概要
第八世界は、終末が日常として固定化された世界である。
かつての文明秩序はすでに崩壊しており、世界全体の復興も救済も前提とされていない。
人々は、常に「終わった後」を生き続けている。
しかし、すべてが消失したわけではない。
崩壊後も国家や都市は生まれ、争い、発展し、再び滅びていく。
形容するならば、アポカリプスナウが永遠に続いている世界である。
各地には複数の
大王が存在し、それぞれ異なる地域と都市を統治・保護している。
大王と四天王・八部衆・十二神将によって周辺の土地が安定し、人々が生存しやすい環境が形成される。
都市内部では比較的安定した生活が営まれている一方、都市の外には広大な未調査地域が残されている。
砂漠、雪山、峡谷、森林、海、火山地帯などの中に、資源、滅亡都市、廃基地、研究施設、巨大遺跡、ダンジョンなどが点在しており、約一万年にわたって探索が続けられている。
それでもなお、第八世界の果ては確認されていない。
時間の流れ
第一・第二・第三世界での1年間は、第八世界では100年間に相当する。
この時間差は一部の地域や領域に限られず、第八世界全体に適用される。
そのため、第一・第二・第三世界と比較すると、短い期間のうちに世代交代や国家の興亡が進み、技術・経験・血統を通じた蓄積が重ねられていく。
魂と能力
第八世界では、魂に関わる能力が発達している。
霊視・霊体化・念動力などの放出系能力に加え、血統を通じて能力を受け継ぐ
継承や、使い込まれた器物に魂が育つ
付喪などが見られる。
時間の流れの速さは、修練や世代を通じた蓄積に大きな影響を与える。
ただし、修練によって技術や経験は蓄積できても、魂の成熟と位階の上昇は、経過時間だけでは決まらない。
長い時間を過ごすことが、そのまま高位階への到達を保証するわけではない。
また、第八世界の土地は能力者の影響を受けやすい性質を持っている。
強大な能力者は周辺の土地へ影響を与え、人間が生存しやすい環境を形成することができる。
この性質は、大王を中心とした都市形成にも大きく関係している。
世界構造
第八世界は、無限に広がる六角形のブロックによって構成されている。
各都市・国家は、この六角形ブロックの集合体として存在する。
世界の端は確認されておらず、拡張は理論上いくらでも可能である。
世界樹も第八世界到達後に世界の果てを調査している。
東西南北へ調査を行い、ある方角では数千km先まで六角形のブロックが続いていることを確認したが、世界の果てを発見することはできなかった。
しかし、空間が存在することと、人間が生存できる都市を築けることは同じではない。
六角形ブロックには、砂漠、雪山、峡谷、森林、海、火山地帯など多様な環境が存在する。
都市の建設と維持は、利用可能な土地や資源、大王をはじめとする能力者の力などによって制限される。
大王と政治体制
地域ごとの統治
第八世界には複数の国家と、各地を治める複数の
大王が存在する。
都市や国家は各地に分散し、大王たちはそれぞれ別々の地域を統治・保護する。
一人の大王が第八世界全体を統括しているわけではない。
大王は王であり、管理者であり、人々が生存できる環境を支える存在でもある。
国家間の争いも存在し、それぞれの都市や国家は、自らの生存と存続を求めて活動している。
大王の力と生存環境
第八世界では、土地そのものが能力者の影響を受けやすい。
強大な能力者が大王になると、その周囲の六角形ブロックは人間が生存しやすい環境へと安定していく。
大王の存在は政治上の地位だけでなく、周辺地域を守り、人々の生活を支えることにも関わっている。
開始は、その強大な能力によって広大な土地を安定させた。
そこへ人々が集まり、都市が形成されたことで、大王となった。
その後、第八世界各地で複数の大王と都市が成立していった。
大王の継承
大王になる方法は一つではない。
- 一族による世襲
- 先代大王からの指名
- 大王への挑戦と交代
- 新たな土地を開拓し、新しい大王となる
など、さまざまな形が存在する。
大王の地位や役割を、家族や一族が代々継承している地域も存在する。
四天王・八部衆・十二神将
大王を補佐する者たちとして、四天王・八部衆・十二神将が存在する。
彼らも大王とともに土地の安定化を支え、大王一人だけでは支えきれない地域や都市を補佐している。
四天王・八部衆・十二神将の中には、後に
世界樹へ加入した者や、
罪ある天才となった者も存在する。
星門計画
星門計画は、第八世界で行われた能力者の育成と社会制度に関わる計画である。
第八世界全体で一定以上の強さを持つ能力者を増やすことを目的とし、
「強い能力者へ挑戦することで、さらに強い能力者を育てる」
という考え方が採用された。
能力者は、自分より強い相手との一対一の戦闘を繰り返す。
戦闘は殺害を目的としたものではなく、ギブアップ、気絶、戦闘不能などによって決着する。
強者への挑戦を繰り返すことで能力者を成長させ、その中から十二神将、八部衆、四天王、さらには新たな大王となる者を生み出していった。
大王への挑戦によって大王が交代する場合もあれば、新しい土地を開拓して新たな大王となる者も存在する。
ただし、開始自身は「君臨すれども管理せず」といった立場を取っている。
星門計画は、大王やその補佐役となる能力者を増加させ、生存可能な土地を広げることで、第八世界の社会秩序と安定にも影響を与えた。
一方で、
「なぜ強くならなければならないのか」
「なぜ大王を目指さなければならないのか」
「能力があっても戦いたくない」
と考える者も存在し、制度そのものへの反発や離反も発生している。
星門計画の細かな選抜制度などは、地域によって異なる。
都市
大王によって安定した土地には人々が集まり、都市が形成される。
都市内部では食料、住居、治安などが比較的安定しており、都市外と比較して生存しやすい。
電話、インターネット、ラジオなどの通信設備も都市内部では利用されている。
都市によって発展の方向は異なり、自律ロボットを守衛として使用している都市や、獣を護衛として使用している地域なども存在する。
都市で生活する者と、都市外で生活する者の間に、人間としての優劣が存在するわけではない。
都市の人間は安定した環境で生活しやすく、都市外の人間は死亡する危険が高い。
その一方、都市外で長期間生き残っている者には、探索、戦闘、野営、危険への対応などに長けた者も多い。
通信
第八世界の都市内部には通信インフラが存在する。
電話、インターネット、ラジオなどを利用することができ、都市内部での情報交換に大きな問題はない。
一方、都市と都市の間では事情が異なる。
第八世界の土地は六角形のブロック状に存在し、土地同士が連続していない場所もあるため、遠距離へ安定して電波を飛ばすことが難しい。
そのため、都市圏を離れるほど電話やインターネットなどを利用することは難しくなる。
ラジオは都市外でも受信できる場合があるが、距離や土地の状態によって受信状況は変化する。
遠隔地では通信そのものが途絶えることも多く、現在でも人間が直接現地へ赴いて確認しなければ分からないことが多い。
人口と流民
各都市が維持できる人口や資源には限界がある。
人口が増えすぎたり、資源不足によって住民を支えられなくなった場合、都市から流民が発生する。
流民となった者は既存都市の安定した保護を失うが、それがそのまま死を意味するわけではない。
都市郊外や遠隔地にも人間の集落やコミュニティは存在する。
流民、探索者、収集隊などが集まり、新しい共同体を形成する場合もある。
生存可能な土地を発見して集落を維持できれば、それが発展して新しい都市や国家となることもある。
逆に土地や資源を確保できなければ、集落そのものが消滅することもある。
第八世界では、このように都市の外から新しい都市が生まれることも珍しくない。
探索者と収集隊
都市の外では、未知の土地や遺跡を探索する者たちが活動している。
滅亡した都市、廃基地、研究施設、地下施設などから、
- 資源
- 機械
- 古書
- 地図
- 道具
- 美術品
- 用途不明の遺物
- 付喪
などを回収し、都市へ持ち帰って売却する者たちも存在する。
こうした者たちは収集隊、スカベンジャーなどとして活動している。
遠征先で孤立した生存者を発見したり、新たな土地や資源を発見したりする場合もある。
探索者や流民が遠隔地で新しいコミュニティを作り、それが後の都市へ発展することもある。
長い探索の歴史
第八世界では約一万年という長い期間にわたって探索が続けられている。
それでも世界はあまりにも広大であり、現在でも未知の土地が大量に残されている。
さらに長い時間の中で都市や国家そのものが成立と滅亡を繰り返している。
かつて探索され、記録された都市であっても、その記録を残した本や地図そのものが失われ、後世には存在すら分からなくなることがある。
逆に、古本、古地図、旅行記などから忘れられた都市や遺跡についての記録が発見されることもある。
過去の記録から遺跡の位置や構造、危険箇所、隠し通路などを知り、それを利用して探索を成功させる者も存在する。
ダンジョンと遺跡
第八世界には大量の廃都市、地下施設、研究所、巨大建造物などが存在し、ダンジョンとして探索されている。
一度探索された場所であっても、完全に調査されたとは限らない。
数百年、数千年後に隠し通路が発見される場合もあれば、過去には開けられなかった扉が新しい技術や能力によって開けられる場合もある。
そのため、過去に探索済みとされた遺跡が再び探索対象となることも珍しくない。
旧世界の遺跡
第八世界には、神々の黄昏以前の旧世界に由来する遺跡も存在する。
ただし、これが旧世界の遺跡であることを知っているのは設定上のみであり、第八世界の住民も
世界樹もその事実を知らない。
現地では、
「過去に滅亡した国家」
「未知の古代文明」
「かつて存在した巨大都市」
などの遺跡として認識されている。
そのため、発掘された機械や道具についても本来の用途が分からない場合がある。
探索者が持ち帰った遺物を専門家が調査し、初めて用途の一部が判明することもある。
旧世界ではありふれた日用品や玩具であっても、第八世界では希少な古代遺物として価値を持つ場合がある。
巨大遺跡
第八世界各地では、通常の都市を大きく超える規模の遺跡も発見されている。
巨大なピラミッド型遺跡、スフィンクスのような守護者や砂漠の魔物が存在する遺跡、空中庭園、海底都市、巨大地下施設、研究所など、その形態はさまざまである。
滅亡した都市を守り続ける100m級の青銅の巨人のように、都市そのものが消滅した後も守護者だけが役割を続けている場合もある。
地下鉄・駅型ダンジョン
巨大な駅や地下鉄網が、そのままダンジョンとして残されている地域も存在する。
ホーム、線路、地下街、連絡通路、設備区画などが複雑につながっている。
一部では現在も列車が自動運行を続けており、探索そのものを困難にしている。
列車は探索者を襲う怪物ではなく、古い交通システムとして本来の動作を続けている。
研究所と自律ロボット
古い研究施設では、自律ロボットが現在も活動している場合がある。
これらは、最初から生命として作られたケイ素生命体とは異なり、元々は機械として作られた存在である。
発見された自律ロボットが人間とともに長期間生活していく中で、魂を得る場合もある。
世界遺産と観光地
第八世界には、巨大な自然景観や遺跡などが観光地として利用されている地域も存在する。
巨大滝、大峡谷、雪山、火山、奇岩地帯など、その土地特有の景観が観光資源となっている。
遠方から来た探索者が恐ろしい未開地だと思って進んでいた場所が、実際には近隣都市では有名な観光地だったということもある。
都市の興亡
第八世界では約一万年にわたり、都市や国家の成立と滅亡が繰り返されている。
滅亡の原因も一つではない。
巨大な金鉱脈を発見して急速に発展した都市。
ウランの危険性を知らずに採掘し、滅亡した国や集団。
火山地帯であることを知らずに都市を築き、噴火によって滅亡した国。
人口増加や食料不足によって飢餓に陥った都市。
洪水、干ばつ、嵐、森林火災、戦争、資源不足などによって失われた都市も存在する。
滅亡した都市はそのまま消えることもあれば、数百年、数千年後に遺跡として再発見されることもある。
海と海底都市
第八世界には海も存在する。
海底から、過去に水没した都市や遺跡が発見される場合がある。
内部には当時の道具や宝物などが残されていることもあり、探索者による調査・回収の対象となっている。
付喪と継承
遠方の廃基地や遺跡などでは、
付喪が発見される場合がある。
付喪そのものを大量に探し当てるのではなく、基地や都市などを調査した結果として発見される。
また、滅亡したと思われていた基地や集落から生存者が発見されることもある。
長期間孤立した集団の中で、能力や役割が
継承されている場合もある。
都市部でも継承能力者が発見されることはあるが、多数存在するものではない。
耐久レース
第八世界では、調査・探索を兼ねた耐久レースが行われることがある。
数日程度の期間を定め、その間に各地を移動しながら地形や資源、生存可能地域などを調査する。
実際の探索活動である一方、参加者にとっては趣味や娯楽としての側面も持っている。
永遠の旅人
「永遠の旅人」と呼ばれる存在がいる。
詳細は別途設定する。
鯰の大地震
四天王の乱で死亡した「雷帝」劉封音は、魂だけが残り、死の直後に現象となった。
地震を起こす化け物として第八世界に現れ、暴れ回った事件が「
鯰の大地震」である。
同じ四天王の乱で死亡した鳳駕凰乃も、死の直後に現象となり、第五世界で「
鵬落とし」を起こしている。
二つの災厄は、共通する前史を持つ別の事件である。
なお、第八世界における「四天王」は大王を補佐する役職であり、事件名である「四天王の乱」とは別のものである。
世界観的性質
第八世界には、世界全体の復興や救済を目指す共通の思想が存在しない。
人々が求めるのは、自らの生存や、所属する都市・国家の存続である。
都市内部では比較的安定した生活が成立している一方、その外側には現在も広大な未知の世界が残されている。
都市で安定して暮らす者もいれば、都市外で探索を続ける者、遺物を収集して生活する者、新しい土地を求める流民もいる。
どちらの生き方が優れているというものではない。
国家や都市は発展し、やがて滅びることもある。
滅亡した都市は遺跡となり、後の人々によって再び発見される。
第八世界では、
探索
→ 発見
→ 開拓
→ 都市成立
→ 発展
→ 衰退・滅亡
→ 遺跡化
→ 再発見
という循環が、約一万年にわたって繰り返されている。
終末が終わらず、その中で新しいものが生まれ続けている世界である。
歴史・年表
世界樹の到達、大王の増加、星門計画、探索史、都市の興亡、鯰の大地震などの経緯と年表は、以下のページを参照。
関連項目
最終更新:2026年09月27日 20:24