もう何も迷わない (前編) ◆ROYAL9uibY
「いやあ、でも最初に会ったのがマミさんで良かったです。一番信頼できる人ですもん」
「ふふ、嬉しいこと言ってくれるじゃない。でも、『一番』は鹿目さんなんじゃないの?」
「いやいや、同率一位ってことですよ!」
「ふふ、嬉しいこと言ってくれるじゃない。でも、『一番』は鹿目さんなんじゃないの?」
「いやいや、同率一位ってことですよ!」
私達が居るのは、コンクリート製の五階建ての建物の屋上。
美樹さんによれば、何の会社かはわからないけれど、中にはパソコンが載ったデスクやコピー機、
いわゆる会社に必要な物が一通りあったみたい。
私が屋上に居たところに、偶然美樹さんが屋上まで登って来て、私達は再会したの。
美樹さんによれば、何の会社かはわからないけれど、中にはパソコンが載ったデスクやコピー機、
いわゆる会社に必要な物が一通りあったみたい。
私が屋上に居たところに、偶然美樹さんが屋上まで登って来て、私達は再会したの。
「あっ、そうだマミさん! お互いの支給品を確認しませんか?」
そう言うと、美樹さんは自分のデイバッグを下に降ろした。
中から出てきたのは基本支給品一式と、一組のゴム手袋。
中から出てきたのは基本支給品一式と、一組のゴム手袋。
「あはは、私の支給品ってほら、ゴム手袋だけですよ。こんなので殺し合いをしろだなんて、
あの平戸ロイヤルってやつ、何考えてるんですかねぇ?」
あの平戸ロイヤルってやつ、何考えてるんですかねぇ?」
美樹さんは苦笑いを浮かべながら、取り出したゴム手袋をひらひらさせている。
「そうね。目的も意図もわからない、っていうのは対処に困るわ。私達に殺し合いをさせて、
それで一体どんなメリットがあるのか。頭に爆弾を仕掛けたり、遠くの空間まで移動させたり、
無意味なことにこんな手間をかける筈もないし……」
「単純に、お前達の殺し合う姿を見るのが楽しいのだー! とかだったりしませんかね?」
「そんなに簡単な理由でも、対処に困るんだけどね……」
「あはは、そうですねー。殺し合いをしないやつなどつまらん、って軽い気持ちで爆弾を爆破されそうですもんねー。
……っと、そういえばマミさんの支給品ってどんなのがあるんですか?」
それで一体どんなメリットがあるのか。頭に爆弾を仕掛けたり、遠くの空間まで移動させたり、
無意味なことにこんな手間をかける筈もないし……」
「単純に、お前達の殺し合う姿を見るのが楽しいのだー! とかだったりしませんかね?」
「そんなに簡単な理由でも、対処に困るんだけどね……」
「あはは、そうですねー。殺し合いをしないやつなどつまらん、って軽い気持ちで爆弾を爆破されそうですもんねー。
……っと、そういえばマミさんの支給品ってどんなのがあるんですか?」
美樹さんが思いだしたようにに支給品のことを訊いてきた。
先に美樹さんが自分の支給品を見せてくれたのだし、私だけ出し渋るというのも失礼ね。
私は後ろに置いてあるデイバッグから支給品を取ろうと振り返る。
そしてデイバッグの中に手を入れた。その時だった。
私が首に違和感を感じたのは───。
先に美樹さんが自分の支給品を見せてくれたのだし、私だけ出し渋るというのも失礼ね。
私は後ろに置いてあるデイバッグから支給品を取ろうと振り返る。
そしてデイバッグの中に手を入れた。その時だった。
私が首に違和感を感じたのは───。
☆ ☆ ☆
「なによ……これ。どうなってんのよ………」
私が……転送? されたのはどこかのオフィス。
周りはドラマとかで見たことがある、いわゆる会社の仕事場って感じ。
どこかの町なんだろうか
窓から外を見てみるけど、街灯が点いてるだけで人は誰も居ないし知ってる所でもない。
今居る階は二階ってことが、向かいの建物を見てわかった。
窓から見える範囲に高層ビルは見えない。
普通の民家も見えないし、どこかの商店街、ってところかな。
周りはドラマとかで見たことがある、いわゆる会社の仕事場って感じ。
どこかの町なんだろうか
窓から外を見てみるけど、街灯が点いてるだけで人は誰も居ないし知ってる所でもない。
今居る階は二階ってことが、向かいの建物を見てわかった。
窓から見える範囲に高層ビルは見えない。
普通の民家も見えないし、どこかの商店街、ってところかな。
私はとりあえず、課長だか部長だかが座ってそうな窓際のデスクの椅子に座る。
殺し合えだなんて、あの平戸ロイヤルとか言う女は何を考えているのか。
しかも、優勝者の願いはどんなことでも叶える?
キュウべえみたいなことを言うロイヤルの姿を思い出して、吐き気がした。
正確に言うと、キュウべえを思い出して吐き気がした。
私を『魔法少女』という名の死人に変えた白い悪魔。
本当に悪魔なのかはわからないけど、『契約』だの『願い』だの言ってる時点で気付くべきだったのかもしれない。
殺し合えだなんて、あの平戸ロイヤルとか言う女は何を考えているのか。
しかも、優勝者の願いはどんなことでも叶える?
キュウべえみたいなことを言うロイヤルの姿を思い出して、吐き気がした。
正確に言うと、キュウべえを思い出して吐き気がした。
私を『魔法少女』という名の死人に変えた白い悪魔。
本当に悪魔なのかはわからないけど、『契約』だの『願い』だの言ってる時点で気付くべきだったのかもしれない。
「恭介……」
思わず、口から恭介の名前が出てしまった。
上条恭介。
私の幼馴染で、私の片思いの相手。
いつか告白しようとは思っていたけど、今の関係に満足していたし、その関係が壊れるのが怖くて、今まで告白できずにいた。
でも、いつか。そう、いつかは恭介に告白して、どういう結果になろうとも自分の気持ちを伝えよう。
そう、思っていた。
だけど───
上条恭介。
私の幼馴染で、私の片思いの相手。
いつか告白しようとは思っていたけど、今の関係に満足していたし、その関係が壊れるのが怖くて、今まで告白できずにいた。
でも、いつか。そう、いつかは恭介に告白して、どういう結果になろうとも自分の気持ちを伝えよう。
そう、思っていた。
だけど───
「無理、だよ……ね。私、魔法少女になっちゃったんだもん……。私……死んじゃったんだもん………」
そう、私は死んだんだ。
今の私は、『ソウルジェム』。
『ソウルジェム』っていう、五、六センチくらいしかない大きさの塊になっている。
そして、今あるこの体は『ソウルジェム』が動かしている私の抜け殻。私の死体。
心臓も動いてる。体もあったかい。
でも、死んでるんだ。
今の私は、『ソウルジェム』。
『ソウルジェム』っていう、五、六センチくらいしかない大きさの塊になっている。
そして、今あるこの体は『ソウルジェム』が動かしている私の抜け殻。私の死体。
心臓も動いてる。体もあったかい。
でも、死んでるんだ。
『ソウルジェム』がこの体から離れれば、この体は動かなくなる。
『ソウルジェム』が近くにあれば、この体は動く。
『ソウルジェム』が近くにあれば、この体は動く。
私は『ソウルジェム』で、この『体』は『ソウルジェムが動かしてる』着ぐるみみたいなもの。
私は、『人間』じゃなくなった。
私は、『人間』じゃなくなった。
『人間』じゃない私は、恭介とは一生結ばれない。
だから、仁美より早く恭介に告白できるのに、私は告白できない。できるわけがない。
だって、『人間』じゃないんだもん。
死んだ体を動かして、生きてるふりをしてるだけ。
これからずっと、死ぬまで『魔法少女』として生き続けなくちゃいけないんだ。
私は恭介に思いを伝えられないまま、仁美に恭介をとられちゃうんだ。
だから、仁美より早く恭介に告白できるのに、私は告白できない。できるわけがない。
だって、『人間』じゃないんだもん。
死んだ体を動かして、生きてるふりをしてるだけ。
これからずっと、死ぬまで『魔法少女』として生き続けなくちゃいけないんだ。
私は恭介に思いを伝えられないまま、仁美に恭介をとられちゃうんだ。
「………………」
涙は、もうとっくに枯れている。
もう、何をすれば良いのかわからない。
ああ、一生魔女と戦って、マミさんみたいに死ぬしかないんだっけ。
私の人生って何なんだろう。
もう、何をすれば良いのかわからない。
ああ、一生魔女と戦って、マミさんみたいに死ぬしかないんだっけ。
私の人生って何なんだろう。
やることもないから、いつの間にか持たされていたデイバッグの中を確認してみる。
まず、ルールブックと書かれた殺し合いのルールが書かれてる薄い本。
書いてあることは、平戸ロイヤルとか言う女が言ってたこととほとんど同じ。
最後の一人になるまで殺し合って、その最後の一人の願いを叶えてやる……だって。
まず、ルールブックと書かれた殺し合いのルールが書かれてる薄い本。
書いてあることは、平戸ロイヤルとか言う女が言ってたこととほとんど同じ。
最後の一人になるまで殺し合って、その最後の一人の願いを叶えてやる……だって。
『魔法少女になるとかそんなデメリットはないから安心しろ』とか言ってたけど、
どうせ『魔法少女にならないとは言ったがうんぬん』、何かしらの副作用があって、
訊かれなかったから言わなかったとかそんなことを言い出すんじゃないかな、あいつ。
魔法少女のことを知ってるってことは、あいつも魔法少女?
……どうでもいいか、そんなこと。
どうせ『魔法少女にならないとは言ったがうんぬん』、何かしらの副作用があって、
訊かれなかったから言わなかったとかそんなことを言い出すんじゃないかな、あいつ。
魔法少女のことを知ってるってことは、あいつも魔法少女?
……どうでもいいか、そんなこと。
えーと? 願いは一つだけ、とは書いてない。
死者を蘇らせた上に、殺し合いっていう嫌な記憶まで消して元の場所に帰しても良いとか言ってたし、
願いは一つしか叶えないなんてケチなことは言わない、ってことなのかも。
死者を蘇らせた上に、殺し合いっていう嫌な記憶まで消して元の場所に帰しても良いとか言ってたし、
願いは一つしか叶えないなんてケチなことは言わない、ってことなのかも。
他に書かれていたのは、六時間ごとに黒い玉から禁止エリアと死者の放送をする。
禁止エリアは放送ごとに三エリアずつ発表。その次の放送が終わると同時に禁止エリアが発動する。
……なんだかややこしいことが書いてある。
第一放送で発表された禁止エリアは、第二放送終了と同時に禁止エリアになる。だから、
第二放送が終わるまでの六時間は自由に出入り可能ってことで良いのかな?
まあ、発表された禁止エリアとやらには近づかなきゃ良いだけの話か。
それと、『黒い玉には個々に特別な仕掛けがある可能性がある』、か。
そう言えば、誰が何人殺したとか、誰を殺したかとかを表示するって言ってたっけ。
周りを見渡してみたけど、あの黒い玉はないわね。
放送とか言ってたからそこら中にあると思ったんだけど……どこにあるっていうのよ。
机の陰で見えないだけかもしれないけれど、探す気にはなれなかった。
禁止エリアは放送ごとに三エリアずつ発表。その次の放送が終わると同時に禁止エリアが発動する。
……なんだかややこしいことが書いてある。
第一放送で発表された禁止エリアは、第二放送終了と同時に禁止エリアになる。だから、
第二放送が終わるまでの六時間は自由に出入り可能ってことで良いのかな?
まあ、発表された禁止エリアとやらには近づかなきゃ良いだけの話か。
それと、『黒い玉には個々に特別な仕掛けがある可能性がある』、か。
そう言えば、誰が何人殺したとか、誰を殺したかとかを表示するって言ってたっけ。
周りを見渡してみたけど、あの黒い玉はないわね。
放送とか言ってたからそこら中にあると思ったんだけど……どこにあるっていうのよ。
机の陰で見えないだけかもしれないけれど、探す気にはなれなかった。
次に、基本支給品を確認してみる。
基本支給品はこの殺し合いの場の地図、四日分はありそうな食料と水、メモ帳と筆記用具、さっき読んだルールブックと、
現在地と方位が表示されるデバイス。
デバイスに表示されてるここの場所は、D-5。
だいたい、地図の真ん中の辺りだ。
基本支給品はこの殺し合いの場の地図、四日分はありそうな食料と水、メモ帳と筆記用具、さっき読んだルールブックと、
現在地と方位が表示されるデバイス。
デバイスに表示されてるここの場所は、D-5。
だいたい、地図の真ん中の辺りだ。
現在地を確認した私は、支給品の確認を続ける。
腕時計が出てきた。着けない理由もないし、左腕に腕時計を装着する。
懐中電灯に応急処置セット。
応急処置セットの中には絆創膏、ガーゼ、テープ、ピンセット、包帯、消毒液が詰められた救急箱が入っていた。
腕時計が出てきた。着けない理由もないし、左腕に腕時計を装着する。
懐中電灯に応急処置セット。
応急処置セットの中には絆創膏、ガーゼ、テープ、ピンセット、包帯、消毒液が詰められた救急箱が入っていた。
あとは、 参加者の名前が載った名簿なんだけど───
「え、嘘、まどか? それに、なんでマミさんの名前が……」
「死んだんじゃ………」
マミさんは、お菓子の魔女と戦った時に、首を食いちぎられて死んでしまった。
マミさんの『ソウルジェム』は頭にあったから、多分噛み砕かれちゃったんだと思う。
そうなったらいくら無敵の魔法少女でも、生きてはいられない。
だから、きっとこの名前は同姓同名の別人なんだろう。
常識的に考えれば、そうだ。
死んだ人間は生き返らない。
子供でも知ってる当たり前のことだ。
でも、私は知っている。
魔法少女になる代わりに、どんな願いでも叶えてくれるキュウべえ。
その実態は想像していたものとは正反対だったけど、奇跡も、魔法も、確かに存在するんだ。
マミさんの『ソウルジェム』は頭にあったから、多分噛み砕かれちゃったんだと思う。
そうなったらいくら無敵の魔法少女でも、生きてはいられない。
だから、きっとこの名前は同姓同名の別人なんだろう。
常識的に考えれば、そうだ。
死んだ人間は生き返らない。
子供でも知ってる当たり前のことだ。
でも、私は知っている。
魔法少女になる代わりに、どんな願いでも叶えてくれるキュウべえ。
その実態は想像していたものとは正反対だったけど、奇跡も、魔法も、確かに存在するんだ。
もしも、もしも本当にマミさんが生き返っていていたとしたら。
………私は、マミさんが生きている嬉しさよりも、酷い希望を思い付いてしまった。
この殺し合いに優勝して、魔法少女になる前の私に戻してもらう。
そんな、絶対に考えちゃいけない事を考えてしまった。
………私は、マミさんが生きている嬉しさよりも、酷い希望を思い付いてしまった。
この殺し合いに優勝して、魔法少女になる前の私に戻してもらう。
そんな、絶対に考えちゃいけない事を考えてしまった。
駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ!
そんなことは考えちゃいけないことだ!
それは悪人の考えだ!
私は、マミさんみたいな正義の味方になるって決めたんだ!!
そんなことは考えちゃいけないことだ!
それは悪人の考えだ!
私は、マミさんみたいな正義の味方になるって決めたんだ!!
チョッキン。
いつの間に持っていたんだろう。
私の手には、どこにでもあるようなハサミが握られていた。
そして、そのハサミの音を聞いた瞬間。
私の思いは決まった。
私の手には、どこにでもあるようなハサミが握られていた。
そして、そのハサミの音を聞いた瞬間。
私の思いは決まった。
私は、恭介が好きだ。
世界で一番大好きだ。
世界中の誰よりも、お父さんやお母さんやまどかよりも、ずっとずっと大好きだ。
世界で一番大好きだ。
世界中の誰よりも、お父さんやお母さんやまどかよりも、ずっとずっと大好きだ。
だから私は人間に戻る。
人間に戻って、恭介に告白する。
誰のためでもない。自分のために、私は人間に戻る。
どんな結果になっても構わない。
私は、人間に戻って私の思いを恭介に伝えるんだ。
人間に戻って、恭介に告白する。
誰のためでもない。自分のために、私は人間に戻る。
どんな結果になっても構わない。
私は、人間に戻って私の思いを恭介に伝えるんだ。
そう決断してからの私の行動は速かった。
残りの支給品を確認する。
出てきたものは、ゴム手袋が一組と説明書が二枚。
ゴム手袋の名前は『スーパー手ぶくろ』。
説明書には両手に着ければ怪力を発揮できると書いてある。
残りの支給品を確認する。
出てきたものは、ゴム手袋が一組と説明書が二枚。
ゴム手袋の名前は『スーパー手ぶくろ』。
説明書には両手に着ければ怪力を発揮できると書いてある。
もう一枚の説明書には『思いきりハサミ』とあった。
さっきまで私が持っていたハサミだ。
このハサミの音を聞くと、迷っていたことを思い切って実行に移せるようになるらしい。
ああ、それで納得がいった。
さっきまで悩んでいた私が、どうしてこうも迷いなく行動できているのか。
このハサミの音を聞いたからだ。
どういう仕組かは知らないけれど、もう何も迷わない。
私は、生きて、人間に戻る!
さっきまで私が持っていたハサミだ。
このハサミの音を聞くと、迷っていたことを思い切って実行に移せるようになるらしい。
ああ、それで納得がいった。
さっきまで悩んでいた私が、どうしてこうも迷いなく行動できているのか。
このハサミの音を聞いたからだ。
どういう仕組かは知らないけれど、もう何も迷わない。
私は、生きて、人間に戻る!
できることなら、参加者全員を生き返らせてあげたいけれど、流石に願い事が多すぎるかな。
人間に戻って、殺し合いの記憶を消して、元の場所へ帰る。
できることなら、まどかやマミさん、あと杏子も悪い奴じゃないし生き返らせてあげたいな。
人間に戻って、殺し合いの記憶を消して、元の場所へ帰る。
できることなら、まどかやマミさん、あと杏子も悪い奴じゃないし生き返らせてあげたいな。
他に何かないかとデイバッグの中を探ってみるけど、手応え無し。
私の支給品は二つだけ。
いや、三つ、なのかな?
衣服以外のものは没収するとルールブックには書いてあった。
私の支給品は二つだけ。
いや、三つ、なのかな?
衣服以外のものは没収するとルールブックには書いてあった。
『私の体』は、魂の入っていない、本体の『ソウルジェム』を移動させるためのただの『物』。
衣服じゃなくて、松葉杖や車椅子の類だ。
もしかしたら、この体も支給品に数えられているのかもしれない。
衣服じゃなくて、松葉杖や車椅子の類だ。
もしかしたら、この体も支給品に数えられているのかもしれない。
そんなことを思いながら、『スーパー手ぶくろ』以外の支給品をデイバッグの中に戻す。
スーパー手ぶくろはいつでも使える状態にして損はないはずだ。
私はスーパー手ぶくろを両手に嵌めると、目の前のデスクを持ちあげてみた。
わあ、発泡スチロールみたいに軽い。
やっぱり、これも魔法なのかな?
スーパー手ぶくろはいつでも使える状態にして損はないはずだ。
私はスーパー手ぶくろを両手に嵌めると、目の前のデスクを持ちあげてみた。
わあ、発泡スチロールみたいに軽い。
やっぱり、これも魔法なのかな?
スーパー手ぶくろが本物なのを確認した私は、オフィスを後にした。
これからどこに向かおうか。
私は、下じゃなくて屋上に向かうことにした。
下を歩くってことは、上から狙われるってことだもん。
それは危険だと思う。
魔法少女に変身すれば建物同士の間なんて、道路を隔ててたって簡単に飛び越えられる。
だから、危険の少ない建物の上を移動することに決めた。
ビルの中は照明が点いてなくって暗かったけど、電気を点けるのはわざわざ自分の位置を知らせるようなものだし、
そんな馬鹿な真似は私はしない。
これからどこに向かおうか。
私は、下じゃなくて屋上に向かうことにした。
下を歩くってことは、上から狙われるってことだもん。
それは危険だと思う。
魔法少女に変身すれば建物同士の間なんて、道路を隔ててたって簡単に飛び越えられる。
だから、危険の少ない建物の上を移動することに決めた。
ビルの中は照明が点いてなくって暗かったけど、電気を点けるのはわざわざ自分の位置を知らせるようなものだし、
そんな馬鹿な真似は私はしない。
暗がりを警戒しながら進んで、私は屋上へ続く扉の前に到着した。
扉にはガラス窓が付いていたから、そこから屋上の様子を覗き込んで見る。
扉にはガラス窓が付いていたから、そこから屋上の様子を覗き込んで見る。
(あっ……)
思わず出そうになった声をすんでの所で留めることが出来た。
屋上には人が居た。
縦巻きにカールした黄色い巻き毛の人物。
私と同じ見滝原の制服。
間違いない。私達の目の前で命を落としたはずのマミさんだった。
マミさんは、月を見上げて何かを考えてるみたいだ。
きっと、どうやってみんなを救うのか考えてるんだろうな。
私はすぐに窓ガラスから頭を引っ込めて、扉の陰に隠れる。
屋上には人が居た。
縦巻きにカールした黄色い巻き毛の人物。
私と同じ見滝原の制服。
間違いない。私達の目の前で命を落としたはずのマミさんだった。
マミさんは、月を見上げて何かを考えてるみたいだ。
きっと、どうやってみんなを救うのか考えてるんだろうな。
私はすぐに窓ガラスから頭を引っ込めて、扉の陰に隠れる。
私は、マミさんを殺す。
そこに躊躇いはない。
でも、相手はあのベテラン魔法少女のマミさんだ。
考えて行動しないと、返り討ちにあってしまう。
まずは、私の『ソウルジェム』をポケットに隠す。
そして、デイバッグから『思いきりハサミ』とその説明書を取りだして、それを別のポケットに隠した。
最後に、『スーパー手ぶくろ』を手から外してデイバッグの中にしまう。
でも、相手はあのベテラン魔法少女のマミさんだ。
考えて行動しないと、返り討ちにあってしまう。
まずは、私の『ソウルジェム』をポケットに隠す。
そして、デイバッグから『思いきりハサミ』とその説明書を取りだして、それを別のポケットに隠した。
最後に、『スーパー手ぶくろ』を手から外してデイバッグの中にしまう。
二、三度深呼吸してから、私は屋上への扉を開け放った。
「あっ、マ、マミさん!?」
私はわざと驚きの声を上げる。
「……え? 美樹さん………あなた、なの?」
マミさんも私に驚いたようだった。
それから、私とマミさんは少しだけ情報交換をした。
マミさんはこの屋上に飛ばされていたらしくて、これからどうするか考えていたらしい。
私は嘘をついてぼろを出してもいけないから、このビルに飛ばされたことを正直に言った。
途中、マミさんが本当に生き返ったのか訊きたかったけど、なかなかタイミングが掴めなくて、
そのまま支給品の確認作業に移ってしまった。
私は、デイバッグを開いてゴム手袋しかないことをマミさんにアピールする。
見た目はゴム手袋だし、仮にばれたとしてもろ碌に支給品を確認してなかったことにすれば良い。
ポケットに隠してある『思いきりハサミ』には、マミさんは気付いていない。
それから、私とマミさんは少しだけ情報交換をした。
マミさんはこの屋上に飛ばされていたらしくて、これからどうするか考えていたらしい。
私は嘘をついてぼろを出してもいけないから、このビルに飛ばされたことを正直に言った。
途中、マミさんが本当に生き返ったのか訊きたかったけど、なかなかタイミングが掴めなくて、
そのまま支給品の確認作業に移ってしまった。
私は、デイバッグを開いてゴム手袋しかないことをマミさんにアピールする。
見た目はゴム手袋だし、仮にばれたとしてもろ碌に支給品を確認してなかったことにすれば良い。
ポケットに隠してある『思いきりハサミ』には、マミさんは気付いていない。
「そんなに簡単な理由でも、対処に困るんだけどね……」
「あはは、そうですねー。殺し合いをしないやつなどつまらん、って軽い気持ちで爆弾を爆破されそうですもんねー。
……っと、そういえばマミさんの支給品ってどんなのがあるんですか?」
「あはは、そうですねー。殺し合いをしないやつなどつまらん、って軽い気持ちで爆弾を爆破されそうですもんねー。
……っと、そういえばマミさんの支給品ってどんなのがあるんですか?」
マミさんにはどんな支給品があるのかを訊いた。
私が魔法少女だってことは知らないと思うけど、目の前で変身して一撃で仕留められるとは思っていない。
隙を見つけて、不意打ちしなければマミさんは殺せない。
マミさんは、「ちょっと待っててね」と言うと、私に背を向けてデイバッグを探りだした。
完全に油断し切っている今がチャンスだ。
私は素早く『スーパー手ぶくろ』を手に嵌めると、ポケットから『思いきりハサミ』を取りだした。
魔法少女に変身して魔力を感知されるよりは、魔力を使わない動きの方が気付かれにくいと思ったからだ。
取り出した『思いきりハサミ』を構えると、躊躇わずにマミさんの首に刃を突き刺す。
本当は『ソウルジェム』を狙わないといけないんだけど、今マミさんの『ソウルジェム』は指輪の形をしていてここからじゃ狙えない。
ソウルジェムの真実を知らないマミさんなら、首を切り落とせばしばらく動けなくなるだろう。
その間にマミさんのソウルジェムを壊しちゃえば良い。
私が魔法少女だってことは知らないと思うけど、目の前で変身して一撃で仕留められるとは思っていない。
隙を見つけて、不意打ちしなければマミさんは殺せない。
マミさんは、「ちょっと待っててね」と言うと、私に背を向けてデイバッグを探りだした。
完全に油断し切っている今がチャンスだ。
私は素早く『スーパー手ぶくろ』を手に嵌めると、ポケットから『思いきりハサミ』を取りだした。
魔法少女に変身して魔力を感知されるよりは、魔力を使わない動きの方が気付かれにくいと思ったからだ。
取り出した『思いきりハサミ』を構えると、躊躇わずにマミさんの首に刃を突き刺す。
本当は『ソウルジェム』を狙わないといけないんだけど、今マミさんの『ソウルジェム』は指輪の形をしていてここからじゃ狙えない。
ソウルジェムの真実を知らないマミさんなら、首を切り落とせばしばらく動けなくなるだろう。
その間にマミさんのソウルジェムを壊しちゃえば良い。
『スーパー手ぶくろ』で腕の力を上げて突き刺したおかげで、マミさんの首にハサミはすんなりと入っていった。
後は力一杯ハサミを閉じて、力任せに首を取るだけだった。
後は力一杯ハサミを閉じて、力任せに首を取るだけだった。
☆ ★ ☆
絹を裂くような少女の悲鳴が夜風に乗って運ばれてくる。
ここは殺し合いの戦場。
どこで悲劇が起こっても不思議ではない。
ああ、何故神はこうも悲劇や惨劇というものが好きなのか。
最初の場に居た純白の修道女。
彼女を死に追いやった運命の神を、俺は呪うだろう。
また、俺のこの目はまた一つ悲しみを映してしまった。
俺の運命は、神を楽しませる悲劇だとでも言うのだろうか。
ならば、俺はその無慈悲な運命に抗うのみ。
ここは殺し合いの戦場。
どこで悲劇が起こっても不思議ではない。
ああ、何故神はこうも悲劇や惨劇というものが好きなのか。
最初の場に居た純白の修道女。
彼女を死に追いやった運命の神を、俺は呪うだろう。
また、俺のこの目はまた一つ悲しみを映してしまった。
俺の運命は、神を楽しませる悲劇だとでも言うのだろうか。
ならば、俺はその無慈悲な運命に抗うのみ。
悲鳴の元へと向かう俺の体は、足を動かさずとも思う速さで道を突き進んでいる。
不可思議ではあるが、今はそれを考えている余裕はない。
目的の場所までは、まだ、遠い。
不可思議ではあるが、今はそれを考えている余裕はない。
目的の場所までは、まだ、遠い。
★ ☆ ★
「ああああああああああああああああああああああああああああああ!!?」
美樹さんの絶叫が聞こえる。
どうして美樹さんが叫んでいるのか。なんとなくわかる。
でも、信じられなくて、信じたくないから、私は手に触れていた鏡を取り出した。
そこに映っていたのは、首から二枚の刃を突き出した私の姿。
まるでクワガタのアゴみたいに、私の首からはハサミの刃が二枚飛び出ている。
痛みは、感じない。
異物の感触はあるけれど、痛みはなかった。
そして、美樹さんが痛がっているということは、つまりはそういうことなんでしょうね。
どうして美樹さんが叫んでいるのか。なんとなくわかる。
でも、信じられなくて、信じたくないから、私は手に触れていた鏡を取り出した。
そこに映っていたのは、首から二枚の刃を突き出した私の姿。
まるでクワガタのアゴみたいに、私の首からはハサミの刃が二枚飛び出ている。
痛みは、感じない。
異物の感触はあるけれど、痛みはなかった。
そして、美樹さんが痛がっているということは、つまりはそういうことなんでしょうね。
美樹さんが私を殺そうと、ハサミを突き刺したんだ。
☆ ★ ☆
私はマミさんに『思いきりハサミ』を突き刺した。
『スーパー手ぶくろ』のおかげで人間………じゃないか。魔法少女の抜け殻は、力を込めるだけで貫けた。
あとは、思いっきりハサミを閉じて、もろくなったマミさんの首を強引に落としてから、
マミさんが自分の状況を把握する前に左手に嵌められた指輪になっているソウルジェムを砕く。
そのはずだったのに……。
『スーパー手ぶくろ』のおかげで人間………じゃないか。魔法少女の抜け殻は、力を込めるだけで貫けた。
あとは、思いっきりハサミを閉じて、もろくなったマミさんの首を強引に落としてから、
マミさんが自分の状況を把握する前に左手に嵌められた指輪になっているソウルジェムを砕く。
そのはずだったのに……。
「ああああああああああああああああああああああああああああああ!!?」
痛い。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!?
魔法少女は痛みなんて感じないはずなのに、私の首に信じられない激痛が走った。
なんで!?
どうして!?
痛みを消そうとしても首の痛みは一向に消える気配がない。
まるで、キュウべえからソウルジェムに直接痛みを与えられた時みたいに、私の魂が悲鳴を上げている。
しかも、この痛みはあの時の比じゃない。それ以上の、今まで経験したことがない程の激しい痛みだ。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!?
魔法少女は痛みなんて感じないはずなのに、私の首に信じられない激痛が走った。
なんで!?
どうして!?
痛みを消そうとしても首の痛みは一向に消える気配がない。
まるで、キュウべえからソウルジェムに直接痛みを与えられた時みたいに、私の魂が悲鳴を上げている。
しかも、この痛みはあの時の比じゃない。それ以上の、今まで経験したことがない程の激しい痛みだ。
早く、早くマミさんを殺さないと。
こんなことでもたもたしてる暇はない。
でも、痛みのせいで私は首を抑えて絶叫するだけで動けない。
こんなことでもたもたしてる暇はない。
でも、痛みのせいで私は首を抑えて絶叫するだけで動けない。
マミさんが振りかえり、私に向かって手を伸ばす。
すると、地面から魔力で編まれたリボンが伸びてきて、私の体を拘束した。
すると、地面から魔力で編まれたリボンが伸びてきて、私の体を拘束した。
「美樹さん……、あなた…やっぱり……」
マミさんの左手中指に嵌められている指輪が『ソウルジェム』に変わった。
マミさんが、一瞬で魔法少女に変身する。
何もなかった空間に純白のマスケット銃が現れて、マミさんの手に収まる。
マスケット銃の銃口は私を向いていた。
マミさんが、一瞬で魔法少女に変身する。
何もなかった空間に純白のマスケット銃が現れて、マミさんの手に収まる。
マスケット銃の銃口は私を向いていた。
ドンッ!
マスケット銃から放たれた魔力の塊が、私の腹部に命中した。
「がっは!」
衝撃で肺から空気が押し出された。
へその辺りにぽっかりと穴が開いている。
私が魔法少女に変身した時に、『ソウルジェム』がある部分だ。
もしも魔法少女に変身していたら、私の『ソウルジェム』は砕かれていただろう。
魔法少女に変身していなくて良かった。
そんなことを考える間もなく、二発目の銃声が響くと同時に私の左手が吹き飛ぶ。
人指し指から薬指までの三本が飛んで行き、小指は皮一枚で繋がってる状態になった。
へその辺りにぽっかりと穴が開いている。
私が魔法少女に変身した時に、『ソウルジェム』がある部分だ。
もしも魔法少女に変身していたら、私の『ソウルジェム』は砕かれていただろう。
魔法少女に変身していなくて良かった。
そんなことを考える間もなく、二発目の銃声が響くと同時に私の左手が吹き飛ぶ。
人指し指から薬指までの三本が飛んで行き、小指は皮一枚で繋がってる状態になった。
お腹に穴が開いても、左手が無残な状態になっても、痛みは、ない。
魔法少女だもん。痛みなんて感じない。
首はまだ痛いけど、慣れてきたのかさっきよりは楽だ。
でも、あれ?
左手って、指輪にした『ソウルジェム』を嵌めるところだ。
もしも『ソウルジェム』を指に嵌めたままだったら、私、死んで───
魔法少女だもん。痛みなんて感じない。
首はまだ痛いけど、慣れてきたのかさっきよりは楽だ。
でも、あれ?
左手って、指輪にした『ソウルジェム』を嵌めるところだ。
もしも『ソウルジェム』を指に嵌めたままだったら、私、死んで───
ドンッ!
三発目。
今度は左胸に穴が開く。
心臓が、消えた。
今度は左胸に穴が開く。
心臓が、消えた。
あ、あ、あ、
嫌だ。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!
もう死ぬのは嫌!!!
嫌だ。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!
もう死ぬのは嫌!!!
私の顔は涙でぐしゃぐしゃだ。
痛みと恐怖でどんな表情になってるのかわからない。
痛みと恐怖でどんな表情になってるのかわからない。
「ごめんなさい! ごめんなさい! マミさん、本当にごめんなさい! もうあんなことしません!
だから、お願いします助けてくだ───」
だから、お願いします助けてくだ───」
「何で……何でまだ、生きて……」
そういえば、とキュウべえが心臓が破れても『ソウルジェム』さえ砕かれない限り無敵だと言っていたことを思い出した。。
心臓に銃弾を受けてまだ生きてるとか、化物だよね……。
マミさんはソウルジェムの秘密を知らないのに、どうして私は心臓が撃たれた時に死んだふりをしなかったんだろう。
痛みで思考能力が低下してたのかな……。
心臓に銃弾を受けてまだ生きてるとか、化物だよね……。
マミさんはソウルジェムの秘密を知らないのに、どうして私は心臓が撃たれた時に死んだふりをしなかったんだろう。
痛みで思考能力が低下してたのかな……。
「………そうなんだ……やっぱり……やっぱり私達、死ぬしかないじゃない!!」
四度目の銃声で、右手が飛んだ。
「ソウルジェムはどこよ!? どこにあるのよ!?」
え?
『ソウルジェム』?
マミさんは泣き顔で私に訊いてきた。
いや、もしかしたら独り言なのかもしれない。
でも、え、何で、どうしてそのことを───
『ソウルジェム』?
マミさんは泣き顔で私に訊いてきた。
いや、もしかしたら独り言なのかもしれない。
でも、え、何で、どうしてそのことを───
ドンッ!
右胸に穴が開く。
ドンッ!
左大腿部が大きく抉れた。
ドンッ!
左肩が無くなった。
え、これ、嫌だ。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない!!
私は、『生きて』、恭介に、会うんだっ!!!
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない!!
私は、『生きて』、恭介に、会うんだっ!!!
本能的に、魔力を消費して体の修復を初めてしまう。
魔法少女であることがばれないように注意していたけれど、もうそんなことを気にしてる場合じゃない。
音符で出来た魔法陣が、私の体を治していった。
私の魔法は癒しの魔法。
全治数箇月程度の怪我なら、すぐに元通りにすることができる。
魔法少女であることがばれないように注意していたけれど、もうそんなことを気にしてる場合じゃない。
音符で出来た魔法陣が、私の体を治していった。
私の魔法は癒しの魔法。
全治数箇月程度の怪我なら、すぐに元通りにすることができる。
でも、いくら傷を治したって意味がない。
私の体はマミさんの魔法で縛られていて、『スーパー手ぶくろ』で強化された力でもびくともしない程強靭だった。
そりゃそうだ。
魔女の動きも拘束できるくらいだもん。
新米魔法少女の私がマミさんの拘束を解けるはずがなかった。
新しく出てきたマスケット銃から、新品の光弾が私に向かって発射される。
光弾はスカートのポケットごと私の体を抉り取った。
私の体はマミさんの魔法で縛られていて、『スーパー手ぶくろ』で強化された力でもびくともしない程強靭だった。
そりゃそうだ。
魔女の動きも拘束できるくらいだもん。
新米魔法少女の私がマミさんの拘束を解けるはずがなかった。
新しく出てきたマスケット銃から、新品の光弾が私に向かって発射される。
光弾はスカートのポケットごと私の体を抉り取った。
恭、介───
何かが、砕ける音がした。
【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ 死亡】
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