしゃりと撫でた。
*とってんぱらりのぷぅ*
「かわいー!」「ふわふわしてるー」「あたしもなでるー!」「あはは、のびるー」「にくきゅうー」
「ね、ね、噛んだりしない?」「こいつ、うごくぞ!」「しっぽ、ひっぱっちゃだめー」
「あ、にげたー!」「まってまってー!」「つうじょうのさんばいのすぴーどだと!?」
お昼前。
お勉強にきた子供たちがやってきて、危惧していた事態が現実化しました。
そうだよねー、小学校の校庭に子猫が迷い込んだらこうなるよねー。一つ目の謎生物でも子供には
関係ないよねー。かわいがり責めだよねー。
「コガネ、おいで!」
ていんていんていーん。
三段ジャンプで僕の胸に飛び込んできたコガネを、頭の上に掲げあげて緊急避難。
僕の背が低いとはいえ、子供たちにはまだまだ負けない。
「あー、せいやさまかえしてー」「ずーるーいー」「わたしまださわってないー」「ぼくもー」
「ふこうへいだー!」「えいえいっ」「こくさくそうさによるかくさしゃかいだー!」
「ぜんこくのぷろれたりあーとをだいひょうしてたたかうぞー!」「いくぞいちおくひのたまだー!」
「くりーく!くりーく!くりーく!」「まぐろたべたーい」
予想通りの非難囂々。だがしかし、教育者とはしてはここで引いてはいけないのです。
「コミュニズムからファシズムをへてウォーモンガーと発展してもだーめー!!」
「なんで、けちー」「ずるーい!」「こすとだいいちしゅぎのせいでわーぷあがかくだいしたんだー」
「だめったら、だめ!君たちだって、いきなり知らない大人に撫でくり回されたらこわいでしょ?」
「うー」「それはそうれすけどー」「ぼくへいきー」「わ、わたしもへいきだもん!」
むむ、思ったよりも正論が効果的。素直で元気な子供は地域社会の宝です。
「知らない大人がたくさん来て寄ってたかって撫でくり回すんだよ?かわいいって言われてもこわい
でしょ?君たちがしてるのはそういうことだよ?」
「……」「にゅー」「おとなはきれいごとばっかり」「かみさまだからしかたない」「そっかー」
「お勉強終わったら、順番に撫でさせてあげるからそれまで我慢できるよね?」
『はーい』
「じゃ、ご飯の前に手を洗ってこよう!」
『はーい!』
子供たちがいっせいに小川に手を洗いに行く。
うんうん、みんな大分ボクの言うことも聞いてくれるようになったな。
さて、イナさんの方を手伝いに……。
ふと思いついて、コガネを頭の上に乗せて手を放してみる。
おお、落ちない。
そのまま歩いてみる。
おお、落ちない!
……ちょっとこのまま手伝いに行ってみようかな。
あ、落ちた。
*とってんぱらりのぷぅ*
そんなこんなでコガネがうちに来てから一週間ほど。
僕もイナさんも子供達も村の人もコガネの存在になれていった。
初めのうちは狂乱したようにかわいがろうとしていた子供たちも、女の子を中心とする「なでなで」派
と男の子を中心とする「そんなことよりサッカーしようぜ」派に大雑把に分かれ落ち着いた。
村長さんをはじめとする村の大人たちも、初めのうちは見物に来たけど初めのうちだけだった。
コガネは大体いつもボクかイナさんについて回るか、日向ぼっこ。子供たちが境内で遊んでるとそれに
混じって転がってたり撫でられてたり。
夜寝るときは、みんなそろって川の字に。というか、布団にもぐりこんでくる。
懐いてくれて、嬉しいしかわいいとも思うんだけど……だけど……。
*とってんぱらりのぷぅ*
「あれ?コガネは?」
「あら?どこでしょう?」
そんなある夜、これから寝ようかなって時にコガネが見当たらない。どこいったのかなー。
そう思ってちょっと探してみると、縁側でコガネが月を見ていた。
二つある月の、片方が満月でもう片方は下弦の月。
初夏のふわっとした月光を浴びて、コガネは満月をじっと見ていた。
「コガネー、ボクたち寝るよー?」
声をかけると、尻尾を振って返事するけど動く様子は見せない。
「なにかあるのかな?」
「どうなんでしょう」
イナさんもわからないみたいで首をかしげる。
「……でも、来ないなら先に寝ててもいいよね」
「そうですね。ここなら犬とか熊とかも来ないでしょうし」
「じゃ、イナさん。……僕たちだけで寝ようか」
ボクは声をひそめてイナさんの手を取る。
意図を感じ取ったのか、イナさんが背筋を震わせて頷いた。
*とってんぱらりのぷぅ*
ふふふ、やっと、やっと解放されたわ。
あの忌々しい赤い竜と痴女の呪いから!
たとえ魂を分割したとて、この"ミリオンズ"ミリィを消せると思うてかっ!
……とはいえ、さすがに100以上に分割されると記憶やら魔力やらガタガタね。満月の魔力に依存
しないと姿も戻せない。手足もなんか縮んでる気がするし、ナイスバディも目減りしてる気がする。
ちょっと確認した方がいいわね。
えーっと水場は……。
タライに張った水に映る姿は、明らかに前よりも若くなっていた。パッと見18~20ぐらい?
ただそれはいい。問題は。
「なんでタヌキになってるのよ……」
あたしの自慢の白い耳がー!白い団子尻尾がー!こんな凛々しさの欠片もない丸っこい代物に……。
ええい恨みはらさでおくべきか!必ず捲土重来して今度こそ竜灰を!
そのためにはまず……力を貯えないと。
タヌキとヒト、たった1.5人分じゃたいした力にはならないだろうけど、それでもこの肉体を維持する
には十分なキャパシティね……。
*とってんぱらりのぷぅ*
屍喰らいの邪法。
知性ある生き物の心臓を生きたまま取り出し、それを喰らうことにより魂を取り込む邪法。
今の体じゃたいした魔術は使えないけど、寝ているところを抑え込んでしまえば子供二人ぐらいは
なんとでもなる。今ならぐっすり寝てるだろうから、こっそり近寄って……。
ん、なんか動いてる気配がする?
どれどれ、障子に穴をあけて……。
「ちゅぴ、くちゅくちゅ、ちゅぱ」
「じゅる、ちゅ、れろれろ……」
あ、ありのまま目の前で起こっていることを話すぜ!
あおむけになったヒトの男の子の上に、タヌキの女の子が逆向きになって覆いかぶさってる。全裸で。
な、なにをやっているのか良い子にはわからねーと思うが、あたしも一瞬わからなかった。
子供同士のじゃれ合いやスキンシップなんてチャチなもんじゃねー。
露骨なシックスナインが目の前で繰り広げられてるぜ……。
い、いけない。あまりに予想外の展開に思わずポルナレフ的機能停止になってしまったわ。
やるべきことは、不意打ちと暗殺。たとえ寝てようとヤッてようとやることは違わないわ。
でも、起きてはいるからちゃんと隙を窺って……。
うわ、すごーい。あの男の子、クンニうまいわ……。互角のシックスナインに見えるけど、女の子の
方は時折耐えれずにペニスから口を放しちゃってる。うわ、クリトリスつまみながら尿道口ほじるなんて
マニアックな責め方を。しかもそれで、イッちゃうなんてすっかり開発されちゃってるのね。
小さなお尻が震えて、尻尾も逆立って、気持よさそう……。
男の子が起き上がって、女の子を抱きよせ耳元で囁いてる。
「イナさんはほんとに感じやすいなぁ」
「や、やぁ。恥ずかしいです……」
「もう少し頑張ろうよ、ボク、まだイッてないよ?」
「だって、セイヤ様がいじわるするから、ぁ」
「あれ?ボクがどうしたの?」
「あ、や、乳首感じちゃいますっ」
完全ヒトショタ攻めとなっ!?ななな、なんですかこのエロにおけるレアケース。
「うふふ、意地悪してごめんね。でも今日は久し振りだから、全部ここに出したいなって」
「あ…ん、セイヤ様ぁ」
くちゅり。手を差し込むと、そんな音を立てるぐらいに濡れた少女のヴァギナ。
それに負けないぐらい声の方がとろけてる。うわぁ、エロい……。
「まずは、向かい合って……」
「――っん」
対面座位でゆっくりと、腰が密着するまで挿れる。
そのまま、腰を動かさずにセイヤがイナの首筋とか鎖骨の窪みとか腋とかをゆっくりとねぶる。うわ、
なんであの歳であんなに慣れてるの。こまめに耳元で囁いたり、反応見て愛撫の場所変えたり、やり方
がまるで玄人……。イナのほうはまるで抵抗できずにされるがまま。そうよね、あんなのされたら、
あたしでも感じちゃうもの。
「イナさんの中、くねったよ。わかる?」
「だ、だって、尻尾さわられたらあっ」
すごい反応。尻尾触られただけで軽くイッてる。気持よさそう。気持ちいいのかな、触ったら。
――ふわっ!あ、あ、すごい。タヌキってこんなのぶら下げて歩いてるの?
セイヤの手の動きに合わせてあたしの手も動く。だから、イナとあたしのうごきがシンクロする。
気付かれちゃいけない。これから殺して心臓を奪うのに、気付かれたらいけない。頭の中の冷静な部分
が警告して声を出そうとする唇を噛む。
痛みが意識を取り戻してくれる。けど、左手はまだ尻尾をなでてるし、右手はゆっくりヴァギナに伸び
てる。
……やだ、セイヤが動こうとしてる。つき上げ始めようとしてる。
「あっあっ。セ、セイヤさまぁ」
「何度でもイッていいよ。何度でも気持ち良くしてあげるから……」
だめ、イッちゃだめ。自分で触ってイッちゃったら、歯止め利かなくなる。
あ。つき上げゆっくりなのにあんなにがっしりしがみついて。もどかしいよお。なんであたしの右手
ゆっくりしか動いてくれないのよお。もっときてよお。
うあ、だんだん、だんだんはやくつよくなってる……。いいよお。尻尾ももっとつよく。にぎりつぶし
てもいいからぁ。もっともっとお。あ、ずるい。ちくびなめられてる。あたしはないのにずるぅい。
でも、でも、あ、あたしも、いく、いきそう。
「せいやさま、せいやさまぁ!」
「静かにしないとコガネに聞こえちゃうかもよ?いいの?」
「い、イイですっ!みられても、みられてもいいからもっとくださいぃい!!」
あ、あたしもほしい。ほしいよぉ!ね、だして。だしてほしいよぉ!!
「しょうがないなぁ、イナさんは。じゃあ、出すよっ!」
「~~~~~~っ!!」
~~~~~~っ!!
ビクンビクンと、あたしとイナの体が震える。子宮の中を熱く満たす液体の感触を幻視する。
イッちゃった……。あたし、覗きのオナニーでイッちゃった……。
部屋の中では同じくイッちゃったイナが仰向けに……え?何?なんでうつ伏せにするの?それにお尻を
高く掲げる姿勢にして、そんな、イッたのに。
「んはっ!」
後ろからなんて、尻尾だきしめて、後ろから突きあげられたら。あたしそんなことされたら。だめ、
だめになっちゃうから、だめええええぇぇぇぇ!!!
後ろの次は背面騎乗!?しっぽ、しっぽひっぱっちゃだめえっ!!
正常位で、動かずにおっぱいなめ続けられたら、お、おねだりしちゃうよぉ!!
松葉崩しって、なんでそんな体位知ってるのーっ!?
ちょ、そんな私も知らないわ、そんな形で――
…………
*とってんぱらりのぷぅ*
……やりすぎました。久しぶりとはいえちょっとやりすぎました。
さすがにイキッぱなしのイナさんを本能のままに抜かずの○発はまずかったかなーと反省してます。
なので、イナさんを寝かせて僕が朝御飯の用意。腰は痛いけど、久々に思いっきりできたので気分だけは
爽快です。
そーいえばコガネのことすっかり忘れてたけど、どこいったのかな?
そんなことを考えながら、できたご飯をお膳に乗せて寝室まで運ぶ。
……にゃ?なんかコガネが、転げまわってる。
(何で、なんで戻ってるのーっ!?)
手足があればジタバタしてるんだろうなーと思えるような、割と表現力の高いムーブ。転げまわったり
円筒状の体をひねってみたり、ぐるぐるまわってみたり。
とはいえ、このままだと廊下が通れないなあ。
「コガネー?」
(う、うわあっ!?な、何でここに?いや、いてもいいんだけど!!どどどどうしよう、覗いてたの
ばれたら変態なじゃなくて大変なことに――なるのかな?いや、そうじゃなくてあんなの見た後に
まともに顔なんか見れないよー!!)
ぶわっと毛を逆立てて一目散に廊下を逃げてくコガネ。
うーん、驚かせちゃったかな。でもちょっと反応が過剰な気もするけど。
なにかあったのかな?もしかして、昨晩のアレを除いてたのかな?
……まさかね。