■■キャラクターメイキング■■
★最初にすべきこと
ネオサイタマのネオン街を思い浮かべるんだ。キョート・リパブリックの絢爛にして奥ゆかしい夜景でも構わない。
もちろん、ツキジめいたイクサの場でも構わない。
肩の力を抜いて、リラックスして、想像の翼をサイバーパンクに遊ばせて。
出来たかい? 次はそこに生きている、自分の分身をイメージするんだ。
どんな生活をしているのか、どんな奴らとつるんでいるのか、そう、既にニンジャなのかどうかも重要だ。
どうしてこんなことをするのか? 早くデータを作りたい?
数字だけをこね回してもそんなのつまらないだろう。数字なんてものは素晴らしい物語の為のパーツに過ぎない。これは僕ら製作チームの総意だ。
マッポーの世を駆け抜ける君の姿を欠片でもつかめたのなら、次へ進もうか。
■ショッギョムッジョポイント■
ショッギョムッジョポイント(SP)は、包括的にキャラクターの強さを表す数値である。プレイヤーキャラクター(プレイヤーの使用するキャラクター。以下PC)だけでなく、ノンプレイヤーキャラクター(GMが使用するキャラクター。以下NPC)もこのSPを消費してキャラクターを作成する。
これはイクサにおける強さだけでなく、ハッカーの技量や、ゲイシャの職業的技量までをも含む、あらゆる事物における強さである。
全てのPCは初期状態で300のSPを持っている。
■初期ディセンションレベルを設定する■
ディセンションレベル(以下DL)は、キャラクターにディセンションしたニンジャソウルとの親和性や、それによって得た超人的な能力の強さを示している。0ではディセンションが起きていない状態であり、多くの人々はDL0である。また、ソウルが憑依していても未だその力を眠らせたままの存在もDL0としてこのゲームでは扱う。
この時点で上昇出来るDLは3までであり、1上昇するたびに20のSPを消費すること。
また、キャラクターメイキングにおいてGMから、DLの指定があった場合はその値にすること。
この時、GMはSPの消費なしにDLを上昇することを特別に認めても良い。
DLの初期値は0であり、マイナスになることはない。また、一度上がったDLが下がることは、通常ありえない。
この時点では考える必要はないし、GMは認めるべきではないが、複数のニンジャソウルをディセンションしたキャラクターは、ニンジャソウルごとに個別のディセンションレベルを得る。これはNPCや、特殊なセッションにおいて用いるルールなので、今は頭の隅に留めておく程度で良い。
コツを教えるのなら、ニンジャスレイヤーの世界によく親しんだ人程ニンジャでないキャラクターを遊ぶと良い。
ニンジャでない、というのは強烈な個性だ。ナンシー=サンを筆頭に、ニンジャでないからこそ魅力が引き立つキャラクターは、このゲームには必須と言える。
そう言ったキャラクターを演じるに相応しいのは、やはり熱狂的なヘッズ達だ。
ニュービーの活躍をサポートしてやる奥ゆかしさを持て。
■【能力値】■
能力値を決定する。
能力値とはキャラクターの技術や知識によらない、肉体そのものの実力を示している。純粋な力比べ、反射神経、知恵がどれだけ回るか、そういった事柄だ。
全てのキャラクターは初期状態で、全ての能力値が1である。
これは人間として最低限の生活を送れる程度の能力を表している。
ここから、10のSPを消費するごとに、1の能力値を上昇することが出来る。
全てのキャラクターの能力の上限値は6である。ただしこれはスタイルや、GMの判断により増減することがある。
また、上限値への上昇(上限が6のキャラクターであれば、5から6に上昇する時)には、25のSPが必要である。
さらに、キャラクターメイキングで能力値に使用できるSPは最大で150までである。
これは多様なキャラクターを作って欲しい、という制作チームからの願いを反映したものである。
■≪技能≫■
能力値が肉体のポテンシャルを表すとすれば、技能は後天的に取得した技術を示している。
全てのキャラクターは技能の初期値が0である。学ばねば技術は身につかない。
ここから、5のSPを消費するごとに任意の技能ひとつのレベルを1上昇出来る。
全てのキャラクターの技能の上限値は6である。ただしこれはスタイルや、GMの判断により増減することがある。
また、上限値への上昇(上限が6のキャラクターであれば、5から6に上昇する時)には、10のSPが必要である。
6レベル以上の技能を持つ場合、その技能に関する"特技"を指定することが出来る。
"特技"とは、その技能分野の中でもさらに細分化した、己の得意とする流派や手口を表すものであり、"特技"が指定されている、ということは、その道のプロフェッショナルであるといえる。
詳しくは判定の項目で解説するが、特技指定をすることで判定を有利にしたり、追加効果を得ることが出来る。
"特技"を指定する時は、SPを3点消費すること。
■スタイル取得■
スタイルとはキャラクターの背景設定であり、個性を持たせるためのデータだ。
職業や、身体的特徴、性格まで、あらゆる設定を補強するものとして、スタイルを取得する。
最初に言っておくと、我々はキャラクターの設定を固定化するためにスタイルを用意したのではない。
このスタイルを取っていないから、このキャラクターはこうじゃないよ、という遊び方をしないでほしい!
スタイルを取得するというのは、より強くそういった背景を持っている、ということに過ぎない!
設定の翼を決して折ってはならない。
設定を補強するための味付けが、スタイルだ。
さて、スタイルを取得するためには、スタイルごとに設定されたSPを消費する。
不利なスタイルも用意されている。それを取得する場合は、追加のSPを得ることが出来る!
スタイルに消費出来るSPは30点までである。
同様に、不利なスタイルで取得できるSPも30点までだ。
これはスタイルを取得し過ぎることでロールプレイがブレてしまうことを予防する目的がある。
GMはこの上限を自由に設定しても良い。
■アウトフィットの取得■
武器や防具、乗り物、住居、といったものを購入する。
それぞれの物品に指定されたSPを消費すること。
また、SPを消費して取得したものは、セッション中に消費や破壊をしてしまっても、次回セッション時には全て補給、修理が終わったものとして扱う。
アウトフィットの改造もこの項目で行っても良い。
改造についてはアウトフィットの項で解説する。
■生命点、カラテ点、インガオホー値の設定■
生命点はキャラクターの肉体的、体力的な頑強さ。
カラテ点はキャラクターに備わった精神的な頑強さ。
インガオホー値はキャラクターの元に因果が巡ってくるまでのタイムリミット、死期や、物語の舞台から退場するまでの時間を示している。
生命力は【DL】の3倍に、【筋力】のレベルを足し、さらに20を加えたものである。
精神力は【DL】の3倍に、【意志】のレベルを足し、さらに10を加えたものである。
インガオホー値は全てのキャラクター共通で13である。
これらの数値はスタイルの取得や、GMの指示によって変わることがある。
■イニシアティヴ値の設定■
イニシアティヴ値は、【DL】の3倍に、【敏捷】のレベルを足し、スタイルや装備の修正を加えたものである。
■生き様の設定■
生き様決定表より、キャラクターに最も相応しいと考える生き様をひとつ取得すること。
これは実際のセッションにおける行動指針となる、キャラクターが生きる(もしくは死に場所を探す為の)目的である。
■個人情報の作成……と、キャラクターメイキングを終えた君へのメッセージ■
名前をつけ、性別を決め、容姿を決め、設定を決める。
おっと勘違いしないで欲しい。まずデータを作成し、それからキャラクターの個性付けをする理由は決して、「データの方が重要だから」ではない!!
君が手慣れたRPGプレイヤーなら当然、先にこの項目から作成してもらって全く構わない。
ではなぜこんな順序にしたのか?
これは初めてRPGを遊んでみようという人(そう! ニンジャスレイヤーというクールな小説から、初めてRPGというものを知った君!)の為だ。
最初にイメージした、ネオサイタマに生きる君の分身。けれどそのイメージはどうにもふわふわしたものだったと思う。当然だ。僕らはネオサイタマへ実際に行くことは出来ないのだから。
だからこそ、数値を先に用意した。君の分身は何が得意で、どんな得物を持っていて、どんな生き様を貫いているのか。それが少しははっきりと見えてきたはずだ!
その後でなら、設定を作ることもできそうな気がしないか?
この件で僕はGiudittaと散々揉めたのだけれど(チャットでの喧嘩が大きくなりすぎて国際電話での口論にまで発展してしまった!)、ゴリ押しした。彼女は物語の為になら、最終的には数値は必要ないと思っているからね。その折衷案が、「★最初にすべきこと」を記述すること、になったわけだ。
僕の国はボードゲーム大国だけれど、ビデオゲームに徐々にその立場を奪われ始めている。
僕らの愛するRPGは少しずつ、死にかけているんだ。
だからこそ、ニンジャスレイヤーで共に熱くなった新たな親友達に、このとんでもなく面白いゲーム、RPGの存在を知って欲しかったんだ。
このRPGを楽しんでもらえたなら、それに勝る喜びはない! ユウジョウ!
最終更新:2014年03月09日 09:06